2018年06月27日

6/27神奈川・山手 古書けやき

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ポンコツ具合がだいぶ快方に向かっているので、古本神・森英俊氏よりタレ込まれたのに放置していたお店を目指すことにする。中央線→湘南新宿ライン→根岸線と乗り継いで、一時間ちょっと。改札を抜け、線路下を潜って駅の東側に出て、細い坂道階段を、山の上目指して上がって行く。山全体を覆う住宅街の中を縫うように、喘ぎながら上昇して行く。階段が終わると『ふぞく坂』に抜け出るので、道なりに南東に上がって行くと、山の尾根を南北に貫く『YC&AC通り』。続いてうねる尾根道を南に歩いて行く。低い山とは言え、青い空が格段に近く広くなっている。左手にチラリとレインボーブリッジが見え、Suchmosを大音量で流しながら運動会の練習をする学校脇を過ぎ、道は東西二股に分かれる場所に出る。東の遠くには本牧の青黒い海と工場が見えている。だが西の住宅街に進路を採り、住宅街の中の坂道を下って行く。行き当たった三叉路で東に折り返し、さらに坂道を下る。下る。下る。小さな切り通しを通過し、ようやっと『本牧通り』に到達すると、そこは『閘門バス停』前(閘門は“こうもん”ではなく“くまかど”と読む)。東側の歩道に渡り、二つ先の『二の谷バス停』を目標に、東北に通りを進んで行く。テクテク歩いて『東福院前バス停』をクリアし、やがて目標の『二の谷バス停前』着。道路を挟んで、西の山沿いには巨大な集合住宅や商業施設が広がり始め、右の山沿いには昔ながらの住宅が集まっている。バス停手前の、その住宅街への小道を東にズンズン入り込んで行く。一軒家ばかりである。だが、横切る小道も無視し、奥の奥である行き止まり部分に達すると、庭に草木が咲き誇り、古民家や住居が建つ門に、「けやき」と大書した看板が現れた。これなのか?と訝しがりながら、お店への小道を伝う。途中パラソルの下に、カバーナシや文庫本を入れた無料箱が出現。本当にお店なんだ…と思いつつ、右に古民家と井戸を見ながら、さらに奥に足を踏み入れると、左手母屋の奥が古本屋さんに改造されていた。す、素晴らしい胸躍る光景!ウッドデッキに上がり込むと、椅子や台の上に百均の絵本や単行本が並べられている。目の前の大きなサッシ扉を開き、靴を脱いでから店内に上がり込む。六畳間ほどの空間で、右壁一面に100均文庫・一般文庫・時代劇文庫・時代小説・文学の棚、左壁に落語・歌舞伎・酒・料理・洋裁・暮し・映画・美術・横浜・大判本・美術作品集・図録などを並べた五×五のボックス棚。奥壁右に海外ミステリ・音楽・LPレコードが集まり、左側が児童文学&絵本棚をカウンターにした帳場が設えられている。その奥の手が届かぬ棚には、レコードプレーヤーとともに、シャーロック・ホームズ関連本が多く集められている。入った時はそこに誰もいなかったのだが、本を見ている途中で、暖簾で分けられた左奥の生活空間から、奥さんらしい人が「いらっしゃいませ」と声をかけてくれ、続いてメガネを掛けた凛々しい小松政夫風男性店主が「いらっしゃいませ」と登場した。本の数はそこまで多くないが、古本屋があるとはとても思えぬアプローチと、民家の一部を改装した完全隠れ家店舗に、激しくトキメキを覚えてしまう。古い本はあまりなく、値段は安め〜普通。朝日ソノラマ「オールカラー版 ペパモ 紙で作るヒコーキ/田中愛望考案」サンリード「みんな とぶぞ/ささき まき」を購入する。とにかく駅から遠いので、バスで来ることをお薦めします。

車中の読書は、手に入れたばかりの文圃堂「宮澤賢治全集 第三巻」。コンコ堂の七周年記念ポーチを活用し、本が傷まないように大切に扱っている。往きに『銀河鐡道の夜』、還りに『グスコーブドリの傳記』を読了。『さあ、切符をしつかり持つておいで。お前はもう夢の鐡道の中でなしに本統の世界の火やはげしい波の中を大股にまつすぐに歩いて行かなければいけない。天の川のなかでたつた一つのほんたうのその切符を決しておまへはなくしてはいけない。』…ぅぅぅぅぅぅ……。
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posted by tokusan at 18:46| Comment(0) | 関東 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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