2018年09月28日

9/28東京・神保町 山吹書房

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朝から不慣れなテープおこしと組んず解れつしていると、正午過ぎに古本神・森英俊氏より一通のメールが届く。神保町で今日初めて、一年前にすでに開店していた未知のお店を発見したと言う。名前を見ると確かに知らないお店で、教えられた住所にもそんなお店があったことは知らなかった。慌ててすべてを放り出し、神保町に駆け付ける。早足でパトロールしながら、「原書房」(2014/05/15参照)で好尚會出版部「最後のマッチ/岡田播陽」を函ナシだが500円で見つける。大正十一年の第五版。ちらと本文を流し読みしてみると、宗教も最新科学も地獄も極楽も東洋も西洋も現代も過去も、ひとつの鍋にぶち込んで、小説仕立てで世界の秘密と有様と在り方を暴いて行く非常に熱量の多い本らしい。限り無く奇書っぽいので、こりゃあ面白そうだ。さらに「明倫館書店」(2012/04/04参照)では平凡社「人造人間 ヨゼフ・チャペック エッセイ集」を300円で購入する。そんな風に寄り道しながら、『すずらん通り』に入って東端に向かい、『神保町シアター』目指して南に曲がり込む。すると「羊頭書房」(2014/05/02参照)のある裏通りに出るのだが、さらに南に進んで行くと、右手の小さな雑居ビル群の一階に、確かに古本が出されているではないか。近寄ると、小さな本棚二本と多数の木箱とプラ箱に本が詰められた店頭である。値段は100〜500円で、古い本が多く混ざり込み、好感の持てる並びを見せている…これは、良いな。児童書や珍しい新書もチラホラ。サッシ扉を開けて店内に進むと、そのまま店頭の雰囲気がつながった感のある、狭く細長い空間である。左の壁際には文庫棚が二本並び、後は結束された未整理本で埋め尽くされている。入口右横には古書箱・音楽箱・宗教箱・考古学箱・遺跡箱などが集まっており、右壁棚は文庫本から始まる。その奥は、歴史・世界・アメリカ・民俗学などが並んで行く。中央には大きく頑丈で年季の入ったスチール棚が鎮座し、左に歴史小説&時代小説をこれでもかと収め、右には日本全国の郷土本や郷土資料がこれもまた執拗に集められている。入口側の棚脇には木箱を積み重ね、風俗や食の姿が。また奥の左側には古書棚があり、歴史関連とともに古い児童書もほのぼのと並べている。その右横が帳場になっているのだが、大きな本の壁が聳えており、釣り銭トレイがかなり標高の高い上部に置かれてしまっている。古書へのアプローチが魅力あるお店である。店内はさすがに歴史や郷土関連でアカデミックに固められているが、面白そうな本もチラホラし、やはり特に店頭で何か買えそうな雰囲気がある。値段は安め〜普通。神保町の外れであるが、今後はパトロールにしっかり組み込むことにしよう。古書箱の中から引きずり出した、暮しの手帖社「暮しの手帖臨時増刊 思いつき工夫の手帖」を、本の壁越しに大学の研究室にこもっている若い研究者のような男性から購入する。『白山通り』を伝って帰ると、通りには踏み砕かれた銀杏の匂いが漂い、いつの間にか忍び寄った秋の気配。
posted by tokusan at 17:44| Comment(4) | 東京 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
あ、そのお店、わたしも割と最近存在に気付いたのですが、小山さんはてっきりご存じかと思っておりました。
タレコめばよかった!(笑)
Posted by 北原尚彦 at 2018年09月28日 23:58
北原さんもご存知でしたか!やはり「羊頭書房」に足を向ける人のみが、気づくのではないかと…。
Posted by 古ツア at 2018年09月29日 16:25
わたしは神保町から早川書房へ徒歩移動する際、あの辺りを通り抜けるのですよ。それで遭遇しました!
Posted by 北原尚彦 at 2018年09月30日 23:26
なるほど!そういうことでしたか。あの神保町の外れの裏道が通り道だったとは。
Posted by 古ツア at 2018年10月01日 19:57
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