「古書瀧堂」(2014/05/01参照)にたどり着き、先客の老婦人とともに店頭棚に熱い視線を注ぐ。すると驚くことにその熱心な姿勢がすぐに報われ、TOTO出版「銭湯へ行こう/町田忍編・著」(二刷)英宝社「月曜日か火曜日・フラッシュ/ヴァージニア・ウルフ」を掘り当てる。
さらに店内では、ちょっと不思議な講談社「くノ一忍法帖/山田風太郎」(初版)を見付け、計710円で購入する。この単行本「くノ一忍法帖」は何が不思議かと言うと、後見返しにまるで連名血判状のように、読んだ人の名が書き連ねてあるのだが、これが何と名立たる財界の大物ばかりなのである。鮎川義介(日産コンツェルン創始者)・西園寺不二男(銀行家)・石坂泰三(財界総理)・瀬木博親(博報堂社長)……いわゆるハイソサエティで、山田風太郎の忍法帖をを回し読み(しかも「くノ一忍法帖」とは!)…実に恐ろしきは、風太郎忍法帖ブームと言ったところか。それにしても古本屋さんには面白い古本が潜んでいるものだ。

