2018年07月09日

7/9非売品の『恐怖のカセット』!

今年初めての蝉の鳴き声を聴く。そして午前十一時過ぎに家を手ぶらで出て、月曜日定例の「ささま書店」(2008/08/23参照)詣りに向かう。だが何をどう油断したのか、阿佐ヶ谷駅に着いた時点で頭上の駅の時計を見上げると、すでに午前十一時二十五分。歩いて行くとだいぶ出遅れてしまうことに気付き、今日は楽して総武線で駆け付けることにする。三十二分の三鷹行きに乗り込みガタゴト進み、車窓に「ささま」が飛び込んで来ると、店頭には六人ほどの古本修羅がすでに店頭棚に食らいついている状況。電車を降りて慌てふためき駆け付け、店頭で白水社「由利徹が行く/高平哲郎」集英社文庫「血の声 ミッドナイト・ミートトレイン/クライヴ・バーカー」(文庫本と同じ装幀だが、中には若山弦蔵が朗読した「ミッドナイト・ミートトレイン」を収録したカセットテープが入っている。集英社文庫10周年記念のプレゼント『恐怖のカセット』との説明文もあり。後でちょっと聴いてみると、ほぼクオリティの高いラジオドラマのようで、ぐんぐん物語と気合いの入った美声に引き込まれてしまい、思わず四十分間聴き続けてしまいそうになる。イカンイカン…)を店頭で選り出し、涼しい店内へ進む。すると手前側左通路の壁棚の古本関連コーナーに、東考社 桜井文庫16「戦後の貸本文化/梶井純」が混ざっているのを発見したので手に取ってみると、これが1500円。安いなぁと嬉しくなり、先ほどの二冊と合わせて計1836円で購入する。店頭で面白いものを掴ませてくれて、店内で読みたかった本との幸福な出会いを実現させてくれる。まさに飽きずに毎度楽しみにして、お店に足を運んだ甲斐があるというものだ。帰りは横着せずに、テクテク歩いて帰る。
midnight_meat_train.jpg
プレゼントをもらった人は一度も聴いていないのか、中身は新品同様であった。

夕方近くに打ち合わせのため神保町を目指す。水道橋駅から南下し、「神田書房」(2012/02/16参照)で厚生堂「擔架教程/陸軍大臣 子爵 寺内正毅」(明治四十三年の軍人用担架術。図解が多くて趣きあり)研究社「Wonder_Book FOR Boys and Girls」(大正十年の英語教材手帳サイズブック。『ゴーゴンの首』『黄金王』『不思議な徳利』を邦訳含め収録)を計100円で買うと、『神保町交差点』で「@ワンダー」鈴木氏に声を掛けられ、ぎっくり腰の治療中であることを告げられる…お大事に。「一誠堂書店」(2010/03/27参照)前では、夏のためワイシャツ姿の番頭さんに声を掛けられ、「ご無沙汰してます」と言ったら「ご無沙汰してないでしょ。いつもこの前通ってるでしょ。ちゃんと見てるからね」と笑顔で言われてドキリ…た、た、たまには立ち寄ります…。そして話の流れで一誠堂勤続四十五年であることを知る。「スゴいじゃないですか!」と驚くと「いやいや、奥にはもっと長い人がいますよ」…さすがは天下の一誠堂。今度ゆっくりお話し聞かせて下さい!その他にも、『白山通り』沿いに会った近代建築ビル『研数学館』が消滅しているのに遅まきながら気付いたり、『靖国通り』沿いにあった「本と街の案内所」がいつの間にか裏手の『すずらん通り』に移転し、新しく広く現代的になったのを知ったりする。
posted by tokusan at 18:47| Comment(4) | 古本屋消息 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
血の本シリーズとは懐かしいですね。

日本語版の序文が巻数が進むにつれ少しづつ増えていく構成にしびれて
映像化作品もそこそこあるので追っかけた記憶があります。

ヘルレイザーシリーズが有名な作者ですが
ダークファンタジーと演劇に進んでからその後どうなったやら?
(ヘルレイザーシリーズは地味に続きは出ていますがw)

ミッドナイトミートトレインは日本人の映画監督がハリウッドに
招聘されて作成したがトラブルにより上映されずyoutubeで
公開されているんでしたっけ?

字幕なしで見ましたが、なかなか良い出来だった記憶。
Posted by Haster at 2018年07月10日 02:04
「ミッドナイト・ミートトレイン」のカセットテープ! そんなのがあったんだ。ぜんぜん知りませんでした。
しかも、そんなものが店頭棚に並んでいようとは! 恐るべし、ささま書店。

東考社の桜井文庫もすっかり見ない本になりましたね。むかし、神保町の書泉に並んでいるのを、何冊か新刊で買っていますが、古本ではあまり見たことがありません。
Posted by よしだ まさし at 2018年07月10日 12:34
Haster様。クライヴ・バーカーはホラーやスプラッター映画と相まり人気がでましたが、何か他とは一味違う、感覚を異にした異世界の高貴な薫りが、一際たまりませんでした。「ミッドナイト・ミートトレイン」は名作です!映画は北村龍平でしたか。未見なので私もチャレンジしてみます。
Posted by 古ツア at 2018年07月10日 20:50
よしだ まさし様。みなさん、クライヴ・バーカー好きなんですね。嬉しくなります。文庫はたいてい100均ですが、もっと値が上がってもよいのではないかと。それにしても東考社本を新刊で買われているとは!恐るべし!
Posted by 古ツア at 2018年07月10日 20:51
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