最寄り駅は日ノ出町なのだが、みなとみらい線の馬車道駅から地上に出て、レンガで彩られた『馬車道』を、西南西に向かって歩いて行く。やがて根岸線の高架下を潜り、賑やかな『イセザキモール』に入り込んで行く。相変わらず西南西に進みながら、『イセザキ1st&2st』を突破。そこで突き当たる道は、日ノ出町駅から南下して来た道である。ここから『3st』に入り、ついには『4st』に進入する。ここの中間辺りでは、伊勢佐木町のランドマークと言える『伊勢佐木町ブルース歌碑』と『へびや』がほぼ向かい合っているのだが、その手前北側のマンション一階端に、今日から古本屋さんが開店していた。一箱古本市などで活躍後プロに転身し、主に催事をフィールドにしていた「雲雀洞」さん(2016/07/22参照)が、青天の霹靂の如く実店舗を電撃的に開いたのである。お祝いの立花が飾られた前には、安売ラックと三台の百均文庫ワゴンが展開している。中に進むと、そこはなんだかシュッと縦長にまとまった、街の古本屋さんの趣き。開店の午前十一時からさほど経っていないのに、たくさんのお客さんが蠢いている…と思ったら、一箱仲間たちがお祝いに駆け付けて、盛り上がっている模様。今日は平日だって言うのに、なんという麗しい光景!だがそれだけでなく、通りから飛び込んで来るお客さんも早速いたり、コミック関連について鋭く質問しているお客さんも出現したりしている…うむ、賑わっている。入口左横は100〜300円の安売棚で、映画関連の古書や古いコミックなどがチラホラ目立っている。右は一面の壁棚で、作家五十音日本文学文庫・ノンフィクション系&教養系文庫・映画関連文庫・海外文学文庫・純文系古書文庫・ちくま文庫・中公文庫・岩波文庫・官能文庫と文庫だらけになっている。入口側のフロアには平台付きの背中合わせの棚が置かれ、右に時代劇文庫・左にミステリ&SF文庫・ハヤカワポケミス・新書サイズミステリーを収めている。左の壁棚には、新書・新書サイズ本・温泉&ホテル・戦争などが並び、柱を挟んで奥に絶版漫画・SF・ミステリ・幻想文学・海外文学・田中小実昌が続く。奥はロフトを備えたバックヤードになっており、それを背後にしてエプロンを着けた雲雀洞さんが、直立不動で帳場に立ち尽くしている。帳場前には映画・音楽・近代・民俗学・文化が集まる棚も置かれている。安売棚にはなかなか面白い古い本が混ざり込んでいる。値段は安めなものが多いが、棚の各所にしれッと紛れ込んでいる目立つ本には、それほど隙なく値が付けられている。全体的には催事参加時の雲雀洞さんのワゴンを、お店サイズに拡大した感じと言えよう。足繁く通っていれば、面白い本に出会える確率は高そうである。鳳映社「恐龍 怪獣・猛獣・海獣・探検秘話/ロイ・アンドリュース」鱒書房「隨筆 探偵小説/高木彬光」(カバーナシ)モード学園出版局「北村信彦。1962年12月19日、東京生まれ。/上田美穂」カイガイ出版「死体置場へのお誘い/山村正夫編」東峰書房「ヨーロッパの旅/勅使河原蒼風」(カバーナシ。口絵にサインあり)を計1200円で購入する。こりゃあ伊勢佐木町が、古本屋的にざわついて来たぞ!開店おめでとうございます!
さて、今日もかなり立て込んでいるので一刻も早く帰らなければならないのだが、古書が多めで楽しい「活刻堂」(2009/10/12参照)には寄り道する。おかげで棚の最下段から、河出書房「前衛シナリオ集」を500円で発見する。やった!これでブニュエル&ダリ脚本のシュルレアリスム映画『アンダルシヤの犬』やダリ脚本『ババウオ』を活字で読むことが出来るぞ!『ババウオ』は、嬉しい瀧口修造譯。主人公が懐中時計を手にする度に、時計に対していちいち『(柔軟な)』とカッコ付きで説明が入るのがダリっぽい。二編とも、予想通りにシュールな情景描写の連続なので、脚本というよりはほとんど小説の態となっている。


打ち合わせを終えた後で「近くに古本屋はないものか?」と検索をして「活刻堂」なる古本屋があることを知り、大喜びで覗きに行くもお休みで、けっきょくブックオフしか覗けなかったというていたらく。
今日の日記を読んだあとだったら、選択肢も増えていたのに。残念!