2020年06月15日

6/15「古書現世」で割と大物を。

午前中、仕事を進めつつ印刷所と電話でやり取り。現在鋭意制作中の綺想社のクラーク・アシュトン・スミス短篇集第二巻のカバーについて打ち合わせていると、印刷所の担当者が「スミスさんの背幅ですが…」と大真面目に発言したので、思わず携帯を握り締めながら笑いをこっそりこぼしてしまう。よもや、怪奇幻想作家クラーク・アシュトン・スミスも、二十一世紀の未来の日本で、“スミスさん”なんて親しみ込めて呼ばれているとは、想像もしなかっただろう。

そして午後に外出し、早稲田へと向かう。目的は6/8から営業を再開した「古書現世」(2009/04/04参照)である。店頭ワゴンに煉瓦の如く積み上がる、黒い三島由紀夫全集を横目に、手指を消毒して店内に入ると、おや?以前より通路がスッキリと広くなっている。帳場に座る、いつものようにちゃんと大きな向井氏と目が合ったので、棚も見ずにまずは帳場にズズッと向かい、再会の挨拶を交わす。「古ツアさんが来てくれて、これようやく本当の営業再開ですよ」と、涙が出そうなことを言ってくれる。ご無沙汰しました。お元気そうで何よりです!これはしっかり何かを買って行かなければ…と休業中に整理の格段に進んだ通路店内を一巡。「現世」にしては珍しく、レア漫画評論関連・同人系復刻漫画・豪華漫画が幅を利かせているのが愉快である。だが、私が最初から買おうと思っていた本は、実は決まっていた。去年からずっと狙いを付けていた、存在感デカく売れ残っていた一冊、春秋社「現代世界探偵小説傑作集/水谷準選・江戸川乱歩監修」(函ナシ)である。読みたかったんだ。欲しかったんだ。夢に観てたんだ。売れずにずっと俺に買われるのをけなげに待ってくれていて、ありがとう!と、再会&再開を祝う心積もりで五千円で購入する。念願の古本を買った後は、三島由紀夫全集がホイホイ売れて行くのを目撃しながら、休業中のお店のことや市場のことや古本屋業界のことや催事や早稲田大学の封鎖や買取のことや『本の雑誌スッキリ隊』のことや「みちくさ市」の今後や高円寺の自粛警察について、あれやこれやお話しする。そして向井氏は「これで書物蔵さんが来てくれれば、正真正銘の再開になりますよ」とのこと。というわけで「現世」では、書物蔵さんの来店を心よりお待ちしているようです。
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車通りの何だか少ない『早稲田通り』で、「現世」を遠望しながら記念撮影。

帰り道、『早稲田松竹』前を通りかかると、おぉ!6/20からはロメロの『ゾンビ』と『死霊のえじき』の二本立てが始まるのか。これは素晴らしい。今の感染症に脅かされる時代を、巧みに表現してくれる粋なラインナップである。
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posted by tokusan at 17:04| Comment(2) | 古本屋消息 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
夕方、書物蔵さんいらっしゃいました(笑)
Posted by 向井 at 2020年06月15日 17:38
奇跡!正真正銘の営業再開、おめでとうございます!
Posted by 古ツア at 2020年06月15日 20:01
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