2020年01月25日

1/25東京・西荻窪 本屋ロカンタン

大阪に無事に三十冊ほどの厳選奇天烈古本たちを送り出す。しばらくすれば、「梅田蔦屋書店」の古書棚に並び始めることであろう。括目してお待ちいただければ幸いである。そして本日は、出来上がった新刊を受け取りに、西荻窪「盛林堂書房」(2012/01/016参照)へ馳せ参じる。手にしたのは、江戸川乱歩の旧友で竹久夢二の弟子で男色研究家・岩田準一の小説作品集「彼の偶像」(盛林堂ミステリアス文庫)である。
hiis_idol.jpg
カバーデザインを担当させてもらったのだが、もう山下昇平氏のカバー絵がぶっ飛び過ぎていて…何たってアレを糸で◯っている絵なんで、精密にトリミングを施し、『いや、◯っているのは、美味しいお餅なんですよ』みたいな言い訳が出来るようにしておいたのである。そんな楽しい苦労を思い出しながら、読み始めることにしよう。店頭からは、清和書院「黒い肌 ビリー・ホリデイ/ウィリアム・ダフティ 油井正一・大橋巨泉訳」(晶文社「奇妙な果実」の元版である)弘文社「處女地/村山知義」を計200円で購入すると、店主の小野氏から「なんか一本向こうの通りに、ライターさんが映画系の本屋さんを開いたらしいんだよね」とタレ込まれる。間髪入れず、そのお店に向かうことにする。
rokantan.jpg
盛林堂のある『西荻南中央通り』を、ズンズン南に下って行く。駅からは三百メートルほどの、いつも古本市でお世話になっている商店街の拠点木造建築『銀盛会館』横の細い脇道を東に入る。一本向こうの通りに出て、ちょっとだけ南に下ると、角の白タイル小ビルの一階に、確かに新しい本屋さんが出現していた。近付くと店頭には安売棚が置かれ、映画関連の単行本や、文学系文庫などが収まっている。出窓の横の壁に貼られた紙を見ると、『本。』とあるのと同時に、表現主義的な線画の鋭角人間が、本を小脇に抱えて口からタラリラ何か図形を吐き出している絵が描かれている。その横には『飲み過ぎたわけじゃない』のキャッチコピー…。店内に上がり込むと、そこは小さなちょっと薄暗い洒落た空間で、左壁に沿って華やかで知的文化的な新刊が並び、中央には新刊平台と、映画関連バーゲンブックの台が置かれるとともに、何故かコタツも可愛く鎮座している。そして右奥壁に六本の細長棚があり、古本らしい映画関連の、研究・ガイド・技術・歴史・俳優・脚本・DVD.新書・文庫・雑誌などをドバッと並べている…良く見ると棚脇に小さな紙が貼り出されており、『店主の蔵書。値段は応相談』と書かれていた。その、奥の帳場に立つ店主は、髪型もファッションも今時にビシッと決まった、男性である。「ここの本は売っていただけるんですか?」と聞いてみると、「すみません、まだ値付けしてないんですが、欲しい本があれば値段は相談に応じます」とのこと。では…と、青土社「映画はおそろしい/黒沢清」を選ぶと「オッ…では千円でいかがですか」となったので、承諾する。「これで蔵書のほとんどなんですか」「まぁだいたい。でもまだちょっと奥の方にありますよ」とのことであった。欲しい本がもし見つかれば、迷わず交渉すべし!そして受け取ったレシートに目を落とすと、上部には何やらお店のシンボル的人物が吐き出したらしいものに塗れた本の絵が…フフフフ。
posted by tokusan at 16:37| Comment(0) | 東京 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: