2018年09月11日

9/11『仁義なき戦い』の四年前。

今日は国立の北側にお昼過ぎに流れ着き、何でこっちの歩道はこう狭いんだろうと思いつつ、南側に出て「みちくさ書店」(2009/05/06参照)へ。ちくま文庫「ボン書店の幻/内堀弘」講談社文芸文庫「木山捷平全詩集」を計800円で購入する。気まぐれに「銀杏書房」(2011/11/14参照)の店先まで行ってみるが、やはり洋書絵本の波に簡単に恐れをなして、尻尾を巻いて即時退散する。中央線に乗って五駅移動して武蔵境で下車。北口に出て「浩仁堂」(2011/02/15参照)にたどり着く。絵本ラックと店頭棚が接近し過ぎているので、正面に回り、絵本ラックの足越しに棚下を眺める。すると良い映画本が集まっていたので手を伸ばして抜き出し、小さな店内でも予想外の一冊を掴み取る。キネマ旬報社「ディレクティング・ザ・フィルム/エリック・シャーマン編著」フィルムアート社「ジョン・フォードを読む/リンゼイ/アンダースン」荒地出版社「任侠映画の世界/楠本憲吉編」ボーイスカウト日本連盟「スカウティング フォア ボーイズ/ロバート・ベーデン・パウエル」を計600円で購入する。「スカウティング フォア ボーイズ」はボーイスカウト創始者の男爵による、ボーイスカウト虎の巻である。自然の中で生き抜くあらゆるテクニックや、様々な事象に対処する知恵と勇気が、克明に記されている。「任侠映画の世界」はその任侠映画全盛の一九六九年に出版された、任侠映画論考&エッセイ集である。そのなかに映画監督・深作欣二の『やくざ映画との出会い』という一編が収録されている。ギャング映画を撮り続けていた深作が、“やくざ映画”を冷笑しつつも、ある日『東京流れ者』を聴いた時にシビレてしまい、それ以来『これこそ“やくざ映画”のヒーローに通じるものではないか』という感覚が心の中で膨れ上がり、深夜興行の“ヤクザ映画”に熱心に通い詰め、のめり込み始めてしまうのだ。この時点で深作は、時代の流れに逆らえずに、すでに三本の“やくざ映画”を作っていたが、どこかまだ上すべりしていると感じていた。だが、『乗りかかった舟で、多少の無理をしても、わたしなりの“やくざ映画”を作ってみたいと思っているしだいです』と、最後の方で宣言している。深作が、“任侠映画”を越えた群像劇“やくざ映画”、名作『仁義なき戦い』を撮るのは、これを書いた四年後である。何という素晴らしき有言実行であろうか。
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posted by tokusan at 16:31| Comment(0) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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