2017年11月11日

11/11愛知・中京競馬場前 安藤書店

少し暖かな南風の吹く東京を夜明け前に立ち、愛知県・知立(ちりゅう)で行われる一箱古本市&トークに向かう。こだま号にて三河安城駅に午前九時に降り立ち、『正文館書店知立八ツ田店』店長さんに出迎えられ、会場である書店に車で向かう。そうして十分ほどでたどり着いた巨大書店は、ほぼ広大な田んぼの真ん中に位置し、地域の読書文化を一身に担う、お城のようであった。店長さんが「日の入りが見えるのが取り柄です」と柔和に微笑む。一箱古本市の会場は、その巨大店舗と道路を挟んで向かい合う第二駐車場。こちらは二面がダンプなどが頻繁に行き交う道路に接し、後の二面をダンプが停まる駐車場と土建会社のプレハブ小屋が建つ、なかなかハードで殺風景なロケーション…おまけに雨が上がり晴れたは良いが、恐ろしいほどの強風が吹き荒れているのだ。さらにおまけに!トーク会場もこの駐車場なので、すでにネームプレートの止められた長机が道路を背にしてセッティングされている…だ、大丈夫なのだろうか…。
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この荒れた状況を四時間共にする他店も準備を終え、とにかく午前十時には一箱古本市が時間通りにスタート。余りにも寒いので、場を離れる時用に支給された布を身体に巻き付け、風を凌いだつもりになって暖を取ったつもりになり、寒さから自分を誤摩化し続ける。お客さんは一時間に五人ほどという、こちらも過酷な状況が展開するが、どうにか二十三冊を売り上げ古本市のカタチとなる。お客としては三省堂「看板建築/藤森照信・増田彰久」を500円で購入。いやぁ、ちょっとした罰ゲームのようだったが、終わってみればこれはこれで楽しいひと時であった。そんなもはや荒天とも言える強風のため、結局トークは会場を店内に急遽移動して開催。初対面の目黒考二氏の胸を盛大に借り、本と古本と古本屋と書店と書評と読書と「本の雑誌」について、あちこち行き来しながら楽しくお話しする。その過程で氏の著作の一冊、ご尊父のことを書き記した角川書店「昭和残影」に、原書房「古本屋ツアー・イン・ジャパン」の一節(佐藤さとるの「わんぱく天国」を追体験するための塚原公園行。実は目黒氏も横須賀で活動していた父の足跡をたどっていたら、偶然「わんぱく天国」に行き着き、同様に塚原公園フィールドワークを行っていたのである)が引かれているのを知り、驚く。イベント後、恐縮して同書を購入し、署名していただく。そんな風に無事に任務を達成した後、京都競馬に向かう目黒氏を早々に見送り、こちらも負けじと古本屋ツアーへ向かうことにする。本を買って下さったみなさま、会場でご一緒したみなさま、トークを聞きに集まっていただいたみなさま、そして貴重な機会を与えていただいた『正文館書店』のみなさま、大先輩の目黒考二さま、ありがとうございました!

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またもや店長さんに車で送っていただき、名古屋鉄道牛田駅。各駅停車に乗り込み、ガタゴトと名古屋方面に向かう。日がすっかり落ちたところで目的駅にたどり着き、改札を抜けて駅前北口に出ると、おぉっ!目の前にもう古本屋さんが見えているではないか!駅舎の屋根が、そのまま店まで伸びる下を、競馬帰りの人たちと擦れ違いながら、藍色の大きな看板を壁面に巡らせたお店に近付く。店頭には鉄製の立体ワゴンが三台並び、100均文庫と100均単行本が収まっている。ほぅ!いきなり梶龍雄のノベルス発見。それにちょっと古く見かけない本が多く含まれているではないか。たちまち期待に胸が轟き、あっという間に四冊を手にして、早くも満足感を覚えながら店内に進む。壁面は棚で覆われ、入って左に文庫棚が二本、右に背の高い通路棚が一本鎮座し、その奥はさらに広がり、四面の柱状の正方形棚が二本並んでいる。右奥が帳場になっており、未整理の古本タワーに囲まれた棟梁的店主が横向きに座り、高尚な店内BGMに目をつぶり耳を傾けている。入ってすぐ左の『100均ではない』と書かれた文庫棚には、絶版&品切れ文庫と海外文学文庫・日本純文学文庫が並び、すでにただ者でない気配を漂わせている…店頭から感じた通り、このお店は一味違うぞ。そこを囲む壁棚には、ジャンル別新書・鉄道・料理・つげ義春・自然・動植物・園芸・趣味絵本・ビジュアルムック・日本美術・建築が並ぶ。右側に進むと、入口側壁面には美術・漫画評論類・古代中世・中国関連。向かいの通路棚には時代劇文庫・日本文学文庫・絶版文庫・古書の域に突入した文庫・ミステリ&探偵小説文庫(質の良い春陽文庫あり)・出版社別文庫が集まり、かなりハイレベルな構成を見せている。裏側には郷土・名古屋関連・歌句が詰まり、柱的四面棚には美術・近現代史・戦争・映画・歴史・ミステリ。帳場横の棚では歴史・風俗・民俗学・幻想小説・探偵小説(少々)が、奥の板の間のバックヤードを背景にして燦然と輝いている。そして最奥の壁棚には、純文学と大衆小説が絶妙に混ざり合い支え合う、日本文学がドッサリ!深く古く絡み合い混ざり合う棚造りに、思わず血眼になってしまう…ちょっと二度三度見ないと、良い本を見逃していそうでコワイなと思っていると、突然店主が声をかけてきた。「ごめん、もう閉めたいんだ。わるいなぁ〜」と片目をつぶり片手で拝まれてしまう。えぇ〜っ!こんなに心が燃え上がっている時に、それは切ないなぁ〜…だが、駄々をこねてもしょうがないのは百も承知である。仕方なく今手にしている本を精算すべく、帳場に潔く向かう。店主は「悪いね」を連呼しつつ、一冊の高値の文庫を目にすると「これ高いよ。いいの?」と聞いてきたので「がんばります!」と間髪入れず答えると「じゃあ…」と2500円をたちまち2000円にしてくれた。ありがとうございます!そして、「いやぁ、この辺は午後四時半を過ぎるとダメなんでね」と早めの閉店理由を簡潔に語ってくれた。品揃えはゾクゾクワクワク。良い本・珍しい本に値段はしっかりつけられているが、相場よりは安めで、また所々に隙もあり、とても楽しめるお店である。じっくり見られなかったのが返す返すも残念なので、今度は夕方前に訪れ、存分に探索することを心に誓う。角川文庫「臨海樓綺譚/スティーブンソン」「ボロ家の春秋/梅崎春生」バニーブックス「ミステリ博物館/間羊太郎」光文社文庫「幻のNHK名番組 私だけが知っている 第二集」徳間書店「連続殺人 枯木灘/梶龍雄」流動「すたこらさっさ/田辺茂一」を購入する。外に出ると、教えられた通り人影の少な過ぎる寂れた駅前。朝とは正反対の冷たい北風が吹きまくり、早めの帰宅を促しているようなので、名古屋駅にさっさと向かい、速い速いのぞみ号に飛び乗って、帰京の途に着く。
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2015年12月23日

12/23愛知・西尾 古本の中央

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青春18きっぷを使い、まだ暗く鋭い寒さの早朝から東海道線を乗り継ぎ、六時間で蒲郡に到着。ここからは、一旦懐に青春18きっぷを仕舞い、赤く丸っこいローカル線然とした名鉄の蒲郡線と西尾線で、さらに一時間弱。墨色の瓦が乗った家並みの向こうには、鉛色の穏やかな海が、つかず離れず見え隠れする。曇り空の下の沿線のそこかしこで、実ったはっさくや蒲郡みかんが、古い町に明るい黄色とオレンジ色を、けなげに添えている。そんな景色を見ながら降り立った西尾駅は、わりと大きく広がる郊外の平坦な街であった。高架島式ホームから階段を下り、西出口へ。昨日の天気予報で言っていた雨は、まだ降り始めない。だだっ広いロータリーには『三河の小京都・西尾』とある案内板があり、ここが城下町で栄えていたことを初めて知る。そこからナナメに北に向かうと、すぐに『花ノ木3丁目交差点』なので、大きな『中央通り』を北西に向かって進む。現代的な街中で、小京都らしさはまだ何処にも見られない。やがて小さな川を『三條橋』で渡って交差点に到ると、その北東際で現代建築的住宅兼店舗の大きな古本屋さんが、一風変わった店名の看板文字を金色に光らせ、整備された通りを見下ろしていた。表には何も出ていないので即座に店内に入ると、天井が高く見通しの良い広々とした空間である。入口右横にはコミックの入ったカラーボックスがあり、ウィンドウ下には右壁までビジュアルムックの並んだ長いラックが伸びている。下にはたくさんのレコード箱も並ぶ。左右の壁には本棚が設置され、左奥には飾り棚とガラスケースが置かれ、右奥にはソファーも置かれた横向きの行き止まり通路が一本。フロアには縦に背の低い背中合わせの棚が三本置かれている。中央奥の広い帳場にはご婦人がひとり。左側奥にバックヤードがあるらしく、パソコンの操作音と、時折男性の咳払いが聞こえてくる。深呼吸して、棚脇の児童書絵本ラックに視線を走らせてから、右端の通路へしずしず進む。足元には、児童文学&絵本・「銀花」・全集本・天理教本・横溝正史文庫&歴史などの箱が存在。壁棚にはカオス気味に、文学・社会・思想・宗教・歴史・技術・学術などが、古書(ここは値段お安め)も多く交えて並び、そのまま奥の棚に辞書・大判豪華本・書・骨董などが続く。フロア棚には時代劇文庫とカラーブックスが収まり、第二通路には少し色褪せた日本文学文庫と海外文学文庫が集合している。第三通路の右側には教養&雑学系文庫・カラーブックス・ノベルス・新書が並び、左側には雑本・文学復刻本・句集が並ぶ。その下には古いレコードを収めた書類ケースがズラズラと整列している。左端通路は右にコミックがのぺっと並び、左にはビジネス・社会・ノンフィクション・文学復刻本・日本文学・戦争がカオス気味にクロスしながら収まり、奥の飾り棚に古書・俳句関連・郷土関連・古雑誌・紙物・尾崎士郎が続いている。ガラスケースにも尾崎士郎が恭しく連続し、付録漫画・短冊なども飾られている。右奥の行き止まり通路には、松本清張・江戸・美術・古書(多め)・郷土史・日本純文学・小川国夫が並び、ソファーの上には古書箱も置かれている。ちょっと掴みどころの無い並びの棚が目につくが、本の量も古書の割合も多めで、なかなかに魅力的である。しかしその傾向は概して硬めと言えよう。値段はちょい安〜普通で、古書にはプレミア値が付いたものも多かった。金園社「標準人体解剖図/草間悟監修」道成寺護持会「三ツの御話 道成寺読本」ワニマークのツイン・ブックス「日本の怪談/安田孝明」「西洋の怪談/中岡俊哉」蒼樹社「續日本の貞操/五島勉編」(恐らくこれが今日一番の良い買物か。1500円!)を購入する。結局この街の小京都らしさを味わうことなく駅へ引き返し、逆の道のりで東京へ帰り始める。途中、蒲郡で乗り換えの間隙を突き、駅近くの「花木堂書店」(2011/02/12参照)を急襲するも、暗い店内をバックに、ドアにだらりと札の下がった定休日。残念がる間もなく、額に雨粒が落ちて来て、いよいよ今夜の東京の雨に追いつかれたことを知る。
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2015年12月10日

12/10静岡・沼津 FULL HOUSE

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久々の青春18きっぷで肩ならし…と言うより尻ならしに、白く靄った太平洋を眺めながら二時間半かけて沼津へ。ホーム西端の跨線橋から、初めての北口へ出る。キレイで大きなロータリーから離脱して西に向かうと、非常識に巨大な白いゲートが入口に建つ『リコー通り』が現れる。最初は普通の商店街的だが、北に進んで行くと大型商業施設や郊外型飲食店が増えていく、人影の絶えぬ長く直線な通りである。そこをひたすらタッタカ進み続けると、1.5キロほどで『国道1号線』と交わるので、すかさず西に折れ曲がる。そしてすぐの、南西にナナメに町中に切り込んでいく道に入り、終りまでぐんぐん下っていくと、南側に大きな敷地が広がり、駐車場奥に入口周りが雑然とした巨大倉庫の偉容を見せるリサイクル店があった。ズンズン敷地に入り込み、自転車や家具や物品やシングルCDの脇を擦り抜けて入口へ。中はちょっと薄暗く、左に帳場と事務所があり、右にコの字に棚が組まれたスペースが連続。そこにはアクセサリー・ゲーム(十本900円のファミコンカセットの中に、伝説のクソゲー「いっき」を見つけて興奮)・DVDなどを集めている。そこを抜けると、視界と頭上が一気に広がり、玩具から車椅子までを揃えたリサイクルワールド!そして物品の向こうの左壁に、二十七本の古本棚が張り付いているのを発見する。楽器とシングルレコード&LPレコードゾーンを通って棚に接近する。日本文学文庫・海外文学文庫・実用・エッセイ・文学・ゲーム攻略本・全集・児童文学・映画パンフが並び、棚の半分はコミックに占められている。量は多いが90年代以降の本がほとんど。値段は50円からと激安である。春陽文庫「極楽夫婦/中野実」角川ホラー文庫「妖怪博士ジョン・サイレンス/アルジャノン・ブラックウッド」「幽霊狩人カーナッキ/ウィリアム・ホープ・ホジスン」を購入する。表の駐車場に出ると、町の向こうに見える黒い山と白い雲の間に、雪を冠った富士山の頭が、ひょっこりとのぞいていた。

駅まで取って返し、今度は南口に出る。古い商店街にある「十字堂書店」(2010/11/21参照)が今月限りで閉店してしまうので、お別れの古本買い納めに向かっているのである。アーケード下にある、新刊書店も兼ねていたお店を象徴する白いモダンな看板に、まずは目礼。おもむろに古い木製什器で構築された、昔ながらの空間に身を浸し、埃っぽい古い本を愛でつつ、目で追いかけていく。平台に空いている部分があったり、通路に本が積み上がったりしているが、棚にはまだまだ本がちゃんと並んでいる。丁寧にハイエナのように見て行くと、別にセールも何もしていないのに、腕の中には十一冊が集まっていた…。同光社「人形佐七 花嫁殺人魔/横溝正史」(裸本)優文社「変幻八丁堀/穂積驚」(裸本)社會教育協會「欧米を描く/川上嘉市」(裸本。献呈署名入り)駿河台書房奇想ユーモア文学全集「鹿島孝二集」「宮崎博史集」東京ライフ社「白線の女/中村三郎編」桃源社「若さま侍捕物帳 艶福寺ばなし/城昌幸」春陽堂少年少女文庫「怪盗ルパン3 ユダヤランプの秘密/ルブラン」小学館「けん玉シリーズ3 きみも有段者!」藝術学院出版部「漫画技法/須山計一」出版社不明「空想科学推理小説 黒い鳥/松丘有悟」を計3350円で購入する。これだけ買ったせいか、オヤジさんは満面の笑みであった。ありがとうございました。
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駅へ戻る途中に「平松書店」(2009/10/18参照)に向かうが、お店の前が道路工事中で、しかもお休みであった。むぅ、残念。
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2015年10月04日

10/4愛知・中村区役所 えさき書店

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地下鉄桜通線で、名古屋から一駅の終始点駅へ。『1番出口』から地上に出ると、見知らぬ街の夕暮れ、黄昏。『太閤通』を背にして、北へ北へ300mも歩くと、ほどなくして『則武本通3交差点』に到着する。ここで西に向かい、木造二階建ての商店建築長屋が斑に続く、寂しくも風情が仄かに漂う道を、400mほどトボトボと歩き続ける。すると郵便局のある十字路手前に、商店長屋の古本屋さんを発見する。会館でのトークで、この古本屋さんに行きたい旨を発言すると、組合の方から「店主がご高齢なので、もしかしたらやっていないかも」と教えられ、ドキドキしながらやって来たのだが、バンザイ!開いてます!それにしてもこの佇まいは良いぞ!たまらんぞ!二階瓦屋根の下には二つの袖看板があり、『古本買受けます』の文字がある黄色い日除けの下には、この黄昏の街に相応しいような、黄昏れつつもなんだがギュウギュウのお店が見えている。店頭は100均壁棚に100均カゴ、それに小さな風呂桶の如き二冊100円文庫木箱がデンと置かれている。さらに安売雑誌ラック、新書箱、100均スチール棚がそれらに続く。微妙に古い本たちを眺め、深く横積みされた文庫風呂をかき回し、三冊を手にする。入口左横には辞書と横溝文庫の詰まった棚があり、右には物量感のあるアダルト雑誌カラーボックス。そして奥に向かって狭い三本の通路が延びて行き、奥はドアとアダルト雑誌カウンターと大きなガラス窓&上部に本棚となっている。ガラス窓の向こうには帳場兼生活空間が丸見えになっており、ご老人とご婦人がテレビの『鬼平犯科帳』を鑑賞中…。通路を生み出している二本の背中合わせの棚脇には、文庫とノベルスが縦横&逆さまに複雑に組み合わされ、古本テトリスのような景色が展開している。擦り切れた通路を踏み締めて、まずは左側の通路に向かう。壁棚とその前に積み重なる本タワーや様々なボックスには、歴史時代小説・大判ビジュアル本・写真集・官能小説が、これも縦横形式で雑然と並んで行く。向かいはアダルトオンリーである。奥壁の上部棚には歴史郷土系の学術本が真面目な顔で収まっている。真ん中通路は左がアダルト一色で、右にノベルス・官能文庫・ミステリ&エンタメ・雑本。そして右側通路が、通路棚に戦争・歴史・ノベルス、壁棚に文学・アダルト・ノベルス・雑本・山岳・歴史がごちゃごちゃと並んで行く。アダルト+歴史時代劇なお店である。だがメインで素早く動いているのは、やはりアダルトのよう。一般的な古本修羅には、もしかすると店頭が一番楽しめるかもしれない。…あぁ、それにしても素晴らしい店構えだ…。集英社コバルト文庫「ベルサイユのばら/草鹿宏」新潮文庫「完全殺人事件/ブッシュ」講談社文庫「クレージー・ユーモア/福島正美編」を購入する。
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10/4愛知・鶴舞 名古屋古書会館古本まつり

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名古屋古書組合に光栄にもトークに呼んでいただいたので、久しぶりの新幹線で久しぶりの名古屋行。新幹線を乗り捨てたらJR中央線で二駅。『公園口改札』を出て、駅の案内地図を確認すると、よっ!ちゃんと古書会館の表示があるじゃないか!と感心して西側に出て、歩道橋にスタスタ上がり、空中を名古屋高速高架が走る巨大道路の東側歩道に下り立つ。後は人影の少ないビル街の中を、北に300mほどテクテク進む。高速が大きく東にカーブを切り始める下には、小さな交差点があり『古書の日』とある幟がはためいていた。導かれるようにして脇道を東に進むと、左手角地に銀のスチールパネルに美しく無機質に覆われた「名古屋古書会館」の堂々たる姿が現れた。早めに会場入りして古本を買おうと目論んでいたので、そのまま純粋なお客として一階に突入する。そこは完全100均フロアで、手前にコミック・文庫・新書の並ぶ平台が三つあり、奥に大判本中心の台が二つ。そして長い単行本と雑誌の古本列島が、奥へ奥へと延びて行く。本日がまつり最終日なので、さすがに人影は少ない。なので余裕を持ってじっくりと二周して、河出文庫「日夏耿之介詩集」ベースボール・マガジン社「プロ野球豪傑伝〈下〉/大道文」集英社日本文学全集「上林暁・木山捷平集」ほるぷ「飛べよ熱球/王貞治」大阪府警察本部「なにわ 大阪府警発足20周年記念特集号」を計500円で購入する。続いて二階に上がり、壁際の棚と二十の長テーブルで造られた古本台を、ワクワクしながら吟味して行く。500均本コーナー・古書・仙花紙本・紙物などに惹き付けられ、棚や台の上部に貼り出された、ほぼ馴染みのない店名の古本たちに第一種接近遭遇し、興奮。300円と500円の本ばかりを次々抱え込んで行く。京屋出版「謎の繪文字/A・コナン・ドイル」(昭和二十一年のホームズ仙花紙本!)いとう書店「夜の聖書/丸木砂土」文藝春秋新社「麻薬3号/五味康祐」コバルト・ブックス「若い真珠/平岩弓枝」薔薇十字社「ド・ブランヴィリエ侯爵夫人/中田耕治」桃源社書き下ろし推理全集2「悪人志願/大下宇陀児」を計2200円で購入。そしてちょうど二階の帳場におられた「太閤堂書店」の藤田氏と互いに初名乗りを上げ、階下に移動してトークの打ち合わせに入る。本番も藤田氏に聞き手をお願いし、一階奥に集まった人々を前に、あっちゃこっちゃと飛びまくる古本屋&古本話を懸命に披露する。熱心に耳を傾けていただいたみなさま、名古屋古書組合のみなさま、本当にありがとうございました。さて、これで無事に任務は楽しく果たした。これから何処の古本屋さんに行くことにしようか…。
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2015年02月01日

2/1静岡・静岡 古書 壁と卵

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昨夜は戦場のような過酷な写真撮影に従事して、疲弊。寒い今朝、布団から重い体を引き剥がし、この疲れを癒すには古本を買い漁るしかないはずだと、東海道線で西へ下る。青空の三倍濃い青のきらめく海面を眺めて、去年の梅雨の晴れ間以来の静岡駅。こっちの方が少しは温暖なのかと思っていたら、変わらぬ寒さが身にしみる。北口に出て、デッキのようなロータリーを、地下道には入らずに、線路沿いに南西に向かう。そして『国道1号』の東海道に出て、さらに真っ直ぐ南西へ歩き続ける。駅前の繁華街はすぐに遠退き、人影の無い車ばかりの幹線道路をひたすら進む。駅から一キロ弱、『天王町交差点』を越え、次の『吉野町交差点』で北西に進路を採る。街は静けさを増し、低い家並が広がっている。テクテクと人に出会わずに『駒形通り』の交差点に到達。東側を見ると、閑散とした、商店らしきものが途切れ途切れに続く商店街らしき姿があり、この辺り特有の歩道に架かるトタン屋根がポツポツとつながっている。交差点脇のお店にもその屋根が架かっており、そこが小さく静かな古本屋さんであった。まずその鄙びた佇まいに歓喜を覚える。シンプルな店名が入る簡素なサッシの前には、墨痕鮮やかな立看板・額・雑誌箱・全集壁などが広がっている。戸をスラッと開けて中に入ると、棚の肉迫する小さな店内。左はキレイに組まれたボックス壁棚で、真ん中には背中合わせの本棚と両脇も本棚で固めた四面棚があり、右は壁棚。そして奥がカウンター帳場と一本の本棚と、回すのにかなりの力がいる回転式本棚で構成されている。店主の姿はまだ目視出来ない…。入って直ぐの正面は100均の文庫&単行本&コミック&雑誌棚。右に進むと壁棚は、椎名誠・東海林さだお・小泉武夫・嵐山光三郎・玉村豊男・開高健・池波正太郎・山口瞳などに分かれているが、これはほぼすべてが食関連の本をセレクト!異様なこだわりをヒシヒシと感じ取る。奥には水木しげる・旅・村上春樹が集まっている。向かいには食全般・ガイド・静岡・建築・言語。奥へ進んで回転式本棚を力一杯回してみると、そこには吉本ばなな・長嶋有・奥田英朗などの現代日本作家がたっぷりと詰め込まれていた。頭上の壁には岩合光昭の猫写真オリジナルプリントあり!カルチャー雑誌棚と寺山修司・吉本隆明・サブカル・オカルト・現代社会棚が向かい合う極短通路を過ぎると、下にCD棚があり、カウンター上にミニ四駆の箱が積み上がった帳場にたどり着き、ここでようやく店主と対面する。田宮模型のロゴステッカーが貼られたガラス障子を背にして、浅野いにお漫画キャラ風の青年店主が、ここで初めて「いらっしゃいませ」と声をかけてくれた。左側通路は、壁棚に和洋写真集やアート関連が存在感たっぷりに並び、平台には古い映画雑誌や薄手の古パンフレットが積み重なる。それに動物本が棚下に揃っている。向かいには写真カメラ関連と、手塚治虫が多く集まる。不思議なこだわりが満ちた古本屋さんである。何がどうなったら、写真集・食・旅・手塚治虫が尖るのか、その興味は尽きない。値段は普通。角川文庫「雨に濡れた舗道/リチャード・マイルス」(カバー無し)創元推理文庫「寝台車の殺人/セバスチアン・ジャプリゾ」を割引フェアの一割引で購入する。

そのまま勘に頼って街を彷徨えば、しっかりと「太田書店 七間町店」(2014/06/16参照)のある街角に到着し、賑わう店内を楽しんで三冊ほど買い込んだ後、「あべの古書店」(2012/12/27参照)に向かおうとするが、今度は方向感覚を見事に失い、ありゃりゃりゃ駅前に来てしまった。仕方なく「あべの」は諦めて、「栄豊堂書店古書部」(2010/05/04参照)と「水曜文庫」(2013/01/24参照)に立ち寄り、一冊ずつ購入。「水曜文庫」店主の市原氏が私のことを覚えていて下さり、感激の後恐縮。近辺の古本屋さんの話や、最近開いた古本市イベントのお話しなどうかがう。静岡の古本屋さんが、力を合わせて奮闘しているようで、実に頼もしい限りである。東海地区にこれからも濃厚な古本を!再会を約してお店を後にし、まだ午後四時だが開いているかな?と南口の「一冊萬字亭」(2013/03/02参照)にも足を延ばしてみる。やった、開いてる!いつものように誰もいない店内に飛び込み、棚や本タワーを凝視物色する。さりげなく所々で本が入れ替えられていることに驚きつつ、ロマンブックス「飛田ホテル/黒岩重吾」文華新書「失踪/高木彬光」講談社少年少女世界探偵小説全集5「金色のわしの秘密/クイーン」(裸本)あかね書房「ドラゴンプールの怪事件/S・S・バンダイン」ポプラ社「獅子の爪」「王冠の謎」共にドイルで昭和四十年代山中版ホームズ、毎日新聞社「正伝 昭和漫画/寺光忠男」を計1460円で購入する。おかげで疲れがだいぶ吹っ飛びました。
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2014年12月26日

12/26愛知・神宮前 名文堂

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濃尾平野上空に群浮する雲が、地上に昏い影を斑に落としている。青春18きっぷを使い七時間かけてやって来た、およそ一年ぶりの熱田である。人影の少ない駅から離れるようにして西口を出ると、すぐに熱田神宮の東側に沿う『大津通』に出る。もはや北側に見えている「伏見屋書店」(2014/01/03参照)は後で絶対に寄ることにして、南に昭和の澱を溜め込むようにして煤けた、小商店がゴチャリと連続する『神宮前商店街』のアーケードを駆け抜ける。300mほどで、大きな名鉄『神宮前駅』のロータリーにたどり着く。その前をさらに南に進むと、『神宮東門バス停』前にある小さな古本屋さんが視界に入った。店頭には二十ほどのダンボール箱が流れ出している。そしてその間に、キャップを冠ったジャンパー姿のオヤジさんが、ポケットに両手を突っ込み、身を傲然と反り返し、鼻歌を歌いながら、寒さに抗うようにして立ち尽くしている。立ち居振る舞いは高倉健そのものだが、ルックスは平沢勝栄風である。店頭に近付くと「古本です。見て行って下さい」とボソリ。会釈して居並ぶ箱に視線を落とす。そこに詰まっているのは、99円の雑誌・コミック・廉価コミック・単行本・ビジュアルムック・大判本などで、入口横には三冊100円の文庫台もある。小さいがわりと天井の高い店内に進むと、左奥に帳場があり、三方の壁は造り付けの頑丈な木棚で覆われた、昔ながらの小書店スタイル。中央には平台付きの木製棚が据えられ、両脇にも本棚が置かれている。店頭に店主と顔見知りのご婦人が現れると「バスまだ来ないから中に入ってな」と言い、一緒に中に入って来た。左側は入口横から、鬼平&ゴルゴ廉価コミック・100均日本純文学文庫・雑学系文庫、そして壁際のコミック・自然・絶版漫画と流れる。棚下には児童絵本&文学・絵本が積み重なる。向かいにはコミックと児童文学。入口正面の棚脇には、100均300均500均の単行本が収まっている。右側には壁際に実用(ペット・美術・健康・生活・スポーツ・料理など)・エロス・アダルト・官能小説が並び、向かいに定価半額の文庫が揃っている。奥壁棚には仏教・詩歌句・日本文学・日本史・時代小説がそれなりに揃っている。値段は安く、果てしなく雑本的で、何だか好感の持てるひたすらに街の人のための古本屋さんである。ゴチャゴチャした店内に潜り込む楽しみあり。本は大体70〜80年代以降が中心。春陽文庫「麗しきオールド・ミス/源氏鶏太」を買い、味覚糖・純露のハチミツ味をひとついただく。

気持ち良くお店を離れるが、気が急いて駆け足になり、ずーっと来たかった「伏見屋書店」前。
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外棚で50円文庫と100円本の成果を上げてから、店内の長い古本通路に分け入って行く…。あまり時間はかけられないので、二十分ほどですべての棚に目を通したつもりで、東方社「青い火花/黒岩重吾」(真鍋博の装幀が青く美しい一冊。帰りの電車で読み切ったのだが、所収の『病葉の踊り』は傑作ではないだろうか。富ノ澤麟太郎や萩原朔太郎、乱歩の『踊る一寸法師』、初期谷崎潤一郎に始まり、京極夏彦・京極堂シリーズの関口君や、津原泰水・幽明志怪シリーズの猿渡君へと続く、病的文学&病的キャラへの進化系統中間にピタリと当てはまる気が…)ポプラ社「銀蛇の窟(海の巻)/高垣眸」集英社文庫「洲崎パラダイス/芝木好子」学研1971年「5年の学習・科学読み物特集号」(須知徳平のユーモア冒険小説、福島正美のSF、大石真の座談会、F・ディクソンのジュニアミステリあり)を計2150円で購入する。よっしゃ!帰ろう。
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2014年06月16日

6/15静岡で倉庫と新店と五店踏破ツアー!

すでに昨日のことになってしまったが、梅雨の晴れ間に古本神・森英俊氏と連れ立って静岡古本屋ツアーへ。氏がメフィストフェレスよろしく、連絡しなければ入れない場所へと、気弱な私を誘ってくれたのである。だがしかし!『ぷらっとこだま』(運賃が割安だが乗車する列車が決まっている)で午前七時二十六分に東京駅を旅立つはずが、中野駅で慌てて逆方向の中央特快に乗り換える大ミスを犯したため、ものの見事に乗り遅れてしまったのだ!俺のバカ!血の気が引きつつ焦りつつ、それでも東京駅に駆け付け、三十分後のひかり号のチケットを買い、気持ちだけは前のめりに森氏を追いかける。氏の携帯番号のメモも忘れていたので、少ない知恵をギュウギュウに絞って、車掌さんに前を走るこだま号への伝言をお願いする。と言うようなバカなことがあり、午前九時六分。静岡駅の新幹線改札口で、氏に頭を下げながらツアーがスタートした…。

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●静岡「太田書店 倉庫」
駅北口のバスターミナル・4番から水梨東高線のバスに乗り、市内を北東へウネウネと二十分ほど進み、『国道1号』を越えたら『東高前バス停』で下車する。辺りは郊外の住宅地で、竹の生い茂る低山が迫り、とても古本屋さんの気配など流れて来ない。旧街道的な目の前の道を、北に300mほど進むと、右手の電柱に「太田書店」とある看板を発見する。矢印があり『15m先左折』とあるが、5mほどで左折(西へ曲がり込む)して細い道に入る。すると遥か行く手に見えるのは、大きな矢印を山に向けた店名看板らしき物…いそいそと近付くと、緑の山裾の広い砂利敷きの広場に、倉庫然とした『機動警察パトレイバー』第二小隊が駐留しているような建物があった。これは…思わず言葉を失ってしまう。ここは最近、静岡駅近くに新店をオープンされた「太田書店」の本拠地なのである。大量の古本を内蔵した倉庫であるのだが、連絡してお願いすると、入場と購入が可能となるのである。メラメラと闘志を燃やし、森氏の後に続いて駐車場をジャリジャリ進み、裸電球の下がる実用一点張りの木製エントランスに上がり込み、網戸を開けて倉庫の中へ。するとそこは、すでに結束された本の束やダンボールや梱包材が迫り来る、古本迷宮の入口!忙しく働くひとりのご婦人に案内を乞い、来意を告げる。見たところ、建物内も実用一点張りの大工仕事が施され、二階が増床されている。一階には手前側に事務所や大きな作業スペースがあり、奥側半分に古本棚が林立。二ヶ所ある急階段(ひとつには手すり代わりのロープが設置され、まるで古本アスレチックの様相!)のどちらかで二階に上がると、そこは真の古本棚の林で、暗闇を通路に抱え込んだ、もはや幻想的と言える光景が広がっている。そこに響くのは、氏と私の互いの足音と、裏の山で風に揺れる竹の音と、階下で流れるサッカー中継の音声だけ…。そんな中で、懐中電灯を手にして、次々と素早く通路に潜り込んで行く。一階も二階も、スチール棚で出来た十六本の通路が並列し、一階は二本二階は三本の四十メートル級の縦通路が貫く構成である。一階には漫画と文庫が多く、他にジュニアミステリと奥に単行本が集まっている。値段はほとんど付けられていないので、後ほど顔を出していただける社長さんに値付してもらう方式となっている。なので欲しい本は次々と見つかるのだが、値段が分からないと安心して手が出せず、やたらと臆してしまう。それに比べて森氏は、何の躊躇も無く、次々と古本を抱え込んで行く…やはり恐るべきは古本神!二階は単行本と大判本がメインで、しっかりジャンル分けされた文庫コーナーもある。一階と違い、それぞれに分類コードが付けられているので、こちらの値段はすぐに判明しそうである。光の輪の中に、数え切れないほどの古本の背を浮かび上げ、一時間半があっという間に経過。そこに社長さんが現れたので、挨拶と倉庫見聞のお礼を述べる。後で新店にも向かう約束をし、早速本の値付に取りかかっていただく。担当者でないと分からぬ本も存在するため、それらは後ほどメールでお知らせと言うことになり、この場では七洋社「夜の桃/西東三鬼」を購入する。昭和二十三年の仙花紙本だが、一ページ目を開いた途端に力強く大きめな活字で、大好きな『水枕ガバリと寒い海がある』が飛び込んで来たのだ。これを買わなければ、男が廃るじゃないか…。

倉庫にお別れした後は、バスに乗って静岡駅方面に舞い戻り、「栄豊堂書店古書部」(2010/05/04参照)と向かい合う「水曜文庫」(2013/01/24参照)に飛び込み、慌ただしくも楽しむ。そして静鉄に乗って狐ケ崎へ向かい、「はてなや」(2012/07/10参照)に至る。ここでは色々と楽しく話し込み、後学のためにと特別に倉庫まで見せていただく幸せタイム…それにしても一日で二軒の古本屋さんの倉庫を見ることが出来るなんて…。中では純度の高い品揃えに衝撃を受け、ただただ眼の保養と毒の二律背反!…世界はまだまだ広く、ズブズブと深いことを、今更ながら思い知る。「はてなや」さんにはこの後も静岡市内まで送ってもらい、大変お世話になってしまった。今朝のJR東海に引き続き、感謝である。
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写真は倉庫を入って直ぐの通路。

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●静岡「太田書店 七間町店」
駅北口ロータリーで、何本も並ぶ通りから『両替町通り』を選んで、西北へ突き進む。続いて、400mほどで行き当たる『七間町通り』を南西に突き進むと、『七間町交差点』手前の左手ビル一階で、華やかでシンプルな古本屋さんが賑わいを見せていた。五月末に「太田書店」が久々に打ち出した新店舗なのである。軒に張り巡らされた看板には、『古本・古書』の文字が目立ち、白い日除けの下の店舗は、通りに向かって開かれた印象を持つ。店頭には店内に半分食い込む形で、三段のフレームワゴンが連なり、100均本の花を咲かせている。右端には300均の小棚もある。店内はウッディに統一され、優しげにシンプルで、壁棚に囲まれたフロアには、通り側に横向きにボックス棚が置かれ、その奥に縦に背中合わせの棚を三本潜ませている。また右奥に大きなガラスケースがあり、そのさらに奥に頭上に映画ポスターを飾る帳場の姿。棚に食いつくお客さんに紛れ込み、棚を覚え込んで行く。右壁に文学・趣味・鉄道・自然・音楽・映画・コミック・水木しげるが並び、ガラスケースにプレミアジュブナイルSF&探偵・日本文学が飾られている。開店祝の花が飾られたボックス棚には、表側に充実の児童文学・絵本・子供関連を揃え、裏は食・料理・ファッション・暮らし・ビジュアルブック。通路棚は、右端通路に美術図録&作品集、第二通路に美術・建築・戦争・社会・風俗・歴史、第三通路に日本文学・海外文学・哲学・思想・宗教・科学・ミステリ研究&評論・性愛・創元推理文庫・官能文庫、左端通路が教養雑学文庫・講談社学術文庫・ちくま文庫・中公文庫・岩波文庫となっている。左壁には日本文学文庫・探偵&SF文庫・時代劇文庫・戦争文庫と並び、奥壁の新書・新書ノベルス・ハヤカワポケミスと続く。良い本が多く紛れ込み、棚造りにさり気ないながらも頑丈な芯を感じ取れる。「音羽館」(2009/06/04参照)や「コンコ堂」(2011/06/20参照)に近い、センス&ビジュアル&ディスプレイの良い、新世代雑本店の薫りが漂っているのだ。値段はちょい安〜普通だが、一部の良書には相場より安値が散見…楽しいぞ!春陽文庫「奇蹟の扉/大下宇陀児」カッパブックス「日本女地図/殿山泰司」岩崎書店SF少年文庫6「まぼろしのペンフレンド/眉村卓」を購入する。遅ればせながら、開店おめでとうございます!

そろそろ疲れて来た足を引き摺り、石のように重くなって来たカバンを抱え、それでも二人は古本欲を衰えさせずに、「あべの古書店」(2012/12/27参照)「ブックスランド」(2011/08/20参照)「一冊萬字亭」(2013/03/02参照)と見て回り、午後六時半過ぎにようやく静岡古本屋ツアーの幕を下ろす。今回は静岡の古本屋さんに大変お世話になりました。また、独りでツアーする時は絶対にこんなお店の回り方はしないのだが、とことん訪ねるのも楽しい物だと気付かせてくれた、古本メフィストフェレスたる森氏にも感謝。
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写真が本日の収穫であるが、「あべの古書店」にて1000円で買った右端の三省堂「日本の魔法/中澤◯夫(◯部分は“徑”のぎょうにんべん無し)」がサイン入りで、ちょっと嬉しかったりする。
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2014年04月06日

4/6静岡・遠州病院 八月の鯨

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最後の春の青春18きっぷを使い、いつもの如く長時間移動して、まずは浜松。そして赤い旧丸ノ内線風の遠州鉄道に乗り換えて、合計所要時間二分弱の二駅をガタゴトガタゴト。車掌さんに切符を手渡し、無人の高架駅から地上に下りる。地方都市の街中ではあるが、住宅街と混ざり合った光景が広がっている。駅の西側に出て、まずは高架沿いに北に歩き始める。真っ直ぐ進めば、石垣とコンクリで護岸された小さな新川にぶつかるので、高架と別れて西に家と家の間を進み、最初に現れた小さな橋で北に川を渡る。後はこの川沿いに、静かだが生活感のある街中を、西へトボトボ歩いて行く。冷たい風が、空の雲を勢い良く吹き流し、日向と日陰が目まぐるしく入れ替わる。道がうねったり細くなったりしようとも、小さな川沿いに歩き続ける。『元浜橋』を横切り、川の上の古い小さな広場のような『元浜大橋』を渡ると、道はいつの間にか左岸となり、白い箱型ビル『浜松市元目分庁舎』の裏手へと出る。ここまでは駅から500mほどで、庁舎西側の中華料理屋さんの隣りのブリキ張りビル風建物の一階に、目指すお店がオイルびきの木材を鈍く輝かせていた。ここは今年になって出来た、古本と珈琲のお店である。小さく店名の入った扉の向こうは暗く、大きな窓にも緑の簾が下げられているので、中の様子は窺いようが無い…。この店名は、やはり映画から採ったものだろうと思いつつ中へ踏み込む。シックに木材を基調にした店内。左が喫茶スペースで、奥に短いカウンターとフロアに数席のテーブル席、壁には藤原新也のポスターが飾られている。カウンターの奥から、ヌッと立ち上がって「いらっしゃいませ」とボソリ言ったのは、和風ジャン・レノ(若干崔洋一寄り)的なお洒落で渋いオヤジさんである。そして右側がちょっと薄暗い古本屋スペースで、右壁から三本の本棚が生え出し、三つの小さなスペースを造り出している。本棚脇には、斬新な薄暗さ対策として懐中電灯がぶら下がり、本の背文字が見え難い時はこれを使用するらしい…。入口右横スペースは“コ”の字型に棚が集まり、詩・言葉・日本文学・ノンフィクション・海外文学・現代思想などが向かい合う。真ん中には向かい合う棚に、新書・宗教・老い・死・反戦・反原発・自然・民俗学が集まる。棚脇のインド棚を上から下まで眺めてから奥に進むと、手前側に料理・映画・アート・ビートニクス・サイケデリック・医療・精神医療が並び、最奥の他より長い棚には旅・ガイド・鉄道旅・登山・音楽・漫画評論・本関連が収まる。本の値段は、主に背に貼られた金・銀・赤のシールで分けられているようだが、値段のアナウンスは何処にも見当たらない。シールの無い本には、割としっかりした値が付けられている。フロアの大テーブルにも、安売り洋楽CDの山と共に絵本が集められている。カウンター上にも、整然と音楽や哲学の本が並ぶが、これらは果たして売り物かどうか…閲覧用かもしれないな…ハッ!ふ、「古本屋ツアー・イン・ジャパン」が紛れ込んでいるじゃないか!心臓がドギンと跳ね上がり、嬉しくはあるが何故だかとても恥ずかしい。本当に思わず赤面し、本から目を逸らしてしまう…古本屋さんで自分の本に出会うのは、夢のひとつであったのに、何と言う情けなさ……。本はそこまで多くはないが、少数精鋭ジャンルのオヤジさんの気骨がドッと注入されたお店である。銀色シールの貼られた、朝日新聞社「紀信快談 篠山紀信対談集」を差し出すと、シールを確認して「300円」と一言。安いじゃないですか。と言うことはシールの値段分けは、100・300・500か300・500・700のどちらかであろう。

お店を出たら、賑わう『浜松城公園』をぐるっと回り込んで、坂の途中の「時代舎」(2008/05/26参照)へ向かう。軽く楽しむつもりだったのに、教養文庫「ソロモンの桃」「オラン・ペンデクの復讐」共に香山滋、徳間文庫「船旅の絵本」「良平のヨコハマ案内」「船旅絵日記」「船キチの記」すべて柳原良平、春陽文庫「博士邸の怪事件/浜尾四郎」ちくま文庫「上海コレクション/平野純編」21世紀ブックス「おもちゃの作り方/石川球太」を計3100円で購入してしまう…安かったとは言え、昨日に続けて買い過ぎたきらいがあるので、ちょっと反省しながら東海道線に揺られる帰り道。
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2014年03月16日

3/16愛知・神戸 リサイクル・ブック・オフィス

昨日の「西荻一箱古本市」では、一日中陽が当たらず冷風が吹き抜ける場所に出店していたので、身も心も古本も凍り付く。しかしその低温の中、配給のカイロと訪れた人の暖かさに触れ、どうにか六時間を乗り切る。言葉を交わしたみなさま、本を買っていただいたみなさま、スタッフのみなさま、本当にありがとうございました。尚、特典ペーパー「古本屋さんとお話することについて考える」の残部を「盛林堂書房」さん(2012/01/06参照)に置かさせてもらっていますので、読みたい方は西荻窪へ!

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と言うわけで明けて本日は、全国の一箱古本市に出没する「駄々猫舎」さんのタレコミを基に、まだ昨日の冷たさを引き摺る早朝に出立し、三回目の青春18きっぷでいつもの東海道線。いつもの長時間行程で西へ進み、豊橋で東海道線を乗り捨てる。新豊橋駅までテクテク移動し、単線ローカルの豊橋鉄道渥美線に乗って、田舎町とキャベツ畑と菜の花畑の中を走り抜け、半島の奥へ奥へと三十分余。終点ひとつ手前の無人駅は電車が走り去ると、町中なのに恐ろしいほどの静寂に包まれてしまう。コンクリ板のような簡素なホームから出て、すぐ西にある踏切を北側へ渡り、大通りにぶつかったら即座に東へ。300mほど進んで『大坪交差点』で北に折れ曲がる…駅の名は『神戸(かんべ)』。そして行く手には『蔵王山』…私は今、神戸で蔵王山方向に向かっているのだ…字面だけだと、特定の土地性が消滅するどころか、時空がねじ曲がってしまっている…。砂州がきめ細やかな川を渡ると、左手に立派な箱型公共施設の集合体が現れる。手前の『田原市総合体育館』をやり過ごし、隣りの『田原文化会館』の薄暗いエントランスへ入って行く。廊下を進んだ先は、円形のターミナルゾーン。左の『総合体育館』方向を選択すると、左にすぐに、開放的に古本の並ぶ姿が目に入って来た。ここは図書館の除籍本や、市民からの寄贈本を棚に並べ、一律50円の激安値で販売しているのである。通路には小さく扇形に配置された三本の本棚があり、日本文学・ミステリ&エンタメ・地図・ガイドブック・料理・ビジネスなどを収めている…ほとんどがコーティングされて、分類ラベルが貼り付いたままの除籍本である。棚で隣りのフリールームと仕切られた室内には、左にイベントチラシを置いたテーブル、右にボランティア女性が座る会計テーブルがあり、壁際の本棚に囲まれている。左は文庫・新書・ラノベ&コミック(少量)・日本文学・海外文学・社会・ビジネス・旅。ここも除籍本ばかりだが、文庫新書にはまっさらな寄贈本が、十冊に一冊ほど紛れ込んでいる。奥の棚には日本文学・実用・雑誌、右側には実用・児童文学・教育など。除籍本がほとんどの、常設図書館リサイクル店である。ピカピカでツルツルの蒼ざめた本たちに目を光らせていると、よぉっ!河出書房新社「そこのみにて光輝く/佐藤泰志」を見出し、大いに気を良くする。青弓社「幻想書誌学序説/村上博美」と共に購入して、計100円也。除籍本でなければ、完全なるどひゃっほうなのだが…と贅沢なことを考えながら、会館を後にする。

帰りに静岡駅で途中下車し、昭和五十年代な在庫をコールドスリープさせた「一冊 萬字亭」(2013/03/01参照)に、一年ぶりに駆け付けてみる。営業中だが誰もおらず、以前より片付いた感のある店内を、ワサワサ物色。獲物を手にして大声で「すいませ〜ん!」と奥に何度も呼び掛け、「ごめんなさいね〜」と出て来たご婦人に精算していただく。東京文藝社「お小夜悲願 長篇自撰集9/角田喜久雄」ソノラマ文庫「北北東を警戒せよ/光瀬龍」「星が流れる」「盗まれた表札」共に藤村正太、春歩堂「安吾捕物帖/坂口安吾」ポピュラーブックス「死角の罠/中田耕治」サンケイ出版「電卓パズル&ゲーム/ウォーレス・ジャッド」創元推理文庫「赤毛のレドメイン家/イーデン・フィルボッツ」を20円オマケの計1300円で購入する。

さぁ、すっかり日も暮れてしまった。楽しかった日曜を引き摺って、いい加減家路に着くとしよう。
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2014年03月08日

3/8愛知・伏見 古書店BiblioMania

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来週はバタバタしそうなので、今のうちに遠出しておかなければと、青春18きっぷを発動させる。段々と慣れて来たと言うか、もはや感覚が麻痺しているとも言える、東海道線での乗り継ぎ長時間移動。宇野浩二「藏の中」を車中の共にして、七時間で名古屋駅に到着する。ホームの立食いきしめん屋で、酒精を昼間からかっ喰らい、懐かしのテレビ番組を肴に怪気炎を上げるオッチャン軍団に紛れて腹ごしらえをし、地下鉄東山線の駅に向かう。狙うは先日の名古屋行(2014/02/16参照)で、無様に閉め出されてしまった地下街の古本屋さんである。たくさんの人を運ぶ地下鉄に乗って、藤が丘方面に一駅だけ進む。鶴舞線に乗り換える流れに背を向けるようにして、ホーム東端の『東改札口』を抜けると、何百メートルも先に延びて行く、古臭くうらぶれた通路が、そのまま『伏見地下街』となっていた。地下街と言っても、長い通路の片側だけに、およそ五十の小さな店舗が連なるシンプル過ぎる商店街である。定休日なのか空き店舗なのか、結構な数のお店がシャッターを下ろしたままである。チケット屋・洋服問屋・床屋・カフェ・マッサージ・画廊・薬局…通路はアートプロジェクトで飾り立てられてはいるが、昭和な異次元は隠しようもないほどに、強力な取り残されオーラを放っている。そんな光景にジ〜ンと感動しながら、有線が虚しく流れる通路商店街をヒタヒタ歩んで行く。およそ通路の半分である『D出入口』を通過すると、いよいよ前方にチラっと、通路にはみ出した古本が見えて来た。商店街の店舗番号は18番で、配管に囲まれた入口上には簀子で作られた店名看板、二台の平台付きラックと店頭棚が通路に向かって開いている。この核シェルターのような通路に、このように古本が並んでいることを、まずは大いに祝福する。後ろを振り返ると、向かいの壁には薄いショウウィンドウが埋め込まれており、古本が飾られているのだが、右隅に多数の新書「バカの壁」が積み上がっている。説明を読むと「バカの壁」で“バカの壁”を建築中らしい。その数ただいま156冊!…プロジェクトしては楽しいが、完成後の大量の同一本の行方が、今から激しく気になってしまう…。店頭に戻り、右の小さなラックには八冊500円コミック福袋・横溝正史文庫・SF文庫、そして足元の箱にはマッチ箱が詰まっている。正面本棚には、探偵推理文庫・カラーブックス・箱入旺文社文庫・サブカル・澁澤文庫・コミックなどが収まる。左のラックにはフィギュア&おもちゃ類と共に大判のビジュアル本が並ぶ。店内は左壁・入口側・右壁に本棚を巡らせ、足元には薄く低い平台が連続。奥壁は一部が本棚で、左側が帳場となっており、椅子が壁沿いに数脚置かれて、何やらマニアックなサロンとして機能しているようだ。真ん中には平台と本棚で造られた島がひとつ。帳場に座るのは、髪を長くした明治天皇の玄孫風青年で、不思議なハイキートーンで「いらっしゃいませ」と迎えてくれた。左壁棚にはサブカル・漫画評論・セレクトコミック・絶版漫画・児童文学文庫。入口右横には、思想・歴史・教養系文庫が並び、奥ではハヤカワ文庫・創元推理SF文庫・SFが待ち構えている。フロアの島には、人形・ゴシック・グロ・魔術関連・映画・音楽・ポケットブック・児童入門書・大百科・アート・写真・澁澤龍彦・永井豪。右壁に日本文学・幻想文学・海外文学・ペーパーバック・宗教・オカルト・児童文学。奥壁には美少女コミック・エロ・ロマン文庫・SMなどが固まっている。帳場前には探偵小説文庫の小さな棚あり。探偵推理文庫・SF・マニアックアート・サブカル・オカルトに力こぶの入ったお店で、欲望剥き出しにドロッとしている。若くいかがわしい「アスタルテ書房」(2009/01/12参照)と言ったところだろうか。値段はスキ無しのしっかり値。扶桑社文庫「真夜中に唄う島/朝山蜻一」を購入し、一方的に先日の『地下街休日閉鎖』への意趣返しに成功する…私はこのために名古屋にやって来たのだ!帰りの車中のお供は、横溝正史「蝶々殺人事件」であった。
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2014年02月22日

2/22愛知・豊橋 Shinnosuke.O

午前から始まるイベント『オカトーーク!』に出演するために神楽坂へ。司会の岡崎武志氏と共演者七人が力を合わせ、古本買いと蔵書の扱いと行方と本棚について話すと、一時間半は光のように過ぎ去って行った。朝早くから聴きに来ていただいたみなさま、ありがとうございました。

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その後、みんなで打ち上げご飯を食べながらも、今日のツアーをどうしよう?と言うことで頭がいっぱいになる。もちろんそんな問題は、神保町に足を向ければ瞬く間に解決するのだが、すでに明日はツアーに行けぬことが分かっているので、今日はどうしても面白い所に行きたいのである…と漠然と考えてムシャムシャ…。ハッ!気が付いたら私は、ひかり号に乗って西に向かっていたのである。午後三時五十八分に豊橋駅着。目標は午後三時から営業を始める『地ビールと古本』のお店である。東口に出て池のある空中広場から、路面電車の走る絶景の『駅前大通り』を見下ろす。いつまでもいつまでも路面電車が行き交うのを眺めていたいところだが、広場の右端から地上に下りて、大通りを東南へ進む。そして『駅前大通り交差点』で南に入り、古い問屋商店を楽しみながら歩いて行くと、道路なのに橋の欄干が設置された交差点。橋の両側には、古めかし同タイプの低層ビルが、アリの行列のように縦列している…これはどうやら用水路を暗渠にして、その上にビルを建てたのである。おぉ!列を成すビルの名は、どれも『水上ビル』となっている!それらに沿うようにして西に進んで行くと、一階は歩道屋根の架かる『大豊商店街』で、駄菓子・花火・玩具の問屋が多く並んでいる。さらに歩き続けると、ビルはC棟→B棟→A棟となり、そのA棟の真ん中辺りの、表にテーブル席を出しガラス窓に本の影を見せたお店に到着する…しかし外観は完全に飲食店なのである!古本を探し求めるだけの身としてはやはり入り難いのだが、もはや躊躇している場合ではないので、木枠ガラス扉の金ノブを回して中へ!右に斜めのカウンター席があり、左にはテーブル席。「いらっしゃいませ」とカウンターの中から、お洒落でハンサムなさかなクン的若者に声を掛けられる。「あの〜、本を見たいんですが…」と言うと、一瞬「えっ」と間が空いた後「大丈夫ですよ。本は全部売り物で、二階にもあります。値段は最終ページに書いてありますので」「ではまず本を見ます」と訳の分からぬ宣言をして、周囲をキョロキョロ。まずは入口両側の窓際に、サブカル・テレビ・東京文藝社の横溝正史など。コミックや風俗も紛れ込んでいる。カウンター上にもビールについての本や、ジャンプコミックス「シティーハンター」…。テーブル席の奥には腰高のボックス棚があり、旅・料理・名古屋・性愛・文学が並ぶ。階段脇には絵本・車雑誌・飛行機などが飾られたボックス棚。階段を上がって夕陽の飛び込んでいる二階へ。テーブル席・ソファ席が揃う中、左壁が一面の木棚になっており、面陳を基本として絵本・アート・コミック・性愛&エロ系写真集・日本文学文庫・写真集(自然・旅・風景)が収まる。古い本はなく、本の数もそれほど多くはないが、コンセプトはしっかりまとまっており、芯の強い棚造りが頼もしい。値段は安め〜普通。二階で実兄より探書依頼されていた、小学館少年サンデーコミックス「漂流教室/楳図かずお」全十一巻を発見したので、安値なのをこれ幸いとがっしり抱えて下に運ぶ。カウンターの上に置くと「購入ですか?」と少し驚いた様子。「ビールも飲まずに本だけですみません」と謝りながら精算する。

さぁ、すぐに東京に戻らねばならぬのだが、やはり豊橋に来たらと駅西口に抜け出して「東光堂」(2010/08/26参照)を急襲。先客とおばあちゃんの話す方言を心地良く耳にしながら、新潮社「気まぐれ美術館/洲之内徹」を760円で購入。こだま号に乗って東京に帰還する。…それにしても車中でつい読み始めた「漂流教室」。何度読んでもド級に面白い!物語が決して色褪せず、その力強さが半端じゃない!と小学生のようにグイグイ引き込まれてしまう…。
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2014年02月16日

2/16愛知・星ヶ丘 物々交換コレコーレ

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古ツアフェアの一月売り上げ遠征第二弾は、天気が荒れ模様の東北と信越方面は避け、早朝の東海道線で地味に西へ向かう。小田原を過ぎると雪はほとんど姿を消し、日射しが暖かで春の匂いを少しだけ感じさせてくれる。しかし浜松を過ぎたあたりで、次第に風が強くなり始め、ダイヤを乱れさすほどの強い風が吹き荒れて行く。結局七時間半で名古屋着…青春18きっぷでもないのに、普通列車を乗り継いでここまで来てしまった…我ながら愚かな行動だと思う。市営地下鉄東山線に乗り換え、二十分ほど名古屋の地下を疾走する。『5番出口』から地上に出ると、大きな二叉路の坂の途中で、東に大きくうねりながら上がって行く大通りに足を向ける。高く大きな建物が並ぶ、ニュータウン的風景が圧し掛かって来る。坂道を上がり切ると、道は同様にうねりながらの下りとなる。『名東本通』の一丁目〜四丁目を軽快に走破すると、一キロ強来た『名東本通五交差点』の右手に、街からちょっと浮かび上がった明るくジャンクなお店が姿を見せた。何でも取り扱うリサイクルショップなのだが、店頭には無料の物や5円の物が早々に並び、ちょっと普通では無い感を醸し出している。『事情があって大幅値引き』『何が起こるかわからない』などの惹句と共に、左端に『洋書ガレージ』『洋書・輸入雑貨どれでも200円』などの看板が…洋書か。しかし何はともあれ、古本が売られているのに変わりはない。そう自信を持って店内に突入する。一階・中二階・二階に、家具・インテリア・古道具・骨董品・雑貨・米軍放出品・古着・甲冑などが和洋に渡って溢れ返り、一言では形容出来ぬほどの迷路の如き通路が入り乱れている。そんな八幡の薮知らず的通路に、端から一本一本丹念に分け入り、上下左右を見回して古本のある風景を探し求める。すると最奥の隠れたような細い通路に、大量の200均ペーパーバックやレコードと共に、文庫棚を一本発見!30円均一で、中途半端に古い需要の無さそうな角川文庫が多く並んでいる。そこから苦しみながらどうにか一冊抜き取る。その他には、天井の低く薄暗いアメリカコーナーで、二段分の映画パンフレットと、見たことも無いアメリカ雑誌群に遭遇。続いてもはやそれほど期待せずに二階の調査へ(中二階は畳敷きの和コーナーである)。ほぼ古着ばかりのフロアだが、階段上がり口の裏側に、もはや古着に隠されてしまったような海外文学文庫棚と、新書・教育・文学(丸谷才一・五木寛之)の列も発見する。だが食指はやはり動かず…。古本はあることにはるが、どうにも燃え上がらぬ棚となっている。しかし値段だけは激安である。角川文庫「コブテン船長の冒険/矢野徹」を購入する。

お店を出て、坂道を上がりながら考える。せっかくここま来たのに、お店の実態は調査出来たが、古本心がとても不満足だ。せめて帰りつつも何処かに寄れたら、と考える。そうだ、覚王山には古本カフェがあったはず…しかし調べてみると一週間のお休み中…何たる不運。地下鉄に乗り込み、栄あたりで古本屋を探そうかと考えるが、そう言えば伏見に笠寺から移転して来た古本屋さんがあったはず!とそちらを目指すことにする。三十分後、当該住所に到着すると、お店の姿など影も形も…おかしい…焦りながら不審に思い、もう一度詳しく調べてみると、何と足下に広がる『伏見地下街』にあることが判明する。“地下街の古本屋さん”とは、燃えるシチュエーションだ!興奮しつつその地下街への入口を探すが、何故か何処も鉄柵が閉められている。ぐわっ!日曜・祝日は休みなのかっ!そんな地下街があるものなのかっ!階段途中の柵を両手で掴み、地下から吹き上がる生暖かい風を顔に浴びる。俺は、この地に、読むかどうかも分からない30円の文庫を、ただ買いに来たと言うのか…くそぅ、次の青春18きっぷで、この借りをこの地下街に必ず返してやるっ!
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2014年01月09日

1/9静岡・新富士 太陽書店 富士店

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たった十日間で青春18きっぷすべてを消化するのは、なかなかに難儀である(今回購入したのは去年の12/30であった)。せめて後一回、ちょっとでも遠くへ行こうと、中途半端に降り立ったのは東海道線の富士駅。2013/10/06に駅北側の「中村書店」をツアーした場所だが、今回は南側を目指す。正確に言うと最寄り駅はここではなく、東海道新幹線の新富士駅がそうなのである。なのでヒイコラ一キロほど東に向かい、『富士見大通り』を南下する。そうすれば、いずれは新富士駅の下を潜ることになるのだ。白煙を広い空にたなびかせる、製紙工場の煙突を仰ぎ見ながら300mも進めば、『国道1号線』に到達。ここで東を見ると、国道沿いに相応しい、アダルトを得意とする毒々しい大型チェーン店!行くべきお店が無く、本当に困ったとき以外は入らずとも良い種類のお店である。側壁には『Men's collection』とまで大きく書かれている。しかしここは、訝しがりながらも自動ドアの向こうに踏み込んでみよう。そこは、奥の広大なアダルトスペースを隠すための前室となっている。縦に長い通路が三本。それを造り出している棚には、蒼ざめた90年代のコミック…蒼ざめ過ぎて、のっぺらぼうになった90年代コミックの葬列…そして所々に出現する、ティーンズ文庫・ラノベ・恋愛系文庫・SF文庫・自己啓発・新興宗教・タレント・実用本たち…それらも蒼ざめ、傾ぎ、だらしなく棚に収まっている…そう、ここは営業中の店内にも関わらず、もはや打ち捨てられた古本の墓場なのである!蛍光灯は灯っているが、本に埃は積もり、店員の手が入った気配もすでに無い。お客さえも、ここは素通りしてしまうのだろう。ただ、蛍光灯が、今も本の背をジリジリと焼き続けているのだ。生きているようにしか見えぬ、本の上の大きな蛾の死骸さえも、蒼ざめているようだ。だからこそ『これはもしや掘り出し物が!』と軽く色めき立ち、必死で読み難い本の背文字を追いかけるも、成果は見事にゼロ!まさしくここは“古本の墓場”だったのである。むしろコミックは絶版だらけなので、ちゃんと探せばこちらの方が見込みあるのではないだろうか。と言うわけで苦労して、バンブーコミックス「ネ暗トピア1・2/いがらしみきお」を発掘し、豪奢なアダルトゾーンと共通のレジで精算してもらう。告げられたのは200円だったので、“古本墓場”の古本は100円均一と思われます。

この後は『国道1号線』をテクテク西に歩いて、小学校近くの古本屋さんまで行ってみるも、残念ながらお休み中。しかし入口扉から薄暗い店内を透かし見ると、コミックがメインのようだが現役感は満点。奥の通路には文庫が隠されているかもしれないので、また見に来ることにしよう。
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2014年01月03日

1/3愛知・熱田 伏見屋書店

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お正月三日目にして弛緩の泥沼から浮かび上がり、青春18きっぷを手にして午前五時発の電車に飛び乗り、東京→沼津→浜松→豊橋→刈谷と東海道線を細かく乗り継ぎ、正午にぐったりして名古屋駅一歩手前の目的駅に運び込まれる。湾岸に広がる地方都市の中の、割と殺風景な駅で、駅前もこじんまりとして引き続くように殺風景…。しかし改札からは大量の人が流れ出し、街路にも止めどなく人が行き交っている。これは『熱田神宮』を目指す、初詣客の群集なのである。誰も彼もお正月の華やかさを身に纏い、ウキウキとしている。こちらもその人波に何食わぬ顔で紛れ込み、ウキウキと古本屋さんを目指して歩く。駅前から西に進めば、すぐに大きな『熱田駅前交差点』であるが、ここで北側右手の高架道路前に目を凝らすと、今は使用されていない感じの広いバスケットコートの向こうに、『古本買います』『古書買います』の看板を掲げた胴の長〜い平屋店舗に気付くだろう。しかも店頭にはしっかりと本が出ているではないか!頼もしい正月営業!この頼もしさを求めて、遥々東海の地にやって来たのである!歩道の流れから離脱して、左右の50均文庫棚・100均コミック棚・二本の100均単行本壁棚の前に滞留する。至近である背後を通る人々が「ほら、古い本」「古本屋だー」などとささやくのを耳にしながら、壁棚の面白さに思わず引き込まれて二冊。左側の出入口から店内に進むと、入口側中央に括られた未整理本に取り囲まれた広い帳場があり、洒落たメガネを掛けた壮年紳士が、絹のような声で「いらっしゃいませ」。店舗は奥深く、少しだけ気持ち良く雑然としている。帳場前から奥に延びる五本の通路。それぞれの足下は小さな平台になっており、雑誌・レコード、それに地図類・チラシ類などの紙物が箱に丁寧に詰められて並んでいる。左端通路は、壁際に充実の鉄道・乗物・戦争・美術・美術図録と続いて行く。向かいは自然・実用・名古屋・日本近代文学・日本文学・詩集・書・建築・芸術・風俗・文明。奥壁棚にはグラビア雑誌とアイドル写真集が大集合している。二番目の通路には、左に名古屋・東海・政治・経済・宗教・オカルト、右に辞書・歴史・趣味・スポーツ・武道・カメラ&写真が並ぶ。中央通路がアダルト・官能文庫・美少女コミックをメインとしており、左側手前に全集類、奥に歌集と山岳を確認する。四番目の通路は、左に時代劇文庫と一般文庫、右に新書・岩波文庫・講談社学術&文芸文庫・中公文庫・ちくま文庫・絶版文庫・探偵小説文庫・海外SF&ミステリ文庫・映画が収まる。右端通路は主にコミックだが、右壁手前に絶版漫画・付録漫画・児童書、中間に200均単行本棚三本、そして奥に漫画&アニメ&特撮の評論・ムック・資料・雑誌が固められている。帳場横には縦長のガラスケースが置かれ、大正時代の本や春陽堂日本小説文庫が飾られている。また店内の所々である本棚の隙間や棚脇には、200均単行本コーナーがチェックポイントのように設けられており、古い本が鈍い光を放っている。普通の棚にも古い本が意外に紛れ込んでおり、棚造りは少しカオスで幅広く奥深い。つまりは、油断のならぬ探し甲斐のあるお店と言うことである。本棚だけでも手一杯なのに、平台の紙物に手を出したら、時間が幾らあっても足りないこととなるだろう…。値段はちょい安〜普通。探し甲斐があると言うことは、一生懸命探してしまい、結果多くの獲物を手にすることとなる。計八冊を「すいません」と帳場に差し出すと、オヤジさんは相好を崩し「あぁ、これはすみません。ありがとうございます」とまずは立ち上がってお辞儀。そして一冊ずつ手に取り、値段をレジに打ち込みながら「ありがとうございます」「恐れ入ります」を丁寧に優しく連発して行く。本を紙袋に入れながら、「こんな袋ですみません」「古書市の案内を入れておきます」「またいらして下さい」と、もはや天界の微笑み。精算中にすっかり心を蕩かされて、重い紙袋を手にして表へ。あぁ、本当に頼もしいお店だったと、一時間の逢瀬を噛み締めつつ、またも七時間の復路に心を嫌々ながら引き締めて、立ち向かう覚悟をどうにか固めて、すぐさま駅へ!虫プロ「まんが専科 初級編/手塚治虫」河出書房「美女とネズミと神々の島/秋吉茂」生活百科刊行會「日本探偵小説代表作集2/佐藤春夫」日本小説文庫「諸國捕物帳/額田六福」改造文庫「横瀬夜雨詩集」徳間文庫「船図鑑/柳原良平」扶桑社文庫「二十世紀鉄仮面/小栗虫太郎」歴史春秋社「ものがたり円谷英二/鈴木和幸」を購入。
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2013年11月12日

11/12愛知・新安城 閑古堂

古本ゲリラの売り上げと単行本のゲラを握り締め、西へ。新幹線の中でも、写真のようにゲラ読みを進める。
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古本屋さんについての文章をたっぷりと読みながら、古本屋さんへ向かっている…今や私の餡子は古本屋さんで一杯になってしまっている…。

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豊橋で新幹線にサヨナラし、名鉄名古屋本線に乗り換える。矢作川を越え、同じ名の矢作駅で降り、平坦な住宅地の中を、古本屋さんを求めてヒタヒタ進む。しかしお店は残念ながら閉まっていた。バタバタと慌てて駅まで戻り、二駅だけ西へ…。地下の改札を通って南口に出ると、小さめのロータリー。そこから抜け出すように西に進むと交差点が現れ、巨大な『イトーヨーカドー』と金属工場が、巨大な姿を向かい合わせている。その間の殺風景な直線道を、南にヒタヒタ歩いて行く。街の1ブロックを占領するように、道の両側に大きな施設が連続し、600mほどでようやく次の交差点にたどり着く。そこから西に向かって行くと、次の交差点手前の街灯に、小さな「閑古堂」の看板を発見する。お店は何処だ?とキョロキョロすると、右手に緑屋根のロッジモドキな建物があり、どうやらこれが古本屋さんらしいのだ。歩道際に『古本 gallery』とある看板が立ち、ロッジ店の二階軒下にも大きく『Kankodo』の文字。大きな一階窓からは、本棚の姿が見えている。やっているのだろうか?そう思いながら敷地内に入り込み、『手作り陶器 古本 販売中』の立看板や、『2Fフリースペース』の壁看板を目にして、奥まった入口前へ。室内はコンクリと木で出来た広く洒落た空間で、正面&右奥が、陶器を飾ったギャラリースペースのようだ。奥から小柄なご婦人が現れたので、「こんにちは」「いらっしゃいませ」と挨拶を交わす。入口左横には安売り文庫台、ちょっと距離のある右横には。上段に三重に文庫を、下段にカルチャー&美術雑誌を収める棚が置かれている。一通り眺めてから、左側の縦長なメインフロアへ歩を進める。奥に文庫棚を下にした帳場があり、左壁一面は壁棚となっている。右壁一面は大きなボックス棚で、窓際には背の低い棚が連続する。フロアに本棚などは一切無く、『最後の晩餐』のような、長い木のテーブルがたくさんの椅子と共に置かれている。小さな集まりや講座などを行っているようである。右壁はすべて大判本で、ビジュアル本・美術作品集・美術写真集・美術図録が大量に並んでいる。足下には古い本や辞書、それに未整理本がチラホラと。窓下棚には、児童文学・絵本・古い文学全集が並び、左の大きな壁棚では映画・音楽・文学・社会・骨董・陶器・芸術・串田孫一・山岳・自然・海外文学・詩歌句・教育・文学評論・思想・本・読書・日本文学が続いて行く。ここは古い本も多く、所々に見所あり。帳場横には未整理本箱が積み上がり、その前に四面のセレクト文庫&新書ラックがひとつ置かれている。帳場棚には、文学を中心に中公文庫・岩波文庫・古い角川文庫が多く並んでいる。全般的に硬めで真面目だが、各ジャンルにはしっかりと深みを持たせたお店である。じっくり店内を二周はして、棚と己をしっかり向き合わせてみたくなる。値段は安め〜普通。村山書店「文壇の崩壊/十返肇」ダヴィッド社「謄写ハンドブック/若山八士」同光社「狐と狸 北海道の巻/熊王徳平」新潮文庫「魔像/林不忘」光文社文庫「父犀星の贈りもの/室生朝子」を購入するが、告げられたのは何だか安めなお値段。まとめ買いしたので、サービスしてくれたのだろうか?だとしたら、いや、だとしなくても感謝である。駅に戻るともう気温が急激に下がった夕暮れ。街の側面を黄金色に照らし上げる、地表ギリギリ平行線の夕焼けが、走る名鉄の車内を、束の間貫いて行く。
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2013年10月06日

10/6静岡・富士 中村書店

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休日おでかけパスを買って、東海道線で西へ。小田原駅でパスの圏外へと飛び出して一時間。貨物列車が並び、日曜なのにモクモク白煙を噴き出す製紙工場が間近にある駅に着く。北口の空中広場から地上に下り、まずは歩道屋根が架かるアーケード商店街の姿で北へグングン延びて行く『富士本町通り』を突き進む。休みと閉店が重なり、お店の半分はシャッターを下ろしているが、恐ろしく長い商店街である。600m地点の交差点でアーケードは尽き、普通の街道風景となる。進む遥か先には富士山が見えるはずなのだが、富士山型にわだかまった雲がその姿を覆い隠してしまっている…おかげでモヤモヤした不可思議な光景が眼前に…。さらに北に歩き続け『中島新道町交差点』を通り過ぎると、右手には洗車場を併設した『ブックオフ』が現れ、さらにその200mほど先に、目指すお店の看板がようやく見えて来た。まずは古い駐車場看板が立ち、その一軒先に店前にも駐車場を備えた、場所的にも一匹狼的なお店が建っている。建物は疑似円柱がポップさを演出しているが、軒上から不格好に突き出した『古本 CD VIDEO』の看板が、お店の性質を剥き出しにしてしまっている。入口横には日に焼けた児童本やレディコミ雑誌の挿さる回転棚があり、長い暖簾を潜って、薄暗く蒸し暑くなっている店内へ。おぉ、奥深い!縦長で全体的にごちゃついている。入口右側の奥まったところに帳場があり、若めの斉藤暁風店主がスカジャンの男性と話に花を咲かせている。入口左側は十段の木箱壁棚があり、文学・郷土・歴史・ビジネス・実用・文庫・サブカル・自然・児童文学などがカオスに詰め込まれている。木箱には分類番号が振られているので、恐らくネットでも販売しているのだろう。気になる本を手に取り、値段を見てみると、しっかりとした値付けがされていた…気を引き締めなければ!目の前にはコミックと古本で出来た島がデン!とある。帳場右前には絶版漫画棚があり、そこからそのままアダルトゾーンに進めるようになっている。正面には長めの三本の通路があるが、棚下には割と規則的に古本タワーやカゴ&箱に入った本が積み上がっている。左端通路は壁際に百均単行本・ノベルス・日本文学(五十音の一部)が並び、後は青年コミックと百均コミックが続いて行く。コミックは80~90年代物多し。通路棚は、上部が木箱のカオス棚(分類番号あり)で、下部が文庫棚となっている。海外文学文庫・女流作家百均文庫・雑学系文庫…百均以外でも値段の付けられていない文庫が多いようだが…。第二通路左側は上部は同じくカオス棚だが、下部は作家五十音順日本文学文庫がドバドバと並ぶ。こちらも値段が付いていなかったりするが、もう気にしないで抜き出して行く。向かいは少女コミックとゲーム攻略本。それに料理ムックなど。またこの棚脇には『店長おススメ棚』があるのだが、やる気無く雑本が並んでおり、とても薦められている気がしない。第三通路は少年コミック・A5版コミック・美少女コミックがメインだが、右側下部2/3がラックとなっており、音楽CD(シングル・アルバム)を大量に並べている。コミックが多く大衆的だが、程良い古さに古本狩猟本能をくすぐられる。値段の判らぬ文庫四冊を手にして、勇気を奮って帳場に差し出すと、あっさり「400円です」。と言うことで、文庫はどうやら百均のようです。やった。文春文庫「草のつるぎ/野呂邦暢」創元推理文庫「真夜中の檻/平井呈一」角川文庫「鎌倉幕府のビッグ・ウェンズデー/久保田二郎」春陽文庫「若さま侍捕物手帳 虚無僧変化/城昌幸」を購入。
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2013年09月27日

9/27静岡・大場 ブックハウス

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秋晴れの青空に誘惑されて、午前のうちに東海道線で三島駅。隣接する伊豆箱根鉄道・駿豆線のボックスシートに身を沈め、伊豆の住宅街を縦に斜めに走って行く。水田と山並みが見え始めたと思ったら、もう目的駅に到着してしまった。修善寺はまだ遠い…。東口から出て南に歩き、踏切から延び続ける車通りの多い『県道136号』を、黙々と東南に歩き続ける。人通りは少ないが、寂しいわけではなく、長閑な田舎町を楽しみながらテクテク。いくつもの水路や川を越え、建設中の『東駿河湾環状道路』下を潜ったら、上り坂が始まる。ほどなくして丘の上に至ると、『岐れ道』と言う素朴な良い名の交差点があり、五本の道がクロスしている。真新しく大きな町役場に見下ろされながら、県道をまだまだ東南に歩み続ける。やがて坂道を下り、子供たちが奇声と砂埃を上げる小学校脇を過ぎたら、再びの上り坂。どうにか頂上の切り通しをを抜けて坂道を下り始める。…この辺りまでで二キロ強…ダラダラと流れ落ちながらカーブを大きく曲がり込むと、道の両側に商店が短く連なっており、突然鄙びた商店街が現れた印象。しかしお店の半分はシャッターを下ろしており、多少ゴーストタウンのようでもある。しかし!右側中ほどにあるお店の立看板に、強烈に視線が吸引されてしまうのだ!『中古本 格安』とあり、パトランプまで付いている。渋いお店だ。両脇がスナックなのがまたいいじゃないか。店頭には二台の廉価コミックワゴンと、カバー無しコミックワゴンが一台、それに錆び付いたラックがひとつ置かれている。サッシガラスの『年中安売』『中古本専門店』が、お店の味わいを深くしている。店内は木製の壁棚と真ん中に背中合わせの棚、それぞれ腰の辺りから短い平台が飛び出し、下半分は戸棚となっている。昭和四十年代の什器を、丁寧に使い続けているようだ。右奥の小さな帳場では、小さく丸まり片膝を立てた雑誌を読む作業服の男性が「いらーっしゃい」と妙なイントネーションで迎え入れてくれた。右側通路はすべてコミックで、絶版も少々。90年代前後のものが多いようだ。左側通路は、壁棚に時代劇文庫がびっしりと並び、棚下部と平台にミステリ&アクション&バイオレンス&官能文庫。こちらも80〜90年代が主である。向かいはアダルト・実用・コミックとなっている。そしてこのお店の面白いところは、棚下部の戸棚にあった!戸はキッチリ閉められているのだが、何人かの作家名と共に『ご自由に開けてごらん下さい』と表記されているのだ!一応店主に「開けてみてもいいですか?」と聞いてみると「どうぞどうぞ」と表情を動かさずに返答。コミック棚の下は絶版漫画が少々と揃いのブロックが収まっており、文庫棚の下には石川達三・山本周五郎・山手樹一郎・吉川英治・柴田錬三郎・松本清張・山田風太郎・早乙女貢・有吉佐和子・瀬戸内晴美らの、古めの単行本とノベルスが並んでいた。何かありそうだが…無かった…。昭和四十〜六十年代の大衆に狙いを絞ったかのようなお店である。値段はちょい安。こんな辺鄙な場所で、居住まい正しくきちっと営業されているのには、大変感服いたしました!文藝春秋社「わたしの吉川英治 その書簡と追憶」ちくま文庫「エロ街道を行く/松沢呉一」(このお店唯一のちくま文庫で、官能コーナーにあり)を購入。古本修羅の心を慰める獲物は無かったが、お店に来られた達成感を胸に、来た道を逆戻りする。

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2013年09月15日

9/15愛知・尾張一宮はコスプレシティ?二店!

昨日は昼に夏葉社・島田氏とのトークに緊張を全力投球し(お越しのみなさま、本当にありがとうございましたっ!)、夜はそのまま撮影仕事に突入。疲れが抜け切らぬまま朝を迎え、土砂降りの早朝に東海道線で西へ…しかし案の定ダイヤは乱れる!途中、ええぃめんどくさい!とさらにダイヤの乱れた新幹線に乗り換え、乗車率120%のために洗面台スペースに立ち尽くして、護送されるように名古屋へ。おぉ、こっちは雨が降っていないのか。東海道線新快速に乗って北へ十分ほど向かうと、中型の地方都市尾張一宮。東口のロータリーに出て駅舎を振り返ると、地方都市の中にこつ然と未来のビルが現れており、そこだけまるで秋葉原のよう。おまけに街には衣装も髪もカラフルなコスプレイヤーが蔓延り、あちこちで写真撮影が行われている…何だか不思議な街に来てしまった…。

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●尾張一宮「福田書店」
ロータリーの南端から脱出して『伝馬通り』を東へ。歩道にアーケードの架かる商店街になっており、開いているお店は1/3ほど。道は新しく整備されているが、アーケードの上を見ると、居並ぶ建物が実は古めかしいことが良く判る。途中、商店街と車道をも覆うアーケードを持つ「本町通り」(ちょっとニューヨークの高架下に見えなくもない)の東端を掠め、おかしな所から切断され『内部図解』のようになってしまった廃ビルの前を過ぎると、『古本』とある立看板に嬉しく出くわす。アーケード下にはシンプルな店名看板文字、お店の中が丸見えの六枚サッシ扉の前には、疎らに雑誌の並ぶラックと立看板が二つ…中に見える本棚の本は、ずいぶん斜めになっているが…。店内はコンクリ土間で通路は広く簡素。古本屋さんと言うよりは、問屋さんの如き趣きである。奥の横長な帳場に座る、小さな断髪のおばあちゃんが「いらっしゃいませー」とプリティーな笑顔で迎え入れてくれた。三方は木製の壁棚、真ん中には背中合わせの頭くらいの高さの本棚が二本置かれている。前述した通り、ちょっとブランクが目立ち、本が斜めになっている所が多い。しかし棚の本数が多いので、本の量はしっかりとしている。右壁には実用・カルチャー・ビジネス・ノンフィクション・エッセイ・歴史・郷土史関連が並んで行くが、そのほとんどが真新しいバーゲン本や特価本のようである。しかし時折昔からの在庫なのか、古い本がポツリと挟まっていたりするので、油断は禁物である。向かいは新書と文庫が並び、真ん中通路はビジュアルムック・日本文学文庫・時代劇文庫・官能文庫。左壁棚にはコミック・BLノベルス・ミステリ&エンタメ・日本文学・全集類。向かいには一般単行本と時代劇文庫が並んでいる。三十冊に一冊くらい現れる古い本は大体100〜300円で、新しめの本たちは定価の半額くらいが基本となっている。ただし文庫は安めである。う〜んう〜んと、ちょっとお店の外観とはギャップを感じる新古書店的な棚に苦しみながらも、丁寧に棚を見て行くと、やった!300円の宮本幹也発見に成功!桃源社「燕小僧浮世草紙/宮本幹也」創元社「詩集 十年/丸山薫」(こっちは100円だ!)を購入。おばあちゃんはとてもしっかりしているのだが、動きが超スローモー。加速装置のスイッチを誤って押してしまったのではないかと思うほど、時間が突然ゆっくりとなる。そんなゆっくりな包装をゆっくり待って、お互いにニッコリしながら本を受け取る。愛知の一都市で、魂の交歓をした刹那であった。

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●尾張一宮「大誠堂書店」
そのまま通りを東に進み、アーケードから離脱して『本町交差点』を越えたら、通りは『城崎通り』と名を変える。楽しそうな脇道の誘惑に耐えながら、直ぐの『大江3丁目交差点』を越えた左手マンションに『古書』の黄色い看板を発見する。それは良く見ると三階ベランダ部分から飛び出しており、その横には看板文字も取り付けられている。しかしお店は一階のみで、店頭には四台の自転車と傘立てと回転式の印鑑ラック。店内は三本の通路を持ち、各棚下で横積み本タワーが幅を利かせている。奥の帳場の前面もズラリと横積み本で覆われている。そこには老婦人が店番中で、家の子供たちが本の通路を通って出入りを繰り返している…あぁ、実家が古本屋さんって、一体どんな感じなんだろうか…古本修羅としては、年甲斐も無く憧れてしまうなぁ…。左壁は200均単行本&文庫から始まり、ハヤカワポケSF75冊の下に、函入り本を中心に日本文学・日本文学&時代劇文庫・岩波文庫・風俗・古い本・古典文学・アダルト。向かいにハヤカワポケミス・ハーレクイン・大判美術系本・海外文学文庫・写真集・辞書類。真ん中通路は、左に文明・エッセイ・日本現代文学・歴史・民俗学・美術、右には新書とムックラック、それに週刊誌の置かれた平台がある。右端通路は、通路棚に実用と宗教、壁棚はペーパーバック・児童文学・絵本・趣味・美術図録・コミック・ヨーロッパ・文学評論・郷土史と続いて行く。街に必ず一軒はあって欲しい、オールマイティなタイプの古本屋さんである。棚の下半分が見られないのは残念。左端の古い本コーナーに光あり。値段は安め〜ちょい安。冨山房百科文庫「赤い蠟燭と人魚/小川未明」ピンポイント「東スポ伝説/東スポ探検隊編」を購入。

雨が酷くなる前に、早めに東京に帰った方が良いのだが、少し街をブラブラ。相変わらずコスプレイヤーが多いなと思っていたら、商店街の外れに『コスプレコミュニティスペース』なる建物を発見。ふむ、やはりこの街はコスプレに力を入れているのだろうか?などと上っ面な考察をしていると、隣りにある『鉄道模型喫茶』が激しく気になってしまう。何気なく中の様子を窺うと、壁際に設置された横長テーブルの上には、鉄道模型のジオラマが見事に広がっており、その前に男性客が横一列にズラッと座っている…やはりここは不思議な街だ…。

※お知らせ
『新刊屋ツアー・イン・ジャパン』を連載中の、トマソン社BOOK5 vol.9」が発売になりました。今回は思い出の子供時代に通った、名も無き新刊店をツアー…のはずだったのですが、世の中恐ろしいことになってます…お楽しみに!
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2013年08月25日

8/25静岡・八幡 古書 百寿堂

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新浜松駅から赤いローカル線・遠州鉄道に乗り込み、駅間短く三駅目。車掌さんに切符を渡し、高い高架ホームから階段を下ると、道路の西側は灰色で巨大な『ヤマハ』の工場が、広く高く街の一角を占めていた。西側歩道に下り立ち、工場の敷地をなぞるように信号のある脇道に入り、西へスタスタ向かって行く。最初は住宅街ぽいのだが、小さな交差点を過ると、何だかうらぶれた飲食街の雰囲気。400m弱進んで『二俣街道』にぶつかったら、カーブを曲がりつつ北へ。やがて『ヤマハ』工場の西端沿いに出るので、工場のノコギリ屋根を眺めながら、まだまだ北へ…工場西門を過ぎ、左手に縦長オレンジの郵便局看板が見えて来た。その手前には、店頭駐車場にブルーシートを張り、簾を置いた、おぉ!こんな所に古本屋さん!二階窓には『和本 古文書 書画 骨董』の貼紙があり、店頭には『太陽』や芸術系の雑誌&ムックが並ぶラックがひとつ、蕎麦ちょこの詰まった箱、骨董&陶器の並ぶショウウィンドウがある。ちょっととっつき難そうだが、実は骨董や書画類は二階に集められているようで、小さな一階店内に入ると、そこはれっきとした古本屋さんなのである。両壁には白木の本棚が設置され、真ん中にも同素材の背中合わせの棚が一本。左壁と真ん中は低い平台付きとなっている。入口横には金属製ラックが置かれ、奥にはマイルドな梶原一騎風店主の座る帳場があり、何と両耳イヤホンで何かを聴きながら「竜馬がゆく」を読みふけっている…自由だ。右壁はビジュアル大判本・音楽・手塚治虫・矢口高雄・歴史・古代史・釣り・茶道・刀剣・骨董・陶芸・柳宗悦などが並ぶ。釣りと茶道には古い本多し。向かいは日本文学・歴史小説・松本清張・司馬遼太郎・石川啄木・実用・心関連・浜松関連。入口左横には少なめの文庫と美術図録類の姿が。左側通路は、壁棚に日本語・幕末・詩集・児童文学・小林多喜二・宗教・思想・政治・哲学・静岡郷土本が収まり、下には紙物や和本の姿も確認出来る。向かいは辞書・実用・山岳・出版&本&古本関連が並ぶ。基本硬めであり、奥底に硬い意志の流れを感じさせる棚となっている。値段は普通〜ちょい高だが、所々に隙もあり。二冊選んで店主に声を掛けるが、司馬遼太郎の世界にどっぷり漬かっているようで、まったく気付いてくれない。多少大きめの声で「すいません!」と言うと、イヤホンを慌てて外しながら「あっ、おっ、こりゃすいません。いらっしゃい」と照れ笑い。そして精算しながら「あの〜、お時間はありますか?」「えっ?」「良かったらコーヒーでも」と言うことで、奥の平台を利用したベンチに腰を落ち着け、嬉しい古本屋さんの歓待を受ける。熱いコーヒーを啜りながら、お店の成り立ちや店主の様々な憂い、それに古本屋さんを開いて(開店三年目とのこと)人と出会いつながりを持つ喜びについて拝聴する。照れながら語る、志の清く正しい“街の古本屋稼業”の在り方に賛同し、お店の継続を強くお願いしておく。そして表で、日曜なので不気味に静まり返る巨大工場に見下ろされ、差し出された手をがっちり握る。古本屋さんと握手!…ふぅ、今日もまた面白い古本屋さんに出会ったもんだ。朝日ソノラマ「写真事件帖/井上光郎」新書館「阿呆船/佐藤史生」を購入し、何故か新品ノートも一冊いただく。

そしてお店の近所で見かけた恐ろしいもの!駐車場で遊ばぬよう注意を促す看板なのだが、人物のイラストが不気味この上ないのだ。杉浦茂タッチに見えなくもないが、手が、手がっ、キャーッ!…これは完全なるアウトサイダーアートです…。
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