
もう絶対正式名称は『アガサ・クリスティー シャーロック・ホームズ マンション』以外考えられん。書体もイカしてる。住所を書く時に、必ず“クリスティー”“ホームズ”としたためる日々…羨ましくもあり、鬱陶しくもあり……。
午後三時過ぎに外出し、連載の取材を済ませた後、高円寺の「西部古書会館」(2008/07/27参照)で今日明日開催の「中央線古書展」に突入する。ガレージを見た後、締め切られたサッシを開けて中に入ると、もはや夕方なのにかなり賑わっている。アダルト関連が意外に目立つなと思いつつ、じっくり会場内を回遊。創元推理文庫「二つの密室/F・W・クロフツ」(初版帯ナシ)とともにカバーナシの雄鶏社「騎士の陥穽/ウイリアム・フォークナー」を差し出しつつ、「これ、「キクヤ書店」さんの棚にあったんですけど、値段が付いてないんですよ」と進言する。すると帳場の方が「キクヤ書店」さんに声をかけ、結局百円の値段で落ち着くことに。と言うわけで二冊を計二百円で購入する。フォークナーの探偵小説が、百円で読めるのは僥倖である。

そして帰りに当然「古書サンカクヤマ」(2015/02/02参照)に寄り道し、誠文堂新光社「明日をつくるデザイナーたち/瀬木慎一」を百円で購入する。昭和48年刊の、日本のデザインに関する美術評論家の論考と、亀倉雄策・早川良雄・永井一正・細谷巖・田中一光・杉浦康平・粟津潔・和田誠・原弘・宇野亜喜良・横尾忠則ら、超豪華メンバーとの対談集である。