満足して地下から脱出し、神保町をなぞりつつ帰路に着く。「澤口書店巌松堂ビル店」(2014/04/12参照)では、近代文庫「砂男/ホフマン」を百円で購入する。そしてかなり久しぶりに水道橋駅近くの「有文堂書店」(2010/09/03参照)がシャッターを上げているのに出くわす。外壁の安売棚は無くなったみたいだけど、開いてくれるなら御の字である。再会の記念に小さな店内を一周するが、この時は買うものなく引き上げる。
そして夜、ヤフオク落札品が届く。東方社「新作探偵小説 無償娼婦/香山滋」(カバーナシ)である。ライバルありの1110円で落札する。昭和三十年刊で、後見返しに岡山・奉還町の古本屋「森書店」の古書店ラベルあり。収録作は表題作の他に、『艶獣』『怪魚シーラカンス』『恋の蝋人形師』『火星人はサハラがお好き』『孤独の断崖』…題名を見てるだけでワクワクします…。レア本が多い香山滋の中でも、中の上辺りに属する珍しい本である。裸本でなければ到底手に入らぬ本であるが、その裸本でさえ手に入れるのは難しいと思っていたのである。だが、これで読める!

