午前のうちに神保町に姿を現わし、「東京古書会館」(2010/03/10参照)地下の催事「東京愛書会」に突入する。会場内には紙物が多く、多くの人が棚前や箱前にしゃがみ込み、獲物をしゃにむに漁っている…フフフフ、浅ましくも愛おしい光景である。皆、素晴らしい自分だけの獲物を掴めますように。表紙が北田卓史で、半分が巽聖歌・作 北田卓史・絵『いたずらあっちゃん』の国際情報社「幼児ブック ことり 社会の基礎をつくる特集号」読売新聞社 新本格推理小説全集1「積木の塔/鮎川哲也」を計700円で購入しようと、階段下のレジに並んでいると、携帯電話に着信が入る。だが精算中で手が離せなかったので、本を受け取り、荷物を受け取り、地下を脱出してから、吹き込まれていた留守電メッセージに耳を傾ける。電話は日本古書通信社の樽見氏からで、「日本古書通信2月号」の目録『日本古書通信社古書部』のある一冊に注文を入れていたのだが、何と嬉しいことに抽選が当たったとの知らせであった。2/26の抽選日から何の連絡もなかったので、すっかり外れたものと思っていたのである。慌てて古書会館斜向いの「八木書店」の入ったビル五階に向かう。大量の本で整然と埋め尽くされた編集部で、樽見氏より本を受け取り、その場で代金を支払う。昭和三十三年刊の和同出版社「見なれぬ顔/日影丈吉」帯付きである!後の昭和三十五年に、タイトルを「見しらぬ顔」と変え、小説刊行社から再出版されるが、そちらは短篇『珈琲をのむ娼婦』が削られているのである。

そんな予想外の収穫を手にして、編集部を辞去。『靖国通り』沿いに神保町を西に向かい、途中「Naga」(「神保町 本の雑誌」p182参照)でゆまに書房「新興芸術派叢書 女百貨店/吉行エイスケ」を1100円で購入する。そしてそのまま九段下に抜け、東西線で早稲田に出る。目指すは昨日から営業を再開している「古書現世」(2009/04/04参照)である。店主・向井氏は実は腰を痛めていたらしく、ひと月近くお店を休業する羽目になったのだが、ようやく回復し、待ちに待った営業再開となったのである。横丁のお店にたどり着くと、表に均一台は出ていないが(代わりに店内に百均プラ箱が置かれている)、シャッターが上げられ、しっかりと営業中である。カバーナシの日本書院「敏郎對話 一円札と猫/生方敏郎」を千五百円で購入しつつ(この本の扉には生方の落書き猫が印刷されており、生意気そうで意外に可愛い)、向井氏と久々の挨拶を交わす。それから憎き腰痛の話と、休業中の苦難、四月にいよいよ再開となる『みちくさ市』について花を咲かせる。ちなみにその4/21(日)の『みちくさ市』は、以前までの慣例に倣い、私の強制参加がこの場で決定されました。もちろん喜んで!うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ、久々に対面で古本が売れるぞぉっ!

ちなみにこれが生方落書き猫である。
posted by tokusan at 15:41|
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