正午過ぎに千歳船橋に流れ着いたのだが、実は午前のうちにいつの間にか古本屋さんが無くなってしまったこの地帯に、小さな小さな古本の草が芽吹いているのを発見したのだ。南口商店街通りの、『稲荷森稲荷神社』(稲荷が先なのか森が先なのか、まったくわからん……)の斜向いにある、『桜丘街づくりサロン』の店頭リサイクルコーナーに、ささやかな古本棚が設置されているのだ。銀フレームの棚に、最上段がムックや絵本、二段目に文庫本、三段目にコミックとCDが置かれ、本はすべて百円でとなっている。例え古書がなくささやかに過ぎるとも、街角で古本を買えるのは素敵なことである。講談社文庫「人間は考えるFになる/土屋賢二 森博嗣」を買おうとすると、ドアが閉っており中には入れない……どうやら、無人販売時間らしく、代金は誠実に料金箱に投げ入れるシステムになっているようだ。というわけで百円玉を放り込む。
続いて下北沢に向かい、「ほん吉」(2008/06/01参照)でミリオン・ブックス「隨筆 ふるさとの味/森田たま」文春ネスコ「タミヤニュースの世界/田宮模型編」を計660円で購入する。「古書ビビビ」(2009/10/15参照)では角川文庫「ひでおと素子の愛の交換日記/新井素子 吾妻ひでお」を百円で購入。さらに「CLARIS BOOKS」(2013/12/01参照)で春陽文庫「網膜脈視症/木々高太郎」を300円で購入し、下北沢を離脱する。次は東松原で途中下車して「古書瀧堂」(2014/05/01参照)へ。ハヤカワポケミス「チャーリー・張の活躍/E・D・ビガース」「途中の家/エラリー・クイーン」を計200円で購入し、阿佐ヶ谷に戻る。家に帰り着き一息ついたら、またもや出来上がっていた巨大古本箱をガラゴロカートで引き摺り、西荻窪「盛林堂書房」(2012/01/06参照)に持ち込む。折しも店内は、週末の催事の搬入準備と、市場落札品が錯綜するてんてこ舞い状態であった……こんな大変な時に古本を持ち込んでしまってすみません……と小さくなりながら、それでも査定を小野氏にお願いする。査定を待つ間店内をうろつきながら、催事用の結束本群の見えているところだけ眺めていると、ウムムムム、スゴい古書ラインナップだ…これが全品200円とは…恐らく壮絶な奪い合いになるのではなかろうか?などと余計な心配と、開始時刻に駆け付けられる人々を羨ましく思う。程なくして査定は終了し、交渉は無事成立。持ち込んだ創元推理文庫についてちょっとレクチャーを受け、知識を増やす。そして催事用にたまたま帳場で整理中の、たくさんの児童文学の中から、理論社「チョコレート戦争/大石真・作 北田卓史・え」を、函の上部が壊れているからと、プレゼントされる。ありがとうございます(実は来月、驚くほど盛林堂に駆り出される予定なので、恐らく先手を打った労いの可能性が)!うわ、この理論社の童話プレゼントシリーズ、カバー装しか見たことないのだが、最初は函入だったのか。その函には、今まで見たこともない「チョコレート戦争」の北田卓史の函絵がっ!…ううっ、生きてて良かった……。

