2019年10月10日

10/10つながる古本。

段々と空が曇り始めた午後に吉祥寺に流れ着いたので、古本屋さんを伝いながら駅へと向かう。まずは「バサラブックス」(2015/03/28参照)で角川書店「甦る「幻影城」?」を300円で購入し、最終的にいつもの如く「よみた屋」(2014/08/29参照)にたどり着く。おっ、早速面白い本発見!毎日新聞社「社会の窓/えのきどいちろう」は1990年に刊行された『サンデー毎日』連載のエッセイをまとめたもの。アーリー・えのきどいちろうな単行本である。本文の挿絵は、これもアーリーなナンシー関の消しゴム版画。こういう本は、手に入れようとすると、意外に苦労するんだよな。というわけで迷わず確保すると、続いて表紙の取れたカバーナシの本が目に留まる。朝日新聞社「ロンドンー東京 五万キロ 国産車ドライブ記/辻豊・土橋一」は朝日新聞社の記者とカメラマンがトヨペットに乗り込み、特派員としてロンドンから東京までを旅する旅行記である。実はこの旅行記、先日同じ吉祥寺の「一日」(2017/08/11参照)で掘り出した、「東京―パリ バイク無銭旅行」(2019/09/04参照)とリンクしているのだ。
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同じ昭和三十一年に、片や東京からバイクでパリを目指し、片やロンドンからトヨペットで東京を目指し、それぞれの道をひた走る、そして偶然にも、無銭旅行のバイク乗り兄弟と、国産車で東を目指す特派員記者&カメラマンは、トルコのホテルで偶然にもその旅路を交錯させていたのである。この出会いは、それぞれの単行本のトルコ国の項目に、ちゃんと記されているのだ。おぉ、六十年前の無謀な旅路の交錯が、現代の吉祥寺で偶然つながったのである。さらに続いて偕成社「雨の動物園 私の博物誌/舟崎克彦」を手にする。作者の子供時代〜青春時代を自然や動植物を核に描く随筆集であるが、これは完全に朝日新聞社「わたしの博物誌/串田孫一」へのリスペクト単行本ではないか。現物を手にして初めて感じ取れる確信である。解説は矢川澄子。と言うわけで以上の三冊を計330円で購入し、ニコニコと帰宅する。
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左が昭和三十八年刊の「わたしの博物誌」。装幀や挿絵は辻まことである。

さて、お知らせです。
1. そろそろ発売の「本の雑誌 ナス天にらめっこ号」の連載『毎日でも通いたい古本屋さん』では、阿佐ヶ谷に見事復活した「ネオ書房」を早速取材。復活した途端にお店にハマってしまった顛末が描かれていますので、皆様もこれを読んで、どうか「ネオ書房」に向かって下さい!

2. そしていよいよついに、後一週間後となりました。まだ熊本に行くなんて実感がありませんが、一週間後には九州の大地に立っていることでしょう。よろしくお願いいたします!
■オカタケ&古ツアの古本屋を語り尽くす夜 in 熊本
■10月17日(木)19時より
■くまもと県民交流館パレア10階 第7会議室 熊本
市中央区手取本町8-9
■入場無料・申し込不要
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posted by tokusan at 17:49| Comment(0) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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