いつの間にか、昨日まであった軒上の「ささま」のテント看板は取り去られ、今は骨組みだけの状態になっている。店頭には100均棚が四本、昔日の「ささま」のように出されている。そのうち二本は旧「ささま」の棚をそのまま再利用しているが、歩道側の二本は新しい低めで横長の木棚である。人文・音楽・詩集が目立ち、少し硬めであるが、古書もたくさん挟まり、見ていてとてもワクワクする。旧「ささま」三百均棚には、揃いの安値本が収まっている。手指を消毒して店内に進むと、壁は新しい頑丈な木棚で覆い尽くされている。折しも、内装を手掛けた古本屋界の安藤忠雄こと中村敦夫氏が、まだ忙しく立ち働いている。どうやらお店は、取りあえずのお試しオープン期間中らしい。その証拠に、壁棚も(右壁棚は文庫棚で、ここはわりと正規の値付が施されている)、店内手前に四本並ぶ低めの棚も、奥の帳場前に三本並ぶ棚にも、大体200〜800円の本(主に300円か500円である!)が、ドバドバとジャンルを飛び越え並べられているのだ。そのクォリティは極めて高く、面白い本がそこかしこで『買ってくれぇ〜』と話しかけて来る。何となく武蔵小山の「九曜書房」(2009/03/26参照)の店内五百均棚に似ている…と言えば、わかる人にはわかるだろうか。ちなみに中央の帳場より奥は、結束本の海となっている…。うむ、これが今後のお店の営業形態となるかどうかは不明だが、今現在の掘り出し市的状態が、楽しく愉快でたまらない。欲しい本がそこかしこで見つかるが、取りあえず何とかセーブしながら本を慎重に抜き取って行く。春秋社「鬼の言葉 感想集/江戸川乱歩」ホビージャパン「ファンタジーRPGガイドブック/安田均とグループSNE」表現社「ストーカー 吸血鬼ドラキュラ/川崎淳之助・師岡尚・水口志計夫」(訳者献呈署名入り)講談社世界名作全集73「名探偵ルコック/原作・ガボリオ 江戸川乱歩」改造社 新鋭文學叢書「研究會挿話/窪川いね子」を計2090円で購入する。これから激しく定点観測しなければいけない予感が、背骨をシビビビと走り抜ける。お店の正式な営業形態は、落ち着いたら再度ツアーすることにしよう。ひとまずのお試しオープン、おまでとううございます!
嬉しかったのは「研究會挿話」。見返しに窪川いね子の献呈署名入りなのである。だが、奥付が欠けているので、550円という安さなのであった。帯に短し襷に長しという感じだが、それでもこれは嬉しい。
この『新鋭文學叢書』は扉に署名が印刷されてるので、同じ書体がどうか比較出来るのが、何とも素敵である。


行きやすくなって助かります(笑)