2017年11月24日

11/24予想以上に景気づいてしまう。

ある取材のために午前のうちに家を出る。だが直接向かうのも何だか面白くないので、景気づけに今日から始まった「五反田遊古会」(2013/01/19参照)に寄り、古本を買って行くことにする。午前十時前に『南部古書会館』に到着すると、一階ガレージはすでに開放され古本修羅が鈴なりになっているが、二階はまだ開場前で、階段下からズラリと長い行列が伸びている。まずは路上に出ている低い平台を漁ってからガレージに突入し、左側から順繰りに棚と台に苦心して視線を走らせて行く。安いのでたくさん買いたいところだが、まぁ無理に買ってもしょうがない。ここは欲しい本が出て来るまで、あきらめずに目玉を動かして行こう。背文字の読めない本も、とにかく根気よく引き出しタイトルを確かめて行く…。すると右辺通路棚の左側で見つけた本に、大ヒットの予感…背は茶色に変色して全く読めないのだが、引き出してみると表紙は赤と黒の鮮やかな二色刷りで、アールデコ調の機関車が描かれている。タイトルの上には『尖端獵奇集』の文字が。ページを繙くと、昭和五年当時の、ケレン味たっぷりのジャズ的リズムを持つ飛ばし過ぎた文章が、随筆や小説やコントや翻訳として展開しているではないか。やった!これは好みにどストライクな怪しい本だ!と興奮して大事に抱え込む。まるで天下を取ったような気分になりながら、「古書 赤いドリル」さんや「青聲社」さん(2011/10/17参照)に挨拶する。漫談社「シークレツトライブラリー第三巻 尖端獵奇集 三等列車中の唄/高橋邦太郎」新評社「小林信彦の世界」を計700円で購入し、荷物を預けて二階に進む。あれだけ並んでいた人がほとんど下りて来ないんだから、大変な混雑である。だが満足行く獲物をすでに手に入れているので、慌てず騒がず控え目に行動し、ゆっくりと本に丁寧に視線を注いで行く。じっくり巡って、もはや最終コーナーの左奥。ほとんどキリスト教関連で埋め尽くされているのだが、時々古い文学本が気まぐれのように混ざり込んでいるので、油断ならない。それにしてもキリスト教には、何故こんなにも文庫サイズの小型本が多いのだろうか…と改めて思いながら、めげずに馬鹿丁寧に眺めて行く、するとその時、奇蹟が起こった!茶色い文庫サイズ本が連続する中に『スミルノ』の文字を見出したのである。もしや!と引っ張り出してみると、おぉ!いつ何時でも垂涎の博文館文庫の一冊、「スミルノ博士の日記」じゃないか!しかも100円っっっっ!古本心は、一気にクライマックスを迎えてしまう!「古書一路」さん(2013/03/08参照)と「月の輪書林」さん(2012/03/29参照)に挨拶しつつ、博文館文庫「スミルノ博士の日記/S・A・ドゥーゼ 小酒井不木譯」東京堂「一聲一笑 新粧之佳人/須藤南翠」出版協同社「写真 日本航空50年史」(カバーナシ)を計1600円で購入する。う〜ん、ちょっと景気をつけようと思ったら、大変な景気がついてしまった。だが嬉しい!「五反田遊古会」は明日25日も開かれる。
sumiruno_santou.jpg
posted by tokusan at 18:00| Comment(2) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
五反田には昨日行ったんですが、あまりに状態が悪い本ばかりだったのと、マルクス主義系の本に偏りがありすぎて手が伸びなかったです(苦笑)

そのあと神保町で戦利品を獲ましたが、吉祥寺でイベントやってたとは知りませんでした。残念!
Posted by ぽん at 2017年11月26日 12:57
五反田、基本的には上も下もわりと硬めでしたよね。私も何度もくじけそうになりましたが、あきらめなくて良かったです。そちらもその日がボウズじゃなくて何よりでした。やはり古本探しには、一定以上のしつこさが必要ですね。
Posted by 古ツア at 2017年11月27日 14:25
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