2021年10月16日

10/16残り物には福がある!

午後一時過ぎに高井戸東に流れ着いたので、本来なら荻窪まで歩き古本屋さんを巡るか、浜田山まで出てすぎ丸に乗って阿佐ヶ谷に帰るかするのだが、午後三時に西荻窪「盛林堂書房」(2012/01/06参照)との約束があるので、ひとまず京王井の頭線で吉祥寺に出て、時間稼ぎに古本屋さんを見て回る。「古本センター」(2013/07/01参照)では海文堂「海難物語裁決集/滝川文雄」を80円で購入する。神戸の今は亡き名書店&出版社(出版事業は継続している)の「海文堂」が昭和35年に出した、さまさまな海難を取り上げ、それを分析研究して原因を探る一冊。ほほぅ、奥付の検印紙は燈台がモチーフになっているのか。
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続いて「よみた屋」(2014/08/29参照)に移動し、すでに厚手のビニールで覆われた店頭棚を丹念に観察し、ビニールを留めたクリップを丁寧に外し、婦人画報社「私の服飾研究/田中千代」(カバーナシ、背の上下傷み)をを取り出して110円で購入する。戦前に世界を旅して服飾の研究に腐心した、服飾デザイナーの昭和二十三年に出版したB5サイズの一冊。巻頭4色刷りの世界の民族衣装をまとめた『私の旅のフォルク・コスチューム』も素敵だが、巻中折り込みの『スカートの變遷圖』が長くてインパクト大である。
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そんな収穫を得て、トボトボ歩いて西荻窪にたどり着き、「盛林堂書房」のビニールカーテンに覆われた店頭にまずはしゃぶりつく。文藝春秋社「世界の裏街道を行く」「東欧の裏街道を行く」ともに大宅壮一と光風書店「乱歩幻想譜/斎藤栄」と日本旅行協會「東北温泉風土記/石坂洋次郎編」を掴んで、手指を巧みに消毒して店内に進み、通路に避難していた木箱をも眺める。うひゃっ!創元社「近代大阪 近畿景観第三編/北尾鐵之助」がちゃんと函付きで百円はありえないでしょう!と引っ掴む。ところがさらにどっひゃぁ!と歓喜すべき一冊を発見してしまう。函ナシだが、砂子屋書房「浴室長期抗戦/尾崎一雄」があるぅ!昭和十四年刊の、レアな一冊である。すべてを計770円で購入しながら、店主の小野氏に「なんでこんなの百均で出してるの!」と問い詰めると、「うわっ、何でまだこれ残ってるんだ。これが今日一番のサービス品だったのに!」とのことであった。これぞ、『残り物には福がある』を地で行く出来事。いやぁもう、嬉しくて仕事の話なんかどうでもいいやぁ。
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posted by tokusan at 17:27| Comment(0) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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