2018年11月08日

11/8東京・国立 古道具ニコニコ堂

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今日は国立北口の丘の上、日吉町に流れ着くが、その結果面白いものを発見する。場所は『国立駅北口』を出て真っ直ぐ北に向かい、『光町1交差点』を東へ。やがて北東にぐいんと曲がりながら蹴上がる急坂を丘の上まで登り詰め、直線道を三百メートルほど進む。すると右手白い雑居ビル一階の美容院の隣りに、いつの間にか恋ケ窪にあった古道具屋「ニコニコ堂」(2018/05/26参照)が引っ越して来ているではないか!店頭は恋ケ窪にあった時より、遥かにスッキリしており、木椅子や火鉢や少々の古雑貨類が出されているだけである。だが中に入れば、そこは以前と同じ古道具・古雑貨・アンティークが、圧縮陳列ながら秩序だって飾られた小宇宙である。古時計の音がコチコチ聞こえる、以前より狭くなった店内に、前回見覚えのあるものたちが、距離を縮めて並んでいる形である。奥にはこれもコンパクトになったガラス越しの帳場があり、老店主が文庫本に読み耽る横顔を見せている。紙物類は、レコード箱の上に乗ってプロマイド・切り抜き・切符ファイル・マッチラベルファイル。それに右側通路下の古パッケージ・小冊子・ハーモニカ教本・ノート類、さらに左側通路の絵葉書.手帳サイズ紙物・観光パンフ小箱。それにブルボン小林の「マンガホニャララ」サイン本。〆は帳場前の洋書三冊くらいであろうか。主に右側通路の紙物箱を漁り、昭和二十五年刊の教会系絵物語雑誌「はこぶね 1.2月合併号」を持ち出し、帳場の店主に差し出す。すると老店主は、読みさしの文庫本に何か栞の代わりになるものはないかと焦り探し、しばらく手と目を四方に泳がせまくる。…落ちついて下さい。いつまでも待ちますよ…と無事に紙を挟んだところで精算を済ませる。「ありがとうございます。これ、名刺」と、ハンコで作った名刺をいただく。無事の引っ越し、おめでとうございます。

すっかり暗くなり始めた阿佐ヶ谷の帰り道を歩いていると、「1960年代専門店 甘辛劇場 懐かし屋」(2017/02/22参照)の柔らかい光に誘われ、ドアを開けてしまう。たくさんのレアな玩具や駄玩具が飾られた店内に、古時計の音が重なり合い響いている。中央の二台のガラスケースに挟まれた部分に、見事に古本が横積みされ集められている。玩具関連本・「轟先生」・長谷川町子・テレビガイド雑誌・貸本漫画・西村賢太…おっ、晶文社「杉浦茂のモヒカン族の最後」が500円じゃないか。これを買おう。と、意気揚々と精算する。
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2018年11月03日

11/3前庭→屋上→ロビー!

午前九時に家を出て、まずは三鷹駅に向かう。駅南口に出て、一心不乱に南下していく。長〜い商店街を抜け、道を挟んで二つに分かれた『大成高校』の間を通過し、およそ二十分も歩くと『三鷹市立図書館』に到着する。ここで『第5回図書館フェスタ』が本日開催され、その一環として「サポーター古本市」と「一箱古本市」も行われるのである。場所は通りからも見える、石垣と生垣に囲まれた前庭である。時刻はちょうど午前十時で、今まさにフェスタが始まったばかりである。
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左側奥の風船ゲートを潜り、こじんまりとした芝生の庭に入り込む。入って直ぐ右から、長テーブルを並べた「一箱古本市」エリアが始まっている。参加者は五組ほどで、自作小説とオススメ本をパッケージしているお店や、絵本を取り揃えたお店や、自宅の本をそのまま持って来たようなお店や、近現代史本ばかりを並べたお店や、未だ本を並べていないお店が集まっている。左奥に進んで行くと、五本のラックと長テーブル一本、それにダンボールに本を詰め込んだ「サポーター古本市」である。一般小説・茶道関連・冒険小説・コミック・暮らし系雑誌&ムック・文庫・新書・絵本が、単行本・絵本・雑誌は100円、新書は50円、コミックは10円、文庫は三冊100円(海外文学文庫は三冊50円)で売られている。脇のステージで奏でられるジャズを聴きながら、出版芸術社「ふしぎ文学館 悦楽園/皆川博子」河出文庫「滑稽漫画館/宮武外骨」ちくま文庫「青空娘/源氏鶏太」を選ぶ。ご婦人が三人並ぶ帳場で精算をお願いすると、本を受け取ったご婦人が「文庫は二冊だと80円になっちゃうけど、いいの?いいならいいんだけど。つい主婦の感覚で、言っちゃうのよ。ウフフフフ」と言うことで、計180円で購入する。

古本を買うと同時に会場を離れ、またもや二十分ほど歩いて駅へと戻り、今度は荻窪駅に向かう。改札を抜けて地下から『ルミネ荻窪』に入り込み、エレベーターで最上階を目指す。今日はここの七階にある『グリーンテラス』で「あきぞらBOOK MARKET」と銘打ち、「TIMELESS」(2012/06/30参照)「百年と一日」(2008/09/25&2017/08/11参照)「旅の本屋のまど」(2009/06/30参照)「忘日舎」(2015/09/28参照)「にわとり文庫」(2009/07/25参照)「BOOK TRUCK」が集まり、太陽の下で古本を販売しているのである。ところがこの『グリーンテラス』への行き方が分かり難く、エレベーターで一旦八階の『ファーマーズテラス』に出て外階段を下るようにとある。八階の屋上に着いても、下の会場を見下ろすことは出来るが、下りる階段が見つからない…こりゃいったいどうしたことだ?
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仕方なく鎖で封鎖された階段から、コソコソと七階にたどり着く。フェンス沿いに立てられたテントの下に、古本が並べられている。絵本がとても多い。どうやらこの場所に合わせた選書を各店行っているようだ。…だが途中でおかしなことに気付く。お客さんが誰もおらず、みな何かバタバタと慌ただしいのだ。入口付近に近付き看板を見ると、開始時間が午前十一時からとなっている…いまは午前十時五十五分…ひえっ、開場前に会場入りしてしまっていたのか。そりゃ階段に鎖が掛かっているわけだ。と悄然とし、しばらくトイレの中に身を潜めて午前十一時を待つことにする…あぁ、バカみたい。その後無事に開いた会場に、正式にお客さんとして入場する。ちなみに屋上なので「BOOK TRUCK」のトラックは入って来られず、普通に自然&生物関連の本を並べている。そして「忘日舎」さんと色々お話ししていると、隣りが「にわとり文庫」さんで、その前に立つお客さんが「風書房」さんであることに気付く。「こんなこところにも朝一番に駆け付けて買いに来てるんですか!」と驚くと、にわとりさんが「こんなところだからこそ大事なんですよ。もしかしたらあそこに、◯◯の署名本がひっそりと並んでるかもしれないじゃないですか!」と、夢のあることを仰ってくれた。まさにその通りです。ただし、徒労に終わることがほとんどですが…。「百年」で座右寶刊行會「北滿民具採訪手記/染木煦 滿鉄総裁室弘報課編」を684円で購入する。

エレベーターで地階まで下りて、駅の南口に顔を出し、関東バスに乗り込んで芦花公園駅へ向かう。エッチラオッチラ『世田谷文学館』に向かい、一階ロビーで開かれている筒井康隆の蔵書即売会を覗く。午前九時半から整理券が配られ、整理券入場中は一人一冊の条件が付けられていたようだが、果たして本が残っているかどうか…と心配しながら自動ドアを潜り、一階ロビーに入り込んでいくと、ミュージアムショップ裏側の窓際に、黒布を掛けられた大テーブルが置かれ、その上に本がズラッと面陳されていた。並んでいるのは海外SF文庫・SF単行本・ハヤカワポケSFである。やはりレア本はとっくに捌けてしまったようだが、その代わり現時点では何殺でも買える模様。値段は500円or1000円のものがほとんどである。ふむむむと軽く悩み、ハヤカワ文庫SF「金星応答なし/スタニスワフ・レム」「ヒーザーン/ジャック・ウォマック」(こちらは『ギブスン絶賛、話題の大型新人』という三十年前の帯の惹句と黒丸尚訳に惹かれ)を計1000円で購入する。すべての本は扉に筒井康隆の蔵書印が捺されているためか、『転売お断り』が厳命されている。
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すべて本日限りの古本市や即売会である。
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2018年11月01日

11/1東京・西荻窪 best place PONTEPIA

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色々こなした一日の終わりに、すっかり陽の落ちた西荻窪に現れる。「盛林堂書房」(2012/01/06参照)の店頭を覗いていると、驚くことに先日訪れたばかりの「古本あぶらや」さん(2018/10/28参照)とバッタリ。まさかこんな出会いがあるなんてと、目を丸くしつつ白夜書房「インタビュー 小林信彦の世界」(非売品)を100円で購入する。そして「あぶらや」さんが「青春18きっぷ古本屋への旅」を取り扱ってくれることになりました。ばんざ〜い! あの奇妙に落ち着けるお店にお越しの際は、古本とともに出来立てホヤホヤの古本屋紀行集もお楽しみ下さい!そしてその後は、ある叢書に関するお仕事の打ち合わせ。帳場の脇に立ち、小野氏+主宰者の三人で、あ〜でもないこ〜でもないと話し合う。午後六時四十分、ある程度話がまとまったところでお店を後にする。駅への道をトボトボ歩いていると、この間の古本屋行の合間に、古本神・森英俊氏から、西荻窪に古本も扱うファッション雑貨屋さんが出来たことを聞いていたのを思い出す。確か午後遅くからの開店だと言っていたから、今なら大丈夫だろうと、足を向けることにする。駅北口から『北銀座街』に入り、東側の歩道を進む。歩道アーケードを抜けて、坂道を下ってたどり着いたお店は…ありゃりゃりゃりゃ、ここは「古着・雑貨・本 MAROGE」(2017/07/05参照)のあったところじゃないか。お店の名前が変わり、看板は白布になり、そこには古着・雑貨・玩具・etcと書かれている。古着が下がっているのは以前と同じだが、そのラインナップは男物中心である。狭い階段を上がり、いつか開けたことのある軽い扉を開いて店内へ。古着と雑貨が混ざり合うように並ぶ、お洒落で珍妙でモンドでチープな空間である。入ってすぐの所に帳場があり、スカジャン姿の青年と、背筋を伸ばして本を読む女の子が一人座っている。目指す古本は窓際に集められている。そこに向かうと、二本の小さな棚とその間に本が詰め込まれている。日本文学文庫・詩集文庫・コミック・ビジュアルムックが中心である。『本の値段は聞いて下さい』か…。本の前に立つウルトラ怪獣のソフビを退かしながら、本の背を眺めていく。東野圭吾や重松清や奥田英朗…うむぅ、と唸りながら角川文庫「暗い青春・魔の退屈/坂口安吾」を手に取り、青年に値段を聞いてみると、とても嬉しそうに「100円です!」と教えてくれた。というわけでこの文庫を購入する。
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2018年10月31日

10/31東京・下北沢 「詩」と「散歩」の古本市

昼食を食べてから家を出て、連載の取材をこなす。そして帰り道に下北沢に立ち寄り、南西口からナナメの日射しが眩しい地上に吐き出される。そのまま坂を下って、平日昼までも賑わう『下北沢南口商店街』の中ほどに出て、緩やかな坂道を下り、商店街の南端に出る。三叉路に立ち、西側角地に建つレンガで化粧された小さなビルを見上げると、おぉ!三階の窓際に、本がノドを見せて並んでいるのが、確認出来るではないか。この小さなビルは、丸ごと『三叉灯』というファッション雑貨のお店なのだが、10/27(土)〜11/4(日)まで、三階でささやかな古本市が開かれているのである。主催は『三叉灯』と詩歌に造詣の深い「七月堂」(2018/01/13参照)である。私には縁のない女性物の洋服が飾られた入口から中に入ると、左がすぐ小さな階段になっている。そこを、ゴトゴト音を立て、カクカクと旋回しながら、上昇していく。物品に紛れ、所々に額装された西尾勝彦氏の詩が分断して飾られ、階段を上り切れば、一編の詩が読めるようになっているようだ。二階〜三階の踊り場で古本や映画DVDが出現し、三階にたどり着けば、そこは緩やかに古本に囲まれた小さな空間である。窓が大きく採られているが、何だか“明るい屋根裏部屋”という印象を持ち、並ぶ古本との親和性を感じ取る。本は三方に、木箱や棚や飾り板の上に集まり、詩集・詩論・文学・絵本・エッセイ・暮らし・旅などが、“詩”をキーワードに多様な出店者のフィルターを通して、輝いている。値段は安めなものが多く文庫本も意外に多い。誰もいない誰も上がって来ない木床の空間で、孤独な靴音を立てながらゆっくり古本を選ぶ。「百葉箱」さんのゾーンから、北冬書房「まちづくし/鈴木清順」を選び取り、ゴトゴト一階へと下る。奥のレジで、明るく陽気なお姉さんに精算してもらう。尚この市は、11/4以降は縮小しながらも11/25まで古本を並べ続けてくれるそうである。
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帰り道に商店街の中で、偶然自転車に乗った「つぐみ文庫」さんと出会う。『三叉灯』の古本市に行ってきたことを説明し、乗っている実用的な使い込んだ自転車を、ちょっとだけ冷やかす。
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2018年10月28日

10/28古本神と古本屋行!

午前十時前に家を出て、午前十時半過ぎの神保町に御茶ノ水駅からアプローチする。すでに街は、古本を求める人たちで、激しい賑わいを見せている。ツラツラと特設ワゴンを流して行き、「古書かんたんむ」では背の無い中綴じの一冊を抜き出してみる。1934年の大阪の都市風景を活写した、英文の「A GLIMPS OF OSAKA/The Osaka Municipal Office」という本であった。大阪市役所が外国向けに出した、写真豊富な素晴らしい都市ガイドらしい。値段を見ると激安500円なので、ウハハと購入する。
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他には「山本書店」(2012/04/25参照)の店頭箱で弘道館中国文學選書「ホンコン脱出記/茅眉」を100円で買ったりした後に、「神田古書センター」の二階へ上がり「夢野書店」(2015/03/13参照)内で、共訳書の国書刊行会「探偵小説の黄金時代」が発売されたばかりの、古本神・森英俊氏と待ち合わせる。今日は氏と、いくつかの古本屋さんを巡り倒すつもりなのである。そう言えばちょうど一年前も、森氏と連れ立って「くまねこ堂」(2017/10/29参照)を訪れたんだっけ。出会うや否や、氏が特撮関連のレア本が出たのを目撃した「澤口書店 神保町店」(2011/08/05参照)をチェックした後に、地下鉄を乗り継ぎ、最初の目的地である南北線・王子神谷駅を目指す。

古本話に打ち興じながら『1番出口』から地上に出ると、目の前には『北本通り』。そこを真っ直ぐ北に向かい、五百メートルほど歩けば、巨大な神谷陸橋が圧し掛かる『神谷交差点』に到着。交差点を北に渡り、『環七通り』を西に進むと、すぐにお地蔵さんが並ぶお寺に入口が現れる。すると、そこから歩道沿いに連続する古びたコンクリ壁に、小さな茶色い案内版が掛かっているのに気付くだろう。『古本あぶらや ←20メートル先 開店 お昼から日暮れまで』…その案内に誘われるように西にちょっと進むと、緩やかな坂道アプローチが和風に優雅な、お店への入口が見えて来る。そこには立看板が置かれ、この坂小道の奥に、小さな古本屋があることを教えている。
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…どう見てもお店と言うよりは、人の家の気配しかしない…。だが看板を信じて、坂に足を掛け、樹木に囲まれた緑の庭に入り込んで行く。右には古い平屋の家屋があるがさらに奥へ進むと、ガラス扉に古本屋名のある小さなプレハブ小屋がようやく姿を見せてくれた…おぉ!自宅の敷地内に、離れ古本屋が開かれている!つい最近訪れた本牧の「古書けやき」(2018/06/27参照)や蒲田の「石狩書房」(2014/05/17参照)と同種のお店である。実はここの店主は、以前から私のトークイベントや古本販売時に顔を出してくれていて、一年以上前についに古本好きが高じて、土日週末営業のお店を開いたことを教えてくれていたのだが、いつか行かねばと思いつつ、無情にも放置していたのである…いや、すみません。それにしても、よくちゃんと続いている。今日も開いてくれていて、ありがとうございます!森氏は、外壁に貼られたホームズ映画のポスターに「これは北原案件でしょう」と早速激しい興味を示している。靴を脱いで中に入ると、カーペットが敷かれた六畳ほどの空間で、壁沿いに大スチール棚が五本と、上に駄菓子を並べた小文庫棚が二本置かれ、奥にカウンター席兼帳場があり、中央に背もたれのないソファが鎮座している。…うむ、静謐で清潔で端正なお店である。品揃えは、セレクト日本文学・海外文学・文学評論・児童文学・美術&写真・文化・文学文庫・セレクト文庫が並ぶ、店主の趣味を大いに反映させた中濃なものである。ウムムムムと眺めながら、三人で様々な古本話に花を咲かせていると、「どうです。ビールでもいかがですか?」と提案される。一も二もなく承諾し、冷蔵庫から取り出された缶ビールで喉を潤し、本箱の下から出て来たおつまみを摘む。森氏も「半分だけ」と、久しぶりだと言うアルコールに手をつける。古本の話をしながら、古本に囲まれ、ビールを飲む大人幸福タイム。もはや気持ちは、中学生時代に秘密基地的な離れの勉強部屋を持つ友達の所を訪れた、居心地良く甘酸っぱいものに包まれて行く。これは、楽しい。すっかりビール一缶+森氏の残り半分を飲み干し、酔っぱらい状態になったところで、講談社「にっぽん・あなあきい伝/殿山泰司」を購入する。オリジナル本は、こんなに和田誠のイラストが入っていたのか…気付けば森氏は、本を買うとともに、最初に目を付けたホームズポスターもいただくことになっていた…やはりこの人は剛腕である。この居心地良い空間を、また訪れることを約束し、緩い坂道を下って『環七通り』に酔っ払って舞い戻る。

続いて王子に移動して、森氏がまだ訪れていないという「コ本や」(2016/07/19参照)へ。おぉっ、河出文庫「怪獣文学大全/東雅夫編」が1200円で売られているではないか。文庫としては高値であるが、この本としては安値である!と未だ酔った頭で考え購入し、オリジナルの書皮をプレゼントされる。さらに「山遊堂」(2008/08/31参照)を冷やかした後は、地下鉄を乗り継ぎ亀戸に移転した「丹青通商」(2017/10/20参照)を目指す。押上まで出てバスで行こうとしたら、色々あって本数の少ないバスを逃してしまい、結局北十間川沿いを歩いて歩いて、夕暮れの住宅街の中のお店に到着する。『古書・電子部品』のアンビバレンツな取扱品目が相変わらずおかしい。引戸を開けて中に入ると、階段を少し下る半地下の細長い空間である。店主に挨拶して、狭い四本の通路を森氏と共に行ったり来たりして、絶版漫画・ミステリ&SF文庫の渦巻く棚を楽しむ。この時点でもまだまだ酔いは醒めないので、正式なツアーは後日行うつもりである。創元推理文庫「蜘蛛と蠅/F・W・クロフツ」を500円で購入し、近々の再訪を約束する。
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帰りは亀戸天神近くの骨董屋に向かってみるが、残念ながらお休み。交差点の角にある老舗豆屋の、机の上で食事中の虎猫を目を細めて眺め、終了間際の歩行者天国の薄闇を古本神と肩を並べて闊歩する。見事に古本に塗れられた、日曜日であった。
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2018年10月17日

10/17十月の三大難事業をクリアする。

昨日は補充用の古本を抱えて阿佐ヶ谷駅に着くと、そこで財布を忘れたことに気付く。幸いポケットの中に212円入っていたので、西荻窪までの切符は買えるわけだ…どうしよう…そうか、「フォニャルフ」棚に補充してはみ出た古本を、「盛林堂書房」(2012/01/06参照)に買い取ってもらえばいいんだ。そうすれば、帰りの電車賃も生まれるだろうと、気ままな感じで切符を買って改札を通り抜ける。そして「盛林堂」で補充するとともに、入れ替えた本を買い取ってもらう。財布を忘れたことを小野氏に話すと「それならお金貸したのに…」と優しく言われるが、「いや、お世話になっている古本屋さんに、お金を借りるわけにはいきません」と、潔く古本を手放す。…おぉ、2500円になってしまった。帰りの切符を買っても、充分お釣りがくるではないか……などということをしに来たわけではなく、「岡崎武志素描集」の色校を見に来たのだった。慌ただしく帳場脇で、岡崎氏とともにチェックした後、一足先に家にとんぼ返りし、修正データを作成、送信する。やった!これで十月の三大難事業(「青春18きっぷ古本屋への旅」・謎の取材・「岡崎武志素描集」)が終わったぁぁぁぁぁ〜。

そして本日は、南武線の谷保駅近くに流れ着き、広大な富士見台団地内で、何と鷹匠を目撃する。どうやら団地内のカラス対策の秘策として、雇われているらしい。鷹匠が腕をサッと振ると、鷹が大きな羽を広げてスイッと羽ばたき、ベランダや屋上に止まり、辺りを睥睨する。しばらくすると滑空しながら鷹匠の腕に戻り、また違う場所に向かって放たれる。そんなことを繰り返している。美しく鷹が舞うごとに、カラスが警戒音を発し、集団で慌ただしい動きを見せる。その甲高い鳴き声は『なんかスゲェヤツが来たぞ!コワいのが来たぞ!気をつけろっ!みんな気をつけろっ!』と叫び合っているよう。人間という生き物が造り出した、歪んだ人工の世界に展開される、自然界の本能を利用した争い……それにしても鷹は美しい上に強そうだな。さすが猛禽類。思わぬものを見られて喜びながら団地の南端に出ると、その団地通りに沿うようにして、懐かしい昭和的商店街が展開している。そしてさらにその風景の中を、南北に二本の短いアーケード商店街が貫いていた。誘い込まれるように、西側のアーケードに入り込むと、偶然にも椅子の上に置かれた古本が目に飛び込んで来た。手作り雑貨を扱う『アトリエはなれ』の前である。椅子の上に載せられた箱に並んでいるのは、100均の林真理子・平野啓一郎・葉室麟などなどが十冊ほど。ささやかだ。ささやか過ぎるが、贅沢は言うまい。偶然出会った昭和な商店街で、古本を買える喜びは何ものにも代え難いのだ!と文春新書「東京バスの旅/中島るみ子・畑中三応子」を購入する。
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料金は写真上方の郵便ポストに入れれば良い無人販売形式。

阿佐ヶ谷に帰り着き「古書コンコ堂」(2011/06/20参照)の店頭棚から三冊。徳間文庫「暗いクラブで逢おう/小泉喜美子」講談社漫画文庫「フレドリック・ブラウンは二度死ぬ/坂田靖子・橋本多佳子・波津彬子」五稜郭タワー株式会社「五稜郭物語/北海道新聞函館支社編」を計309円で購入する。
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2018年10月05日

10/5東京・西調布 リサイクルショップ不思議屋

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今日は雨の西調布に濡れそぼり流れ着く。だが、先ほど偶然見かけたお店に向かわねば!と気力を振り絞り、歩を進める。駅北口から北東に駅前通りを進み、『西調布駅入口交差点』を東へ。またもやグングン歩いて信号をひとつ越え、さらに次の信号に到達すれば、北側の歩道沿いに、そのお店を発見出来るだろう。表に百均のファイルや帽子が出された、土地のリサイクル店である。中は表から見るより広い感じで、様々な激安物品が整理整頓され渦巻いている。レコードもLP・EPあるのか。そしてやはり古本もある。入口入って右側のボックス棚に、六十冊ほどが並んでいるのだ。値段はどれも十円である。はっきり言って全然期待していなかったのだが、ほぅ!ソノラマ文庫「読者への挑戦シリーズ 悪魔の玉手箱/斉藤栄」があるじゃないか。この一冊が手に入っただけで、このお店に来た甲斐があるというものである。さらに下段から、新潮少年文庫2「ユタとふしぎな仲間たち/三浦哲郎」を引っ張り出し、計二十円で購入する。

家に戻って色々片付けてから、日曜日の古本フリマの準備を進める。…だが、前回の「みちくさ市」からひと月も経たないのに、素人が完全新作で臨むのは、一苦労だなぁ…とか自分で宣言したのに恨みつつ、あちこちから引っ張り出し、色々諦めたり思い切ったりして、徐々に古本の暈を増して行く…まぁどうにかなるだろう。今日買ったレア・ソノラマ文庫「悪魔の玉手箱」も、さっさと読んで出しちゃおう!
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2018年10月01日

10/1東京・新井薬師前 股旅堂

色々と立て込みすぎ、机の前を離れてはいけない状況なのだが、しがらみの鎖を引き千切り、古本を買いに行くことにする。今日は以前から事務所を見せて下さい!とお願いしていた目録販売の雄「股旅堂」さんのところにお伺いするのである。何もかも忘れてウキウキしながら駅南口に到着する。ここで待ち合わせなのだが、少し早く着き過ぎたので「文林堂書店」(2008/08/04参照)でも覗いていようかと、お店に足を向ける。店頭棚を難しい顔して中腰で睨んでいると、「小山さん!」と店内から声をかけられる。通路から現れたのは、笑顔の股旅堂さんであった。やはり早く着き過ぎたので、ついついここに入ってしまったとのこと…あぁ、もはや笑い話の域である。早速事務所まで案内していただきながら、道々お話しする。ようやく過ぎ去った「股旅堂 古書目録19」の嵐のような発送作業や、催事のことや、これから訪れる事務所のあれこれ。棚の本に管理番号はなく、すべて何処に何があるか記憶していること。またそれほど広くない故に、催事や目録販売(年二回)を行うごとに、棚を新陳代謝していることなどなど。住宅街を縫いつつ進み、段々と細い路地に入って行く。五分強歩き、ある路地を曲がったところで「ここです」と二階建ての木造モルタル住宅を示される…渋い!激渋だ!外からは、とてもここに古本が大量に集まっているとは思えない。だが、開いたドアに導かれ、少し高くなった玄関に上がり込むと、そこは確かに見事な古本の世界であった。一階は一間なのだが、そこに二十本弱の棚が据えられ、薄暗い書庫となっている。玄関の端に積み上がる本の入ったプラ箱は、催事用の本とのことである。左右の壁に棚が連なり、真ん中に背中合わせの棚列、そして玄関右横からも右壁に向かって棚が続いている。「お邪魔します」と上がり込むと、股旅堂さんから二つの懐中電灯を手渡される。「こちらの大きいので全体を把握します。そしてピンポイントで見たい時はこちらを使うと便利です」…驚くべき懐中電灯の2丁拳銃!しかしこれでは古本に触れない。なにせ棚は二重になっているので、何処に何があるか分からない新参者は、やはり片手で本を移動させねばならぬのだ。そこでピンポイントの方だけを使用して、棚を見て行くことにする。
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最初は馬鹿正直に両手に持って見ていたが、気になる本にすぐに触れぬジレンマが、次第に心の中で大きくなっていった…。この、LEDの方だけ、使います!

左側の通路には、壁棚にアジア・満州・旅・紀行・探検関連が集まり、右の通路棚には経済・財界・戦記が並んでいる。その下には、これまた催事用の均一本束が結束されて積み上がっている。右側通路は玄関横から、民俗学・都市・江戸風俗が並び、通路棚には性研究・性医学・性風俗・エロ雑誌・風俗雑誌、壁棚には犯罪・切腹・心霊・性愛・売春・SM・ストリップ・官能劇画・タレント・サブカルなどが濃厚に集合している。
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これは玄関から右側を見たところ。

今はわりとスッキリ整理整頓が行き届いているのだが、目録販売前は棚はすべてパンパンで通路にも本が積み上がっていたとのこと。「でも少なくなった今でも、五千冊はありますかね」と股旅堂さんがつぶやく。都会の闇と人間の闇と世界の闇と、底知れない欲望が集められたような世界である。棚のそこかしこに開く、古書の妖しい花々。それは毒々しくもあり美しくもあり、とてつもない冥い魅力を放っている。私は主に都市関連の棚に食らいつき、まずは越山堂「創作 最期の東京/石丸梧平」という関東大震災小説を見つけたので、値段を聞いてみると千円。即座に買います!と答えつつ、二冊あった中央公論社「新版大東京案内/今和次郎編」について聞いてみると「六千円ぐらいですかね」とのこと。ちょっと大物買いになってしまうか…と未練タラタラながら諦めると、「あ、箱ナシもありますよ」と催事用のプラ箱からわざわざ取り出してくれた。これを千円にしてくれたので、大喜びで購入を決める。その後仕事場である二階も案内してもらい、ネット入力用の本や商品化を待つ本も見せていただく(ちなみに二階も整頓が行き届いていた)。元々は事務所なので、人を招くことは想定していなかったとのこと。そんな面白いところを特別に見せていただき、本当にありがとうございました!次回は飲むことを約束し、途中の路地まで見送っていただく。楽しかったぁ。
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懐中電灯で照らし、通路を探索するとこんな状態に。なんだか忍び込んだみたい…あぁ、ドキドキする!
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2018年09月28日

9/28東京・神保町 山吹書房

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朝から不慣れなテープおこしと組んず解れつしていると、正午過ぎに古本神・森英俊氏より一通のメールが届く。神保町で今日初めて、一年前にすでに開店していた未知のお店を発見したと言う。名前を見ると確かに知らないお店で、教えられた住所にもそんなお店があったことは知らなかった。慌ててすべてを放り出し、神保町に駆け付ける。早足でパトロールしながら、「原書房」(2014/05/15参照)で好尚會出版部「最後のマッチ/岡田播陽」を函ナシだが500円で見つける。大正十一年の第五版。ちらと本文を流し読みしてみると、宗教も最新科学も地獄も極楽も東洋も西洋も現代も過去も、ひとつの鍋にぶち込んで、小説仕立てで世界の秘密と有様と在り方を暴いて行く非常に熱量の多い本らしい。限り無く奇書っぽいので、こりゃあ面白そうだ。さらに「明倫館書店」(2012/04/04参照)では平凡社「人造人間 ヨゼフ・チャペック エッセイ集」を300円で購入する。そんな風に寄り道しながら、『すずらん通り』に入って東端に向かい、『神保町シアター』目指して南に曲がり込む。すると「羊頭書房」(2014/05/02参照)のある裏通りに出るのだが、さらに南に進んで行くと、右手の小さな雑居ビル群の一階に、確かに古本が出されているではないか。近寄ると、小さな本棚二本と多数の木箱とプラ箱に本が詰められた店頭である。値段は100〜500円で、古い本が多く混ざり込み、好感の持てる並びを見せている…これは、良いな。児童書や珍しい新書もチラホラ。サッシ扉を開けて店内に進むと、そのまま店頭の雰囲気がつながった感のある、狭く細長い空間である。左の壁際には文庫棚が二本並び、後は結束された未整理本で埋め尽くされている。入口右横には古書箱・音楽箱・宗教箱・考古学箱・遺跡箱などが集まっており、右壁棚は文庫本から始まる。その奥は、歴史・世界・アメリカ・民俗学などが並んで行く。中央には大きく頑丈で年季の入ったスチール棚が鎮座し、左に歴史小説&時代小説をこれでもかと収め、右には日本全国の郷土本や郷土資料がこれもまた執拗に集められている。入口側の棚脇には木箱を積み重ね、風俗や食の姿が。また奥の左側には古書棚があり、歴史関連とともに古い児童書もほのぼのと並べている。その右横が帳場になっているのだが、大きな本の壁が聳えており、釣り銭トレイがかなり標高の高い上部に置かれてしまっている。古書へのアプローチが魅力あるお店である。店内はさすがに歴史や郷土関連でアカデミックに固められているが、面白そうな本もチラホラし、やはり特に店頭で何か買えそうな雰囲気がある。値段は安め〜普通。神保町の外れであるが、今後はパトロールにしっかり組み込むことにしよう。古書箱の中から引きずり出した、暮しの手帖社「暮しの手帖臨時増刊 思いつき工夫の手帖」を、本の壁越しに大学の研究室にこもっている若い研究者のような男性から購入する。『白山通り』を伝って帰ると、通りには踏み砕かれた銀杏の匂いが漂い、いつの間にか忍び寄った秋の気配。
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2018年09月16日

9/16久々に大台に到達する。

朝からゴロゴロ重い古本を引いて、電車に乗り、地下通路の人ごみを掻き分け、動く歩道の上を素早く移動し、「みちくさ市」に午前十一時から楽しく参加する。早速お出ましの古本神や古本高校生と情報交換したり、上目遣いに近付く「ドジブックス」さんから古本屋開店情報をタレ込まれたり、トーク登壇に向かう角田光代さんと道を挟んで手を振り合ったり、画家・武藤さんに遠目に作家の樋口毅弘さんを教えられたり、子供の手を引いたお父さんがカレル・チャペックの「園芸家十二ヶ月」を示しながら「ペチャックはいいぞ!」と真顔で言っていたり、隣りで売っていた『大鉄人17』のソノシートをきっかけに「JUNGLE BOOKS」(2018/06/16参照)ケンさんと主題歌について記憶を探ったり、オカルト関連本をゴッソリ買い占める勇者に目を丸くしたり、ママの押すベビーカーが目の前に停まり赤ちゃんと目が合ってニンマリ笑顔を見せたところ泣き出されたり、お客さんとECDについて喧々諤々の議論を交わしていたら唐突にカレーパン(豆入りで美味しかった!)を差し出されたり、塩山芳明氏の日本共産党参議院議員“吉良よし子”のニッチ過ぎるポスターヤフオク売買の話に爆笑したり、「朝霞書林」さんに一万円の両替を頼まれたり…などなどと、午後四時までの五時間を楽しく過ごす。おかげで今回は久々の大台突破となる、五十一冊を売り上げることが出来ました!会場にお越しのみなさま、足を停めて下さったみなさま、話しかけてくれたみなさま、古本をお買い上げのみなさま、わめぞのみなさま、今回もありがとうございました!そして今日の唯一の古本収穫は、市開始前に眠そうな駄々猫さんがスススと近寄り、「ハイ、これ。ようやく見つけたよ」と渡してくれた一冊。学研 昭和三十八年「中学一年コース」6月号第3付録「中学生傑作文庫 いなか保安官/レイモンド・チャンドラー」である。駄々猫さんが松本の一箱古本市で買った時から「とにかくヒドい表紙なの!」と言っていた珍品なのである。「古ツアさん向き」だと、譲り受ける約束をしてから一年以上…ようやく、新しい猫を飼い始めたために家の中を整理せざるを得なくなり、奥の奥から発見したとのことであった。うぅむ、確かにこの表紙はヒドい!表1だけだと、まぁ宙を掻きむしり無惨に琴切れた男と言った感じなのだが、実は表4に跨がるイラストを全体で見ると、ガ.ガニ股で死んでいる…こんな学習雑誌の付録があって良いものだろうか。とにかく駄々猫さん、ありがとうございます!
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2018年09月05日

9/5東京・国分寺 第1回国分寺大古書市&大物古本トレード!

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午後十二時半に国分寺駅着。改札から北口側に足を向けると、いつの間にか商業ビル『ミーツ国分寺』が完成しており、北への通路がかなり長くなってしまっている。本日からその『ミーツ』三階で、古本市が開かれるとのタレコミを、作家&ホームズ研究家の北原尚彦氏よりいただていたのである。感謝しながらエスカレーターを上がり、真っ白い空間に茶色の古本が集まる会場にたどり着く。およそ六十台のワゴンで六本の通路が造り出され、一般的な本や文庫や雑誌に加え、戦記・ミステリ・映画・宗教・歴史・郷土・山岳・美術・文学などが、わりと硬めな顔を見せている。高知県の「ぶっくいん高知・古書部」や広島県「ひろしま文庫」の古本が見られるのは、なかなか良い経験である。ツラツラと会場を眺めていると、いつの間にか午後一時を回っていた。すると、キビキビとした黒い影がこちらに急接近し、「どうもどうも」と挨拶の言葉を発した。タレコミ元の北原尚彦氏である。だがこれは、偶然の出会いではない。実は、北原氏がかねてから所望する私のある蔵書を、ついにトレードに出す決心をしたので、打ち合わせて本日の古本トレード会合となったわけなのである。なので、メインは古本市より当然トレード!即座に交渉に入りたいところだが、北原氏も尊い古本神なので「もちろん見ますよ」とワゴンに食らいつき始める。その間にこちらは、汐文社「絵本 はだしのゲン/中沢啓治作・絵」晶文社「ただただ右往左往/岡本喜八」湯川弘文館「天日の子ら/藏原伸二郎」(カバーナシ)現代思潮社「赤瀬川原平の文章 オブジェを持った無産者」(輸送箱ナシ)を計1980円で購入する。「はだしのゲン」は、見返しに中沢啓二の絵本出版当時のサイン入りであった。やれ、嬉しや。市は10/3までと、結構長く一ヶ月近く続く。
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そして小さな文庫サイズの『カラーブックス』のパロディ同人誌を買った北原氏と、「まずはトレード済ませてしまいましょう」と合意し、同じ階にある喫茶店の片隅に腰を落ち着ける。そして飲み物をレトロなメイド服に身を包んだウェイトレスさんに注文するや否や、ナプキンで机をテキパキ拭き清め、お互いに茶色い本をドサリと出す。こちらは磯部甲陽堂「幽霊探訪/大窪逸人」と不二書房「鐡腕拳闘王/大下宇陀児」の二冊。「幽霊探訪」の作者は実は山中峯太郎なのだが、この本はディープな峯太郎ファンでも、見かけた事のない稀少な本だそうだ。なので北原氏は、ホームズ翻訳の大家の資料として、いつかは手にいれたい!と思っていたそうである。「鐡腕拳闘王」はドイルのホームズ物『六つのナポレオン像』を翻案した「六人の眠人形」が挿絵入りで掲載されているため、こちらもホームズ研究家としては、ぜひとも入手しなければならない本なのであった。…もうこんな風に切望されたら、ウチでいつまでも横積みしているわけにはいかないのである。必要としている人のところに行って、存分に役に立ってくれ!と決断し、本日の大物トレードが実現となったわけである。お前たち、幸せになるんだよ。そして北原氏が差し出したトレード要員は、何と三冊!香風閣「現代戦争文學全集3 猛る空中艦隊/フォン・ヘルデス少佐」(イギリスとフランスの航空線を描いた未来戦記物。うひゃっ、面白そう!)三教書院「不死人/伊藤銀月」(異様な妄想に次ぐ妄想で展開して行く、世界を旅して繙く狂った書。北原氏もあまりのクレージーぶりに内容を説明しかね「横田順彌氏の「SFこてん古典」を読めば、少しは内容がわかるだろう」とのことであった…ちゃんと読んだ横田さん、すげぇ。オレ、この奇天烈な本、最後まで読むことが出来るだろうか…)世間書房「黄金假面/江戸川乱歩」である。手にして思わずニンマリ。前々回(2017/11/07参照)と前回(2018/05/12参照)のトレード同様、やはり基本的には変化球…クセは強いが特殊能力を持つ、楽しい選手をトレードに出したのであった。よし、頭がどうにかなりそうなのを覚悟して、まずは「不死人」から読み始めるか!と心に決めて、本の入手を喜ぶ北原氏を記念撮影。人の喜ぶ姿を見るのは、いつでも楽しいものである。またトレードしましょう。
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その後は古本と古本探しと古本マニアと書庫と古本屋とSFとホームズなどについて話しまくった後、お店から神輿を上げて南口に出て「まどそら堂」(2015/06/08参照)へ。店主と挨拶を交わし、「国分寺大古書市」の情報を提供しながら、福音館書店こどものとも344号「とらのゆめ/タイガー立石 さく・え」を千円で購入する。続いて激変しつつある北口に向かい、これも激変しつつある「七七舎」(2016/02/06参照)へ。現在1号店の隣りのお店を改装して、お店の拡大を図っている真っ最中である。
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トランスアート「ブルーノ・ムナーリ」を100円で購入する。駅で北原氏と分かれた後は、西荻窪駅で途中下車。「盛林堂書房」(2012/01/06参照)に先月の「フォニャルフ」売り上げを受け取りに行く。すると思ったより売れていたので、ついつい四千円の芸文新書アクション・シリーズ「残酷なブルース/河野典生」を購入してしまう。
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2018年08月30日

8/30古本屋ツアー・イン・教授トランクルーム【第五章】

本日は“盛林堂・イレギュラーズ”に華麗に転身し、いざ新保博久教授の、毎回過酷を極めるトランクルーム整理活動へ!だがトランクルームに到着した途端、ボスの盛林堂・小野氏が「ごめん!」と泣き笑いの表情を見せる。「か、鍵を忘れて来ちゃった…トランクルームの鍵」…ガガァ〜〜ン!ぼ〜っとここで待っているのもなんなので、西荻窪に鍵を取りに戻る盛林堂号に同乗し、クーラーを満喫しながら一時間のドライブ………今度は無事に鍵が開き、トランクルームにようやく潜入成功となる。今回の教授不在のミッションは、文庫棚九龍城を空にすることと、以前結束した本&廃棄雑誌の運び出しである。まずはひたすら九龍城から文庫をマシンのように抜き出し、小野氏がそれをマシンのように結束して行く。するとすぐさま城は、明け渡された空家状態となる。
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続いて小さな部屋に押し込めていた結束本の束を廊下に出し、さらに大部屋の棚の上に教授の手によるあやふやな結束後に置かれた雑誌束を下ろしまくって行く。
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廊下に並べるといつもよりは少なめだが、全部を台車で車まで運び出すには、やはり三往復が必要な量である。チャチャチャッとすべてを二時間半ほどで済ませ、早々と撤収作業に入る。これで大部屋の棚以外の本はほとんど運び出したことになるので、次回からは、ダンボールに詰められた本を暴き、選別して後運び出しという行程に入ることになるだろう。だが、実は京都での教授の暮しに大きな変化が生じそうなので、それに合わせて今後の整理&運送計画も練り直しが必要となるのであろう、次回九月の教授上京時に、その打ち合わせを進めるつもりである…それにしても、昨年末からず〜〜〜っと、教授の蔵書整理をしている気がする…いや、気がするんじゃなくて、確実にしているのである。とても光栄で貴重な体験で楽しいのだが、まさかこんなにも長く深く関わることになるとは、夢にも思っていなかった。果たしてゴールは、いったいいつのことになるやら……。

そして本を台車に乗せ、車へと移して行く、最初は文庫本、次はハードカバーとノベルス、最後に雑誌類。だが、この最後の雑誌類が、軽い惨劇を巻き起こす。結束は緩いのだが、まぁちょっとの距離だ大丈夫だろうと、高を括ってガラゴロガラゴロ運んで行くと、振動により次第にバランスが崩れ始め、表に出て車まで後一歩のところで、哀れ崩壊してしまう…あぁ、やはり面倒くさがらずに、もう一度縛り直すべきであったか…。
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そんな今回の労働を癒す合法的強奪本は盛光社ジュニア・ミステリ・ブックス「耳をすます家/メーベル・イーリー 深夜の外科病室/クェンティン・パトリック」である。いつも通り、教授に大感謝を!西荻窪に無事に本を運び出し、献本していただいた盛林堂ミステリアス文庫新刊「冒険小説 宝島探検/森下雨村」とともに写真に収める。
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「冒険小説 宝島探検」は探偵小説の父・森下雨村が、“母子草”の名で十代の若さで著した、明治四十二年刊の幻の冒険小説である。
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2018年08月20日

8/20東京・荻窪 リニューアル「ささま書店」


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月曜恒例の「ささま書店」(2008/08/23参照)詣でであるが、少し出遅れて午前十一時四十分に店前に到着する。だがいいのだ。今日は、大幅にリニューアルしたお店を、ツアーするためにここに来たのだ!百均天国の店頭に変化はなく、右に文庫棚が二本、左に単行本棚が二本直列し、入口左横には300均単行本棚が泰然と構えている。長細く奥深い店内に入ると、棚のレイアウトなどはそれほど変わっていないのだが、入口側ゾーン・中央帳場ゾーン・最奥ゾーンのうち、最奥ゾーンに変化が認められる。以前は少しナナメに配置されていた通路棚二本が、動線と並行に置かれるようになったのだ。なので店内の見通しが増した感覚がある。入口側ゾーンは壁棚に挟まれるようにして、長い平台付きの背の低い通路棚が置かれている。右壁には映画文庫・美術文庫・音楽文庫・五十音順日本文学文庫・海外文学文庫・古い小型本少々・海外SF&ミステリ文庫・学術系文庫がズラッと収まっている。向かいの通路棚には自然科学・経済・東京などが集まり、裏側には最近刊文学・古本&本関連・エッセイ・文学評論・歌句集が集まる。左の壁棚には、今まで奥に籠っていた日本文学・日本近代文学・ミステリ・SF・幻想文学・海外文学・詩集が大移動。これまで奥で必死に目を凝らしていたジャンルが、明るい入口付近にあるのは、なんだか意表を突かれた珍妙な感じである。中央帳場ゾーンには大きな動きはなく、右の凹んで広がるスペースに二本の絵本&大判本・ビジュアル本棚が置かれ、その周りを取り巻く壁棚には、児童文学・神話・昔話・日本伝統文化・古典文学・芸能・演芸が並んでいる。帳場正面の棚脇には、ビニールに入ったプレミア本が展示され、今は亀鳴屋の「稚児殺し/倉田啓明」の特装本が強力に輝いている。最奥ゾーンに進む前に立ちはだかるナナメの通路棚には、民俗学と美術・音楽が揃えられている。左の帳場脇から延びる行き止まり通路には、店員さんが箱を組み立てる作業の真っ最中で、どうも入り難い。遠目に棚を伺うと、鉄道関連があるのを確認出来た。そして以前映画関連が収まっていた右壁棚は奥まで一直線となっており、今は近現代史・歴史・古代史を集めている。最奥ゾーン通路棚右側には、仏教・中国関連・哲学・思想・社会学が並び、左側には世界文化&歴史・音楽・映画・演劇となっている。奥の壁棚は東洋文庫・全集類・政治関連が収まり、左奥に出来た作業場横の棚から帳場横までは、カルト&セレクトコミック・風俗・性・世相・写真・美術などが並んでいる。前後が大きく入れ替わった形だが、しばらくするとこの状態にも、いつの間にか慣れているのだろう。店頭の豊潤な百均と、眺め渡せば必ず欲しい本が見つかってしまう深い棚があれば、それでいいのだ。店頭ではリブロポート「春歌 小林恭二 初期句集」を。店内では大移動した映画棚で、同文館「外国の映画界 その映画をつくる人、演ずる人/植草甚一」を見つける。植草の譯著・共著以外の、初単行本である!値段を見ると二千円で、相場の半額!これを買わぬ手はない!と己を即座に説得し、計2268円で購入する。こんな本がホロリと見つかるので、ついつい悪魔に囁かれ、財布の紐が緩んでしまうのである。
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新書サイズで装幀は花森安治。カラフルなリールの絵がとてもプリティ!
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2018年08月18日

8/18ハンガリーとチェコの絵本市

酷暑の中に突然割り込んで来た九月のような午後三時に、南荻窪に流れ着く。フラフラとうろ覚えの住宅街の道をたどりながら、西荻窪駅を目指す。JRの高架線が近付き、見慣れた『平和通り』に出られたので、ホッとしながら西へ。すると小さな「にわとり文庫」(2009/07/25参照)の店先が、まるで外国の街角のお店のようにささやかに華やいでおり、何かイベントを開いているようである。
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外国新聞の並んだラックや、300均絵本箱に目をやりつつ、ウィンドウに万国旗のように下げられたカラフルなハガキに顔を近付けると、『ハンガリーとチェコの絵本市』の文字が。ちょっと見て行くか、と小さな店内にスルリと入る。先客は浴衣姿の女性に明るい柄のワンピースの女性、それに入口付近で写真を撮影中のカップルさん。なんの負けるもんかと、即座に入口付近で展開されている、読めぬ言語の絵本たちに自分なりの闘いを挑んで行く。無条件に可愛い絵、独特なアクを持つ不気味とも見える絵、作家性の強い絵、グラフィカルな絵、ケースの中で輝くダーシェンカ!…古いものほど魅力的なのは何処の国も一緒だが、やはり値段もそれなりとなる。背が布張りで、手にした瞬間に紙の軽さを如実に実感出来るのは、本の多様性を今更ながら感じ取れる楽しいひと時である。窓際には丁寧にラッピングされた可愛い紙物も多数並べられている。見知らぬ国の絵本に溺れるように、何を買おうかと散々多数の絵本を手にした挙げ句、結局は一冊の写真絵本が目に留まる。二人の兄弟と思しき少年が、港に停泊していた巨大客船にそっと乗り込んだところ、船が出港してしまい、密航者として船旅を余儀なくされる…と言うようなストーリーらしい。写真はすべてモノクロで、日本の写真絵本の名作「よるのびょういん」を彷彿とさせる、不安と寂しさと切なさと楽しさが交錯する、魅力的な一冊である。値札の説明によると、フィンランドの本のハンガリー語版らしい(複雑な…)。奥の帳場でにわとりさんご夫妻に挨拶し、Mora「Potyautasok/Tutta es kristiasn Runeberg」を1800円で購入する。この市は8/31まで。
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家に帰って『Potyautasok』の意味を検索してみると、やはりハンガリー語で『密航者』であることが判明する。
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2018年08月08日

8/8古本屋ツアー・イン・教授トランクルーム【第四章】

台風が接近中だが、“盛林堂・イレギュラーズ”として出動を余儀なくされる。イレギュラーズであるからにはボスである「盛林堂書房」(2012/01/06参照)小野氏とともに、都内某所のトランクルーム前。セキュリティの高い鉄扉がガチャリと開くと、そこには懐かしい新保博久教授の笑顔!上京のタイミングに合わせ、教授の飛石書庫でもあるトランクルームの整理を、少しでも進めるための、荒天の下の集合である。今日の作業は、教授がいつもの如く本の仕分けに専念し、小野氏は仕分け本と廃棄雑誌の結束、私が雑誌の運び出し&さらなる仕分けのための箱整理となる。と言うわけで、まずは大部屋2の積み上げられた箱の中から、雑誌をひたすら穿り返さねばならない。ダンボールをふんぬふんぬと移動させ、見やすいように固めて積み上げ、潜む雑誌を廊下に積み上げて行く(文芸雑誌類は意外に重いなぁ)。たちまち失われる体力とともに、廊下はいつものように物品で溢れ返る…何度見ても恐ろしい光景である。
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教授は、せっせと仕分けるとともに、性懲りもなくまだ京都に本を送るために、新たなダンボールを生み出している…や、山村美紗のノベルスなんて、もういらんでしょう!…などと心の中で突っ込みながら、新ダンボールと旧ダンボールを大部屋2に新たに積み上げて行く…。
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旧ダンボールは恐らく三部屋合わせて百箱近くあるのだろうが、資料や本や雑誌や雜物が、引越のドサクサで詰め込まれた状態なので、これはすべて開けてみて仕分けなければならないのである…こればっかりは、教授の上京頻度アップと根気強い作業に期待するしかない…ガンバレ、教授!
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※大部屋1で床に座り込みひたすら本を仕分ける教授。準備万端ジャージに着替え、午前十一から五時間程ぶっ続けで作業中。

そして結束された雑誌を、雨の中運び出すために、控え目に束を積み上げた台車の上に、展開ダンボールを広げて乗せる…何だか百科事典の列に変装した小林少年のような感じに…。
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一度西荻に廃棄雑誌を運び出し、戻ってからは結束作業と整理作業。午後四時半に作業を終了する。…三時間半だが、やはり本との格闘は重く濃密で、身体の芯にどっしりした疲労を残している。これで三部屋ともずいぶん余裕が出来、スペースを作るなどの雑用的仕事も少なくなって来たので(つまり古本屋的には後はひたすら本を運び出すだけ)、今後の作業の進行は、ひとえに教授の腕にかかっているわけである。教授は明日もここを訪れ、仕分けを進めるとのことである。果たしてこのシリーズは、いったい何章まで続いて行くのだろうか…。そんな本日の嬉しい収穫は、今は亡きミステリ古本屋「TRICK+TRAP」のブックカバー。以前いただいた物とは別バージョンで、こちらは、いしいひさいち描くシャーロック・ホームズがプリントされている。他には目をギラリと輝かせて、函ナシで背が赤いテープで補修された春秋社「Yの悲劇/バーナビイ・ロス」を強奪すると、教授が「「紙魚殺人事件」を抜かれてから(2018/06/22参照)、もう完全じゃなくなりました。いっそのことこっちも持って行って下さい」と笑いながら、ぶらっく選書の「Xの悲劇」「Zの悲劇」も手渡される。ありがたや〜ありがたや〜。
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「Yの悲劇」がやはり嬉しい。装幀は吉田貫三郎。この人の民藝チックなデザインワークに、本を手にする度に魅せられて行く。しかしその本がどれも高値なのは何故だろうか…。序文は江戸川亂歩で、冒頭近くの『私は今この翻譯のゲラ刷りを讀み終わったところなのだが、私の中の探偵小説の鬼が眞赤に興奮して踊り出してゐるのを感じる』の素敵で滑稽な一文が、物語への期待を俄然高みへと誘いまくる!
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2018年07月29日

7/29東京・平井 平井の本棚

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台風が過ぎ去った途端に全力で放射し始めた日射しを恨めしく思いながら、総武線に乗り込んで東へ。昨日順延となった花火大会が行われる隅田川を越え、両国・錦糸町・亀戸でたくさんの乗客を吐き出した後、旧中川を越えて下車。高架ホームから改札に下り北口に出ると、新し気なロータリーである。すぐに西に足を向けテクテク歩んで行くと、線路沿いの道が延び始めるコンクリ法面向かいのビルに、『本』の文字や、カラフルな本が描かれた看板が現れる。ここは昨日7/28に開店したばかりの、出来立てホヤホヤのお店である。内装を手掛けた、“古本屋建築界の安藤忠雄”中村敦夫氏からタレコミをいただいたのである。ピンクと黄色に塗り分けられた『本』とある標の横には、緑色の文庫木箱が四つ置かれている。安売文庫と絶版文庫の組み合わせに胸を軽くドキつかせながら、凝った造作の引戸をスライドさせて中に入ると、店頭箱同様緑の棚で構成された小さな統一感のある空間である。入口右側にはまず小さな棚があり、『文鳥文庫』(最大16ページの名作文特殊文庫)が並んでいる。続く右壁から奥壁にかけて八本の壁棚が設えられ、棚上には文学全集が積み上がり、棚最上段には100均単行本が横一線に並び、現代思想・ビジネス・社会・芸能・タレント・映画・歌舞伎・古書・文学・詩集・井上靖・三浦哲郎・庄野潤三・塚本邦雄・遠藤周作・小川国夫・辻邦生・中村真一郎・写真集などが続いて行く。とはいえ、まだ『値付前』ゾーンなどもあり、少し雑本的な並びを見せている。中央には背中合わせの緑の棚が二本あり、脇に南方熊楠粘菌手拭などを展示しながら、新書・美術大判本・文庫・自然・旅・エッセイ・エッセイコミック・料理・園芸などを揃えている。入口左横には児童文学と絵本が集まり、左壁棚には新刊書や南方熊楠&猫コーナーが設置されている。とここで、お久しぶりの「リコシェ」さんから声をかけられ、店主さんを紹介してもらう。長身痩身の女性店主は、何だかアニメ『名探偵ホームズ』のモリアーティー一味・スマイリーのような素敵な方である。アッ!良く見ると新刊書の棚の前には、独り出版社『共和国』の下平尾氏が本をディスプレイしているではないか。そんな風に知り合いと錯綜し、初めて来たお店で和やかな雰囲気になってしまったので、「リコシェ」さんに圧されまくり、勢いでオススメ本のポップを作成してしまう(店主さんから図らずもスマイリーを連想してしまったので、児童本のドイル「うしなわれた世界」とねずみの国のシャーロック・ホームズ「ベイジル」を推薦しております)。本は安値だが、棚造りは一部以外は、まだまだこれから固まって行く発展途上の模様。しかしお店造りと新刊&古本棚造りの楽しさに満ちあふれているのは確実なので、目を凝らせば良い本が買えそうである。出版芸術社「怪獣小説選集2 怪獣大戦争」(500円!)生活社「都市下層社會/西田長壽編」(『最暗黒の東京』『貧天地饑寒窟探檢記』『大阪名護町貧民社會の實況紀略』『東京府下貧民の眞況』を収録)を購入する。お店の左奥が帳場になっているのだが、黒塗りの木材で縁取られた畳敷きの上がり框があり、そこに置かれたカウンター代わりの、小さな飴色の古いミシン台がとてもとてもプリティーである。何はともあれ、開店おめでとうございます。地元らしきお客さんが「この辺り、本屋さんがないんで、すごく嬉しいです!」と力説しているのが、微笑ましく印象的であった。
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2018年07月24日

7/24古本屋ツアー・イン・教授トランクルーム【第三章】

午後一時前に、家の前の道路にキキッと盛林堂号が停まる…そう、このパターンは“盛林堂イレギュラーズ”としての出動である。向かうは新保博久教授のトランクルーム!前回に続き教授は不在だが、八月に上京予定なので、その時までに少しでも整理を進めておく心積もりなのである。だが、今日もトランクルームのフロアは灼熱である。盛林堂・小野氏がフロア内温度計に目をやると、三十四度!センサーでエアコンが唸り始めるが、ただ熱い空気をかき回しているだけである。活動限界は二〜三時間だろう。今日の予定はトランクルーム小の文庫を運び出し棚をずべて解体、そしてダンボールだらけの方のトランクルーム大の整理…とここまで進めたい。早速小部屋の床にあった本や棚にあった本を大部屋に逃がし、文庫を運び出し始め、小野氏がそれを結束して行く。
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※作業前のトランクルーム小。スッキリしているように見えるが、恐ろしいほど文庫本が二重にビッシリ詰まっている…。

途端に汗塗れになりながら、水分をこまめに補給し、途中にアイス休憩を挟み、それでも確実に早い限界に近づきながら、文庫束四十本を造り出し、棚を五本解体する。するともう午後三時になっている。まだもう少し大丈夫だろうと、大部屋の雪崩れているダンボール箱を多数小部屋に逃がし、右側に現れた文庫本の集合住宅…いや、増築に増築を重ねたような文庫本・九龍城の全貌を露にする。
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これらは旧新保邸の台所周りや、押入れに収納されていたケースである。これらをスパスパ抜き出し、小野氏が素早く結束する。だが三十分も続けたところ、「小山さん、ゴメン。これ戻して。もう縛る手が限界だ!」と文庫束五十五本を作ったところで作業を中止し、撤収作業に取りかかる。時刻は午後四時半…酷暑の中の古本&その他もろもろとの格闘は、やはり三時間が限界であった…。だが、エネルギーをすべて使い果たし、身体は疲労の極地に達しようとも、今日の収穫は掠め取らねばならない!トランクルーム大の壁棚に齧り付き、あかね書房 少年少女世界推理文学全集「魔女のかくれ家/ディクスン・カー」(扉セロファンには、教授の手によるインク消しで描かれた魔女の横顔が!)「マギル卿さいごの旅/クロフツ」盛光社ジュニア・ミステリ・ブックス「物体Xの恐怖/ジョン・キャンベル・Jr」の三冊を拝受する。教授に報告すると『むむむ、痛いところを突いてきますね。でも可愛がってやってください』と返って来る。教授、大事にします!その後はゼエハァ西荻窪に本を運び出し、本日のお務め終了となる。お疲れさまでしたぁ!
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そして家に帰ると、嬉しいヤフオク落札品が到着していた。表紙は黄色い布張りのオリジナルになってしまっているが、中身はちゃんと奥川書房「孔雀屏風/横溝正史」!昭和十七年出版の短篇集であるが、このタイトルから思わず想像してしまう捕物帳ではなく、探偵小説・奇妙な味の小説・防諜小説・戦意高揚ミステリーなど、1932〜1941に執筆した十編を収録しているのである。これが何とライバルゼロで三千円!姿形はちょっと異なるが、まさか手に入る日が来るとは!読める日が来るとは!これが俺の「孔雀屏風」!と小躍りする。『二千六百萬年』は、何と横溝のSF作品!少女探偵小説『ヴィナスの星』では、三津木俊助が荻窪に住んでいることが判明する。ウヒヒヒ、素敵だな。楽しいな。たちまち昼間の疲れが、何処かに霧散した気になる。
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2018年07月20日

7/20東京・西荻窪 CARPE DIEM

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昨日は西荻窪「盛林堂書房」(2012/01/06参照)の「フォニャルフ」棚にストトトトンと補充する。店主の小野氏と打ち合わせをしたかったのだが、不在で会えず。結局この日は補充だけに終わる。明けて本日、午後二時過ぎに昨日来たばかりの西荻窪に流れ着いてしまう。いつものように体力ゲージはピコピコ点滅状態…だが、最後の力を振り絞り、先ほど見かけたお店に白昼の幽鬼のように接近して行く。駅からは北口に出て『西荻北銀座』の西側歩道を北進。アーケードを抜け、カツ丼の美味しい赤い日除けの『坂本屋』前も通過し、プラタナスの生い茂る坂を下って三本目の脇道を西に入る。するとすぐに、小さく瀟酒で控え目なアンティークショップが目に入るだろう。その店頭に並ぶ足の長い木箱の一つに、一冊五十円の古本が十冊強並んでいるのだ。『地獄に仏』!『渡りに舟』!と二冊をつかんでドアを開ける。小さな薄暗い店内に目が慣れ始めると、アンティーク&雑貨たちに混ざり、右奥に岩波文庫棚・ちくま文庫棚・美術骨董関連棚もあるのが目に留まる。冊数は多くはないが、ちゃんと店内で古本を扱ってくれているのが、無性に嬉しくてたまらない。しかしそこから本は抜かずに、奥の小部屋のような帳場に入り込み、橋本大二郎風紳士に精算をお願いする。「二冊で百円ですね。お包みしますか?……うわっ!本が熱い!熱いじゃないですか!」「この日射しだから仕方ありませんよ。あ、このままで大丈夫です」「そんな暑さの中、お買い上げありがとうございました」などと楽しい会話を交わす。新潮文庫「楢山節考/深沢七郎」扶桑社ミステリー「ジキルとハイド/ロバート・ルイス・スティーヴンソン」を購入する。駅への道すがらの「TIMELESS」(2012/06/30参照)が開いていたので、店内で少し涼んで英気を養いながら、アスペクト「電子頭脳映画史/聖咲奇」を1500円で購入する。そして明日はいよいよ古本乙女カラサキ・アユミさんとのトークショー。よし、彼女に今回プレゼントする古本は、アレに決めたぞ!
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2018年07月10日

7/10古本屋ツアー・イン・教授トランクルーム【第二章】

早起きして仕事を始め、何となく感じをつかんでから午後に外出。家の前の、アスファルトが溶け始めそうな通りに、キィッと盛林堂号が停まる。そう、“盛林堂イレギュラーズ”としての出番なのである。任務は2018/06/22に続く、新保博久教授のトランクルームの整理である。しかし本日は教授が不在なので、盛林堂・小野氏とともに、以前教授と何となくすり合わせておいたプランに基づき行動する予定。前回縛った本の運び出しと、廃棄と決まった雑誌の結束運び出し。そして大2・小1の三部屋のうち、小部屋のダンボールを外に出し、取り巻く棚の文庫本を取り出し、縛って棚を解体し、さらに収納率を上げるつもり…だが改めて開始時に教授に連絡を取ると、海外作家物は手放してもよいが、やはり日本作家物の選別は行いたいということになり、雑誌以外の本はそのまま棚に残すことになってしまった。というわけでちょっと予定を変更し、とにかく雑誌の運び出し+大部屋1の奥のスチール棚二本を解体し、棚の本は横積みしておき、選別し易いように準備しておく。棚が無くなって開いた部分に各所に蔓延るダンボールを上手く積み上げ、快適な作業空間を造り出すことにする。そうと決まったら話は早く、まずは運び出す物や余計な物や邪魔な物を廊下へ…いつものことであるが、たちまち廊下は物で一杯乱雑となり、とても他の利用者には見せられない光景となる。小野氏は「お願いだから誰も来ないでくれ〜」と頻繁に呟いている。
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本を移動させつつ、棚上の小棚を五本解体し、スチール棚は二本を解体……とまぁ順調に進んでいるように書いているが、実はこのトランクルームは、非常に熱がこもり易い空間となっており、二人とも汗みどろになり、体力がガリガリ奪われている状況…何故か二時間で効き目の薄いエアコンも停まった…途中アイス休憩を挟み体力の回復を図るが、よりこもって来た熱のために、あっという間に体力ゲージが点滅し始める。観念して四時間弱で作業を中止し、喘ぎながらも美しく華麗に撤収し、廊下はあっという間に元通り。大部屋1に大きな空間を生み出せたことにまずは満足し、最後の仕上げに西荻窪に大量の本を下ろしに行く。そんな暑中古本作業の報酬に、ポプラ社 世界推理小説文庫16「消えた鬼刑事/南洋一郎 原作アラン」(前回いただいた「怪盗ファントマ」の前編。これでようやく読み始められる!)講談社「孤独の罠/日影丈吉」岩崎書店 ベリヤーエフ少年科学空想小説選集4「学者象の秘密」(箱ナシだがオリジナルと思しきビニカバが掛かり、背には『5・6年生向き』とある金シールが貼られている。表4の広告を見ると、その仕様について『美装上製』とだけ書かれている。これは元々こういうものなのだろうか?)を拝受する。大いなる役得。今日も遠く京都の教授に感謝感謝である。
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※お知らせ二つ
1. そろそろ書店に並び始める「本の雑誌 麦茶ぐびぐび特大号 No.422」の連載『毎日でも通いたい古本屋さん』では、栃木・足利の「秀文堂書店」を久々に訪問。そしてたちまち、「やはりここには毎日でも通いたい!」と思わせてくれた素晴らしき本と驚きの安値で出会っております。
2. 古本乙女・カラサキアユミさんとのトークの予約が本日からスタート!みなさま、何とぞよろしくお願いいたします!
■「そうだ、古本屋へ行こう!2018古本乙女の古本行脚レポート」
カラサキ・アユミ×小山力也(古本屋ツアー・イン・ジャパン)
2018年上半期の古本乙女による古本行脚レポートを中心としたトークイベントです。カラサキさんが撮ってきた写真のスライドをお見せしながら、戦利品(同展示会でお披露目予定)自慢から、古本行脚アルアル、展示しきれない珍道中の裏話まで、古本屋探訪の楽しみを、お2人に熱く語り合っていただきます。
■日時:7/21(土)開場13:30 開演14:00〜16:00
■場所:東京古書会館七階
■参加費:1000円(当日現金支払い)
■定員:80名(先着順)
お申し込みはこちらから!→http://www.kosho.ne.jp/event/2018/index.html
posted by tokusan at 20:33| Comment(2) | 東京 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年06月22日

6/22古本屋ツアー・イン・教授トランクルーム【第一章】

昨日、雨上がりの濡れた階段にパーフェクトに足を取られ、仰向けにひっくり返り、尾てい骨と右肘を強打。一瞬にしてポンコツな身体になってしまう…うぅぅぅ、痛い…。だがしかし、本日は“盛林堂イレギュラーズ”として、大いなる難敵に立ち向かわねばならぬのだ。ゆっくりゆっくり歩いて、大阪に向けて古本を発送した後(近日中に「梅田蔦屋書店」ラウンジ壁面古書棚に並ぶ予定)、都内某所のビルにあるトランクルームに向かう。表からすでに内部で作業を始めている方に電話をし、扉を開けてもらう。するとそこには、懐かしき新保博久教授の姿が!数日間の東京滞在の一日を割き、一月の引越以来放置していた、隔たりが多過ぎる飛び地書庫であるトランクルームの整理に、いよいよ端緒を付けるつもりなのである。「盛林堂」小野氏はまだ到着していないので、教授の近況など聞きつつトランクルーム三部屋の現状を確認する。大部屋1は、扉を明けるとダンボールが乱雑に放り込まれ、すでに雪崩始めているのを脚立が止めている惨憺たる有様。
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大部屋2は四本通路のうち二本の極狭通路手前以外は、ダンボールが詰め込まれて進入出来ない状況。三方を棚に囲まれた小部屋は、通路にやはりうずたかくダンボールが積み上がった状態である。初っ端から絶望的な状態であるのが丸分かりだが、今日の教授はとっても一味違っていた。「いや、もうここにあるってことは使わないってことですから、ほとんど手放そうと思っています。ダンボールは別ですが、棚に入ってる本や雑誌は、もう小野さんに任せて、バンバン処分して行こうかと…」。それならば話は早い!いらないものから結束して運び出し、場所を作り部屋を減らし、どんどん作業効率を上げて行くことが出来るのだ。遅刻して登場した小野氏もその話を聞き、早速スピード早めの長期的な整理方針を組み立てて行く。というわけで今日の作業は、まず大部屋1の手前棚の本を出し、結束していつでも運び出せるようにすること。そうと決まれば、即座にあの年末年始のチームワークが復活し、テキパキと静かなトランクルームで作業は粛々と進行して行く。本を私が出し、教授が選別し、小野氏が縛る。廊下も大胆に使用して、あっという間に本の山やダンボールの山や解体された本棚が流れ出す。
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おぉ、極狭通路しかなかった大部屋に、トランクルーム本来の余裕あるスペースが生まれたではないか。途中、教授からシューアイスを椀子そばのように四個差し入れられ、早食いしながら目を白黒させる。棚脇の下部に置かれた箱を開けると『香山滋全集』。すると教授が「その箱、いっつもなんだろう?って忘れていて開けてみるんですが、『香山滋全集』が出て来るんですよ。ちょうどいい。京都に送っちゃいます」と廊下へ運び出し、むりやりダンボールに詰め込んで行く。
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そんな風に、いつの間にかフロア全体のエアコンが停止していた蒸し暑い中で、四時間弱作業する。どうにか来月中には、一部屋減らすところまで漕ぎ着けようと決め、今日のところは終了。大変おつかれさまでした。そしてもはや教授書棚整理作業の恒例ともなっている、重労働に比例した古本を鉄面皮にいただくことにする。選んだ三冊は、日本公論社「紙魚殺人事件/バアナビイ・ロツス作 伴大矩譯」ポプラ社世界推理小説文庫「怪盗ファントマ/南洋一郎」王さまのアイデア事業部「王さまのアイディア NO.7」(その昔日本全国に展開していた、便利グッズ・珍グッズを販売するお店のカタログである。『こんな本出てたんだ!』と驚くとともに『何で教授こんなのを大事に本棚に並べてるんですか!』という気持ちが湧き上がる…)を拝受する。小野氏に「「ファントマ」と「ジゴマ」、本当に好きだねぇ〜」と言われる。すると教授が「「ファントマ」は「消えた鬼刑事」が共本なんですよ」「えっ?あれも『ファントマ』なんですか?」「そうです。元々「幻の怪盗」だったのが、何故か「消えた鬼刑事」に題名を変えたんです。だからこれは第二作というわけです」「なにぃ〜!」…だがすでに「鬼刑事」は、撤収荷物を詰め込んだ奥深く隠れてしまっていた…じ、次回の楽しみにとっておきます…。
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役得の三冊。「紙魚殺人事件」のアールデコ風な装画に俄然痺れてしまう。教授、教授、ありがとうございます!
posted by tokusan at 18:47| Comment(2) | 東京 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする