
朝起きるなり、すぐにゲラと対峙。校正をしつつ、どうしても文章と物語が頭脳を侵食して来てしまう…むぅ、やはり面白いな、このプロジェクトは。やはり興奮するな、このプロジェクトは。などとゲラを見ながら身勝手な自信を成長させる。だが、人間には集中力の限界が存在し、ゲラを見るのにも次第に飽きが来る……昼食後に用事で池袋に出たついでに、東口の人波に乗り、『サンシャインシティ』を目指す。一旦地下に下りて『サンシャインシティ(ちなみに中国語の表記は“太陽城”である)』に突入し、一階フロアへ。『大通り』を進んで奥の奥に入り込み、『ALTA』の『広小路』に曲がり込み、さらに奥へ奥へ。すると壁際に大1・小1の古本島を並べた光景にようやくたどり着いた…ふぅ、駅からだいぶ歩いたぞ。吉祥寺・錦糸町・新宿などで活躍する先端的古本市「TOKYO BOOK PARK」の池袋初進出で、規模はいつもの四分の一ほど。「リズム&ブックス」(2011/08/10参照)「CLARIS BOOKS」(2013/12/01参照)「一角文庫」が本を並べているようだ。棚造りは大粒小粒揃っていて、なかなかいい感じである。買うべき候補が四種ほどバッティングするが、結局ALL'INSEGNA DEL PESCE DOR'O「IL QUADRATO/Bruno Munari」「IL CERCHIO/Bruno Munari」を計千円で購入する。ともに美術家ブルーノ・ムナーリのイタリア洋書で(1964年刊)、一方は正方形、一方は円の不思議を、世界に溢れる様々な図像や事象から解き明かす、図版豊富な小型本である。一冊500円とは嬉しいね。この市は2/5まで。

さて、せっかく池袋まで来たので、東武東上線にちょっとだけ乗って大山に出て、連載の取材で訪れた時以来の「ぶっくめいと」(2009/08/15参照)を楽しむ。TOKUMA NOVELS「咬まれた手/日影丈吉」学習研究社 昭和34年中学二年コース11月号第三付録 中学生痛快文庫「双頭の犬(付)黒切手のゆくえ/エラリー・クイーン(原作)福島正美(文)」学習研究社 昭和36年中学二年コース11月号第4付録 中学生ワールド文庫「生きている首/A・ベリヤーエフ(原作)福島正美(文)」を計1400円で購入し、束の間の古本買いを堪能して帰宅する。