2017年07月12日

7/12春浪の続きを一応探しに行ってみる

午後にひとつの取材を受けた後、そのまま外出継続。先日大阪に新たな古本を大量に送り出したばかりなのだが、まだまだ不足気味なので良さげな本を手配しなければならないのだ。…まったく、私自身が大阪に行きたいのに、本ばかりが大阪に出向いているこの状況…。そしてさらに、先日の「古本まつり」で手に入れた押川春浪「日歐競事 空中大飛行艇」(2017/07/07参照)が、楽しくあっという間に読み進めたことにより、続き物であることが判明してしまう。物語中盤まで、肝心の飛行艇は説明だけでなかなか完成に至らず、妙な痴話話を中心に展開して行くのに大いに戸惑いながら、最後に悪玉博士の飛行艇を追って、善玉の飛行艇が出発するところで、本は終わってしまったのである。巻末の広告を見ると、『世界怪奇譚』シリーズの六遍目に「續空中大飛行艇」があるではないか。これは是が非でも続きを読まなければ!…とは言っても、おいそれと手に入る本ではない。恐ろしいことにその巻末広告の説明文には、これからのストーリーが超短く要約されてネタバレも甚だしいのだが、物語の結末をあっさり知ってしまった今でも、この同じ明治の本で読み耽りたい気持ちは変わらないのである。というわけで、足はまつりで「空中大飛行艇」を出していた武蔵小山の「九曜書房」(2009/03/26参照)へと軽やかに向かっている。いや、片割れがないことは百も承知なのだが、万が一ということもあるかもしれない。見つけたならば、またATMに走って…。蒸されたような熱さの駅前は、珍しく人影が少なく白っぽい。そんな中でも元気に高校球児が練習するグラウンド脇の小道に入り込み、暑さにやられながらお店に到着する。表に出されている本も、かなり熱を帯びてしまっている。二冊掴んで店内に入り、まず麗しの500均棚の観察に入る。相変わらずグッと来る本をさり気なく並べてくれていて、期待を本当に裏切らないなぁ。そう言えば表のウィンドウに、恐らくお店オリジナルのイラストポスターが貼られているのだが、『心をくすぐる古書の店』のキャッチフレーズが書かれ、古書を取り出す白猫が、横から飛び出す三本の虎猫の足に『古書 古書 古書』とくすぐられているのだ。私にとっても、まさにここは『心をくすぐられるお店』であるな!と激しく同意して一冊本を掴み取る。そして左側通路に入って、押川春浪の幻を追いかけ始める。だが春浪本でみつかったのは、博文館文庫の二冊のみ…いや、分かっていたんだ、最初から無いのは。だが大いなる難関ではあるが、いつかは見つけなくちゃならない…しかも、いやどうしても安値で…。ちょっと周りがすっきりした帳場に向かい、講談社少年少女世界探偵小説全集15「ポッツ家の怪事件/クイーン」(カバーナシ)国書刊行会「私が選ぶ国書刊行会の三冊」美術公論社「キキ エコル・ド・パリ追想」を計900円で購入する。
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何だかすでに暑さにめげ始めているが、どうにか気力を振り絞ってもうちょっと古本を買いたいと、高円寺駅で途中下車。だがいつになったら私は、高円寺は水曜定休の古本屋さんが多いことを覚えるのか!と激怒したくなるほどお店のシャッターは下りまくっていた。最後に「あづま通り」に向かうと、午後五時に「古書十五時の犬」(2011/11/22参照)は開店準備を始めており、「越後屋書店」(2009/05/16参照)はなんと臨時休業。残念ながら気力尽き果て、「十五時の犬」の開店さえも待ち切れずに、暑い夕陽を正面から浴びてヒタヒタ帰宅する。
posted by tokusan at 19:22| Comment(2) | TrackBack(0) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
九曜書房の店先のポスターは、確か日本の古本屋だかで作ったもの…だったと思います。定かではないですが…。「ささま」の店奥や鶴見「西田書店」の入口ドアにも、別の似たタッチのポスターが貼ってあります。西田書店では店員さんに言えばコピーですが購入もできます。
Posted by はせ at 2017年07月12日 23:03
ご教授ありがとうございます。私は初めて見た気が…いや、ただ見たことを忘れているのかもしれません。あまりにも個性的なので、すっかり子どもが描いたオリジナルだと、勘違いしてしまいました。今度「西田書店」に出向いた時に、注意しして見てみます!
Posted by 古ツア at 2017年07月13日 18:40
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