2019年12月22日

12/22埼玉・武蔵藤沢 逍遥館

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うすら寒い日曜日。雨が降り始める前にと、正午過ぎに家を出る。西武新宿線の鷺ノ宮駅から西武新宿線→西武池袋線と乗り継いで、狭山丘陵の武蔵藤沢駅で下車する。本来は入間市駅から南に行くのが一番近いのだが、路線はぐるっと稲荷山を囲むように進んで行くので、二駅手前のここで降りても、目的地への距離はそれほど変わらないはずだ。駅西口に出て、北にロータリーを抜け出し、『国道463号』に合流する。『藤沢交差点』を通過し、北西にズンズン進んで行く。二車線の街道的国道は、頻繁に車が行き交い、エキゾーストノイズの派手な車が多く混ざり込んでいる。道はやがて緩やかな坂となるが、道なりにさらにグングン進んで行く。すると左手には「茶々文庫」(2009/04/21参照)…今日はシャッターを下ろししまっている…残念。坂を上がり切って丘の上に出ると、入間の街が近付いて来るせいか、ロードサイド店が建ち並ぶようになって来る。およそ1.5キロも歩いただろうか。ようやく左手に『JOHNSON TOWN』を書かれた群青の看板が出現した。近付き入り込んでみると、そこはすでに平屋の白い下見板張りの米軍ハウスが風情たっぷりに並び建つ、アメリカの郊外住宅地の街並であった。おぉぅ、これは素敵だ。元はアメリカ進駐軍向けの住宅街であったが、米軍が去った後もアメリカンライフスタイルを保つ街として愛され、住まわれ、基地の名にちなみ『JOHNSON TOWN』と名付けられたとのこと。街のワンブロックほどの土地に、およそ120のハウスが並んでいるが、昔ながらの家に、新しくハウスを模して建てられた家が上手く溶け込んでいる。ハウスとハウスの間の緑の多い小道を、心躍らせ眺めながら、『PALM st.』で奥の方に入り込んで行く。カフェやレストランやアメリカ雑貨屋が多いが、普通に住宅として使われているところもある。奥の『JOHNSON Ave.』に行き着くと、右手に入口周りに本棚を置いたお店が早速目に飛び込んで来た。昨日開店したばかりの、出来立てホヤホヤの古本屋さんである。ロケーションも建物も素晴らしいな。お店が入るハウスは新しめなので、恐らく『平成ハウス』なのだろう。そんなことを考えながら、ドア両脇の棚に接近する。一冊200円三冊500円の安売ゾーンである。絵本・CD・音楽・映画…詩集と宮沢賢治が充実している。一冊抜き取り中へ進むと、目の前に現れるのは二階への木の階段である。…外から見たら平屋に見えるが、二階があるんだな。その階段を境にして、お店は右と左に分かれている。左の部屋は壁をぐるっと本棚が覆い尽くし、岩波文庫・ちくま文庫・ちくま学芸文庫・講談社学術文庫・講談社文芸文庫・海外文学・詩集・音楽(ジャズ・ロック・フォーク)映画・カルト漫画・食などがズラッと美しく収まっている。非常に理知的で端正である。真ん中には中公文庫・ちくま文庫・絵本を並べた棚が一本。右の部屋に移ると、階段脇に帳場があり、長髪のフォークロックミュージシャン風青年が座っている。壁際は本棚で、右奥に本棚が向かい合わせの行き止まり通路が一本延びている。ここには、民俗学・自然・生物・自然科学(地学が目立つ!)・建築・クラシック音楽・美術・精神科学・心理学・宗教・ヨガ・占い・武術・歴史・江戸・伝統芸能が集まり、さらに確固たる知性の輝きを放っている。まさか米軍ハウス的建物の中に、これほどの知識が堆積されているとは!値段は普通。二冊の本を帳場に差し出しながら、二階の踊り場にも本棚が見えているので「二階もお店なんですか?」と聞くと、「いえ、二階は住んでいるんですよ」とにこやかに教えていただく。うひゃっ、失礼しました。花神社「北條/石原吉郎」竹内書店「ダダ宣言/トリスタンツァラ」を購入する。開店祝として小さな塩羊羹をいただいたので、それを早速食べながら、アメリカみたいな街の中を闊歩する。開店おめでとうございます!
posted by tokusan at 17:53| Comment(0) | 関東 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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