2017年03月26日

3/26三庫文色!

寒く冷たい雨降りの日曜日なので、終日机に齧りついて仕事を進めるのが今日の主な予定。だが、古本を買って心の安定を図っておきたいので、細かい雨に傘を差しかけ、ヒタヒタ濡れた路面を踏み締め踏み締め、午前十時二十分に高円寺の「西部古書会館」へ。
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昨日今日と開催されているのは「中央線古書展」(2014/01/25参照)である。ガレージに古本修羅の影はなく、静かに古本が集まり、雨垂れの音と古本屋さんの話し声だけが聞こえてくる。たったひとりで、白い息を吐きながら、畳んだ傘を杖として、足元に並ぶ古本を眺めて行く。途中「古書サンカクヤマ」(2015/02/02参照)さんと挨拶を交わし、続いて館内へ。こちらには修羅影がチラホラ。そして、二日目ということと、雨が腰を重くしていたのか、時間の経過とともに館内は通常の賑わいを取り戻し始める。だがそれでも各棚を、じっくり時間を掛けてみることが出来たので、いつもより長時間滞留してしまう。選びに選んだ計六冊を1600円で購入。春陽堂「科學探偵/小酒井不木」(函ナシ)武侠社「犯罪科学 1931 五月號」西荻書店三色文庫「野球の科学(上)ピッチングの手引/三石巖」日本出版協同株式會社「よしわら/大河内昌子編」書肆ユリイカ「鋼鉄の足 滝口雅子詩集」(カバーナシ)文書堂「最新手工 趣味の厚紙建築/岡山秀吉」(函ナシ)。嬉しかったのは「趣味の厚紙建築」で、大正十五年出版の、タイトル通り厚紙で簡易住宅・小學校假校舎(何故“假”なのだろうか。その理由は本文にも書かれてはいない)・食料雑貨店・三階建大商店・或る學者の住宅・某実業家の別荘・消防署・旅館兼洋食店・停車場・瓦斯製造所などなどの模型の作り方が、展開図と作例と完成図で丁寧に解説されているのだ。住宅に付属する犬小舎なんか、可愛くてもう!元々は小学校の教材として作られたものらしいが、その細工はなかなか精緻で大掛かりである。もう一冊の収穫は、西荻窪にあった出版社「西荻書店」が出していた子ども用の文庫・三色文庫である。
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昭和二十六年の出版で、住所が西荻窪2-69とあるから、北口を出てすぐの辺りにあったのだろうか。レーベル名通り、赤・青・スミの三色(もしかしたらスミは赤と青の掛け合わせかもしれないが)で刷られた、恩地孝四郎デザインの表紙が愛らしい。だが、巻末の広告を見ると、何だかとんでもないことが起こっていた!
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ああっ!すごい誤植だ。間違っていないようで盛大に間違っていて、もはや芸術性すら感じてしまう…。
posted by tokusan at 14:36| Comment(10) | TrackBack(0) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
やっぱり似たような本をチェックしてらっしゃいますねえ。小酒井不木『科學探偵』はわたしも気になって手に取りましたが、持っているような気がして(;^_^。
三石巌『野球の科学(上)ピッチングの手引』(三色文庫)は完全に見逃しました。見つけてたらきっと買ってます。三色文庫は既に数冊持ってますので。しかも三石巌だし。ちなみにわたしの持っているものは、ちゃんと「三色文庫」になってました(笑)
Posted by 北原尚彦 at 2017年03月27日 15:41
ボクは土曜日に行ったのですが、「野球の科学(上)ピッチングの手引/三石巌」気になってました。
ボクが見たときは表にありました。一度手にとったんですがねえ。
Posted by 練馬区在住 at 2017年03月27日 17:36
古ツア様、この三色文庫、みな表紙が赤と青で、2色ではないか、とずーと思っていました。なぜ、三色、と・・・。スミ、とは気が付きませんでした。長年の(笑)が解けました。
Posted by 広島桜 at 2017年03月27日 20:03
北原尚彦様。三色文庫に食いついていただくとは!さすがは文庫スキーです!この文庫、子ども用というのがたまりませんね。私は初めて見ましたが、すでに数冊所蔵…何を持っているのか気になります。今度教えてください!
Posted by 古ツア at 2017年03月27日 23:14
練馬区在住様。私も表で引っ掴みました。中の味わいある図解や、有名野球選手のイラストが素敵な一冊です。出版元の「西荻書店」は現住所だと西荻北3-33だそうです。古い地図に造詣の深い方が教えてくれました。
Posted by 古ツア at 2017年03月27日 23:20
広島桜様。わははは!みんな三色文庫に夢中ですね。素敵素敵。こんなに話題になるのなら、ちょっと集めたくなって来ました。
Posted by 古ツア at 2017年03月27日 23:22
鈴木三重吉『ペリー艦隊来航記(上)』『ペリー艦隊来航記(下)』、小川未明『赤いろうそくと人魚』、壷井栄『港の少女』の4冊です。
『ペリー艦隊来航記(中)』がとても欲しいです……。
Posted by 北原尚彦 at 2017年03月27日 23:26
北原尚彦様。早速のご報告、感謝です。確かに(中)がないのはツライですね。しかし何故三巻に分けたのでしょうか…。今後私的には、椋鳩十の「屋根うらのネコ」と前川康男の「切手の社会科 人物篇」を探書して行きたいと思います!
Posted by 古ツア at 2017年03月28日 22:28
古ツア様、当方が所有のものは、その椋鳩十です。あまりみかけませんが、均一棚にありました。薄いので見えにくいです。それにしても、新刊であろう、本のレイアウトが気になります。
Posted by 広島桜 at 2017年03月29日 07:23
広島桜様。うわぁ、いいな!椋鳩十!制作中の新刊は、どうか刮目してお待ち下さい!
Posted by 古ツア at 2017年03月29日 20:15
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