2020年09月15日

9/15謎の東天鬼。

昨日は一日中、ちょっと長めの原稿と取っ組み合い、悪戦苦闘する。だが昼過ぎには、古本は買っておきたいと素早く外出し、『早稲田通り』を東にタッタカ伝って「古書サンカクヤマ」(2015/02/02参照)を見に行く。おじいさんの自転車が店頭棚の前に立ちはだかっているが、めげずにスルッと奥側に身を滑り込ませ、たちまち三冊を手にする。晩聲社「職人百づくし/絵・武田秀雄 文・野坂昭如」徳間ブックス14「暗号の話/田中潤司」すばる書房「マザーグース・ファンタジー/銅版画・東逸子 訳・矢川澄子」を計400円で購入し、満足してすぐさま家に引き返すが、道すがら、店頭でいつの間にかおでこを蚊に刺されていたのに気付き、途中寄った『セブンイレブン』では、お客と店員の現金の受け渡しを必要としない、感染予防新型レジを突然体験し、もはや自販機のような形態に軽くカルチャーショックを覚える。

そして本日も引き続き原稿とがっぷり四つに組み合う。そしてちょっと息抜きに夕方前に外出。少量の厳選古本を携えて、毎度お馴染み西荻窪「盛林堂書房」(2012/01/06参照)に向かい、「フォニャルフ」棚に補充する。裸本故に、安めの探偵小説が並んで眠っておりますので、お近くにお寄りの際はぜひとも冷やかして上げて下さい。そして帳場では店主・小野氏にここ最近仕入れた素晴らしい本を見せていただく。黒岩涙香と丸亭素人の合作って…うわぉ!春秋社の「探偵小説 山羊鬚編集長/夢野久作」だっ!吉田貫三郎の装幀が眩し過ぎる!本扉には小説集1とあるが、続きが出る予定だったのだろうか?そして極め付けは、素性のしれぬ謎の探偵小説作家・東天鬼の香蘭社書店「淫魔捕物帳」なるいかがわしい函入り本を見せていただく。うひゃぁ〜東天鬼だ。と慎重に函から取り出し、分厚い本のページを開く…あれ?あれ?あれ?俺、これを読んだことがあるぞ…とは言っても、読んだことがある東天鬼と言えば、神戸で二千円の安値で入手した(「古本屋ツアー・イン・京阪神」p255参照)大盛堂書店「探偵秘録 修羅の巷」(昭和参年壹月刊)しかない。小野氏にそのことを告げ、家に帰って本を確認してみると、あぁっ!やっぱり見事に同じ内容だ。生首の小包が伯爵家に届くところから、物語が始まってるじゃないか。「淫魔捕物帳」の方は昭和十二年刊。九年の時を超え、同じ内容をタイトルを変えて、さも違う本のように出版したのは明らかである。ますます謎が深まるなぁ、東天鬼…。
syura_no_chimata.jpg
これが俺の東天鬼だ!ちなみにずっとこの作家名を『トウテンキ』だと思っていたら、小野氏に『アヅマテンキ』であると教えられました。
posted by tokusan at 18:32| Comment(4) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
装幀はモダンだけど話はオドロオドロしいのか、アバンギャルドなのか、修羅の巷。気になります。
届けられた生首……自分は、クリスチアナ・ブランド「ジェゼベルの死」やそのものズバリ「切られた首」を思い出しました。乱歩の「魔術師」にも、小舟に載せられた生首が隅田川を漂うという描写があったような……。
Posted by ヘイスティングス at 2020年09月15日 20:10
オドロオドロシイです。そして生首にそんなに反応されるとは!私の生首衝撃シーンは、武田武彦「黒バラの怪人」。少女が主人公のアイスショーで、生首が舞台袖からツーッと滑ってくるところです。残酷すぎるっ!
Posted by 古ツア at 2020年09月17日 16:50
子どもの時に観た「犬神家の一族」のせいでしょうか…。なんかこう、ハッ!とするのですf(^^;
Posted by ヘイスティングス at 2020年09月17日 20:18
生首、やっぱりコワいですもんね。これからも実際見ることはありませんように…。
Posted by 古ツア at 2020年09月18日 17:14
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