
昨日の古本狂乱は過ぎ去り、すでに強風のクリスマス・イブである。舞い飛ぶ大量の枯れ葉に非日常を感じながら、いつもの月曜日のように、荻窪「ささま書店」(2018/08/20参照)へ定点観測に向かう。だが珍しく店頭では何もつかまず、店内で欲しい本は見つかるが購入にまでは至らなかった。大量の古本を売ったことに起因する放心状態だろうか。…そうだ、移転した「藍書店」を、いい加減に見に行かなければ!と思いつき、クリスマスに賑わう『南口仲通り』に入り、最初の脇道を東へ…あっ、「おぎくぼ古本市」(2018/05/02参照)をまたやってるのか。営業は12時から…後で見に来よう。そのまま道を抜けると『電話局前交差点』である。大通りを鋭角に南西に進み、こちらも最初の脇道を南へ入り込む。すると50mほど進めば右手にビル一階のお店が…営業しているぞ。看板が以前の選挙事務所からすっかり新調されており、『藍書店 Indigo Books 古書買取』の文字が輝いている。店頭には頭上にプラ箱を載せた三つの小棚が出されており、上部には映画・芸術関連、下には美術系の大判本を収めている。細長く小さめな店内に進むと、壁はほとんどが本棚で覆われ、奥へと伸びて行く通路棚が二本の狭い通路を造り出してる。本棚には古本がびっしりと収まっているが、良く見ると通路入口側の合わせて十五本ほどの棚には、背をこちらに向け整然と本が並んでいるが、奥に進むと結束本束や横積み本となり、バックヤード的に変化する。どうやら今のところ、奥のレジ近くの部分は、フロントなのだがバックヤード的な役割を果たしているようだ。と言うわけで、店舗として機能しているのは、前部分だけなのである。そこには、文庫・映画(これが目立っている)・芸術・文学・思想・社会・歴史・新書・洋書などが、大体100〜500円の値付で混ぜこぜに並んでいる。だが、質はかなり高めで、古書も混じっているのが何とも嬉しい。筑摩書房「カツドウヤ水路/山本嘉次郎」講談社少年版江戸川乱歩選集「三角館の恐怖」アスベスト館「アスベスト館通信第3号」が、合わせて千円!これから月曜日は、「ささま」とともに定点観測することにししょう。
そういえば昨日、古本市で残った良書を「フォニャルフ」に補充しておいたので、来られなかった方はぜひご覧あれ!家に帰った後は(ハッツ!「おぎくぼ古本市」に寄るの忘れた…)、大阪へ送る古本集めと、土曜の岡崎武志氏とのトーク来場者に配布するプレゼントセレクトを行う。貰って嬉しいもの、貰って困るものアリ!…フフフフ。そんな歳末ギリギリ限界の古本トークですが、お時間ある方はぜひ八王子にお越しください。「佐藤書房」(2009/08/26参照)の濃厚さと「まつおか書房」(2010/01/05&2016/08/29参照)の大外棚を楽しんだ後に、「古書むしくい堂」(2018/01/03参照)と『旅と古本』の世界(多くは古本屋さんと古本のことになると思いますが…)をお楽しみいただければ幸いです。よろしくお願いいたします!

旅について、古本屋について、古本について、青春18きっぷと鉄道について、縦横無尽に話しまくる予定です。八王子への小旅行を満喫した後、古本屋さんでのトークを、ぜひともお楽しみ下されば幸いです!冬の八王子でお会いいたしましょう!
【日時】12月29日(土)18:00スタート
【参加費】1,000円
【場所】八王子「古書むしくい堂」東京都八王子市横山町10-17グエルスクエア八王子102
【ご予約・お問い合わせ】info@mushikuido.com tel:042-698-3994 http://www.mushikuido.com/contact/
※二人のプレゼントが当たる抽選会あり
※終了後、有志で忘年会へ