2019年12月11日

12/11古本屋ツアー・イン・日下三蔵邸【第五章】

昨日は盛林堂・イレギュラーズとなり、十一月に続き(2019/11/27参照)近々の日下三蔵邸書庫整理へと赴く。午前七時半に西荻窪に馳せ参じ、いつものように盛林堂・小野氏の操る盛林堂号で、およそ一時間半のドライブ。その車内で話のついでに、最近妙に気になってしょうがないフランス映画の『シティーハンター』について、超映画好きの小野氏に聞いてみると、原作への愛に溢れた面白い作品だと教えられる。とここからその話が呼び水となり、延々アニメやマンガの話に終始することとなる。『シティーハンター』『彼氏彼女の事情』『ザンボット3』『FATE』『化物語』『ガンダム』『イデオン』『巨神ゴーグ』『アリオン』『ロスト・ユニバース』『マジンガーZ対暗黒大将軍』『サイバーフォーミュラー』『マクロス』『エウレカセブン』『血界戦線』『キルラキル』『宇宙戦艦ヤマト』『幽々白書』などなど…まぁ九割は小野氏が話しているのだが、私は盛林堂・イレギュラーズなので、そのアニメへの熱い想いを存分に受け止めてあげねばイカンのである。というわけで、現地で無事に日下三蔵氏と合流し、まずは書庫マンションへと向かう。前回盛大に片付けたリビング書庫に入ると、おぉ!大量の文庫とノベルスがすでに仕分けられ右壁際が空き、おまけに大量の組立前カラーボックスが鎮座しているではないか!
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こういう素晴らしい状態だったので、午前中は小野氏がカラーボックスの組み立て、日下氏は仕分けた文庫&ノベルスの堅固な山造りと完成したボックスに本を分類収納ということに。私はと言えば、ほぼ日下氏の助手となり、分類した本を移動させたり、日下氏が棚に収め易いよう、さらに細かく出版社別やジャンル別に下分類する作業に従事する…これでは盛林堂・イレギュラーズというより、日下三蔵・イレギュラーズである…いや、なんでもいたしますよ!と懸命にコマネズミのように忙しく立ち回る。
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そうこうしているうちに、奥の和室の壁際には、物凄い物量の文庫&ノベルス建築が出来上がって行く…スゲェ。
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さらに出来上がり始めたボックスを、リビングの壁際に新たに設置し、そこに「探偵倶楽部」や「探偵実話」やポケミスなどを並べて行く。日下氏が「くそっ、全然ダブらないぞ」とおかしなことを呟いている。
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これはダブらないのが悔しいのではなく、ダブらないと本が減らせないから悔しがっているのである…複雑怪奇だなぁ。とは言ってもやはりダブりは見つかる。クライムクラブの「歯と爪」などは、箱帯付き・帯ナシ・箱ナシの奇怪な三種類のダブりが見つかった…後は箱ナシ帯付きがあれば完璧だな…。
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およそ四時間ぶっ続けで作業し、小野氏は組立と仕分けた本の結束を終わらせ、日下氏は仕分けた本の棚入れまで漕ぎ着けた。三人ともお腹がグゥグゥ鳴ってしまっているので、ひとまず昼食を摂りに街へ。いつものように美味しいお寿司でお腹を満たし、覚悟を決めて後半戦への作業に移る。向かう場所はマンション書庫ではなく、本邸和室書庫。ここに詰まっている本をドカドカと運び出し、だいぶスペースの開いているマンション書庫へ移し替え、本の掘り出しを進めるとともに、本邸の機能復帰の第一歩にするつもりなのである。作業工程はこうだ。まず日下氏が玄関横の駐車場側の窓を外から開け、外から室内に満載の本を掘り出し取り出して行く。それを私が受け取りエッチラオッチラ駐車場へ運び、小野氏が盛林堂号の荷台を利用して短期輸送用に軽めに本を結束するというもの。取りあえずは盛林堂号満載の量まで運び出すことに決める。
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作業を開始してみると、これがなかなかの難物。なにしろ和室に積み重なる本の量が尋常ではないのだ。いくら運び出しても、いくら結束しても、全然進んだ気がしない…ハァハァ、いったいこれはどうなるんだ。結局二時間半作業するが、目算でまだ六分の一くらいしか運び出せていないようだ。それにしても日下氏は「ここはコミックと雑誌しかないんですよ」と言っていたが、大阪圭吉「海底諜報局」(もちろんダブりである)の裸本が出て来るわ、松本零士が挿絵の「宇宙からきたひる」が飛び出すわ、宮敏彦の付録本がたんまり見つかるわ……あぁ恐ろしい。そして薄闇迫る中をマンション書庫に移動し、仕分け済み結束本を外に一旦プールして場所をあけた後、三人リレー方式で素早く運び出して来た本を書庫内に運び入れて行く。相変わらず玄関と廊下が蟻の門渡り状態なので大変だが、ここさえ突破すれば後はスムーズなのである。この作業をおよそ四十分。続いて仕分け済み本を車に積み込み、後はリビング書庫の新棚に、仕分けたノベルスを丁寧に作家五十音に収めて行く作業に突入する。
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その過程で、やはりと言うか当然と言うか、恐ろしいほどのダブり本が次々と発見される、特に東都ミステリー「光の塔」は十冊に迫る勢いである。香山滋の「地球喪失」も三冊…そして新たにまたもやの「歯と爪」がぁ…日下氏がとても嬉しそうなのは、気のせいであろうか。
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いつの間にやら時刻は午後六時半。この時点で三人とも疲弊し、昼間に摂取した寿司エネルギーも使い果たしているのだが、最後に本邸和室書庫に再び向かい、少し調整整理を施して、次回整理の端緒をつけておくことにする。現地作業終了は午後七時半。みなさまお疲れさまでした。夜はいつものように焼肉をジュウジュウ焼いて英気を養い、午後十時半に西荻窪に帰り着き、本を降ろしてようやく作業終了。そんな過酷な作業の本日の報酬は、色々ダブり本をいただいたのだが、一番嬉しかったのは誠文堂新光社「怪奇小説叢書 アメージング・ストーリーズ1」のカバーナシである。
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ちなみに1巻は三冊ダブっていました…。さらに日下氏激推しの創元推理文庫「あなたならどうしますか?/シャーロット・アームストロング」がとても気になる。「これ、スゴく面白いんです。面白いから、見つけると買っちゃうんです」と、とても不思議なことを言われるが、とにかくそんな理由で買われた本なのだから、まずは読んでみることにいたします。さぁ、段々と健全さを取り戻して行く日下三蔵氏の書庫!もう魔窟とは言わせない!作業は来年に続く。
posted by tokusan at 17:02| Comment(9) | 関東 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
盛文堂新光社? 誠文堂新光社では。
Posted by motosan at 2019年12月11日 17:11
その通りですね。ご指摘ありがとうございます。お詫びして訂正させていただきます。
Posted by 古ツア at 2019年12月11日 19:10
こんばんは。
日下邸での探訪記、毎回「何が出るかな♪」と楽しく拝読しています。今回は宮敏彦の付録本!気になる〜。それにしても、 日下さんの蔵書は凄まじいですね。10冊に迫るダブリ本って…。ダブリ本、古本好きの性ですね。日下さんの足元には及ぶはずもないですが、自分も、マーガレット・ミラー「鉄の門」「狙った獣」のハヤカワミステリ文庫旧版を各3冊持ってます。S・アームストロング、「あなたなら〜」は未読なので、今度読んでみようかな。
Posted by ヘイスティングス at 2019年12月11日 22:00
大量の「光の塔」が市場に流れ出して、いっきに相場が値崩れを起こすことになるのでしょうか? 楽しみです(笑)
Posted by よしだ まさし at 2019年12月12日 12:32
ヘイスティングス様。本をダブらせてはいけませんよ!一冊持っていれば充分のはずなのに…それなのに!日下氏オススメの短篇集、ぜひ読んでみて下さい。私も色々読み終わり次第、取りかかろうと思います。
Posted by 古ツア at 2019年12月12日 16:56
よしだ まさし様。まだまだ他にも「光の塔」はあちらこちらに潜んでいるんですよ。同じ東都ミステリーの都筑道夫「飢えた遺産」「猫の舌に釘を打て」も同様です…。好きだから買ってしまうんですね…。ちなみにこれらの「光の塔」は今日泊亜蘭の素晴らしさを伝えるために、布教用に所持しているとのことでした。にしても…。
Posted by 古ツア at 2019年12月12日 17:00
うへっf(^^;
Posted by ヘイスティングス at 2019年12月12日 17:27
怒られちゃった。つい、手に取ってしまうんです〜。戒め、戒め。 アームストロング、SではなくCでした。「毒薬の小壜」が有名だけど、「あほうどり」や「風船を売る男」も面白かったですよ。M・モンローの「ノックは無用」の原作が彼女だというのも、「毒薬〜」を読んで知りました。
Posted by ヘイスティングス at 2019年12月12日 17:35
ヘイスティングス様。まぁ、そういう買い方が出来る本が存在するのは、よいことなのでしょう。古本屋界を活性化するためにも、変わらず買いまくってください。そして読みまくってください。ダブりはほどほどに!
Posted by 古ツア at 2019年12月14日 18:16
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