などと楽しく年を越し、今日はお屠蘇ですっかり酔っ払ってから、中野の「まんだらけ海馬」(2015/02/06参照)に向かう。もちろん古本初めをするつもりなのだが、すっかりアルコールに酩酊している状態は、古本を買うには危険と言わねばならない。何故なら意識が緩まって気が大きくなり、『いいやいいや、買っちゃえ!』と財布の紐を盛大に緩めてしまい、素面では葛藤躊躇するはずの本を、勢いで買ってしまう恐れがあるからだ。まぁそれがわかっていたら古本など買いに行かなければよいのだが、これが私にかかった呪いであるからしょうがない。そんな気持ちをフワフワ心の中に漂わせながら、『中野ブロードウェイ』四階の、赤い棚の間をフワフワ飛び回る。『どうしても読みたい本を買おう。どうしても読みたいヤツを…』と呪文を唱えながら、二周ぐらいして目に留まったのは、六興出版局「遺書と銀鉱/F・グルーバー」である。綺想社「パルプ地獄變/フランク・グルーバー」を読んで以来、グルーバーの作品をとにかく読みたくてしょうがなくなっていたところである。日下三蔵氏の書庫で、見たこともない「叛逆者の道」なんてレア本がダブっていて、『読みたぁ〜〜〜〜〜い!』と心底で欲望が沸騰してしまったほどである。値段を見ると四千円……ふぅ、まずは落ち着いて…いや、もうそんなことは必要ない。もう読みたいなら買っちゃえばいいんだ。なんたって目出度いお正月だよ。よし、買うぞ!と予想通りに恐れていた結果となり、税込の4400円で購入する。さぁ、年が明けました。古本も買いました。今年もよろしくお願いいたします!
※「日本古書通信 2022年1月号」のリレー連載『ミステリ懐旧三面鏡』は一周して、盛林堂・小野氏が東京書籍「幻影の蔵 江戸川乱歩探偵小説蔵書目録」について、思い出と考察を重ねております。そしてさらに岡崎武志氏の長期連載『昨日も今日も古本さんぽ』に驚くほど私が登場しておりますので、合わせてお楽しみいただければ幸いです!

