右側に長テーブルを“コ”の字型に並べ、右側は面陳新刊ブースとし、左側に文庫が収まる大量の木箱を並べて設置し、文庫本やハヤカワSFシリーズを大量にこれでもかと放り込む。正面にはプレミアSF児童文学を集めつつ、左粟中央に四方に古本が睨みを効かす古本タワーを建立し、奥に大判ビジュアルムックコーナーを配置…いや、これだけでもう疲労困憊ですよ。気温は低いし、本は重いし、通りかかる犬はすべて可愛いし…。などとやっていると、いつの間にか時刻は午前十時半。イベント開始まで後三十分あるのだが、通りがかりのお客さんや狙いを定めて来たお客さんが、何気なくブース内に入って来てしまうので、主催者より時間厳守を言い渡されている側としては、これをどうにか防がなければならない。そこで黄色の『CAUTION』テープをテントに張り渡し、まるで事件現場のようにしてみたら、効果覿面で、時間まで無事にブースを守り果せることが出来た。
やがて午前十一時になり、テープを取り除くと同時に、イベントがスタート。待ち受けていたお客さんがどっとテント下に流れ込み、古本を掴みまくり始めたのであった。そこから始まる暗算精算地獄…いや、これがものの見事に、イベント終了の午後五時まで、切れ目なくひっきりなしに続いたので、またもやさらに疲労困憊してしまったのであった。SF本が売れるのは当然のことだが(ハヤカワSFシリーズは大人気!)、大判のビジュアルムック(イラスト・特撮・アニメ系)がかなり人気なのは、意外であった。ブースには様々な方が現れ、明日がサイン会の日下三蔵氏は、盛林堂ブースを基地として、古本を買い新刊を買い、カバンに大量の本を詰めるのに苦心惨憺していた。今日がサイン会なのに、神保町と五反田を経由して古本を買ってから現れた北原尚彦氏は、故・津原泰水氏から預かっていた楽器(ミュージックソー)を、津原氏の遺族に返却すべく勇ましく背負っていた。北海道から駆け付けた立原透耶氏は、日下三蔵氏に古本購入を煽られ煽られ「なんで私が掴む銀背はみんな200円じゃないのっ!?」と叫びつつ、満足げに買った古本の入った袋の重さを噛み締めていた。光文社文庫『異形コレクション』シリーズのデッドストックを並べた関係から、監修の井上雅彦氏が伯爵然として挨拶に現れ、拝謁の光栄に浴してしまったりした。そしてボスの小野氏は、あちこち挨拶に会食にと飛び回り、ブースをなかなかの時間留守にすること何度か……。だがそんなこんなで、どうにか午後五時を迎える。そしてこのまま本をこの場に置いておくわけにはいかないので、非常に面倒であるが什器とともにハイエースに一旦撤収する(撤収作業を、SF大賞授賞式までの時間を持て余した、北原尚彦氏と日下三蔵氏に手伝っていただきました。多謝!)。
なので明日の二日目も、今日と同じくブースセッティングからスタートします。みなさま、ぜひとも代官山でお会いいたしましょう。古本は新ネタありだそうです。そんなハードワークだった本日の戦利品は、保育社の探偵冒険全集10「奇怪な道しるべ/フランクリン・ディクスン」新潮社「グレェタ・ガルボ/楢崎勤」(裸本)で計5500円也。一生懸命働いた、己へのご褒美であります。さて、明日もどうせハードワークなので、どんな褒美を己に与えようか。

