朝から強い風の音を聞きながら、ラララと楽しく原稿書き。そして午後。昨日屋内各所の古本山から削り出しておいた古本を、特大ダンボールに詰め、カートに載せて戸外へ。ガラゴロと運び続け、やがて西荻窪「盛林堂書房」(2012/01/06参照)に到着。最近連続して行っている買取を依頼し、ダンボールの中身を帳場にガンガン積み上げる。店主・小野氏が査定を進めている間に、「フォニャルフ」をたっぷりと補充入れ替えする。そして買取成立後、小野氏の次回「萬書百景市」のデジタル目録作りを見学したり(入力用に積み重なった本タワーを見るだけで、古本涎がダラダラ……)、幾つかの仕事の話をしたりする。そこに現れた「Re-ClaM」三門氏と挨拶を交わし、そう言えばまだ店頭を見ていないことに気付き、今さら表に出る。角川書店「昭和文学全集」の付録の20ページ小冊子「昭和文学アルバム」の、上林曉・外村繁、石原慎太郎、松本清張の三冊を計300円で購入する。上林曉のページには、『荻窪の古本市にて』という、上林が今は亡き『荻窪古物会館』で立ち読みしている貴重な写真が掲載されている(この写真と松本清張アルバムについては、2018/04/12参照)。そして昭和三十年代の阿佐ヶ谷駅に立つ外村の写真が、とにかく最高である。石原慎太郎のアルバムは、サッカーをする慎太郎・スキューバダイビングをする慎太郎・スポーツカーでドライブする慎太郎、真面目に執筆する慎太郎・映画に出演する真太郎・映画を演出する真太郎・磯を散歩する慎太郎など、キメまくるモデル顔負けの写真が満載。弟の裕次郎も写真と文章で登場している。

そして小野氏から、日本古書通信編集長・樽見博氏の私家本「古い話」を渡される。樽見氏が“三昧堂”の名で「日本古書通信」に連載していた記事を、抜粋してまとめたものである。二〇二五年十二月号で終刊となる「日本古書通信」とお別れする記念に作ったそうである。なんだかちょっと、寂しくなってきたなぁ……。
posted by tokusan at 17:46|
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