2021年11月17日

11/17本の中から帯が出る。

古本を携え午前十一時前の西荻窪に到着。「盛林堂書房」(2012/01/06参照)前に到着すると、大型トラックが横付けされており、結束した廃棄本の山を運び去るところであった。日々大量の古本を購入する古本屋さん。その中には、当然店にも百均にも催事にも回せぬ、売れる見込みのない古本も含まれているのだ。…古本を捨てるのも、またひとつの古本屋さんの大事なお仕事なのである。トラックが走り去るとともに店内に滑り込み「フォニャルフ」にトトトと補充する。そして帳場に向かい、店主・小野氏と前回イレギュラーズとして参加出来なかった日下三蔵邸片付けの進行具合と次回作業の確認、十二月刊行予定の盛林堂ミステリアス文庫新刊・宮野村子三冊目の打ち合わせ、リレー連載『ミステリ懐旧三面鏡』について、盛林堂仕入れ分のちくま文庫「野呂邦暢 古本屋写真集」が瞬時に売り切れたこと、などなどについてお話しする。その過程で小野氏に手を動かしていただき、持参したぷろふいる叢書1「ホテル紅館★赤い蝙蝠/大下宇陀兒」にパラフィンを掛けてもらう。「この本、ウィンドウに入ってるよ」と言われて見に行くと、未アンカットのかなりの美本であった(ちなみに私の本はすでにカットされているので読めるようになっている)…す、すげぇ…。
hotel_kurenai_parafin.jpg
おかげさまで丈夫な見易い子になりました。

そしてついでに、小栗虫太郎の「倶利加羅信號」(ぷろふいる叢書)と「倫敦塔奇譚」(河出書房記録文学叢書)について聞いてみると、やはり出版されていないだろうとのことであった。ウゥム残念。やはり広告だけなのか。だが、もしかしたら、まだ見知らぬ本が現れる広大な古書の海からならば、いつか、ふいと見つかる時があるのかもしれない…。そんなことを夢想し始め、お店をおいとました後、荻窪に移動して「藍書店」(2018/12/24参照)で新潮文庫「愛のゆくえ/ブローディガン」を110円で購入し、「古書ワルツ荻窪店」(2020/07/30参照)で光文社「黒地の絵/松本清張」(初版)を330円で購入する。この「黒地の絵」は、カバーを取り外すと表紙に鮮やかなオレンジの帯が巻かれ隠されていた。ラッキー!とカバー上に巻き直し、家に帰ってから同じ光文社「点と線/松本清張」(第四刷。旧「ささま書店」百均で購入したのだが、これも中に帯が挟まっており喜んだ覚えが。2019/11/10参照)と記念撮影する。
kuroji_no_e.jpg
うふふふ、なんだか快い眺めだ。しかし「点と線」は昭和三十三年の二月が初版で、「黒地の絵」は同年の六月が初版である。この二冊の間には「眼の壁」も出されているので、昭和三十三年の二月〜六月の五ヶ月間に光文社は清張の単行本を三冊も出版しているのか。全く持って凄まじいな。
posted by tokusan at 14:37| Comment(0) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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