2021年11月22日

11/22馬場のぼると柳原良平の素晴らしさ。

昨日は沼袋に用事で出たので「天野書店」(2008/11/14参照)にちょっと立ち寄る。…以前見つけて買おうどうか迷った本を、こうなったら買ってしまうか!と目当ての本棚の前に立つと、その本があった場所だけがポッカリと空いてしまっていた…ウカウカしていたら、う、売れてしまったか。まぁもう四ヶ月以上も前のことだから致し方ないが、それにしても古本屋さんを細かく周り、目ざとく本を見つける猛者がいるものだ、と感心することしきり。だが、そんな風にして気持ちが宙ぶらりんになってしまったので、テクテク野方まで西武新宿線の線路沿いを歩き始める。空はどんよりと曇り、ここも立派な大都会東京の一角だと言うのに、恐ろしく静かで、人っ子一人見かけぬのはどういうわけだ…だがそれも駅が近づいて来ると終わったので、線路の南側に出て、新しい古本屋さんが出現しているかもしれない『野方文化マーケット』を覗いてみるが、故買屋さんと飲み屋さんが幅を利かせており、ちょっとおいそれと中に進めない状況なのである。おじけづいて諦めて、いっそのこと電車に飛び乗り、上井草の「井草ワニ園」(2019/01/05参照)に助けを求めることにする。ほどなくしてお店にたどり着き、店内の狭い通路をあちこち行き来して、こぐま社「馬場のぼる 猫と漫画と故郷と」を900円で購入する。いやぁ、馬場のぼるがスケッチした猫が、果てしなく可愛い!身悶えしてしまうほど可愛い!この可愛さは、安泰や森やすじに肉迫する可愛さだっ!このように正確に猫の可愛さを捉えられるからこそ、漫画タッチの絵本『11ぴきのねこ』シリーズが、あれほどに輝くのだな!とまたも感心することしきり。
baba_noboru_neko.jpg

そして今日は雨降りの夕方に高田馬場に出たついでに、いつものように「ブックオフ高田馬場北店」(2012/11/15参照)に潜り込む。天井から降り掛かる八十年代洋楽ポップスを聞きながら古書を漁り、大泉書店「パンとぶどう酒と太陽と/神原くにこ」ほるぷ出版「動物詩集/室生犀星」フジ・インターナショナル・コンサルタント出版部 企業の現代史41「サントリーのすべて サントリー」を計660円で購入する。「サントリーのすべて」はカバー表紙がちょっと擦れてしまっているが、昭和四十年刊の新書サイズの企業史本で、執筆陣が大宅壮一・山口瞳・開高健・北杜夫・越路吹雪・吉田健一などと豪華な上、カバーデザインや挿画は当然柳原良平が担当している。柳原の仕事は細かく、たくさんのイラストプラス、『企業案内』のグラフや表まで手描きで仕上げているのには、ただただ感服するしかない。
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見よ、この一目で柳原良平の仕事とわかる、特徴ある日本地図を!
posted by tokusan at 20:03| Comment(4) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
古ツア様、野方といえば、角田喜久雄の、高木家の惨劇。戦後住まれていました。実際、だいぶ長くその辺りに住まれていたことを、娘さんのお婿さんに会った時、聞き、知りました。西武新宿線ですね。
Posted by おいもさん at 2021年11月22日 20:30
柳原良平の手にかかると、四国は長方形になってしまう……彼ならではのデフォルメですね。でも、ピリッと効いたリズムがあって、やはりさすがのデザイン。

★全っ然余談ですが、本日(11/22)、阿佐ヶ谷姉妹を描いたNHKのよるドラで、古書コンコ堂さんがチラッと出ましたよ!
Posted by ヘイスティングス at 2021年11月22日 23:26
おいもさん様。だから角田は、わりとご近所の香山滋と仲が良かったようですね。それにしても遺族からお話を聞いているとは羨ましい…。
Posted by 古ツア at 2021年11月23日 19:27
ヘイスティングス様。この才能の百分の一でいいから授かりたいっす…。そして「コンコ堂」、また別の回でも出てくるらしいですよ。ちなみに阿佐ヶ谷姉妹はお姉さんも妹もしょっちゅう見かけております…。
Posted by 古ツア at 2021年11月23日 19:28
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