これは本に埋もれつつある仕事場和室である。とりあえず入口通路両側の本を減らすのが目標。
こういう細かい本の移動作業は、一人で行うと果てしもないものになるが、複数人で力を合わせて行うと、意外なほど進展するものなのである。よし、三人力を合わせてエイエイオ〜!……だがその前に日下氏が「今日は先に放出する本を出してしまいます。こちらへどうぞ」となったので、三人でしずしず本邸書庫内に突入すると。最奥の一軍古本通路で「九鬼紫郎を全部出します。恐らくもう本を出すことはなく、必要としないので」と高らかに宣言される。小野氏と二人で「えぇ〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!」と驚愕しつつ、ミステリに強い古本屋さんにとって、いま最大に入手困難な九鬼紫郎が大量に仕入れ出来るのなら、これは願ってもない幸運!とクールに大喜びし、早速棚から四十冊弱を運び出す。それにしても日下氏は思い切ったものだと、蔵書整理への、本を減らすと言う大目標への、断固たる意志を感じた瞬間であった。そして小野氏は、興奮を押し隠しつつ、冷静に九鬼の査定を進める…その間にポツリと呟きが「間に合ったら今度の催事目録の目玉にするか…」…六月開催の「萬書百景」のことである。みなさま、刮目して目録の完成をお待ちください。ただしお店としては、この九鬼本や目録についての問い合わせには一切お答え出来ないとのこと。と言うわけで、本の商品化&目録作成に、集中させていただければ幸いです。
写真は九鬼本を鷲掴んでドシドシ出す日下氏の図。
そんな大興奮の買取があった後、いよいよ作業開始。流し前を整理しつつ、納戸の受け入れ準備を整え、駅前寿司昼食に外出したついでに、和室&流し前&納戸から集めた同人誌をマンション書庫に運び入れ(これが意外に重労働。なんたって同人誌はある程度の数をまとめると、激しい重さを誇ってしまうのである…)、選別山の上に積み上げる。これで本邸に残る同人誌は。現在寝室として使用している元仕事部屋に残るものだけになったはず…。昼食を終えて本邸に戻った後は、廊下&和室の本の山に混ざりつつ積み上がる、コミック&文庫本を納戸に運び入れ、選別を経て容積少なく高く積み上げる作業にひたすら従事する。そして午後四時半に作業終了した時には、細かい作業の連続とは言え、やはり三人はすでに疲労困憊状態に陥ってるのであった…本の移動作業というものは、やはり何処まで行っても肉体労働なのである。
和室の通路は本の山が低くなりスッキリ。
納戸は資料棚へのアクセスを確保しつつ、次回作業に向けてスペースを拡大。
最後に本邸書庫&納戸壁棚から、もはや不要とされる大量の探偵小説系仙花紙本が放出され、小野氏は冷静を保ちつつ小興奮(ちなみにこちらについても、お問い合わせは不可とのことであります)。
私も本日の作業の労いとして、九鬼本でダブっていた八千代書院「稲妻左近捕物帖/三上紫郎」の再版仙花紙本や、妙義出版スマイルブックス「怪談部屋/山田風太郎」(ちなみにこの本も、私に渡すために改めて安い「怪談部屋」を三冊ほど購入したとのこと。その常識外れの行動に『怪談部屋事件』と呼称しても良いのだが、もはや日下氏にとって、減少する重要な本の補填は日常茶飯事なのであって、もはや事件ではないのであった…あぁ、恐ろしい。ちなみに玄関山の中に、新たに二冊の「ヨーロッパ飛びある記/高木彬光」を発見したので「さらにダブってるじゃないですか!なんでまた買うんですか!」指摘したところ、「以前小山さんに差し上げちゃったんで、補充しておかないと」との返答であった…あぁ、やっぱり恐ろしい)。そんなこんなで恒例の焼肉夕食で打ち上げながら、来月も書庫整理に駆け付けることが決定する。次回予告、物置のアニメムック&雑誌整理(大量)の予定!お楽しみに!

