2022年09月25日

9/25東京・経堂 ゆうらん古書店

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小田急線経堂駅にて、岡崎武志氏と午後二時に待ち合わせ…ところが午後一時五十分に氏から電話があり、登戸方面から電車に乗ったら快速急行だったので、下北沢まで乗り越してしまったとのこと。…十分後、そんなお茶目な岡崎氏と無事に落ち合い、昨日出来た古本屋さんを目指して歩き始める。駅北口に出て駅沿いに西へ。すると目の前に現れるのは、商業施設『コルテス』の駅以上の神殿のような大階段である。驚き見上げながら、建物沿いにさらに西へ進む。すると小さな十字路が現れるので、そこもさらに西へ。すぐに道路幅が狭くなり、両側に小さなお店がポツポツ並ぶ商店街となる。ここまで来ると左手前方に、もう開店祝いの立花を飾ったお店が視界に入って来る。西荻窪「音羽館」(2009/06/04参照)出身の今村氏が、昔から住まい、大好きな経堂に開いた、念願の古本屋さんである。左側は大きなウィンドウで、飾り棚に本が細かくディスプレイされている。真ん中に店名の入ったガラス扉があり、右に百均棚と木箱が置かれている。店内に進むと、そこは限りあるスペースを上手に小部屋のように区切った空間である。入って直ぐの正面に帳場を控えるフロアは、左に高い文庫棚を備え、右は窓際から壁際をぐるっと造り付けの棚で囲み、絵本・暮し・カルチャー・充実の海外文学・村上春樹や高橋源一郎を中心とした現代日本文学・思想・哲学などが収まっている。中央には棚を備えたコンパクト平台があり、おススメ本を並べている。帳場下には雑誌ラックあり、床より一段上がる左スペースは、広めな手前と狭めな奥に分かれており、広めにはちくま文庫・講談社文芸&学術文庫・岩波文庫・平凡社ライブラリー・まだ値付前のおんがくCDやレコード、それにセレクトコミック・音楽・映画・植草甚一セレクト日本文学が集まっている。狭めには幻想文学・SF・旅関連古書・詩集・写真関連・アートが並んでいる。棚や洒落た店内の造作は、すべて店主とその友人たちが手掛けたそうで、どの場所も八段ほどの棚が天井までしっかり伸びているのが小気味良い。主に棚の高いところにプレミア古書が飾られ、また棚に関連するちょっとした小物が所々に置かれていたりして、空間造りを楽しんでいるのがジワジワと伝わって来る。値段はちょい安〜普通で、ビッチリ値段が付けられているのもあるが、相場より安い値も見かけたりするので、なかなか油断ならぬお店である。河出書房新社「内なるネコ/ウィリアム・バロウズ」を800円で購入し、開店を小さく祝う。経堂に古本屋さんが復活とは、何と喜ばしい一事であろうか。古本屋のない街が、この世から一つ減ったのである!

その後は「古い茶色い本がみたいんや」と宣う岡崎氏と下北沢まで移動し、「ほん吉」へ。店頭で祈るように跪き、古本を漁る氏の姿が、まるでその身を古本に捧げているようで、なかなか神々しい。
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桜桃社「犯罪捜査法/牧内節男・山崎宗次」(昭和三十八年刊の、事件記者が取材メモから導き出した犯罪捜査あれこれ)日本コロムビア蓄音器株式會社「兒童のための音楽/山田耕筰」(昭和七年刊の、山田耕筰が楽曲を童話に変換して紹介する児童書で函付。本体の背が欠損しているが、それでも330円は安い!)を計440円で購入する。それにしても休日の下北沢は物凄い若者の人波である。大きく開発された下北沢に初めて訪れた岡崎氏は、どんな小道にも犇めく若者たちに、目を丸くして驚いていた。
posted by tokusan at 17:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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