2018年12月26日

12/26今年最後の“盛林堂・イレギュラーズ”!

午前十一時前の西荻窪に赴き、今年最後の“盛林堂・イレギュラーズ”に変身する。「盛林堂書房」(2012/01/06参照)前にたどり着くと、開店作業を進めているのは小野氏の細君とお母様である。今日のミッションは、市場でたくさん買ってしまった本の上げ下ろし搬入なのである。すでに古書を満載したルート便が『銀盛会館』で荷下ろししている旨を告げられ、慌ててそちらに駆け付ける。すると会館内の一角には、すでに文庫本束の山が築かれ、後はカーゴ一本半分を下ろすのみとなっている。その下ろし&積み上げを、ルート便の運転手さんと小野氏とリレー形式で行い、あっという間に下ろし完了。運びながら文庫束に視線を走らせると、古い角川文庫や創元推理文庫の良いところが忍び込んでいる、涎の出そうな塊たちであった。しかしこれで終わりかと多少拍子抜けしていると、「じゃあ店に戻って運びましょう」と小野氏が言う。あれ?まだ何か運ぶ本があるのかな?…まぁいい、これだけで終わってしまっては“盛林堂・イレギュラーズ”の名が廃ると、気合い充分にお店に乗り込む。するとそこで待っていたのは、店内二本の通路に積み上がる、大量の単行本束であった…おぉ、普段はビシッと整然としている盛林堂では、なかなかに珍しい光景である。
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この本束を台車に満載し、お店正面口から出てぐるっと裏に回り込み、倉庫で控えているお母様に届けるのが、申し渡されたお仕事なのである。「本は絶対に崩しちゃダメだよ」とプレッシャーをかけられ(小野氏は古本屋活動に関しては超スパルタである…)、程よい緊張感をキープしつつ、重い台車を苦労して押して行く。だが、都会の舗装道路でも道は平坦ではなく、凸凹も多い。さらには車に追い立てられたり、車に前後を挟まれたり、路上駐車の車を回り込んだりと、路上には危険がいっぱい!ンゴロンゴロと力を振り絞って六往復ほどすれば、いつの間にか一時間が経過していた。…ハァハァ…古本屋さんって、やっぱり大変だ…。そんな感じで無事にミッションを遂行し、労働のギャラ&お歳暮として、二冊の古本を拝受する。東京大學館「世界怪奇譚第五編 魔島の奇跡/押川春浪」啓徳出版部「防諜讀物 スパイ小説集/北村小松編」。わ〜い!ありがとうございます!とたちまち歓喜の渦に巻込まれる。忙しい年の瀬に、労働の対価として古本を受け取り大喜びする、五十一歳の男の2018年が、後五日で暮れようとしている。
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家に戻っでからは、大阪に少数精鋭の古本たちを送り出す。西の方々、「梅田蔦屋書店」『4thラウンジ』壁面の古ツア古書棚を、来年もよろしくお願いいたします!
posted by tokusan at 13:44| Comment(0) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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