2023年04月22日

4/22去年とは異なり屋外である。

4/22・23と『代官山蔦屋書店』で行われる『SFカーニバル』に参加するため、午前七時から盛林堂・イレギュラーズ・エキストラとなり、すでに什器とSF古本を満載したハイエースを駆った「盛林堂書房」(2012/01/06参照)小野氏と合流し、西荻窪のお店を経由した後、下道で一路代官山へと向かう。非常にスムーズに移動し、午前八時過ぎにはお店の駐車場に到着。まだ早朝なのに十数台も車が停まっており、アストン・マーチンやトヨタ2000GTの美しき獣的姿と桁外れな高級感に度肝を抜かれつつ、ここがどのような土地であるのか、改めて再認識する…。そんなことはさておき、去年の『SFカーニバル』ではSF書店は室内での販売であったが(2022/04/16参照)、今回は作家さんたちのサインブースと同様の、屋外のテント二つ分を使用しての販売となる。まずは什器や木箱を下ろして、駐車場から台車でガタガタテントに運び込む。すべての什器が揃ったところで、借りている長テーブル四つと合わせ、小野氏がブースプランを大まかに設計し、すぐさま設営に入る。
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右側に長テーブルを“コ”の字型に並べ、右側は面陳新刊ブースとし、左側に文庫が収まる大量の木箱を並べて設置し、文庫本やハヤカワSFシリーズを大量にこれでもかと放り込む。正面にはプレミアSF児童文学を集めつつ、左粟中央に四方に古本が睨みを効かす古本タワーを建立し、奥に大判ビジュアルムックコーナーを配置…いや、これだけでもう疲労困憊ですよ。気温は低いし、本は重いし、通りかかる犬はすべて可愛いし…。などとやっていると、いつの間にか時刻は午前十時半。イベント開始まで後三十分あるのだが、通りがかりのお客さんや狙いを定めて来たお客さんが、何気なくブース内に入って来てしまうので、主催者より時間厳守を言い渡されている側としては、これをどうにか防がなければならない。そこで黄色の『CAUTION』テープをテントに張り渡し、まるで事件現場のようにしてみたら、効果覿面で、時間まで無事にブースを守り果せることが出来た。
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やがて午前十一時になり、テープを取り除くと同時に、イベントがスタート。待ち受けていたお客さんがどっとテント下に流れ込み、古本を掴みまくり始めたのであった。そこから始まる暗算精算地獄…いや、これがものの見事に、イベント終了の午後五時まで、切れ目なくひっきりなしに続いたので、またもやさらに疲労困憊してしまったのであった。SF本が売れるのは当然のことだが(ハヤカワSFシリーズは大人気!)、大判のビジュアルムック(イラスト・特撮・アニメ系)がかなり人気なのは、意外であった。ブースには様々な方が現れ、明日がサイン会の日下三蔵氏は、盛林堂ブースを基地として、古本を買い新刊を買い、カバンに大量の本を詰めるのに苦心惨憺していた。今日がサイン会なのに、神保町と五反田を経由して古本を買ってから現れた北原尚彦氏は、故・津原泰水氏から預かっていた楽器(ミュージックソー)を、津原氏の遺族に返却すべく勇ましく背負っていた。北海道から駆け付けた立原透耶氏は、日下三蔵氏に古本購入を煽られ煽られ「なんで私が掴む銀背はみんな200円じゃないのっ!?」と叫びつつ、満足げに買った古本の入った袋の重さを噛み締めていた。光文社文庫『異形コレクション』シリーズのデッドストックを並べた関係から、監修の井上雅彦氏が伯爵然として挨拶に現れ、拝謁の光栄に浴してしまったりした。そしてボスの小野氏は、あちこち挨拶に会食にと飛び回り、ブースをなかなかの時間留守にすること何度か……。だがそんなこんなで、どうにか午後五時を迎える。そしてこのまま本をこの場に置いておくわけにはいかないので、非常に面倒であるが什器とともにハイエースに一旦撤収する(撤収作業を、SF大賞授賞式までの時間を持て余した、北原尚彦氏と日下三蔵氏に手伝っていただきました。多謝!)。
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なので明日の二日目も、今日と同じくブースセッティングからスタートします。みなさま、ぜひとも代官山でお会いいたしましょう。古本は新ネタありだそうです。そんなハードワークだった本日の戦利品は、保育社の探偵冒険全集10「奇怪な道しるべ/フランクリン・ディクスン」新潮社「グレェタ・ガルボ/楢崎勤」(裸本)で計5500円也。一生懸命働いた、己へのご褒美であります。さて、明日もどうせハードワークなので、どんな褒美を己に与えようか。
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2023年04月06日

4/6東京・湯島 TOHTO records & books

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随分前にタレコミをいただいていたのに、放置していたネタをようやく回収すべく、午後に家を出る。だがその前に荻窪に立ち寄り、「古書ワルツ荻窪店」(2020/07/30参照)で、創元推理文庫「髑髏城/ディクスン・カー」(白帯元パラ。第六版)「二人の妻を持つ男/パトリック・クエンティン」(白帯あり元パラなし。初版)を計440円で購入し、東に向かう…。千代田線湯島駅の地下ホームから『5番出入口』で地上に出ると、似たような高さと大きさのビルが櫛比する『昌平橋通り』。北に少し進み、『湯島中坂下交差点』から、『湯島天神』方面にぐいんと伸び上がる『中坂』を西に上がり始めると、すぐにビル一階のレコード&CD&古本店に出会うはずである。入口には百均のCD箱や文庫本箱が置かれている。チラとそこを眺めてから、音楽の流れる店内に進と、痩身白髪ソバージュの男性が、直ぐ右側のプラスチックパーテーションに守られたレジカウンターに入り、小さな声で「いらっしゃいませ」と囁いてくれた。レコードが飾られた壁ラック前を通り、足元の300均単行本箱を眺めてからさらに奥へ。そこは基本的にレコード&CDの整然とした海である。こちらの目当ての古本は、主に左壁棚に展開している。しかもかなりしっかりした量とセレクトなのである。雑誌「宝島」と川崎ゆきおといしかわじゅんが目立つカルトコミックコーナーを経て、「ミュージックマガジン」・「レコードコレクター」・古めのカルチャー雑誌・音楽・映画・笑い・スポーツ・街・食・日本文学・エッセイ・小林信彦(充実)・乱歩と横溝と続きが目立つミステリ(棚上部に何故か水木しげるのサイン色紙が飾られている)・海外ミステリ&文学と奥まで続いて行く。奥壁で展開されているムーンライダースの展示前を通過し、右壁奥にたどり着くと、そこでは『伯父さんの本棚』と名付けられた、歌舞伎・落語・演劇・東京などの古本を並べた棚が設置されていた。店主の伯父さんの蔵書を並べているそうで、古い演劇雑誌や「苦楽」なども置かれている。趣味性が高く、方向性がしっかりした棚造りが行われ、ただレコードショップに古本売場が付属しているというカタチではなく、レコード売場と対等の価値を持つ古本売場となっている。良い本にはプレミア値が付けられているが、普通値が中心。東京スポーツ新聞社「プロレス名勝負物語」(水濡れ跡アリ)双葉社「真昼に別れの接吻を/中田耕治」を購入する。その際スタンプカードを作っていただき、店主から説明を受けるが、店内に流れる音楽+マスク+パーテーション+囁き声という条件が重なり、ほとんど聴き取れなかったので、取りあえず明るく「ハイ!」「ハイ!」と答えて凌ぎ切る。
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2023年04月02日

4/2東京・西荻窪 文武堂

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結局大阪から戻って来た“復讐の古本”たちは、手っ取り早く「盛林堂書房」(2012/01/06参照)に引き取ってもらうことに決める。と言うわけでお昼前に盛林堂・小野氏が家を訪ねて来たので、すでに玄関脇に積み上げておいたダンボールを、台車を使い盛林堂号までピストン輸送する。もうざっくりでいいんでと小野氏に伝えると、夕方には査定が終わるとのことであった。なので午後五時くらいにお店にうかがうことを約束して家に戻り、原稿を書いたりしていると、午後三時前には早くも査定終了との連絡があったので、補充用の古本を携えて西荻窪に駆け付ける。すると店頭ラックに七洋社「夜の桃/西東三鬼」があったので、ダメだこれを百円で売っちゃ!と思いながら引っ掴む。店内で「フォニャルフ」棚に補充した後、百円で購入する。そして買取は無事に成立。ありがとうございます。おかげで部屋が空きました。さらに次の盛林堂・イレギュラーズについて打ち合わせたり、最近仕入れた珍し過ぎる大正探偵小説群を見せてもらったりして、しばらく過ごす。お店を出て「古書音羽館」(2009/06/04参照)に向かうと店主・広瀬氏とバッタリ。「疾走! 日本尖端文學撰集」取扱のお礼を伝えたり、古本四方山話に花を咲かせていると、「そうだ、タレコミがあるんですよ」と一旦店の中に戻り、一枚のショップカードを持って来てくれた。「近くに出来たらしいんですけど、この間挨拶に来られたんですよ」。そのカードに目を落とすと、『英会話・太極拳・琉球古武道の教室と古本屋』とあり、『文武堂は、太極拳と琉球古武道、そして、英会話の長い経験を持つブライアンが始めた古本屋です』とあるではないか。店名の由来は当然『文武両道』であろう。良い店名である。「外国の方が店主なんですか」「そうなんですよ」…という成り行きで、早速見に行ってみることにした。駅からは、北口から『女子大通り』をひたすら北西にたどり、北に曲がってからは『骨董通り』を北進。『地蔵坂交差点』をも通過し、お店の数が激減した道を、さらに北に300m弱進めば、右手に白いお店が見えて来る。本当だ、古本屋さんがある。店頭にはカラーボックスや椅子が置かれ、ビジュアル本や洋書ペーパーバックが置かれている。わりと広い店内に入ると、小さなおば様が「いらっしゃいませ〜」と軽やかに出迎えてくれ、その背後には長身でジャージ姿の白人男性が、独特のイントネーションで「イラッシャイマセ〜」と続く。その後の二人の会話から察するに、店主はもちろん白人男性で、おば様はご近所の方でお店をサポートしに訪れているようだ(実際彼女は「また夕方に来ますね〜」と姿を消してしまった)。元美容院を居抜きで使っている空間には、壁面に飾り棚が取り付けられ、足元から腰高辺りまでの棚が隙間無く並べられている。フロア中央にはおススメ本を並べた平台テーブルが置かれている。左側には、大江健三郎・安部公房・遠藤周作・村上春樹らを中心に日本文学が集まり、さらに古典文学・ビジネス・自己啓発・思想・食・デザイン・自然・旅・世界などが続き、折り返した壁部分には武道・ヨガ・お茶・陶器などが集められている。右側は洋書のペーパーバックやビジュル本がメインだが、奥にコミックと美術図録がまとまっている。なんだかちょっと、不思議な掴みどころのない古本屋さんである。各ジャンルが、決して滲まずに並んでいる雰囲気が、そう思わせるのか。ただし武道に関しては熱い熱がチリチリ伝わって来る。値段は安め。先ほどの店主とおば様の会話の中で「棚ヲモット増ヤシテ、本ヲコノ倍ニシタイ」と言っていたので、未だこの状態は完全ではないのだろう。ちょっと駅から遠いが、また見に来ることにしよう。そしてこのお店がここに出来たことにより、「古書音羽館」→「文武堂」→「benchtime books」(2019/03/09参照)→「古書西荻モンガ堂」(2012/09/15参照)という、大回り西荻北口古本屋ルートが誕生したことになる。体力のある時に実行してみることにしよう。朝日新聞社「岡本太郎の眼/岡本太郎」を購入する。
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2023年02月19日

2/19東京・国立 トルコ・シリア地震救援古本市

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午前のうちから動き出し、総武線と中央線を乗り継ぎ国立へ。今日だけ「三日月書店」で『トルコ・シリア地震』の被災者たちを救援する古本市が開かれるのである(売り上げは全額寄付される)。イスラム圏に強い古本屋さんならではの、嬉しい心意気の行動である。古本修羅としても、古本を買って少しでも支援出来るなら、喜ばしい限りである。ちなみに情報源は北原尚彦氏。駅に午前十一時に降り立ち、久々の『旭通』を南東に向かう。相変わらず狭い歩道を伝い駅から三百メートル弱、お店の前の広いスペースと、脇にあるピロティ通路部分に、シートの上に並べ重ねられた古本や古本を詰めた木箱が散らばり(市は店頭だけで開かれており、お店自体はお休みである)、すでに何人かのお客さんを集めていた。また通りかかった人が次々と引っ掛かって行くので、こちらも慌ててその中に混ざり込む。絵本・児童文学・ビジュアルムック・図録類・古い外国絵葉書・洋書・人文系単行本・文庫本…単行本は一冊200円で三冊の場合は500円に。文庫本は100円である。ぐるぐると位置を譲り合いながら巡り、講談社文庫「お噺の卵 武井武雄童話集」吉川弘文館「モダン都市の誕生 大阪の街・東京の街/橋爪紳也」青土社「ユリイカ 特集*はっぴいえんど 35年目の夏なんです」評論社「クリスマスレター サンタ・クロースからの手紙/J・R・R・トールキン」みずのわ出版「佐野繁次郎装幀集成」を計800円で購入する。ありがとうございます。
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この二冊が手に入るとは、頑張って午前中に来た甲斐がありまくりである。
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2023年02月08日

2/8東京・西武柳沢 ブックスみたか

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西東京の『北原交差点』に午後一時過ぎに流れ着いたので、西武柳沢駅から帰ることにして、駅へトボトボ向かっていると、おぅっ!駅前の鄙びた商店街に古本屋さんがあるじゃないか!…そうか、これが三鷹から移転して来た「BOOKS三鷹」(2010/01/17参照)か。店名が改めて片仮名と平仮名になったのは、ここが三鷹ではなく西武柳沢だからであろうか…。駅北口に出ると、お店に囲まれた小さな駅前広場。そこからするっと『柳盛会柳沢北口商店街』に抜けて、西に足を向ける。百メートル弱も進めば、目指すお店はもうそこである。店頭に出ているテーブルや椅子の上には百均本がディスプレイ。右のガラスサッシには、子供が丁寧に描いた手描きポスターが貼られ、「ブックスみたか」をアピールし、古本屋のお仕事も丁寧に紹介している。自由研究の発表のようで、見ていて微笑ましい気分が、ぐんと胸にせり上がって来る。中に入ると、短い通路が縦に三本並び、左端には絵本・児童文学・実用・自己啓発・新書・ちくま文庫・コミック・百均ワゴン、中央にはエンタメ・科学・社会・政治・カルチャー・作家五十音順文庫、右端は歴史時代劇文庫・CD・百均文庫単行本が並んでいる。左端通路だけはさらに奥に延びており、岩波文庫・海外文学文庫・ビジュアル本・コミックセットを集めつつ、レシカウンターも据えられている。以前と変わらぬ新古書店の趣きである。それにしても駅前に古本屋さんがあるのは、やはり良いものである。昔は当たり前の光景であったのが、今や逆にそれが珍しくなるとは…。学陽書房「今村昌平の世界/佐藤忠男」を300円で購入する。そして駅南口に出て吉祥寺行きのバスに乗り込み、『武蔵野営業所』で下車して「りんてん舎」(2019/03/30参照)へ。新潮文庫「狂気の山脈にて クトゥルー神話傑作選/H・P・ラヴクラフト 南條竹則編訳」を495円で購入して帰路に着く。家に帰ると、project“S”のカバーと帯の色校が届いていた。いよいよここまで来たかと、大いに感激する。

※そろそろ書店に並ぶ「本の雑誌 麦こがし遠足号」の連載『毎日でも通いたい古本屋さん』では、西荻窪の名店「古書音羽館」を秘密裏に取材。講談社カラー版まんが傑作選「墓場の鬼太郎1/水木しげる」なんてのが買えて、嬉しかったです。
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2023年02月03日

2/3 TOKYO BOOK PARK 池袋

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朝起きるなり、すぐにゲラと対峙。校正をしつつ、どうしても文章と物語が頭脳を侵食して来てしまう…むぅ、やはり面白いな、このプロジェクトは。やはり興奮するな、このプロジェクトは。などとゲラを見ながら身勝手な自信を成長させる。だが、人間には集中力の限界が存在し、ゲラを見るのにも次第に飽きが来る……昼食後に用事で池袋に出たついでに、東口の人波に乗り、『サンシャインシティ』を目指す。一旦地下に下りて『サンシャインシティ(ちなみに中国語の表記は“太陽城”である)』に突入し、一階フロアへ。『大通り』を進んで奥の奥に入り込み、『ALTA』の『広小路』に曲がり込み、さらに奥へ奥へ。すると壁際に大1・小1の古本島を並べた光景にようやくたどり着いた…ふぅ、駅からだいぶ歩いたぞ。吉祥寺・錦糸町・新宿などで活躍する先端的古本市「TOKYO BOOK PARK」の池袋初進出で、規模はいつもの四分の一ほど。「リズム&ブックス」(2011/08/10参照)「CLARIS BOOKS」(2013/12/01参照)「一角文庫」が本を並べているようだ。棚造りは大粒小粒揃っていて、なかなかいい感じである。買うべき候補が四種ほどバッティングするが、結局ALL'INSEGNA DEL PESCE DOR'O「IL QUADRATO/Bruno Munari」「IL CERCHIO/Bruno Munari」を計千円で購入する。ともに美術家ブルーノ・ムナーリのイタリア洋書で(1964年刊)、一方は正方形、一方は円の不思議を、世界に溢れる様々な図像や事象から解き明かす、図版豊富な小型本である。一冊500円とは嬉しいね。この市は2/5まで。
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さて、せっかく池袋まで来たので、東武東上線にちょっとだけ乗って大山に出て、連載の取材で訪れた時以来の「ぶっくめいと」(2009/08/15参照)を楽しむ。TOKUMA NOVELS「咬まれた手/日影丈吉」学習研究社 昭和34年中学二年コース11月号第三付録 中学生痛快文庫「双頭の犬(付)黒切手のゆくえ/エラリー・クイーン(原作)福島正美(文)」学習研究社 昭和36年中学二年コース11月号第4付録 中学生ワールド文庫「生きている首/A・ベリヤーエフ(原作)福島正美(文)」を計1400円で購入し、束の間の古本買いを堪能して帰宅する。
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2023年01月27日

1/27「城南古書展」ザ・ファイナル。

今日もproject“S”のあとがきと格闘しつつも、午前のうちにどうにか終りへの道筋が見えたので、急いで神保町に古本を買いに行くことにする。昨日の打ち合わせ飲みで、盛林堂・小野氏に催事の「城南古書展」が今回で最後であることを教えられたのである。先日の「我楽多市」(2022/07/29参照)に続き、またしても会館展がひとつ減ることに…。というわけで御茶ノ水駅に降り立ち、何故か消防車が集まっている『ニコライ堂』を見ながら坂を下り、「東京古書会館」(2010/03/10参照)へ。見慣れた朱色と黒の古めかしいシンプルなポスターには、『ザ・ファイナル』の吹き出しが書き込まれている…何だか明るいなぁ。地下への階段をゴトゴト下り、まずは荷物を預けようとすると、飛沫防止用ビニールシートの向こうから「古書赤いドリル」(2013/08/13参照)さんが「久しぶりじゃないですかぁ、小山さん」と笑いかけてくれた。あぁ、本当にお久しぶりです。お元気そうで何よりです!そんな風にちょっと挨拶を交わし、会場内に突入する。六〜七分の入りと言った少し緩やかな感じは、やはり平日午前中だからか。だが通路の古本修羅たちは、みんな一抱えほどの古本とともに、ウラウラと蠢いている…あぁ、胸のすく光景である。私もウラウラと通路を経巡る。棚は案外見やすかったので、三十分ほどで一巡し、名著刊行会「愉快な鐵工所/大城のぼる」大阪毎日新聞社・東京日日新聞社「現代術語辞典 昭和七年毎日年鑑附録」京都汐文社「マキノ光雄/北川鉄夫」講談社WEEK-END BOOKS「二年目のSOS/ハモンド・イネス 梶龍雄訳」(ビニカバ帯ナシ)を計二千円で購入する。この市は、明日土曜が正真正銘最後の市となる。
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梶龍雄訳「二年目のSOS」が二百円だったのが嬉しい。

その後は「羊頭書房」(2014/05/02参照)でガサゴソし、東方社「女が見ていた/横溝正史」がちゃんと函付きで二千円で売られていたので興味を示すが、値札に『奥付や扉に多数の印アリ』と書かれている…こりゃぁ“T蔵書”か?…そっと棚に戻す。春陽堂書店 長編探偵小説全集11「博士邸の怪事件 他/浜尾四郎」を千円で購入し、急いで帰宅してついにあとがきを仕上げる。ふぅ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。と一息ついたら、帯のキャッチコピーが届いてしまった。なんのなんの、すぐさまデザインしてやるぞ!
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2022年12月28日

12/28東京・尾山台 桜書店

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午後二時過ぎに、日影以外はわりと麗らかな陽気の等々力に流れ着く。そう言えば、隣町の尾山台に確か新しい古本屋さんが出来ていたのでは…と、己のあやふやな記憶を頼りに、東急大井町線沿いに東に進む。すると尾山台に着いた途端、目の前に古本屋さんが出現した!駅踏切から『ハッピーロード尾山台』を南下し、最初の十字路の東南角ビル一階に、そのお店は出来ていた。だが、少し奇妙な感じである…あぁ、お店がと言うか、店内と言う概念が存在しないのか。つまり、ほぼ買取専門店の店頭に、壁棚とたくさんのプラ箱を展開し、古本を販売しているのである。袖看板と、ビルニ面の軒看板には、大きく『出張買取』の文字がマゼンダを基調に煌めいている。大通り側には壁棚があり、足の早い新しめの本を中心に、ルポ&ドキュメント・サブカル・自己啓発・ビジネス・趣味などが並んでいる。脇道側には、お店の前に一般文庫棚と時代劇文庫プラ箱、そしてビルの柱周りに、百均新書&文庫プラ箱・児童文学&絵本プラ箱・ムックプラ箱・東野圭吾プラ箱が二十近く展開している。新しめの本が中心で、値段は定価の半額〜1/3。文庫を一冊選び、買取店のドアを開けると、狭い空間で古本の入ったプラ箱に囲まれたオヤジさんが一人。「いらっしゃいませ」を合図に本を渡し、精算してもらう。すると「本が冷えてしまってるので、本が温まったら値札が簡単に剥がせますよ」とアドバイスされる。ありがとうございます。ちくま文庫「文豪文士が愛した映画たち/根本隆一郎編」を購入する。その後は、ここまで来たならと歩いて自由が丘まで出て、「西村文生堂書店」(2013/09/10参照)を覗き、洋書やアメコミが蔓延る中に、まだ和書が存在するのを確認して安心し、國際文献刊行會「世界奇書異聞類聚 第十巻 地上楽園/ヰリアム・モリス」を千円で購入する。これを買ったのは、「魔女の誕生」の解説で、都筑道夫が『ヒロイック・ファンタシイの最初の作者は、ウィリアム・モリスということになる』と書かれていたのに影響されて。鋲留めの函から本体を取り出すと、魚をモチーフしにした斬新な表紙デザインが現れた。次いで本扉を見ると、可愛い描き文字と帆船のイラストがあり、そには『Tom』の署名が…これは、大正十五年の村山知義の仕事だったのか。どおりで尖っているわけだ、と感心することしきり。
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2022年12月18日

12/18東京・西荻窪 親父のフリーマーケット

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午前中は手近な不要本&読了本を掻き集めるとともに、それとは別に大阪行きの古本選別に着手する。昼食後、バッグ一つ半の掻き集めた古本を携え、「古書コンコ堂」(2011/06/20参照)に持ち込む。買取成立後、そう言えば幾日か前にお店の前にかなり旧式のレジスターが『お譲りします』と出されていたので、その去就について店主・天野氏に尋ねてみると、なんといつの間にかどこかの誰かが引き取っていったそうである。見た瞬間その大きさと古さに(アンティーク的な古さではない)、これは誰も貰わないだろうなと思っていたのだが、見事に裏切られたカタチである。だが、不要品が、誰かの必要品となって、新しい道を歩むのはいいことだ。そんなことを簡単に思考しながら、続いて西荻窪に出る。バスも通る『西荻南銀座商店街』の一本西側の、裏道的だが多くの人が行き交う通りを、ひたすら南に進む。やがて行く手に『五日市街道』が見え、「古本バル 月よみ堂」(2015/04/10参照)が近付いて来たら、右手に錆立看板を出した洋服屋さん『The Park』が出現する。昨日今日と、『親父のフリーマーケット』という名の販売イベントが開催され、「盛林堂書房」(2012/01/06参照)も古本販売で参加しているのである。入口からは古本の影も形も見えないので、場所が合っているかと不安になるが、デッキ通路を洋服を掻き分け奥に進んで行く。するとデッキ最奥に、木箱で造られた棚に収まる古本が出現した。茶色い古書は見当たらず、わりとキレイな単行本ばかりで、もちろんミステリが中心である。そしてどの本も安い…と買うべき本を探していると、背後の店舗内から盛林堂・小野氏が現れ、たくさんの本を推薦して(売りつけて)来る。もっと売れてくれないと、持って帰るのが面倒くさいという理由からである。講談社 書下ろし長編探偵小説全集9「夜獣/水谷準」講談社 書下し長編推理小説(7)「臨海亭綺譚/香山滋」を計800円で購入する。二冊分持って帰る本を減らしましたよ!その後は駅北側に出て、久々に開店している「忘日舎」(2015/09/28参照)に出くわす。早速店頭棚から二冊引っ張り出し、店内で精算しつつ店主と言葉を交わす。最近は週末営業気味だそうである。土日に狙いを定めれば、出会える確率が上がりそうだ。トレヴィル「サイボーグ_フェミニズム/ハラウェイ、ディレイニー。サーモンスン 巽孝之編」日之出出版「ふたつの月/谷啓」を計300円で購入する。
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2022年11月30日

11/30東京・三鷹 期間限定古書マルシェ

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今日はあるデザイン作業の入稿締め切り日。だが進行のボールは、相手側に投げられたところで停まっているのだ。なのであまり家を空けるわけにはいかないので、駅前に用事に出たついでに、総武線に乗り込んで三鷹へ急行。北原尚彦氏にタレ込まれた、新刊書店の古本棚を見に行くことにする。南口に出て、空中広場からそのまま隣接する商業ビル『CORAL』に入り、三階の『啓文堂書店』を目指す。だが入って直ぐの長いエスカレーターに乗ると、うわっ!四階への直通であった…馬鹿みたいに上がったら直ぐに折り返して下り、再び二階へ。そして今度は奥のフロア内のエスカレーターで三階の書店に到達すると、平台の奥の壁棚五本に、比較的キレイな古本たちがお行儀良く並んでいた。一般文庫・エンタメ・文学・人文・美術・映画・音楽・ビジュアル本・古地図・300均・500均などであるが、少し硬めの人文系が多い印象である。本を手に取り値札などの出品店に目を凝らすと、「ポトマック書房」「ことのは書林」など、数店のネット古書店がスクラムを組んで棚を造っているようだ。結構人が立ち止まって見て行くので、なかなか注目度が高いようである。小松崎茂・梶田達二・南村喬之らの粘り気のあるイラストが眩しい、小学館のおもしろ図鑑5「自動車なんでも百科」を550円で購入する。そしてすぐさま帰路に着くが、荻窪で途中下車し、「古書ワルツ荻窪店」(2020?07/30参照)に急行する。11/28のコメント欄に杉江松恋氏から熊本古本屋行の報告をいただき、その楽しく羨ましい顛末が書かれた氏のブログ『本芸』を読んでいると、氏は富士の「中村書店」(2013/10/06参照)にまで足を延ばしていることを知る。よくまぁ、あんな何もないところの古本屋さんまで…などと半分感心し、半分呆れながらその記事を読んでいると、朋文堂「海外山岳小説短編集 ザイルの三人/妹尾韶夫訳編」に、メースンのこの本でしか読めない短編が載っていることを知る。うわっ、なんだそれ…読みたい……いや、待てよ、確かワルツで「ザイルの三人」を見かけたよな……ということで、店奥の山岳本が集まっている通路棚の前に立ち、「ザイルの三人」の背文字を懸命に探す……やっぱりあった!ということで、新評社「泥棒の事典」とともに計660円で購入する。
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A・E・W・メースンの作品は『青春の氷河』。訳者・妹尾韶夫のプロフィール『文芸作家協会、探偵作家クラブなどに属し、数多くの翻訳を手がける。〔訳書〕クイーン「殺人者は狐」ガードナー「レスターリースの冒険」ミルン「赤い家」カー「曲った蝶番」』ていうのがたまりませんな。
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2022年11月06日

11/6東京・中野 Chillaxin' Book Shop

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先日気になった店を見つけていたので、確かめるために中野駅北口に降り立つ。真っ直ぐ北に『サンモール商店街』を抜け、さらに『中野ブロードウェイ』一階南北通路を抜け、『早稲田通り』に出る。ちょっと東に歩み、「古本案内処」(2015/08/23参照)前を通過して、『薬師参道入口信号』から北の『薬師あいろーど』に入り込む。一本目の脇道を通り過ぎてちょっと進むと、左手に『BOOK SHOP COFFE BEER』と書かれた小さな黄色いプラスティック立看板が目に留まる。広めのアプローチの奥にカフェのようなお店がある。だが壁面の飾り棚には、本が多数ディスプレイされているのである。『BOOK SHOP』とあるからには本が売っているに違いない。それがどうか古本であってくれ!と祈りつつ店内へ。すると入って直ぐの左手はカウンターになっており、ここでビールやコーヒーを楽しめるようだ。中には長身の今時の青年がおり、店内BGMと天井から下がったモニターに流れるスポーツの音声が交錯する中、「いらっしゃいませ」と快く出迎えてくれた。壁面の棚にあるのは、絵本・ビジュル本・カルチャー雑誌などである…しかもどうやら古本だ。縦長の空間をズイッと奥に進むと、壁際をぐるりと白木の頑丈な棚が覆い、フロアに同素材の背中合わせの棚が二本据えられ、三本の通路を生み出している。右端通路にはお薦めのバスケット関連とともにコミックがズラッと並んでいる。中央通路にはニューヨーク・絵本・デザイン・経営・経済・暮し・子育てなど。左端通路は、旅・冒険・自然・科学・食・大阪・笑い・一般文庫・エンタメが集められ、最奥の壁棚にはCD・司馬遼太郎・ラグビー・スポーツ・カルチャー&スポーツ雑誌が収まっている。所々に古書や古い裸本が見つかるのが印象的である。おっ、西田稔の「基地の女」なんてレア本も!値段は一万二千円か…。全体的には洒落た印象なのだが、海外カルチャー&スポーツの中に、店主のドメスティックな読書体験が紛れ込み、奇妙な棚造りになっている。中島らも・深田裕介・西原理恵子・奥田英朗・椎名誠らが突出。値段はきっちりめであろうか。カバーナシの三栄書房「死線/M・クーパー=エバンス 高斎正訳&日本編著」を購入する。しっかりとした古本屋さんだったので、これは気にして見に来て本当に良かった。

さて、高円寺の「西部古書会館」にも寄って帰るかなと、『早稲田通り』を西に伝い、『環七』を越えて『あづま通り』に入る。おや、まだ午後二時前だと言うのに、「十五時の犬」(2011/11/22参照)が開いている!と喜び、老眼にはなかなか厳しい狭く入り組んだ空間に身を滑り込ませる。身体を縦横に動かし、目を細めたりメガネをずらしたりして、必死に棚に並ぶ本の背表紙を読み取って行く。そしてその果てに右側のSFコーナーで、気になった金の星社 少年少女21世紀のSF「火星地底の秘密/瀬川昌男」を手に取ってみると、帯が付いているのに、イタミやヨゴレアリと言うことで、何と破格の千円なのであった。これは完全に買いだ!と息を荒くしながら、創元推理文庫「ダイヤを抱いて地獄へ行け/ハドリー・チェイス 田中小実昌訳」(カバーナシ。初版だが奥付表記が『1695年』となっているのに笑う。元禄時代の出版ですよ…)とともに計1300円で購入する。「火星地底の秘密」は函の縁が傷み気味で本体は天にマジックで線が入っているが、この値段なら、こんなの全然気になりません!『十五時前の犬』よ、素晴らしい贈物を本当にありがとう!
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2022年11月02日

11/2東京・千歳烏山 O氏の庭

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午後三時前に千歳烏山の南に流れ着くが、住宅街の中に興味深いお店を見つけてしまった。駅南口に出て、踏切から一本西側にある通りを南南東にテクテク。大きめの通りを越し、さらに南南東に進み続けると、足下は白タイルで化粧された道となる。だがその雰囲気は、商店街と言うよりは裏道と言った感じである。やがて『南烏山遊園』を通過し、次の脇道に差し掛かると、角の家の塀に、何やらたくさんの小さなカゴが設置されている。さながら立体的な『吉見百穴』の如きその光景は、中に様々な瀬戸物を入れ、販売しているのであった…なんだここは?塀の裏は横長な庭になっており、脇道側から入れるようになっている。その入口に近付くと、古着や箱やカゴに入った雑貨類や古道具…どうやら野天の私的なリサイクルショップ&古道具屋らしい。店名は何処にもないので、仮にここの家主の名から採って「O氏の庭」としておく。ずいと庭に入り込むと、奥に椅子に腰掛けた店主がおり、火鉢を挟んで向かいのベンチに座った男性と、プーチンをひたすらこき下ろしている。ところで何故ここに足を踏み入れたのかと言うと、家沿いに据え付けられた棚に、古本が並んでいたからである。絵本・歴史&時代小説・歴史&時代小説文庫・実用・経済・歴史。新書などなど、百冊弱並んでいる。レコードも棚や箱にちょろちょろと…何処にも値段は書かれていないが、まぁこの野趣溢れる雰囲気からして、そう高くはないだろう。せっかく入ったのだから、何か買っておこうと二人が話す横で、密やかに執拗に迷い、教文館「愛と希望の記録1 ライ園留学記/渡辺信夫」を選び、店主に「これ下さい」と言うと、「50円!」と即答される。やはり安かった。昭和四十三年刊の「月刊キリスト」に連載された伝道者の全国国立ライ療養所訪問記である。それにしても住宅街の中にこんなアナーキーなお店が隠れていたとは…。
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2022年10月25日

10/25ちょっとメトロン星人と差向う。

午前九時、精選古本箱を郵便局に運び、大阪に発送する。相変わらず変な本を滑り込ませておりますので、「梅田蔦屋書店」の古書棚を引き続きよろしくお願いいたします。そして以前からじっくり取りかかっている謎のお仕事、プロジェクト“S”も深く静かに地味に進行中である。さらにもうしばらくしたら、原初の形が見え始め、次の段階に突入出来ると思う。こちらも引き続き頑張ります。そんな風に午前を過ごし、午後に連載の取材のために外出。その帰りに、池袋東武デパート八階催事場で開催中の『第2回昭和レトロな世界展』に足を運ぶ。今日が最終日で、「にわとり文庫」(2009/07/25参照)「ハナメガネ商会」(2014/04/26参照)「うさぎ書林」(2009/07/07参照)「石田書房」(2010/01/15参照)が古本販売を行っているのである。エスカレーターで八階に到着すると、まず出迎えるのはウルトラセブン対ギエロン星獣の人間大ジオラマ。これはウルトラセブン55周年記念ショップがあるためで、他にもちゃぶ台前に座るメトロン星人の姿も。
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というわけでメトロン星人が地球侵略予備調査に来ていたので激写!

他にもハイジ&ビッケショップ、シティポップコーナー、スヌーピー展、マルベル堂、スーパーカー(ランボルギーニ・ミウラとフェラーリ・ディーノが!)などがあり、平日昼間なのに会場は大賑わいである。そしてスーパーカーの奥に古本売場を発見。一店一島で、昭和時代の本や紙物と昭和に関する本が、各店独自のセレクトで飾られている。この会場の特性か、ヴィンテージに相応しい値付がされているものが多い。稀少な本にため息をつきながら一巡りし、洋泉社「ボンクラ映画魂 三角マークの男優たち/杉作J太郎」を550円で購入する。この名著、完全版もいいけど、やっぱりこっちの方が本として勢いがあって魅力的なのである。
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2022年10月16日

10/16移転拡大!「書肆スーベニア」

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昼食を食べ終わってから、休日ダイヤの総武線と中央線の乗り継いで、向島から移転して来た「書肆スーベニア」(2017/08/05参照)を見に行くことにする。高架の浅草橋駅下りホームから、西口に出る古い階段を流れ落ちるように下り、駅北側に出る。そこは大小のビルがみっしりと碁盤の目の中に建て込み、電線が道の上をニョロニョロ伝う街である。高架沿いに西に向かい、『浅草橋駅西口交差点』から二車線の『左衛門橋通り』を北上する。脇道を一本二本とやり過ごし、三本目を西へ。すると直ぐに雑居ビル一階のシンプルで綺麗なお店が視界に入る。これは、以前のお店の四倍近い広さがあるのではないだろうか。開けたガラスウィンドウの向こうに広がる店内を見てそう思いながら、まずは店頭の絵本箱と百均棚に視線を向ける。うわぁい!佐藤さとる「わんぱく天国」の見たことのないバージョンが挿さっているのを発見!こ、これは嬉し過ぎる。以前のスーベニアでは、暮しの手帖社「暮しのなかで考える/浦松佐美太郎」を200円で見付けて喜んだものだが、今回も移転に際して喜ばせてもらってしまった…このお店、最高!と高揚しながらさらに一冊を掴んで店内へ進む。棚が壁際以外は胸高サイズなので、空間の見通しは抜群である。フロアには、右に新刊島があり、お店がセレクトした新刊と『本好きあるある栞』がディスプレイされている。左には背中合わせの棚が二本並び、岩波文庫・講談社学術文庫・平凡社ライブラリー・岩波現代文庫・出版社別文庫・新書・カラーブックスなどが並ぶが、一部はまだ空きがある状態である。右の壁際には日本文学・エンタメ文学・海外文学・詩集などが並び、奥のバックヤードとの仕切りになっている棚には、カルチャー・思想・哲学などが続いている。左側には窓際に食や暮し・絵本・児童文学が集まり、壁際にセレクトコミック・サブカル・美術などが揃い、仕切り壁の科学・テクノロジー・社会・歴史などと続いて行く。新しめでキレイな本を中心に並べており、全体的に教養度が高めなお店造りがされている。お店が旧店より格段に広くなったためか、棚には所々にまだ空きがあるので、早くそこも埋まった姿を見てみたいものである。しかしこれで浅草橋に来たのなら、ここと「古書みつけ」(2021/11/04参照)とちょっと足を延ばして「御蔵前書房」(2008/11/08参照)を巡れることになったわけだな。などと浅草橋の古本屋的認識を大いに改めながら、講談社「わんぱく天国 按針塚の少年たち/佐藤さとる」ワニブックス「反逆世代の遺言/梶原一騎」を計200円で購入する。
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新たに手に入れた未知だった「わんぱく天国」を家にあった「わんぱく天国」と並べてみる。左が昭和四十五年刊の初版。右が今回手に入れた昭和52年初版となっており、どうやら新版として出されたもののようである。ちなみに旧版の方が、函も本の造りも紙質も、遥かに豪華。また新版の挿絵は旧版より減っている上に、旧版と同じ絵が一部使われているが、描き下ろしも加えられている(つまりは旧版にしか載っていない挿絵がたくさんあるのだ)。子供たちの絵が少し大人っぽくなっているのが特徴か。また講談社青い鳥文庫の「わんぱく天国」は新版のダウンサイズ版である。うふふふ、こんなことが判明するんだから、古本遊戯は全く持って楽しいなぁ。
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2022年09月25日

9/25東京・経堂 ゆうらん古書店

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小田急線経堂駅にて、岡崎武志氏と午後二時に待ち合わせ…ところが午後一時五十分に氏から電話があり、登戸方面から電車に乗ったら快速急行だったので、下北沢まで乗り越してしまったとのこと。…十分後、そんなお茶目な岡崎氏と無事に落ち合い、昨日出来た古本屋さんを目指して歩き始める。駅北口に出て駅沿いに西へ。すると目の前に現れるのは、商業施設『コルテス』の駅以上の神殿のような大階段である。驚き見上げながら、建物沿いにさらに西へ進む。すると小さな十字路が現れるので、そこもさらに西へ。すぐに道路幅が狭くなり、両側に小さなお店がポツポツ並ぶ商店街となる。ここまで来ると左手前方に、もう開店祝いの立花を飾ったお店が視界に入って来る。西荻窪「音羽館」(2009/06/04参照)出身の今村氏が、昔から住まい、大好きな経堂に開いた、念願の古本屋さんである。左側は大きなウィンドウで、飾り棚に本が細かくディスプレイされている。真ん中に店名の入ったガラス扉があり、右に百均棚と木箱が置かれている。店内に進むと、そこは限りあるスペースを上手に小部屋のように区切った空間である。入って直ぐの正面に帳場を控えるフロアは、左に高い文庫棚を備え、右は窓際から壁際をぐるっと造り付けの棚で囲み、絵本・暮し・カルチャー・充実の海外文学・村上春樹や高橋源一郎を中心とした現代日本文学・思想・哲学などが収まっている。中央には棚を備えたコンパクト平台があり、おススメ本を並べている。帳場下には雑誌ラックあり、床より一段上がる左スペースは、広めな手前と狭めな奥に分かれており、広めにはちくま文庫・講談社文芸&学術文庫・岩波文庫・平凡社ライブラリー・まだ値付前のおんがくCDやレコード、それにセレクトコミック・音楽・映画・植草甚一セレクト日本文学が集まっている。狭めには幻想文学・SF・旅関連古書・詩集・写真関連・アートが並んでいる。棚や洒落た店内の造作は、すべて店主とその友人たちが手掛けたそうで、どの場所も八段ほどの棚が天井までしっかり伸びているのが小気味良い。主に棚の高いところにプレミア古書が飾られ、また棚に関連するちょっとした小物が所々に置かれていたりして、空間造りを楽しんでいるのがジワジワと伝わって来る。値段はちょい安〜普通で、ビッチリ値段が付けられているのもあるが、相場より安い値も見かけたりするので、なかなか油断ならぬお店である。河出書房新社「内なるネコ/ウィリアム・バロウズ」を800円で購入し、開店を小さく祝う。経堂に古本屋さんが復活とは、何と喜ばしい一事であろうか。古本屋のない街が、この世から一つ減ったのである!

その後は「古い茶色い本がみたいんや」と宣う岡崎氏と下北沢まで移動し、「ほん吉」へ。店頭で祈るように跪き、古本を漁る氏の姿が、まるでその身を古本に捧げているようで、なかなか神々しい。
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桜桃社「犯罪捜査法/牧内節男・山崎宗次」(昭和三十八年刊の、事件記者が取材メモから導き出した犯罪捜査あれこれ)日本コロムビア蓄音器株式會社「兒童のための音楽/山田耕筰」(昭和七年刊の、山田耕筰が楽曲を童話に変換して紹介する児童書で函付。本体の背が欠損しているが、それでも330円は安い!)を計440円で購入する。それにしても休日の下北沢は物凄い若者の人波である。大きく開発された下北沢に初めて訪れた岡崎氏は、どんな小道にも犇めく若者たちに、目を丸くして驚いていた。
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2022年08月06日

8/6東京・高円寺 Vintage Book Lab

午後二時前に西荻窪と荻窪の真ん中に流れ着くが、どちらの街の古本屋さんにも寄らずに、高円寺に駆け付ける。向かう先は「西部古書会館」(2008/07/27参照)で今日だけ開かれている、新催事としてスタートした「Vintage Book Lab」である。「中央書房」「千章堂書店」「盛林堂書房」「千年堂書店」「三暁堂」が参加し、会場販売だけでなく、web目録も充実させた上に、さらに会場の棚の写真がアップされ、それを見てネット注文出来るなど、色々挑戦を開始した即売展なのである。会場の展示方法も変わっており、右端と左端の通路を、グラビア雑誌・写真集・パネル・紙物などをカラフルな展示で展開し、中央通路に古本を集めている。うぐっ、やはり通路棚片側一面の「盛林堂書房」の棚が気持ち悪いほど充実し、五百円均一というのが信じられない光景である。もう開始からすでに四時間経過しているのに、まだまだ良い本が残っている…啞然として棚を眺めていると、帳場から盛林堂・小野氏が忍び寄り、「たくさん買ってて。縛って持って帰るのめんどくさいから」と宣う。表の本も合わせて物凄い量である。「これ良く準備出来たねぇ」「がんばったんだよ。コロナに罹る前に終わらせといて、本当に良かったよ」とにっこり。どうやら売り上げも好調のようである(そりゃそうだ。すでに棚には多くのブランクが生まれている)。欲しい本は山ほどあれど、皆掴んでいたら『塵も積もれば山となる』で大変な金額になってしまうので、自制して二冊をセレクト。中央公論社「夜の終る時/結城昌治」講談社「非常階段/日影丈吉」を計千円で購入する。「夜の終る時」は、先日『日本映画専門チャンネル』の『蔵出し名画座』で放送された,敏腕刑事が犯罪の世界に堕ちて行くピカレスクロマン『どろ犬』の原作ということで購入。この映画、かなりの佳作なのだが、何と岡崎武志氏もブログで絶賛されていた。というわけで映画の詳しい内容はそちらをどうぞ!
https://kimagurenote.hatenablog.com/entry/2022/07/19/134249
そして「非常階段」は見返しに『徳間書店資料室』の蔵書印があるのだが、何と本扉には『早川書房★保存本』の印もある。どういうことなんだ?そんな二冊を胸に阿佐ケ谷駅にツラツラ向かい、駅頭で編集さんから表紙デザインを担当した新刊を受け取る。綺想社「アーサー・キラ=クーチ幻想綺譚集弐 道化師の回想」である。怪奇小説の巨人の第二巻が早くも登場。全11作を収録し、海洋怪奇話が多めである。近々盛林堂店頭&通販サイトと中野「まんだらけ海馬」にて発売予定である。
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というわけでこれが本日の収穫。「夜の終る時」は何と東君平装幀(意外に可愛い!)。「非常階段」は真鍋博装幀(シャープ!)。そして「道化師の回想」は私装幀(道化師だから水玉模様!)…いや、一緒に並べてしまってお恥ずかしい。

※『FRIDAYデジタル』のカルチャーコーナーで、とみさわ昭仁氏が月イチ連載している『金曜日の蒐集原人』に、古本屋コレクターとして取材していただきました。読み応えたっぷり、写真もたっぷりの、とても良い記事に仕上がっておりますので、恥ずかしいやら嬉しいやら。ご一読いただければ幸いです。取材時にお世話になりました古本屋さんもありがとうございました。
https://friday.kodansha.co.jp/article/256234
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2022年07月07日

7/7東京・荻窪 古書かいた

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駅の地下コンコースから北口地上に出ると、目の前にはバス停のテント屋根でぐるりと囲まれた、賑やかなロータリー。そこをぐるっと東側から北に伝い、『青梅街道』に出て直ぐの横断歩道を渡る。『荻窪駅前商店会』のアーケードを東に抜けると、ビルの間に『ことぶき通り』のゲートが出現するので、それを潜って北へ。小さな商店が蝟集する小さな通りを北に進み、小さな十字路をひとつ越え、道なりに北東へ進むと、おおっ!左手に本日開店した古本屋さんの立看板や開店祝いの立花が目に飛び込んで来た。こんな懐かしく好ましいロケーションの路地に古本屋さんが誕生したなんて、大喜びすべき事態である。大きな水色のテント日除けの下には、クロームフレームのウィンドウと入口と、装飾のブロックガラス…とても昭和な雰囲気である。元は美容院とか喫茶店とか?ウィンドウ前には木箱が三つ置かれており、55均文庫と110均単行本が詰められている…ぬぉっ。角川文庫「骸骨の黒穂/夢野久作」を早速発見!この一冊を店頭で見つけたことで、このお店は強く心に刻まれてしまうであろう…。薄暗い店内に入ると、アルファベット“J”型の空間である。右壁手前にはまずはスチールロッカーが据えられ、その奥はスチール棚が続く。長細いフロア中央には、鋳物の足のテーブルとスチール棚が置かれ、左壁際もスチール棚が設置されている。“J”の先っぽの部分には、飾り壁棚と、窓下には古いモルタル細工で仕切られた低空間…どうやらこれは元のお店にあった室内人工池らしく、今は古本が詰められ、『池の中の本110』の小さな札が取り付けられている。これは愉快な古本池だ!とすぐさましゃがみ込み、縁日の金魚すくいでも楽しむように古本を物色し、一冊釣り上げる。店内の棚は開店初日とあってブランクが目立つが、先っぽ部分には文学・コミック・児童文学・「赤毛のアン」が目立ち、左壁棚には日本文学(古書アリ)・詩集・海外文学・思想など。中央には面陳アートブック.美術・江戸。そして右側のロッカー内とスチール棚には、アート&ビジュアルブックや図録が大量に重々しく集められている。アート大型本や文学に強そうなお店であるが、まだまだ目指すところを形成中らしいので、この先の完成・成長・変化が大いに楽しみである。値段はちょい安〜普通。先述の久作文庫と、現代社「慕情の旅/芝木好子」講談社「ぼくの裏町ぶらぶら日記/滝田ゆう」を計715円で購入する。帳場に立つのはお店のイメージキャラらしき恰幅の良いオッサンとは異なる凛々しい青年で、レジシステムはタブレットで行う、昭和な店内空間とは打って変わった現代的運営。何はともあれ、この荻窪北側に古本屋さんを開店していただき、ありがとうございます!
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2022年05月06日

5/6移転開店「三幸書房」!

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古本神・森英俊氏より、早稲田の「三幸書房」(2012/09/05参照。ちなみに店名は“さんこう”ではなく“みゆき”である)が移転するとのタレコミをいただいていたので、駆け付けることにする。『新目白通りの、』始点であり終点でもある都電荒川線・早稲田駅より『グランド坂』方面へ。交差点から『グランド坂』にちょっと足を掛け、『大隈通り』より一本西の細いうねり気味の脇道に入り込む。するとつつじの生垣が続く向かいの集合住宅一階に、新「三幸書房」がすでに堂々移転開店していた。パッと見、二つの出入口を持っているようだが、実は店舗看板のある左側は、百均辞書を並べた小スペースである。そして店頭には、百均文庫ワゴン・百均映画パンフ箱・百均コミック&新書棚・百均文庫二段ワゴンが点在している。右側のメイン店舗に入ると、こじんまりとした空間の両壁に、それぞれ四本の棚が据え付けられている。日本文学・文学評論&研究・江戸・風俗・文化・思想・世界・歴史・映画・ビジュアルムックなどが、硬めに傾く並びを見せながら、緩やかに溶け合っている。奥には大判本棚が一本あり、その左に移動式ラックをミニカウンターに見立てた帳場がある。フムフムと棚前を二巡し、古めの本を中心にチェックする。そして棚から抜き取ったのが、函入り本の新小説社「傳法ざむらひ/長谷川伸著 矢野橋村畫」である。昭和九年刊の、木版を装幀に使用した、凝った造本の一冊。値段を見ると二千円なので、これは安い!と一目散に購入しようと帳場に差し出すと、函から取り出して値段を見た店主は、優しく高い声で「1800円です」と一割引にしてくれた。ありがとうございます!そして移転開店お目出度うございます!その後は神田川沿いに高田馬場に出て、「ブックオフ高田馬場北店」(2012/11/15参照)に立ち寄り、アスキー出版局「こんなもんいかがっすかぁ/水玉蛍之丞」ニッポン放送出版「これが噂のヒランヤだ」/三宅裕司のヤング・パラダイス編」を計330円で購入する。

ところで帰りの車中で本を愛でていて気付いたのだが、なんとこの本、木版の本扉に、長谷川伸の毛筆署名が入っていたのである!よし、今日もなんだか、良い古本が買えたぞ!
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2022年04月17日

4/17『SFカーニバル』二日目!

昨日に引き続き、なし崩しに『SFカーニバル』二日目に盛林堂・イレギュラーズ・エクストラとして参加することになったので、午前九時にまだシャッターを下ろしたままの「盛林堂書房」(2012/01/06参照)にて店主・小野氏と待ち合わせ。到着した時は誰もいなかったが、しばらくすると商店街の南からレンタカーのボンゴが近付いて来た。今日は大荷物の撤収作業があるので、それに乗り込み代官山へと即座に向かう。渋滞などには引っ掛からずに、午前十時前に無事に到着。持って来た補充本を『SF書店』内に運び込み、早速棚の調整に取りかかる。文庫はすべて壁際の棚に移し、中心にそそり立つ古本タワーも、最上部のディスプレイを取り払い、それらをすべて補充本とともにタワーに収め、並びをぎっちりしっかり充実させる。あっ!上のブックエンドを取り外す時に、ひとつタワーの中に落としてしまった!…これは、撤収時にタワーを分解するまでは取り出せません。タワーの中庭を覗き込むと、意外なほどの高所感で、底に横たわるブックエンドの姿が…。
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そんなことがありながら、午前十一時に二日目がスタート。とは言っても、棚の整理やお客さんのお相手をするだけなので(レジは店側がまとめてくれているのだ)、それほどやることはなく、ひたすらノンビリムードなのである。小野氏は知り合いが多いので、飛び出したら楽し気な鉄砲玉のように戻って来ないので、ひとりブース脇に立ち、外をたくさん行き交うワンコたち(何故こんなにも犬が多いのだ!)を眺めて過ごす。途中、昨日に続き北原尚彦氏・日下三蔵氏が挨拶に現れ、さらには高野史緒さんやYOUCHANさんや太田忠司氏や井上雅彦氏の姿も…うぅぅん、ゴージャス。その北原氏が、早川書房の編集長に小野氏を引き合わせた後、「あぁ〜あ、俺もついに人を紹介する年になったのか…」などと感慨深気に嘆いているのがおかしかった。そしていよいよカーニバル終了が迫る午後五時前、今日は何も買っていないのにふと気付き、しつこく棚の整理を進めながも、何か買って行こうと考えていると、手はあちこちにあった鮎川哲也の著作を揃えて並べ始めていた。そのうちの一冊晶文社「こんな探偵小説が読みたい 幻の探偵作家を求めて」を手にし、目次をパラパラ眺めてみる。こんなラインナップだったっけか…じゃあ一作目の晶文社「幻の探偵作家を求めて」では、どんな人たちが取り上げられていたっけ?とそちらも手にしてみる。そしてページを捲ると、途端にギョッとしてしまった!見返しと本扉の間の次の白ページに、ボールペンで書かれた鮎川の献呈署名が入っていたのだ!たっぷり五秒ほど凝視した後、表4の値段を見ると500円である…その瞬間にイレギュラーズ・エクストラから普通人に戻り、レジで精算してたちまち我が物にする。レジから戻り、近くにいた北原氏に「北原さん、スゴいの見つけちゃいました」と献呈署名を見せると「うわぁ、これきっと見返しのサインに騙されて気付かなかったんですよ(この本の見返しには、探偵小説家の署名寄せ書きがプリントされている)」と推察した。続いて小野氏に近付き「小野さん、これ」と見せると「うわっ、えっ、何これ、何これ…本物だよ。完全に見逃しだ、見逃してた!」と愕然としている。「いや、もし戻せと言うのなら、戻しても構わないですよ」「いや、いい。持って行ってくれ。そしてこのことは、ちゃんとブログに書いてくれ。見逃したのもあれだけど、こんなのが最後まで残っているのがおかしいよ。何で誰も買わなかったんだ。気付かなかったんだ。本はやっぱり触ってみなきゃダメなんだ。あーあ、今日一番ショックな出来事だよ」とクサクサ。ボス、喜んで頂戴いたします!残り物には福がある!
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などとやっていたら終了の午後五時を迎える。懇親会に向かう皆様を見送り、ここから超スピードの撤収作業に入る。タワーをバラし、木箱を積み重ね、什器を分解し、ピストン輸送でそれらを駐車場のボンゴに運び込んで行く。ひぃふぅひぃふぅ…だが鮎川署名本パワーで見事乗り切り、午後六時前には代官山を後にする。今日もみなさまありがとうございました!
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2022年04月16日

4/16『SFカーニバル』一日目。

本日は予告通りに盛林堂・イレギュラーズ・エクストラとして、午前十時半に『代官山蔦屋書店』で開催の『SFカーニバル』内『SF書店』を訪れ、「盛林堂書房」(2012/01/06参照)の一スタッフとして微力ながら、お祭りを支える。開場前から並んでくださってた皆様、古本をお買い上げの皆様、古本屋さんの話をしに来てくださった皆様、大変ありがとうございました!
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開場十秒前!

その合間合間に、北原尚彦氏が「買うべき珍しい文庫が見当たらない!」と嘆いたり、日下三蔵氏が「自分の売った本買わないようにしなきゃ」と注意深く古本を吟味していたり、長山靖生氏が「まずは古本だ!」とご自分のサイン会をそっちのけにしていたり、新井素子さんがあかね書房の少年少女推理全集に色めき立っていたりと、思いっきり『SFカーニバル』的な現場を目撃できて幸せでした。当然私も古本を買わなければと、勁草書房「サイバーパンクアメリカ/巽孝之」同光社「魔境原人/香山滋」桃源社「太陽黒点/山田風太郎」を計4000円で購入し、大いなる満足を得る。そして何故か今日だけのエクストラのはずが、明日も勢いでブースに立つことになりましたので、本日来られなかったみなさま、また明日も来ようと考えているみなさま、お会い出来るのを楽しみにしております!
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