何故この本がこんなに?と間髪入れず疑問に思うと「奥付のプロフィールを見てください。誤植があるんですが、誰だかわかりますよ」とほくそ笑む日下氏。奥付の遠藤晋のプロフィールに目を通すと、『昭和37年「親友記」を書いて(筆名、天藤晋)推理小説界に登場、38年「陽気な容疑者たち」で江戸川乱歩賞次席』とある…あぁ!天藤真ですか!ならば納得のダブりである。小野氏と私、それぞれ一冊ずつ拝受する。他に日下氏が昔編集した、水木一郎EDテーマ集のDVDをいただく。ちょっと観せてもらったら、トップバーッターが『バビル二世』だったので、瞬時に血が滾ってしまう。そして本日のミッションは、まずはアパート書庫に向かい、プールしてある漫画雑誌と同人誌を搬出。それをマンション書庫に移動させ、仕分けるとともに、午後はマンション書庫内にある新書サイズ本を仕分けて棚に収め、和室奥の壁棚を全面露出させ、処分本を結束して運び出すということになりそうである。何と処分本は、すでに八百冊ほどが積み上げてあるとのこと。盛林堂チームがいなくても、色々作業が進むようになったのは(ちなみに家族総出で時たま行っているらしい…)、もはや“魔窟”と呼び倣わされた過去を払拭するほどの、片付けっぷりなのである。というわけでまずはアパート書庫に移動し、雑誌と同人誌を盛林堂号に三人バケツリレーで積み込んで行く。
せっかくなので、壁際に積み上がっていた新書山も一緒に運び、マンション書庫の新書と合体させ仕分けることにする。こちらはさすがに盛林堂号に乗らないので、日下号のトランクと後部座席に積むことにする。
後部座席足元も、新書サイズ本でギッシリ…。
マンション書庫に移動し、まずは漫画雑誌を玄関に積み上げる。そしてそれを大別し、脱衣所の漫画柱として天井まで積み上げる。続いて同人誌を下ろし、これは選別などは行わず、和室の同人柱として、こちらも天井近くまで積み上げ、移動分を何とかコンパクトに収納する。日下氏が本の低山を足掛かりに、柱を上へ上へと伸ばして行く…。
続いて日下号から新書サイズ本を運び下ろし、玄関に積み上げたところで午前中の作業終了。駅前に出て美味しい寿司昼食の後、マンション書庫に戻り、玄関で新書サイズ本の仕分けに突入する。
仕分けた本は、CD部屋に新たに空けた棚に、見やすく作家ごとに並べて行く。それにしても、新書サイズ本はダブりが甚だしい上に異装版が数多く存在し、ただのダブりなのか異装版なのか見分けるのに非常に手間がかかるのであった…まだダブり本、たくさんあるんですね。この後、文庫本を照らし合わせたら、いったいどんなことになるやら…。そして小野氏は作業の合間をみて、処分本の結束作業をマンション階段部分で行う。かなり気温が低く姿勢も窮屈なので、ハードな作業である。
そして私も合間を見て、project“S”に続きproject“V”を立ち上げるため、博文館「新青年」の発掘に取りかかる。日下氏は廊下の何処かに積んであると言うのだが…と散々苦労して掘り返してみると、本の山の一番下から無事に発掘成功。そして同時に博文館「探偵小説」が四冊も出て来た!ダメですよ、こんな貴重な雑誌を山の最下層にしていちゃぁ。
そんな風に新書サイズ本を仕分けてして適宜棚に収めて行くこと、およそ三時間。
無事に和室の棚前も露出し、リビングの新書を適当に詰めていた棚も空き、所期の目的を無事に果たす。処分本を盛林堂号に積み込もうと、表に一回プールすると、何だか夜の外灯の下に幻想的な光景が生まれてしまった…。
本日も作業お疲れさまでした。いつもの如く労働の労いにダブり本を供与されるが、双葉社 幻の傑作・本格推理集「殺意のトリック」「殺人設計図」ともに鮎川哲也編、新風出版社「5分間ショートショート選集 海底の人魚/監修都筑道夫」「5分間S・F傑作集 夢からの脱走/監修筒井康隆」が特に嬉しい。加えて日下氏のご家族から、日頃の書庫整理の感謝を込めてバレンタインチョコレートをいただく。まさか古本を整理してチョコをいただける日が来るなんて…ありがとうございます!

