2019年11月24日

11/24「恐怖島」がやって来た!

しつこい雨に祟られながら、すっかり暗くなった午後五時に柳沢に流れ着く。西武新宿線駅に向かおうと『新青梅街道』を歩いていると、毒々しく節操のないきらびやかな灯りが目に飛び込んで来た。
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そうか、「エーワンブック保谷店」か(2011/03/03参照)!実に八年八ヶ月ぶりの再会である。窓枠にはイルミネーションが鮮やかに輝き、『令和最初のBIG SALE』『令和キャンペーン開催中』などの威勢のよい文字が踊っている。店頭に今出ているのは雑誌ラックのみ。だが店内へ進むと、古本ゾーンがしっかり健在なのが見て取れる。通路にずいぶん本が横積みされているなぁ…と思いつつ、雑本&新本的棚を見回して行く。先客に文化系カップルがおり、濁声のオヤジさんと楽しそうに値段交渉などしている。上の棚より横積み本に目を凝らし、講談社現代新書「夜の画家たち 表現主義の芸術/坂崎乙郎」を百円で購入する。

そして家に帰ると、嬉しい嬉しい久しぶりのヤフオク落札本が待ってくれていた。東方社「怪奇探偵長編小説 恐怖島/香山滋」である。何故かライバル出現せず、自主的上限の五千円で落札する。最初見かけたときは、国書刊行会の復刻本では?と下衆の勘繰りをしてしまったのだが、つぶさに見て行くと、間違いなく東方社のオリジナル本なのであった。色々経年の傷みはあるようだが、それでも五千円は激安!このまま誰も入札するな!と願っていたら、その通りに無事に落札出来たのである。いやぁ、本を手にしていると、ついついニヤニヤしちゃうなぁ。物語は秘境探検家・人見十吉が活躍する香山作品人気のシリーズである。とは言っても、読み始めると、いきなり人見が囚われの身に!それなのに美女と相変わらずイチャイチャ!人見がアステカ族王朝の末裔だって!?恐怖島に棲みつく、五百万年前の水棲恐龍!その恐怖島は、アトランティスの遺跡島!などなど、早速生物学的に探検的にロマンティックに、香山の筆はフルスロットル!…あぁ、この本は昭和三十年刊だから、中野区大和町ではなく、晩年の住処、田無で書かれたものか。田無と言えばまさに先ほどまで居た場所なのである。勝手に様々な因縁を感じつつ、ビールを飲みながら怪奇探偵長編小説を楽しくワクワク読み耽る。
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posted by tokusan at 19:07| Comment(2) | 古本屋消息 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
おおっ、ちょっとヤフオクから目を離したスキにそんな本が!
自分が持っているのはカバ欠でありました。国書刊行会の復刻版を持っているせいで、ついついカバー付きを持っているような錯覚に陥ってしまうのだけれど。

ちなみにこの本、目次に掲載されていない作品も収録されているので、要注意なのであります(笑)
Posted by よしだ まさし at 2019年11月25日 12:45
さすが香山となると反応が早いですね。本当にラッキーでした。皆、復刻版だと思っていたのでは…。あぁ!本当だ!目次には載ってない作品が二編も!何だかもっと得した気分です。
Posted by 古ツア at 2019年11月25日 16:13
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