続いて論創社「推理SFドラマの六〇年/川野京輔」を読み始める。途中、作者が主宰していた放送系同人誌に、探偵小説作家のアンケートを頼むところが出て来るのだが、その中のひとり『茂木草介』という名に、何かがピクリと反応してしまう…この名前、聞き覚えと言うか、何か知ってるぞ…そう言えば…と、居間の襖戸の横にある本の山を引っくり返す。出てきた出てきた。創元社「茂木草介放送ドラマ集」(函ナシ)である。随分前に何気なく二百円で買ったものだが、まさか探偵小説家の一面も持った脚本家だったとは。こういう意外なきっかけで、一見無関係な古本同士が不意につながりを持つのは、大変にエキサイティングな体験である。しかも狭い家の中でそれが起こるなんて、尚更である。…今まで放置していてごめんなさい。これを機会にいつかちゃんと読むことにいたします…。
本日も止むに止まれず正午の吉祥寺に流れ着き、そっと古本屋さんを伝って帰路に着く。「藤井書店」(2009/07/23参照)で講談社大衆文学館「明智小五郎全集/江戸川乱歩」(今更ながら新保博久教授の編集であることに気付く)を200円で購入し、「一日」(2017/08/11参照)ではベップ出版「ルンペン学入門●放浪の詩●/林光一」を330円で購入し、「よみた屋」(2014/08/29参照)では日本文化観光研究所「あるくみるきく1973.10.No.80 特集■シシリムカのほとりに」(宮本常一が監修の民俗学フィールドワーク小冊子である)を110円で購入し、空いている電車に飛び乗る。帰りの車中で、「ささま書店」(2020/04/05参照)がシャッターを五分の四下げ、シャッター前に『閉店』の立看板を出しているのを目撃する。家に帰投したら、真剣に手洗いうがい。

