2025年04月24日

4/24建立(こんりゅう)セブン像!

午後三時過ぎに、巨大な『東宝スタジオ』近くの砧の住宅街に流れ着く。その住宅街で小さな発見が幾つかあったのだが、まず第一は以前紹介した『野村胡堂旧居地』(2020/12/10参照)だが、古めかしい門構えが消失し、真新しいアパートに変貌しているではないか……うぅ、残念。植栽スペースにあるピカピカの説明板だけが、今やここが野村胡堂が住んでいた場所であることを伝えている。
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名残があるだけマシと言えるが、やはり味気ないのは否めぬのである。だがそれとは逆に、素晴らしい物がいつの間にか建立されていた公園もあったりする。砧八丁目の『砧八丁目児童遊園』に素晴らしき“ウルトラセブン像”が出現していたのである!おぉ、これは、何と神々しい……FRP製のピカピカさもあって、眩しさが倍増!それにしてもこのセブン像は、必要以上に現代的にブラッシュアップした作りではなく、あくまでも俳優・上西弘次が中に入っていた、五頭身半の親しみのあるセブンであるのが嬉しい。出来ればこれは夜、目を黄色く光らせていただきたいものである(ちなみに台座には、『2023年11月3日建立』とある)。
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そんな些細な発見をしつつ、下北沢にササッと移動。「ほん吉」(2008/06/01参照)で集英社「名探偵クマグスの冒険/東郷隆」文藝春秋「彼岸に往ける者よ/横尾忠則」光文社「異形コレクション アート偏愛/井上雅彦監修」を計330円で購入する。さらに「CLARIS BOOKS」(2013/12/01参照)にて、めるくまーる「注目すべき人々との出会い/G・I・グルジェフ」を700円で購入し、井の頭線とすぎ丸を乗り継ぎ、阿佐ヶ谷に帰還する。
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2025年04月23日

4/23雨の吉祥寺でわりと買う。

シトシト雨に祟られて、高井戸と八幡山の中間に午後一時過ぎに流れ着いたので、高井戸への谷を下って、雨の吉祥寺に繰り出す。最初は「よみた屋」(2014/08/29参照)に姿を現し、雨除けのビニールでガードされた見難い店頭棚を、時に表面の水滴を拭き取りながら確認して行く。講談社の「少年少女世界文学全集」がズラッと並んでいたので、目玉クリップを外してビニールを捲り、一冊取り出す。「フランス篇(5)青い鳥 ばらいろ島 首なしうま」である。お目当てはポール・ベルナの少年探偵小説「首なしうま」。110円で購入する。続いて「古本センター」(2017/03_06参照)へ。処分品棚からタララララッとたちまち四冊を抜き出してしまう。黒色戦線社「金子ふみ子獄中手記 何が私をかうさせたか 増補決定版」東西企画「浅草の玩具の魂 ガンタマ/神谷僚一 イラスト谷岡ヤスジ」荒地出版社「宝を探せ トーマス・ヘルム」壹誠社「足で見た南米 どんな人が南米へ移住できるか/大塚謙四郎」を計390円で購入する。「足で見た南米」は昭和三十年刊の南米移住指南書である。後見返しに古い「小宮山書店」の古書店ラベルアリ。関東折り込みの南米地図が、わかりやすく素朴でプリティーで、懐かしい印刷の感触にも感激してしまう。
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さらに「一日」(2017/08/11参照)のガレージで実務教育出版「昭和かわら版 32ジャンルで見る世相の流れ/上野昴志監修」を110円で購入し、さらにさらに「百年」(2008/09/25参照)で21世紀ブックス「おもちゃの作り方/石川球太」を550円で購入する。ふぅ、雨なのにわりと買ったな。

※お知らせ
来る5月18(日)に、「断捨離血風録」&「古本屋ツアー・イン・日下三蔵邸」同時発売&本の雑誌50周年を記念して、ミステリ評論家・日下三蔵氏とトークさせていただきます。もちろん話題は、“魔窟”とまで呼ばれたあの書庫について。スペシャルゲスト、S堂のO氏も登場しますので、ぜひともみなさま遊びに来て下さい!

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2025年04月22日

4/22〜する慎太郎。

朝から強い風の音を聞きながら、ラララと楽しく原稿書き。そして午後。昨日屋内各所の古本山から削り出しておいた古本を、特大ダンボールに詰め、カートに載せて戸外へ。ガラゴロと運び続け、やがて西荻窪「盛林堂書房」(2012/01/06参照)に到着。最近連続して行っている買取を依頼し、ダンボールの中身を帳場にガンガン積み上げる。店主・小野氏が査定を進めている間に、「フォニャルフ」をたっぷりと補充入れ替えする。そして買取成立後、小野氏の次回「萬書百景市」のデジタル目録作りを見学したり(入力用に積み重なった本タワーを見るだけで、古本涎がダラダラ……)、幾つかの仕事の話をしたりする。そこに現れた「Re-ClaM」三門氏と挨拶を交わし、そう言えばまだ店頭を見ていないことに気付き、今さら表に出る。角川書店「昭和文学全集」の付録の20ページ小冊子「昭和文学アルバム」の、上林曉・外村繁、石原慎太郎、松本清張の三冊を計300円で購入する。上林曉のページには、『荻窪の古本市にて』という、上林が今は亡き『荻窪古物会館』で立ち読みしている貴重な写真が掲載されている(この写真と松本清張アルバムについては、2018/04/12参照)。そして昭和三十年代の阿佐ヶ谷駅に立つ外村の写真が、とにかく最高である。石原慎太郎のアルバムは、サッカーをする慎太郎・スキューバダイビングをする慎太郎・スポーツカーでドライブする慎太郎、真面目に執筆する慎太郎・映画に出演する真太郎・映画を演出する真太郎・磯を散歩する慎太郎など、キメまくるモデル顔負けの写真が満載。弟の裕次郎も写真と文章で登場している。
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そして小野氏から、日本古書通信編集長・樽見博氏の私家本「古い話」を渡される。樽見氏が“三昧堂”の名で「日本古書通信」に連載していた記事を、抜粋してまとめたものである。二〇二五年十二月号で終刊となる「日本古書通信」とお別れする記念に作ったそうである。なんだかちょっと、寂しくなってきたなぁ……。
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2025年04月21日

4/21顔は小っちゃくならない。

午後三時前に桜丘の住宅街に流れ着いたので、そこかしこで満開になっている躑躅の匂いに時に陶然としながら、経堂に向かい「ゆうらん古書店」(2022/09/25参照)着。実業之日本社「開国マーチ/荒木経惟=写真 藤井誠二=文」平凡社「世界の客船/写真=中村庸夫 文=柳原良平」を計600円で購入する。先週に引き続き、ここで大きめの本を買ってしまった……。その後は小田急線→井の頭線→すぎ丸と乗り継ぎ、素直に阿佐ヶ谷に帰る。そして帰り道の「銀星舎」(2008/10/19参照)で、店頭棚の虎馬書房「米沢嘉搏に花束を/『米沢嘉搏に花束を』制作委員会編」が即座に目に留まり、300円で購入する。マンガ評論家・米沢嘉搏の仲間や家族や近親者が、米沢のダークサイド&プライベートに斬り込む、大体一周忌記念本らしい。参加しているメンツがマニアックに豪華すぎてクラクラしてしまう……。
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精細な表紙イラストはみやわき心太郎である。

そしてこれを買いつつ、久々に旦那さん店主にご挨拶。すると「あぁっ!久しぶり!」と苦笑しながら帰宅し、すぐさまゲラを一つ戻し、ふぅ〜〜〜と大きな息を吐き、ゆったりと弛緩する。後はのんびりしながら、「悪魔の手鞠唄」の続きでも読むことにしようか。
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2025年04月19日

4/19「春秋展」との相性がグッド!

正午前に『新宿御苑』際の閑静な住宅街に流れ着く。その過程で、ビルの谷間に取り残された飲屋街の近くに、不思議なモルタル住宅を発見する……後は普通の二階屋なのに、一階全面に上部に飾り窓の付いた、二つの玄関が近接して存在しているのだ。
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その古さと特殊な構造から、二世帯住宅やアパートでないのは確実である。ということは、これはいわゆる“ちょんの間”の名残なのではないだろうか。もちろんかつてはこんな鎧戸みたいなものではなく、軽やかなガラス扉が付けられていたのではないだろうか……うぅむ、街はやっぱり刺激的だなぁ。そんな妄想に囚われながら代々木駅に向かい、松本竣介の入口(2025/04/03参照)から総武線ホームへ。おっ、ちょうど三鷹行きがホームに滑り込んで来たところだったので、ラッキー!と喜び乗り込む。そして各駅に停まりながら高円寺駅で下車。「西部古書会館」(2008/07/27参照)の『春秋展』一日目に飛び込む。時刻は午後一時であるが、館内は初夏のような陽気に乗せられたのか、結構な賑わいを見せているのであった。古本修羅たちと棚前で押し合いへし合い譲り合いながら、何だか相性良くたくさんの古本を腕の中に抱え込んでしまう。創元推理文庫「パーカー・パインの事件簿/アガサ・クリスチィ」(28版色背)学研 3年の科学1986年1月第2理科教材「おばけ・妖怪科学ずかん モンスターランド」(表紙&カラーグラビア16Pは水木しげる。そして“おばけ・妖怪”は理科ジャンルなのか、学研!)科學畫報社「科學畫報 昭和五年七月號」ポプラ社「母子鳥/北條誠」(カバーナシ)偕成社 少女小説シリーズ「友情のかけ橋/中村八朗」信友社「歴史物語 少年使節の旅/野田宇太郎」ひまわり社「きものの絵本/中原淳一」(昭和28年)サンリオ出版「音のそとがわで/井上陽水」を計2350円で購入する。嬉しいのは以下の三冊。ふんだんなイラストがとにかく美麗な「きものの絵本」、文学の旅人・野田宇太郎がこんな児童物を書いていたなんて驚いた「少年使節の旅」、そして少女悲劇小説と思いきや実は少女探偵小説の「母子鳥」である!
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2025年04月18日

4/18そうだ、あれを買いに行こう。

何だか夜中に目覚めてしまったので、ついでだとデザイン仕事をひとつ片付けつつ、長らく読み続けていた岩谷書店「悪魔が来たりて笛を吹く/横溝正史」をようやく読了する……面白かった。殺人のトリックなどはほぼどうでも良く、『何故殺人が行われるか?』の動機のミステリーなのである。…それにしても、横溝センセイはヒドいムゴいことを考えるもんだ……そりゃぁ、悪魔が誕生しちゃうよ。というわけで、次は講談社「悪魔の手鞠唄」を読み始めてしまう。そして一旦寝床に潜り込んで、朝。消防設備点検が行われるため、急いで部屋の中を片付け、どうにか対応。ふぅ、よし。古本を買いに行くことにするか。あっ、でも今日は催事はやってないのか……そうだ、あれを買いに行こう!残っていれば良いのだが……と午後一時の下北沢駅頭に立つ。夏のように明るく暑く白っぽい駅前広場は、いつもより人が疎らなので、なんだか白昼夢のような景色である。そんなことを感じながらまずは「ほん吉」(2008/06/01参照)へ。店頭で草思社「絵で見る明治の東京/絵と文 穂積和夫」を手にすると、献呈署名入りであった。この本を手にしたことにより、穂積和夫がアイビーファッションのイラストだけではなく、建築関連のイラストを多く手掛けていたのを知る。草思社「大人の女は美しい/長沢節」(穂積の絵の師匠は長沢節である)とともに計660円で購入する。続いて『茶沢通り』を渡って「古書ビビビ」(2009/10/15参照)へ。店頭棚から一冊掴んで、明る過ぎる戸外から薄暗い店内に眼を慣らしながら奥に進むと、目的の本がまだちゃんと売れ残ってくれていた。徳間書店 ワールド ホラー・ノベル シリーズ「魔女を焼き殺せ/A・メリット 山下諭一訳」である。
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新訳が出たとは言え、二千円は安い!と見つけた時から思っていたのである。桃源社「猫の蚤とり武士/国枝史郎」とともに計2250円で購入する。そしてもうちょっと古本が買いたくなったので、井の頭線に乗って吉祥寺まで移動。「よみた屋」(2014/08/29参照)でNAL「FANTASY The Golden Age of Fantastic Illustration/BRIGID PEPPIN」を110円で購入する。19〜20世紀のファンタジーイラスト集で、大判の洋書。ノドが割れ気味でページが外れていた部分があったので、表に出されてしまったのであろう。だがこのくらいなら直せるぞ。

※本の雑誌社より、「古本屋ツアー・イン・日下三蔵邸」と「断捨離血風録」の書影が届く。早くこの奇妙なセットを、書店で目にしたいものである。
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本の雑誌新刊案内→https://www.webdoku.jp/kanko/
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2025年04月16日

4/16九年ぶりの新刊は五月二十二日発売!

というわけで、昨年末からコツコツ作業していた新刊の発売日がついに決定!九年ぶりの“古本屋ツアー”シリーズ、「古本屋ツアー・イン・日下三蔵邸」(本の雑誌社)は五月二十二日(木)発売!「盛林堂書房」のお手伝い、“盛林堂・イレギュラーズ”として、ミステリ評論家・日下三蔵氏の“魔窟”と言われるほど本で埋まりまくった、日本屈指のミステリ&SF&特撮&アニメ&コミック書庫(本邸書庫&マンション書庫&臨時アパート書庫)を、蔵書&資料が機能するよう片付けて片付けて、十年間片付けまくる、悪夢のように異常でありながらも、やがて奇蹟を生み出す物語。何万冊もの本を動かし、何万冊もの本を買い取り、埋もれたミステリレア本&ダブり本を発見し、疲労困憊する重労働の日々……私はこれからプロフィールに、『日下三蔵邸書庫を十年間片付ける』という実績を加えることにしよう……。そんな長年ブログに発表して来た『古本屋ツアー・イン・日下三蔵邸』の記事およそ四十を加筆修正して一冊に。同時発売となる、「本の雑誌」の連載をまとめた日下三蔵氏の「断捨離血風録」の副読本としてもお楽しみいただけます……『ポケットモンスター 金・銀』みたいなものか……。なので装幀も共通で楽しめるようになっており、帯の惹句も巧みに呼応。いやぁ、柔らな発想のこんな本初めてなので、とてもワクワクしております。発売までまだ一ヶ月ほどありますが、どうかこの風変わりな新刊を、何とぞよろしくお願いいたします!
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これは二冊のカバーラフである。上が「断捨血風録」、下が「古本屋ツアー・イン・日下三蔵邸」。

本の雑誌新刊案内→https://www.webdoku.jp/kanko/
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2025年04月15日

4/15それでも古本はやって来る。

色々細かくこなさねばらぬため、強い風の音を聞きながら家に閉じ篭り中。一歩も外に出る予定なし。だがそんな日でも、恐怖新聞のように大好きな古本が家に届いてくれた!それでも古本は、やって来るのだ!ヤフオク落札品の、春陽文庫「殺人請負業者/大下宇陀兒」である。ライバルなしの千円にて落札す。昭和二十六年刊のカバーナシタイプで、本文はニ段組み。表題作を含む全七篇の短篇集である。
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そんなささやかな新入りを愛でながら、あれこれ些事を片付けていると、午後一時半からCSで映画『テキサスの五人の仲間』が放送されるのに気付いてしまい、ダメだとわかってはいるが、やはりついつい観てしまう……そして抜群の面白さとスゴさを再認識する。1968年の、一応西部劇B級映画なのだが(コメディ西部劇と紹介されることが多いようだが、ちょっと違うと思う)、とにかく壮大な前振り仕掛けが面白過ぎて、詳しいことはネタバレの恐れがあるため、全く書くことが出来ない。ただ、ヘンリー・フォンダの浅ましく物欲しげな顔芸は抜群だと言っておこう。あぁ、楽しかった。それでは仕事仕事。

※「日本古書通信 2025年4月号」のリレー連載『ミステリ懐旧三面鏡』は、盛林堂小野氏の番。特殊なセロファンカバー&帯について、人々を底無しの帯地獄へと引きずり込む、マニアックな知識を披露しております。
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2025年04月14日

4/14「デカイ本をありがとうございます」。

昨日はずっと家で原稿書きに勤しむ。だが勤しみつつも、香山滋「惡魔の星」を読了し、横溝正史「悪魔が来たりて笛を吹く」をようやく終盤近くまで読み進め、高木彬光「幽霊復活」も短篇二作を読了する。やっぱり本をとっても読むのは楽しいね。そして本日は、午後二時前に赤堤に流れ着いたので、見慣れぬ静かな白昼の住宅街を縫うように進み、経堂に出て「ゆうらん古書店」(2022/09/25参照)へ。店頭で何を血迷ったのか、大きな本を掴んでしまう。店内に進んでそれを帳場に差し出すと、店主・今村氏に「デカイ本をありがとうございます」とお礼を言われてしまう。すかさず「こんなデカイ本を買うことになるとは、思ってもみませんでした」と返し、二人で顔を見合わせ苦笑する。国書刊行会「写真集 映画黄金期 小屋と名作の風景 上・下/国書刊行会編 遠藤憲昭解説 エッセイ藤森照信」NADifFFの森山大道メモ帳二冊を計700円で購入する。メモ帳についても今村氏に「大道のメモ帳もありがとうございます。でも、すぐ、埋まっちゃいそうですね」と言われる。確かに書ける部分がそれぞれ62ページしか亡いのだが、ちょっと使うのはもったいない気が……。
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デカい上に上下巻の本と、小さな大道メモ帳二冊である。

その後は小田急線と井の頭線を乗り継いで吉祥寺に出る。「古本センター」(2017/03/06参照)では潮文社リヴ「世界のミステリー●事実は科学を超えて/中岡俊哉」を50円で購入。さらに「よみた屋」(2014/08/29参照)に足を運び、講談社ノベルス「匣の中の失楽/竹本健治」春陽文庫「蝶々殺人事件/横溝正史」朝日ソノラマ「アメリカン・ボーイズ・ハンディブック/ダニエル・C・ビアード」を計275円で購入する。やはりデカイ本は当然の如く重い!と実感しつつ、リュックをがっちり肩に食い込ませながら帰宅する。
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2025年04月12日

4/12「おへそ」で小爆発。

午後二時過ぎに武蔵境の、緑陰濃い玉川上水際に流れ着いたので、駅方面に下りつつ「おへそ書房」(2019/07/28参照)に立ち寄る。角川文庫「本陣殺人事件/横溝正史」サンポウ・ノベルス「怪奇長編時代小説 神変稲妻車/横溝正史」学研M文庫 伝奇ノ匣4「村山槐多 耽美怪奇全集/東雅夫編」を計1950円で購入する。「おへそ書房」は時々小爆発があって好ましいな。「村山槐多 耽美怪奇全集」が千五百円なのは嬉しいお買い得であった。村山槐多の作品がギトギトギラギラ赤く輝いているのは当然のことなのだが、実はこの本のキモは津原泰水による中編小説『音の連続と無窮変奏(槐多カプリチオ)』なのである。
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そんな獲物たちを手にしてウキウキと、武蔵境駅から中央線に乗り、三鷹駅で総武線各駅停車に乗り換え、三十分ほどで高円寺着。「西部古書会館」(2008/07/27参照)の『好書会』一日目に遅刻して飛び込む。まだまだ混み合う会場をじっくりしっかり一巡し、東京新聞出版局「謎の拳法を求めて/松田隆智」日本出版社「黒騎士物語/小林源文」中央公論社「少年航空兵/北村小松」(函ナシ)を計550円で購入する。「少年航空兵」は昭和十二年刊の戦意高揚児童小説で、巻末には『海軍少年航空兵志願者のために』『陸軍航空少年兵志願者のために』という航空兵志願少年のための、詳細なテキストが併載されている。ちなみにこの本の表見返しには、康徳八年に新京(『康徳』は満州の元号であり、新京は満州の首都である)で購入したとの書き込みアリ。
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そんな風に、いつものように古本でバッグを重くして、トボトボと家路をたどる。
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2025年04月11日

4/11「今日は買ってますねぇ」。

まだ暗いうちから超早起きし、デザイン仕事をひとつ懸命に仕上げる。一段落着いたところで、一旦寝床に潜り込むが、一時間ほどして起床する。そして午前九時過ぎに外出し、午前九時五十分の御茶ノ水駅に姿を現す。『ニコライ堂』に挨拶して坂を陽気に下り、『太田姫稲荷神社』にお詣り。午前九時五十六分に「東京古書会館」(2010/03/10参照)前に到着すると、『書窓展』一日目を待ちわびた古本狩人たちが、すでに長い列を作っていた。列は『明大前通り』まで伸び、さらに曲がり込んで坂を上がっている。その最後尾に着くや否や、列はズルズルと動き始め、たちまち古書会館内に吸い込まれて行った……たくさんの人がいるのに、何とスムーズに進んで行くことか!と古本屋さんの人&荷物捌きに感心していると、この身はたちまち賑わいの地下ホールの中であった。まずは左奥の古書だらけの「あきつ書店」棚に向かい、人垣越しに棚に挑み始めたその瞬間、両肩をガシッと後から掴まれた。何だ?逮捕!?と振り向くと「小山さん」と北原尚彦氏の、マスク越しの笑顔が光っていたのであった。挨拶するとともに、後で一緒に本の雑誌社に行くことを約束し、一旦バラける。そして今日の「あきつ書店」は本当に素晴らしく濃厚で、思いっきり興奮してしまった。たちまち腕の中に十冊弱が収まったので、ホール内で出会う知り合いたちに「今日は買ってますねぇ」と何度も言われてしまう。あぁ、楽しい。講談社 少年少女世界探偵小説全集14「百万ドル真珠事件/ビガーズ」(カバーナシ)アトリエ社 現代ユーモア小説全集4「街頭連絡 医者と坊主/北村小松」中央公論社「海のない港/牧逸馬」(函イタミ)誠光堂「一日廿分間宛三百六十五日 子供に聞かせる科學の話/原田三夫」創元推理文庫「誘拐殺人事件/ヴァン・ダイン」(再版白帯元パラ)桃源社「悪魔の火祭/高木彬光」(昭和34年ハードカバー版)東京文藝社「幽霊復活/高木彬光」筑摩書房「YASUJI東京/杉浦日向子」を計四千円で購入する。いやぁ、買った買った。「幽霊復活」「街頭連絡」「海のない港」「YASUJI東京」が嬉しいですな。
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そして偶然館内レジの会計で、申し合わせたように隣り合わせた北原尚彦氏と、地上に出てちょっと神保町を流しながら『本の雑誌社』へ。ひとり営業マンの炎さんに、「古本屋ツアー・イン・日下三蔵邸」の再校ゲラを手渡す。これでこの新刊の私の作業はほぼ終了した。後は本になるのを待つばかりである。さらに愉快にセットでデザインされた、日下三蔵氏の「断捨離血風録」と「古本屋ツアー・イン・日下三蔵邸」のカバーラフを見せてもらったりもする(帯の惹句も本同士が呼応する凝りよう……)。そんな打ち合わせを終えたら、北原氏とともにさらに別な打ち合わせをひとつする。するとあっさり、非常に楽しみな企画のゴーサインが出たので、二人して喜色満面となる。がんばらなければ!後は三人でひたすら古本話に打ち興じる。そしてその時に、北原氏より、氏の資料文献探しの師匠であるホームズ研究家からの預かり者を手渡される。長谷部史親氏が店主だった古本屋さん「泰西書院」の第1位号古書目録である。以前「日本古書通信」に掲載された、連載三年目記念座談会の記事を読み(私が『泰西書院の縦長の目録自体が貴重な資料ですね。古本屋ファンとしてもミステリーファンとしても、欲しい!』と言っている)、譲って下さったのである、うわぁ、ありがとうございます!ぬぉぉ、探偵小説や探偵雑誌が、載ってる載ってる。改造社「テキサス無宿 他三十一篇/谷譲次」が三千八百円!九鬼紫郎の「呪文塔の恐怖」二千円!……噫々。
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2025年04月10日

4/10代々木八幡←→代々木上原。

午後一時過ぎに富ヶ谷の谷に流れ着いたので、そそくさと代々木八幡の「リズム&ブックス」(2011/08/10参照)へ……だが、開いていない。ドアには仕入れのため14時頃開店とのお知らせが貼り出されていた。むぐっ、仕方ないな。というわけでどうにも古本を買わずにはおられないので、テクテクと西に歩き始め、程なくして代々木上原駅に到着。急坂下の「ロスパペロテス」(2008/07/14参照)でようやく古本にありつく。TOTO出版「バッドシティの快楽学東京都市学校2/榎本了壱=監修」角川文庫「拳銃の詩/藤原審爾」評論社「英訳カレッジねえちゃん/園山俊二 トミー植松訳」旺文社文庫「終身未決囚/有馬頼義」ちくま文庫「怪奇探偵小説傑作選5 海野十三集/日下三蔵編」を計880円で購入する。これはなかなかの収穫であった。そして時刻は午後一時五十分である……今から代々木八幡に引き返せば、もう「リズム&ブックス」は開いているのではないだろうか?そう気付いてしまったので、また馬鹿みたいにテクテク歩いて代々木八幡へ。そして『井の頭通り』沿い交差点のビル一階奥を覗き込むと、やった開いている。ササッと薄暗い店内を一周し、新潮文庫「ナチュラル・ボーン・キラーズ/J・オーガスト J・ハムシャー」を百円で購入し、坂を上がって風の強い『山手通り』に出て、バスに乗って阿佐ヶ谷に帰還する。最後に「古書コンコ堂」(2011/06/20参照)に立ち寄り、光文社「東京 文明開化遺跡漫歩/木村毅」を110円で購入してから帰宅する。
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この三冊がやはり良いところ。「カレッジねえちゃん」は英訳本なのだが、ちゃんとオリジナルの四コマ漫画が掲載されているので、普通にコミックとしても楽しめる。
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2025年04月09日

4/9広告登場!

午後二時半に爽快な青空の下の砧に流れ着いたので、『ウルトラマン商店街』を遡上して祖師ケ谷大蔵駅に出て、すぐさま下北沢に向かう。まずは「ほん吉」(2008/06/01参照)に向かい、店頭棚とワクワクしながらにらめっこ。春陽堂少年文庫「ロビンソン漂流記 前篇/デフォー 平田禿木」ひかりのくに昭和出版社「スポーツ絵本 巨人軍 ジャイアンツ/東京読売巨人軍監修」を計660円で購入する。
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前篇だけとは言え、店頭で春陽堂少年文庫が買えたのも嬉しいが、なかなか強烈な絵本「巨人軍」出会えたのもまた嬉しい。1964年刊で、写真を元にして描いたであろう、天然色でダイナミックな昭和野球の絵柄が好ましい。文章はすべて五七調でテンポ良くまとめられている。続いて「古書ビビビ」(2009/10/15参照)に赴き、秋田書店 カラー版ジュニア入門百科6「プロ野球教室/阪神タイガース監督 村山実監修」(カバーナシ)を250円で購入する。1971年刊の、プロ野球を楽しく鑑賞するためのガイドブックである。そして店内で欲しい本を一冊見つけてしまうが、かなり悩んで今日は買うのをやめておく……次来た時残っていたら買うことにしよう……。

※そろそろ書店に並んでいる「本の雑誌 五十周年はるばる号」の連載『毎日でも通いたい古本屋さん』では、下町の幻想系古本屋さん「古書ドリス」に突撃。中井英夫の署名本を入手しておりますが、実はかなり心残りの本を文章内で買うと誓っていたりします……だが、まだ買ってません……次回行った時に買うことにしよう……。そして自社広告ページには、ついに「断捨離血風録 3年で蔵書を2万5千冊減らす方法/日下三蔵」とそのサブテキスト「古本屋ツアー・イン・日下三蔵邸/小山力也」が登場!発売は五月下旬となっておりますので、みなさまお忘れなく。現在鋭意製作中であります!
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2025年04月08日

4/8オリジナルで再読予定。

昨日は午後二時半に三鷹台の丘の上に流れ着いたので、『井の頭通り』に出て西進し、「よみた屋」(2014/08/29参照)を訪ねる。鳳山社「デザインの意味/H・Bデザイン研究会編」を110円で購入する。1965年刊の、写真&図版豊富な人間の生活の中にある、人間の作り出したデザインについて考察する一冊で、監修は今和次郎が務めている。ならば素通りする訳にはいくまいて……。そして本日は朝からゲラ読みを続けつつ、とある原稿書きの資料のために、押入れからとある映画のVHSテープを探し出す(その過程で、マキノ正博監督の昭和16年の名作江戸ミステリ映画『昨日消えた男』のビデオも発見する。元ネタはアガサ・クリスティー……)。そしてそれを観ようとデッキに入れると、ウィンウィン妙な動作音を発しつつ、テープが無惨につかえてしまった。な、なんてこった。しばらくの間、どうにかして取り出そうとするが、もうどうにもならないらしい……クスン。そんなことがありながら、午後一時過ぎに溜まっていた不要古本を特大箱に詰めて、。西荻窪「盛林堂書房」(2012/01/06参照)に持ち込む。査定を進めてもらいつつ、お仕事の話も色々と。そして無事交渉成立後、いつものように古本を売ったお金で古本を買うことにする。店主・小野氏に「何か面白いものを」と所望すると、しばらく奥を捜索した後出して来たのは、カバーナシのポプラ社「惡魔の星/香山滋」であった。香山は大好物なので、一も二もなく三千円で即購入する。その昔々、ソノラマ文庫で読んだことがあるのだが、とっくのとうに話は忘れてしまっている。オリジナル版で再読する、良い機会だと言えよう!とここまで書いたところで、およそ四十年ほど前、渋谷『LOFT』内にあった新刊書店の一角に、小部屋のような空間があり、そこのガラスケース内にソノラマ文庫「悪魔の星」が結構な高値で売られていたのを、ふと思い出した。あれは、古本屋さんの出張店舗か何かだったのだろうか?
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2025年04月06日

4/6日曜のゲラ読み。

朝から新刊「古本屋ツアー・イン・日下三蔵邸」の再校ゲラ読みに勤しむ。プリントされた文字から浮かび上がる、過去の日下邸書庫を、本に埋もれながら、レア本に出会いながら彷徨い続ける……だが午前九時四十五分に現実に『ハッ!?』と帰還し、一瞬外出する。テクテク『早稲田通り』を東に歩いて高円寺に向かい、昨日も訪れた「西部古書会館」(2008/07/27参照)の『大均一祭』二日目(百円均一)へ。開始早々なのに大賑わいで、カゴにすでに古本を満載した古本狩人たちが、殺気を放ちながら棚の前を埋め尽くしている。器用に杖でカゴを引き摺りながら通路を進む、器用な老狩人の姿も……。そんな彼らの間を縫い、擦り抜け、時にぶつかり、館内を素早く一周。講談社「五木寛之雑学対談/装幀・似顔絵 和田誠」有光書房「外骨 わいせつ廃語辞彙・わいせつ風俗史」(増補版 特製本 限定二〇〇のうちNo.95)朝日新聞社「20世紀イメージ考古学/伊藤俊治」を計300円で購入する。途中『馬橋公園』で満開の桜を楽しんだ後、トコトコ家に帰ると。ポストに日曜日なのにヤフオク落札品が届いているではないか。ありがたいことである。世界文化社「メルヘンの部屋7 香りのおもいで/詩と文・中井英夫 画・建石修志」である。ライバル一瞬ありの510円にて落札す。見開きが、中井の四行の脚韻詩&解説&香水紹介と、建石イメージイラストで構成される、全30ページの文庫サイズハードカバー本である。本来はこれに音楽カセットと詩画集が付属しているのだが、これは『メルヘンの部屋』本体のみ。早速中井英夫の世界に潜り込みたいところだが、ちょっと我慢して再びゲラ読みに邁進し、次第に強くなる春の風の音を聞きながら、文字の中の日下三蔵氏邸書庫に潜り込む……。
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2025年04月05日

4/5春の荻窪・高円寺。

午後一時半に南荻窪に流れ着いたので、道々の桜の花を眺めながら駅方面へ。まずは「竹中書店」(2009/01/23参照)で実業之日本社「短篇小説集 招かれぬ客/森田たま」未来社「赤城畫帖/高村光太郎」を計400円で購入する。帳場に座るのは、ついぞ見かけたことのない女性であった。娘さんであろうか?続いて「古書ワルツ荻窪店」(2020/07/30参照)で平野田鶴子「平野謙を偲ぶ」小学館入門百科シリーズ86「特急入門/増田浩三」を計440円で購入する。棚上に横積みされていた入門百科シリーズの中から選んだ「特急入門」は、良い拾い物であった。そんな獲物を手にしてから総武線に乗って高円寺に移動し、「西部古書会館」(2008/07/27参照)へ。午後三時前でも賑わっている『大均一祭』一日目(200円均一)を覗く。棚にブランクが生じ、もうだいぶ売れている感じなので、果たして買える本が残っているだろうか?と、遅れて参戦する者特有の思考に陥りながら、棚を見て行く……だが、そんな心配は杞憂であった。一生懸命丁寧に棚を見て行くと、たちまち腕の中には古本たちが喜び勇んで飛び込んで来るのであった。幻想文学出版局「ドラキュラ文学館 吸血鬼小説大全」宝島社「別冊宝島 帝都東京」朝日新聞社「地球の色は青かった 宇宙飛行士第一号の手記/ユーリー・ガガーリン」あかね書房「しのはきょろきょろ/谷川俊太郎作 和田誠絵」理論社童話プレゼント「チョコレート戦争/大石真・作 北田卓史・え」毎日新聞社「ガン・ファイター/津神久三(小林久三)」平凡社「明治大正實話全集 第三巻 強盗殺人實話/甲賀三郎」を計1400円で購入する。そんなに買わないつもりだったのに、たくさん買ってしまった……。「しのはきょろきょろ」は図書館揚がり本で、カバーごとビニールコーティングされており、喜び半分(上手に剥がせたら良いのだが、私の拙い素人技術ではちょっと難しそう)。なので殊更嬉しいのはこの三冊であろう。
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「チョコレート戦争」は1968年の第7刷でカバーバージョン。函からカバーに替わったのは、何刷からであろうか?というわけで函バージョンと記念撮影する。
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2025年04月04日

4/4一日中古本に関する仕事を。

朝から気合いを入れて、古本に関する仕事をこなしまくる。まずは連載の原稿書き。スラスラというわけにはいかないが、一歩前進して一歩下がる感じで、その前身が少しだけ長くて、ジリジリ文字数が埋まって行く感じ……何とか午前中にカタチにして、送付する。ふぅ。ちょっとだけ外に出て、ヤヤフオク代金を払いにコンビニへ。今日は古本屋さんに行けぬが、取りあえず古本を買う手続きはしたというところで、満足しておこう。午後は大阪に送る古本の準備を進める。すでに選定してあった古本を、クリーニングし値付し箱詰めにする。今月はちょっと量が多く、五十二冊がダンボールに収まった。古書棚に並ぶ分だけではなく、今月末から始まるあるフェア用の古本も含まれているので、こんな量になってしまった。
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カートに重いダンボールを載せて運び、郵便局から発送する。しばらくすると大阪「梅田蔦屋書店」に商品化されて陳列されるので、西のみなさま今しばらくお待ちください。そして後は、ひたすら「古本屋ツアー・イン・日下三蔵邸」の再校ゲラ読みに邁進する。あぁ、読めば読むほど異常な本を創っているという確信が深まって来る。人の家をこんなに片付けるなんて、我ながらどうかしてるよ……早くみなさまにこのクレイジーな、書庫片付け冒険世界をお届けしたいものである。そのためには、ゲラを読み続けなければ!……と言った感じで、今日一日が古本に塗れて慌ただしく過ぎて行くのであった。
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2025年04月03日

4/3色々な話題をワチャワチャと。

昨日はすっかり薄暗くなった午後六時前に、自由が丘の丘の上に流れ着く。慌てて駅方面に向かい、夜の「西村文生堂」(2013/09/10参照)に滑り込む。左側通路でジッと壁棚を注視し、。新書館「ペーパームーン 指輪大戦争ファンタジイ」を400円で購入する。よし、古本は買った。家に帰るぞ!と意気込むが、山手線が大混乱で大混雑…うぅ…そしてその余波なのか総武線も大混雑…うぅぅ。とすっかり都会の交通機関に心身を弄ばれて、疲弊して帰宅する。するとその疲弊をすっかり癒してくれるヤフオク落札品が届いていた。ライバルなしの500円で、まとめて四冊の児童書を落札したのだが、目当ての二冊が、金の星社の『少年少女21世紀のSF』シリーズなのであった。3「ソレマンの空間艇/石川英輔」10「火星地底の秘密/瀬川昌男」。中学校の図書館落ちで、函に傷みがあり(それにしてもよく函が残っていたもんだ)、後見返しには図書館蔵印と読者カード紙ポケットがあるが、この安値なら気にならぬ瑕疵である。やれ、嬉しや嬉しや。
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そして本日は午後二時半に千駄ヶ谷に流れ着いてしまったので、『明治通り』を離脱して、『代々木駅東口』を目指す。おぉ!かつて松本竣介が描いた、特徴ある出口の多角形庇屋根は今日も健在で、しとしと雨を受け止めている。この屋根が残されているのは、正に都会の奇跡と言えようか。下から見る骨組みも、魚の鰓のようであり、アールデコ装飾のようでもあり、いつまでも眺めていられる魅力を放っている。
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だがいつまでも眺めていると夕方になってしまうので、地下への階段を下りて上がって改札を抜け、総武線で中野に出る。一直線に「まんだらけ海馬」(2015/02/06参照)に向かい、通路安売棚から金星堂「新文學研究2」を550円で購入する。何故この、伊藤整編集で、横光利一・龍膽寺雄・左川ちか・上林曉・井伏鱒二等が寄稿し、北園克衛がカットを描いている昭和七年刊のレアな文芸誌がこの値段で……と疑問に思っていたら、後で確認すると表紙&口絵が取れかけていたのであった。だが、これならお茶の子さいさいで直せるぞ!と確信し、家に帰ったら直ぐさま修繕すことを誓う。だがその前に、。トコトコ高円寺まで歩いて「古書サンカクヤマ」(2015/02/02参照)に立ち寄る。青林堂「ダビデの眠る日/宮谷一彦」編集プロダクション映芸「映画芸術 2000年3月増刊号 足立正生零年」を計1600円で購入する。どちらも安くて、サンカクヤマに感謝である。
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4/3の嬉しい収穫。

そして家に帰ると、分厚い分厚い近代出版研究所「近代出版研究2025特大号・第4号 特集 書物百般・紀田順一郎の世界」が届いていた。物凄いお歴々の末席に名を連ね、アンケートに答えております。それにしても古本の話だらけ!そして古本屋探偵大大大人気!
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2025年04月01日

4/1四月の始まりは雨。

冷たい雨を幸いとして家に引きこもり、今日もゲラを読んでいる。だが午後に押入れから出たコミックなどを、濡らさぬよう注意深く携え吉祥寺へ。「バサラブックス」(2015/03/28参照)に素早く持ち込み、店内でおとなしく査定を待つ……何故なら外は雨だからだ。だから待つ、待つ、待つ………およそ三十分強で査定終了。無事交渉成立となった後、いつものよように古本を売った金で古本を購入してしまう。小学館 小学四年生 昭和48年8月号ふろく「小学四年生科学カラー図鑑 世界の珍獣奇獣」PARCO出版「宇宙の右翼 水中の左翼/巻上公一」を計二千円で。「世界の珍獣奇獣」は買取大量持込サービスということで、タダにしていただいた。ありがとうございます!「宇宙の右翼 水中の左翼」は音楽バンド『ヒカシュー』リーダー・巻上公一の奇妙奇天烈なエッセイ集である。巻上と言えば、大森一樹監督の映画『風の歌を聴け』で“鼠”役だったのを思い出す(ちなみに“僕”役は小林薫)。映画中映画の穴を掘るシーンが狂っていて素敵であった。
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続いて西荻窪に移動して「盛林堂書房」(2012/01/06参照)へ。新潮社 一時間文庫「二号/飯沢匡」「黄色い猫/吉行理恵」を計200円で購入しつつ、雨でクサる店主・小野氏と色々お話。ある本について調べてもらったり、新たな仕事について打ち合わせたり、「古本屋ツアー・イン・日下三蔵邸」&「断捨離血風録」について……あっ!ここで長話を楽しんでいる場合ではない。早く家に帰って、ゲラの続きを読まなければ。
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2025年03月31日

3/31四十六年前のアニメカレンダー。

正午前に下高井戸に流れ着いてしまったので、素直に昨日訪れたばかりの吉祥寺に出る……まぁ懐深い吉祥寺だ。きっと何かしら買えるだろう……。というわけでまずは「古本センター」(2017/03/06参照)へ。処分品棚はさらっと見ただけで店内に進む。ハヤカワ・SF・シリーズ「光の塔/今日泊亜蘭」フィルムアート社「怪獣玩具の冒険/神谷僚一」を計1540円で購入する。実はソフビ怪獣人形写真集「怪獣玩具の冒険」は買い直しである。以前連載の取材で「板橋書店」(2009/07/18参照)にて800円で購入していたのだが、去年の大阪の独り古本市の賑やかしのために送ったら、見事に売れてしまったのである。まぁいいや、とすっかり諦めていたのだが、いざ失った現物を安値で目にしてしまうと、何だか我慢出来なかったのである……嗚呼、古本バカ、ここにあり。続いて「よみた屋」(2014/08/29参照)では古本ではなく、東急レクリエーション「CALENDAR タツノコプロ1979」を330円で購入してしまう。今から四十六年前の、独特なバタ臭い魅力を放ちまくったアニメ製作プロダクションのオリジナルカレンダーである。『科学忍者隊ガッチャマン』『宇宙の騎士テッカマン』『新造人間キャシャーン』『ヤッターマン』『破裏拳ポリマー』……ふぅむ、懐かしい。
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その後は荻窪に移動し、「古書ワルツ荻窪店」(2020/07/30参照)で、集英社「まんが劇画ゼミ5 SF編 石森章太郎 松本零士 永井豪」を550円で購入する。この本、シリーズ全八冊の漫画家指南書なのだが、他に2『藤子不二雄 本宮ひろ志 望月あきら』6『楳図かずお 柳沢きみお 江口寿史』が断然気になってしょうがない。
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