2019年07月17日

7/17東京・吉祥寺 BOOK MANSION

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正午前に高井戸の南に流れ着いたので、そのまま井の頭線で吉祥寺に出て、本日オープンの小さな個人書店がたくさん並ぶ貸し棚店を見に行くことにする。お店の主宰者は、有名な三鷹の無人古本屋「BOOK ROAD」さん(2013/04/17参照)である。色々突飛なことを仕掛けるのが、好きな方と見た!駅北口を出て西に向かい、『パルコ』前で『吉祥寺通り』を北東へ。一つ目の信号で『東急』と『みずほ銀行』に挟まれた『公園通り』に入ると、左手の二階には「百年」(2008/09/25参照)が見えている。その前をテクテク通り過ぎ、一本目の脇道をやり過ごすと、建物に挟まれたような小さな『バツヨンビル』が現れる。道に面した漆黒のビルの案内断面図を見ると、地下一階が件のお店である。左を見ると鉄の扉が開いており、地下への急階段が下っている。ちょっと覗き込むと、ガラス扉の向こうには本棚が見えている…看板も何も出ていないので、開店しているのだろうか?とドキドキしながら階段を下りると、奥に見える帳場には青年が一人立ち、先客の応対をしている。大丈夫そうだなと安心して店内へ。白タイルと剥き出しのコンクリ壁に、天井までの木棚が造り付けられている。7×13×2で、およそ180ほどの枠があることになる。「いらっしゃいませ」とフレンドリーに話しかけて来た店主から、今のところ左が貸し棚で埋められ、右は自分の本で埋めているとのこと。貸し棚分の78枠はすべて予約済みで、これから徐々に搬入が行われて行くそうである。両壁が多様性のある棚となって完璧に花開くのは、だいたい八月くらいになりそうとのこと。つまり今はまだゆるゆるとプレオープン中と言った形なのであろう。それでも左側の棚にはすでに個性溢れる棚作りが多数展開されており、テーマでまとめた枠や(『うしろすがた』『チョコレート』『歴史』『言葉』『ハヤカワ文庫』など)、好みの本を並べた枠や、読み終えた本を並べた枠や、同人誌を並べた枠などが目を惹き付ける。それぞれの冊数は、だいたい十〜二十冊と言ったところだが、まるで「一箱古本市」の箱を一ヶ所に集めてギュッと並べた感じである。フムフムとじっくり眺め、「麦文庫」という名の棚から、ポプラ社「八本足の蝶/二階堂奥歯」(2013年第2刷)を取り出し、600円で購入すると、店主に甚く喜ばれ、写真まで撮られてしまう。そして「500円以上お買い上げの方には、この機械で綿菓子を作っていただきます」と、訳の分からない行為をプレゼントされる。気付くと帳場の隅には、確かに円筒形でダンダラ模様の屋根が被さる、綿菓子機がドデンと置かれているではないか…予想外の展開に半笑いになりながら「一体何故こんな物が…」と呟いていると、割り箸とコインを一枚渡され、「コインを入れたら中央の機械が回り始めます。しばらくすると大きな音がするので、よく見ていると糸みたいのが出初めて来ます。割り箸自体を指先でくりくり回しながら搦めるようにすると、よく取れるはずです…私は全然美味く出来ませんでしたけど…」と説明を受け、なしくずしに綿菓子作りがスタートしてしまう。コインを入れる。ビューンと中央の機械が回り始める。しばらくすると『バコン!』と大きな音がし、何だか甘い匂いが漂い始める。「あっ、そろそろですよ」と言われ、注意して空洞の小さな流れるプールのような空間に目を凝らすと、ホントだ!砂糖の糸がエクトプラズムみたいに出現している。慌てて割り箸を突っ込み、くりくりと細かく回転させながら、さらに空間内を行ったり来たり動かし続ける。すると思いの外上手く搦めとることが出来、段々と形を成して来る。周りで固唾を飲んで見守っていたお客さんたちからも「上手い上手い」と声が上がり、手は必死に動かしながらも、大いに照れてしまう。無事に完成したところで、またも激写され、綿菓子を持ったまま、吉祥寺の街に放り出される。…あぁ、昼日中に、大の大人が綿菓子を持ち、何をしているのだろうか…。ヤケになってパクリと噛み付くと、すぐさま溶ける飴の糸が、強い甘さを脳にガツンと伝達して来た。はぁ、美味いなぁ。
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posted by tokusan at 14:17| Comment(0) | 東京 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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