2017年11月04日

11/4雨の夜の復活した「十二月文庫」

突然の黒雲と強風に吹き寄せられるようにして、世田谷の若林に流れ着く。うわ、なんとちゃんと雨まで降り始めてしまった…。少しだけ濡れそぼり、打ちひしがれて世田谷線駅近くの路地に迷い込むと、すぐに明るく優しい「十二月文庫」(2014/11/12参照)の灯火が目に飛び込んで来た。
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女性店主の病没により、休業を余儀なくされていたのだが、お店を愛する有志たちの奮闘により、九月から営業を細々と再開していたのである(詳しくは「十二月文庫」のコメント欄をご覧下さい)。雨の中に立ち尽くし、しばしお店のしなやかな姿を、うっとりと凝視する。続いてビニールシートの掛けられた店頭100均を一渡り眺めてから、珈琲の香り漂う店内へ。基本スタイルはほぼ昔と変わらぬ状態だが、帳場には二人の男女がおり、「棚はそのまんま?」「ちょこちょこ手を加えてるよ。眺めてみて、感想教えて」などと会話している…おぉ、彼らが、お店を継いでくれた素晴らしい人たちなのだな!この度は、古本屋さんを受け継いでいただき、誠にありがとうございます!と心の中でお礼を絶叫する。時が経ったために、皺が寄り見難くなったパラフィン越しに本の背を必死に透視し、狭い通路に次々と入り込んで行く。やはり私の興味は、以前と変わらず左奥の文庫棚にあるようだ。一冊手にして、さらにサンリオSF文庫のい二冊を抜き出すと、値段が書かれていない。ちょっと以前から読みたかった二冊なので、安かったら買おうと思い、帳場に立つ女性に「値段のない本があるんですが…」と聞いてみると「これから値付する本なんですよ。次はいついらっしゃいます?その時までに値付けしておきますよ」とのこと。ならば仕方ない。次の訪店予定は未定だが、ひとまず値付をお願いしておく。日本小説文庫「大川端/小山内薫」を500円で購入する。何はともあれ、祝復活!

帰りは環七をトボトボたどり、世田谷代田駅から小田急線に乗り込む予定。地下への長いエスカレータを下り、ようやくホームにたどり着く…だが、何かおかしい。良く見るとホームには誰もおらず、その際はすべて柵で囲まれ、線路も封鎖されている。
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これは、新しい未使用の線路とホームなのか。煌々と明かりが点いているので、危うく来ない電車を待ち続けるところだった。線路の上の仮橋を渡り、さらに地下へ下ると、そこに本来のホームが存在していた。それにしても何故新旧二つのホームが上下に…。
posted by tokusan at 21:51| Comment(6) | 古本屋消息 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
>それにしても何故新旧二つのホームが上下に…。

小田急では、来年3月の開通を目指し、梅ヶ丘〜代々木上原の複々線化を進行中です。この区間では、横並びではなく、上下で線路2組が並ぶのです。現在は先に開通した下にあるホームを全ての電車が通るが、完成するとここは急行以上の列車専用となります。世田谷代田は各駅停車しか止まらないので、いずれ立ち入れなくなると思います。

世田谷代田、新代田周辺には古本屋さんがありません。昔(もう30年以上かな)は、両駅の中間あたりに、1軒だけあったのだが。環7が開通して以来、商店街と呼べるものは無くなってしまいました。
Posted by 宮崎繁幹 at 2017年11月04日 23:42
先日、新規開店したドンキホーテに行った帰りに十二月文庫さんに寄り、その時ご主人が亡き奥様の意思を継いで続けていきたいとおっしゃっていました。私以外に若い男性2人がコーヒーを飲んでいたので、池ノ上の様にファンが訪ねて来るお店に戻っている様に感じました。
Posted by つぐみ at 2017年11月05日 02:20
宮崎繁幹様。詳細なナゾのホームの説明、ありがとうございます。何も知らずに迷い込んだ感じだったので、かなり面食らってしまったのです。複々線化が、立体で行われているとは…。そして確かに、この辺りの街は、環七中心のロードサイドスタイルになっているので、大きなお店が中心…いずれ、チェーン系ではなく、大きな古本屋さんでも、ひょいと出来ないものでしょうか。
Posted by 古ツア at 2017年11月07日 20:42
つぐみ様。すでに行かれていたのですね。これからあの若い人たちによって、お店がどう進化して行くのか非常に楽しみです。比較的ご近所のよしみで、これからも愛してあげてください。
Posted by 古ツア at 2017年11月07日 20:44
前回の小生の書き込みが、ことによると店の営業妨害につながるかもしれないので、補足をいたします。と云うのは、「商店街のサイトの営業予定日カレンダーは昨年8月以降更新されていません。」、「確実に開いているのは週末金、土、日の夕方から」という記述に訂正の必要が生じたからです。
昨年8月の営業予定日は8日間で、おじさんのイラストの横に営業予定日に赤い○印をつけたカレンダーが、たしかについ最近まで商店街のサイトに掲載されていましたが、この11月に入って、サイトの案内は定休日や曜日ごとの営業時間帯を記載したものに更新されているからです。ちなみに定休日は水曜日のみで、曜日によって営業時間が変動するのは三宿の江口書店のごとし。
今後、この店がどのように展開して行くのか、また、コーヒーの味がいまは亡き女性店主のときよりも美味になるかどうか、しっかり見守っていきたいと思います。
Posted by 熊方南楠 at 2017年11月08日 00:21
熊方南楠様。ご丁寧な追加詳細情報をありがとうございます。このような記事やコメントが、少しでも「十二月文庫」さんのお役に立てれば嬉しいですね。私もまた行ってみるつもりです。
Posted by 古ツア at 2017年11月08日 19:08
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