2018年07月27日

7/27パロディ&リスペクト!

多少は過ごしやすい感じがするが、やはり夏であることに変わりはないので、結局いつものように塩塗れになって上連雀に流れ着く。疲労困憊の身体で、感慨深く長い跨線橋を渡って線路の北側に出て、「水中書店」(2014/01/18参照)を偵察する。潮文社リヴ「夢と戦慄の国を訪ねて ドイツ怪奇物語/前川道介」を100円で購入する。続いて西荻窪で途中下車して「盛林堂書房」(2012/01/06参照)に立ち寄り、カバー&表紙デザインを担当した盛林堂ミステリアス文庫の新刊を受け取る。そして手にした瞬間、本当に涙が出るほど爆笑してしまう。「午前零時の男 他三編/紅東一」は、幻の探偵小説家・潮寒二の別名儀によるアクション小説集で、日活映画の無国籍アクションや、新東宝の“地帯(ライン)シリーズ”を思わせる四編を収録している。今回のデザイン依頼には珍しく条件があり、それはなんと『昭和三十年代辺りの春陽文庫と同じにしてくれ』というものであった。『●●みたいにしてくれ』『●●の雰囲気で』などと頼まれるのは、職人デザイナーの私としては良くある出来事である。だが、全く同じにしてくれというのは、やはり掟破りで前代未聞!…それでも面白そうだし、同人誌だしということで、驚異の丸投げをニヤリと笑って快諾する。その結果、本当に『春陽文庫』そのままの本が出来上がってしまったのである。もうパラフィンを掛けてしまうと、『あれ?こんな春陽文庫あった!?』と思ってしまうほどの、馬鹿らしい出来映えなのである!自分としては決してパクリではなく、楽しいパロディであり、その装画にもデザインにも、大好きな昭和三十年代の春陽文庫への万感の思いとリスペクトを込めたつもりである。この文庫は、8/12(日)のコミケ・盛林堂ブースでの販売が初売りで、お店売りは8/15(水)からとのこと。ひとつ皆様もこの悪ふざけに乗っかって、昭和三十年代に『何か考え無しに軽いアクション物でも読みたいなぁ…』というような、銭湯帰りの下駄履きで向かった町の書店で春陽文庫を買う心持ちになって、入手していただければ幸いです!(そして改めて、春陽堂に向って、敬礼!)
gozen_reijino_otoko.jpg

デザインのギャラと共に、無理&無茶を聞いた作業の補填として、表紙周りを改装した東光出版社「東光少年 昭和廿四年十一月号」をいただく。口絵の『高原に轟く銃声』は向井潤吉画!海野十三の遺作と称し『少年探偵長』の最終回が掲載されている!わぁ〜い!そしてさらに、昨日取材で手に入れた面白い本について、小野氏に聞取り調査………なるほど、なるほど。ではあの状態は、正しい当時そのままのオリジナルと言うわけだと、確証が得られて満足する。この何だかもったいつけたあやふやな文章の詳細は、すみませんがかなり先の次々号の「本の雑誌」連載にて。
posted by tokusan at 19:21| Comment(0) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: