新書の量は変わらずだが、これで店頭文庫本の量は、今までの二倍くらいになっているはずだ。棚を増やしたということは、「アムール」にとって、とても重要な収入源なのだな。などと勝手に推測して、創元推理文庫「創元推理文庫解説目録 付・座談会〈海外ミステリ・ベスト12〉」角川文庫「城塞(ザ・キープ)上下/F・ポール・ウィルソン」を計200円で購入する。そのまま北上を続けていると、すっかり解体されて更地になった「山口書店」跡地に(2017/10/07参照)、オレンジ色の派手な幟が立てられている。そこには『仮店舗営業中』と大書され、地図も描かれていた。敷地真裏の裏路地で営業しているようなので、小さなブロックをグルッと回り込んで見に行くと、まるで以前からあったような仮店舗が存在していた。表と同じ幟が立ち、『やってます』と書かれた小さな立て札も置かれている。
中を通りから覗き込むと、入口近くに棚が密集し、赤本・参考書・問題集がピカピカの背を並べている。とにかく廃業ではなくて、よかったよかった。いずれ表通りにお店を新築し、改めてそこに収まるのであろう。当然何も買えずにお店を離れ、再び『靖国通り』へと戻って西進して行くと、しんがりの「山本書店」(2012/04/25参照)前で塩山芳明氏に遭遇。同じ場所で狩りをする者としての情報交換を、一瞬の交錯で交わす。
その後は九段下まで歩き、東西線に乗り込み早稲田まで移動。西に坂を上がって下って、一本裏の『地蔵通り』に入って「古書現世」(2009/04/04参照)へ。以前私好みの黒い本が入ったと聞かされていたので、ようやく拝見に参上した次第である。通路状店内の壁棚にワクワクしながら視線を投げ掛けて行くと、あるある!本当だ!水島爾保布・石黒敬七・徳川夢声・大町桂月・江見水蔭・柳家金語樓・榎本健一・松崎天民…あぁ。いいなぁいいなぁ〜…ややっ!そこに並ぶは大好物の辰野九紫じゃないか!しかも三冊!胸躍らせて手に取ると、どれも昭和十五年前後の出版だが、比較的安値なので思い切って三冊一気に引き受けることにする。その勢いを借りるようにして、近くに並んでいた薄いオルメスも手にしてしまう!あぁ、散財だ。奥の帳場で向井氏に、先月の「みちくさ市」打ち上げで勃発した血の惨劇について聞かされたり、来年の「みちくさ市」のあれこれを教えてもらったりしながら、長隆舎書店「ひとり愉し」代々木書房「万引一代女」大白書房「かみなり教育」以上すべて辰野九紫、芸術社 推理選書3「名探偵オルメス/カミ」を計7000円で購入する。う〜む、たくさん買ったのに、まだ欲しい本がたくさん棚に並んでいるのは、とても狂おしい状況である…う〜ん…。

