2019年06月25日

6/25国立で古本屋さんと飲む。

昨日のこと。お昼前に雨の中を定点観測に出かけ、荻窪「藍書店」(2018/12/29参照)でハヤカワ文庫「X電車で行こう/山野浩一」を300円で購入する。夜になって国立まで外出。駅前の古本屋さん「みちくさ書店」(2009/05/06参照)前で岡崎武志氏と待ち合わせる。氏がひょんなことから、この「みちくさ書店」の番頭格・青木氏と知り合いになり、せっかくなので一献傾けましょう!という嬉しい飲み会にお誘いいただいたのである。しばし肩を並べて、比較的珍しいビル一階通路店内を散策し、途中帳場にいたグランジスタイルの青木氏にも挨拶。トレヴィル「ブレードランナー/W・S・バロウズ 山形浩生訳」(…帯に『映画ブレードランナー』と大きく書かれているので、「これが『ブレードランナー』の原作か…」と一瞬思うが、「いやいや、そうじゃないだろ。原作はディックの『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』だろ!」と即座に気付き、頭の中に大きな“?”マークを浮かべてしまう。訳者である山形浩生の相変わらず全能感溢れるあとがきに目を通すと、映画とはまったく別物の、2014年のニューヨーク・マンハッタンを舞台にしたSF都市小説らしい…)を800円で購入する。気付けばいつの間にか店内から姿を消し、表のベンチで陽気に寛ぐ岡崎氏を見つけ、直ぐ隣りの地下の居酒屋に入り、青木氏の仕事終わりを待ち受ける。ほどなく合流した氏と乾杯を交わし、徹頭徹尾古本屋さんについて楽しくお喋りし続ける。もちろん中心は「みちくさ書店」のことで、国立〜八王子間買取事情や今後の楽しそうな展開や他店との関係性などに加え、店名を「みちのく書店」「たちより書店」と時々間違われることや、本を送る場合の『厚さ三センチの攻防』や、もうひとつの店名「国立古書流通センター」の謎(これは昔数店共同で出店していた名残とのこと。ちなみにこの店名を見ると必ず岡崎氏は「日本唯一の国立(こくりつ)の古本屋やぁ〜」と鉄板ネタを披露せずにはいられないのだ)や、「ウチの店は何故か紙媒体に取り上げられないっ!」というような嘆きまで、様々に聞き出す。おかげでお店により一層の愛着が湧く結果に。古本とアルコールの素晴らしい効能で、夜は楽しく更けて行く…。
0624-1.jpg
左、ライタースキルを最大限に発揮し、様々なことを聞き出す岡崎武志氏。右、そんな様々な古本屋話を際限なく語ってくれるみちくさ・青木氏。

そして今日の午後、連載の取材を終えた後に(わりと高い本を買ってしまった…)、大阪に二十冊ほどの古本を送る。郵便局にG20の影響でもしかしたら配送が遅れるかもしれないと言われる。大阪のみなさま、いつものようにおかしな古本が棚に並ぶまで、しばらくお待ちくださいませ。
posted by tokusan at 09:09| Comment(0) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月23日

6/23ダブリの「SINKER」!

朝から色々こなしながら、大阪へ送る古本の準備も進める。取りあえず十五冊ほど集まったので、まぁ後は折々にゆるゆると加え、今月中には発送に漕ぎ着けることにしよう。そしてそんな過程で掘り出された二冊のノベルスがある。トクマノベルス「SINKER 沈むもの/平山夢明」1996年刊。平山夢明の小説デビュー作で、その当時、映画『羊たちの沈黙』とその原作者であるトマス・ハリスが起こした“サイコキラー”ブームに乗った作品である。だが、似たようなサイコキラー&連続殺人物が、雨後の筍のように出版されていた中で、この小説は遥かに群を抜く一級品なのである。顔を背けたくなるような悍ましい犯罪が、高い知性に裏打ちされ行われ、息をもつかせぬ緻密なプロットが、一般人の心理を軽々と超え、展開して行く素晴らしさ…あぁ、何度読んでも面白い。…と読んだ当時から思っていたので、他の人にもこの法外な面白さを伝えたくて、古本を売るようになってから何度も安値で並べていたのだが、残念ながら一度も売れた試しがない。だがそれなのに、常に名作と思っているので、安値で見かけたらどうしても手が伸びてしまうのだ。結果、家に何冊もの「SINKER」がストックされることになってしまったのだ。だが最近、ふとしたきっかけでこの本について調べてみると、その面白さと絶版になっているからなのか、エラい高値が付けられていることに気付いてしまう。アマゾンでは驚きの三万円弱。フリマサイトでもおよそ一万円前後で売り買いされているようだ。知らぬ間に手持ちのなんてことなかった本の価値が、ズドンと上がっている…いやぁ、喜ばしいことである。それだけどうしても読みたいと思う人が増えたってことか。こりゃあどうにかして、家の中からダブりを発掘しておかなければ!と思い、取りあえずの二冊確保となったわけである。まだ後二〜三冊はあるはずだが…。こういうチャンスは逃してはならぬので、一冊は近々値付(手心加えて)して「フォニャルフ」にでも並べておこうと思う。
sinker.jpg

そして絶賛楽しみ中の、我刊我書房 誌面覆刻「彩色ある夢/石野重道」だが、誌面が本当に美しくてうっとりしてしまう。聞けば誌面の元本は、西條八十の旧蔵書らしい。読み進める度に、『イナガキタルホ「一千一秒物語」の兄弟のような本だ』というような思いを深めてしまう。思わず作家社覆刻本「一千一秒物語」を取り出し、試しに見比べてみる。すると、二冊がやっぱり似ていることを感じ取る。ゆったりとした本文レイアウトも似ているし(「一千一秒」は25ワード×10ライン、「彩色ある」は20ワード×10ライン)、扉なんて瓜二つだ。
saisyoku_issen.jpg
出版は、「一千一秒」が1923年(大正12年)の一月で、「彩色ある」が同じく1923年の八月である。ともにタルホが装幀を手掛けていることだし、まぁ兄弟的に似通うのは当然か。覆刻だからこそ見出せる、小さな嬉しい発見である。
posted by tokusan at 15:22| Comment(0) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月19日

6/19水濡れ本の誕生。

憎むべきは水濡れ本である。紙が波打ち、何ページにも渡り醜いシミがのさばり、本の価値を貶めるあの状態。何故こんな本が生まれてしまうのか。何故気をつけて取り扱わないのか。確かに、突然の豪雨に本が濡れることもあるだろう。家内に水漏れが起こることもあるだろう。風呂場で読書することもあるだろう。夏場に薄手のリュックに本を入れていたら、背中の汗で濡れることもあるだろう。藏に入れっ放しにしておいたら湿気と雨漏りでやられることもあるだろう。だがそれでも、気をつけてさえいれば、本をあんな悲しくヒドい状態に貶めることは決してないはずである。俺は、水濡れ本など、一生涯絶対に生み出さない!…傲慢にもそう思っていた。今朝の午前六時までは…。早起きして色々こなそうと、布団から抜け出し、まずはお湯を沸かす。大振りのカップ一杯に緑茶を入れ、欠伸をしながら仕事部屋へ向かう。毎朝の恒例行事である。台所から、本の山が造り出す通路を、いつものように巧みな身のこなしでクリアしようと、足を踏み入れた時、入口横の壁に立て掛けてある、大きなカッター板(紙を切る時に下に敷くラバー製の板)に足先を引っかけ、身体が前方にぶわっと泳ぐ。て、転倒だけは何としてでも避けなければならないっ!と冷や汗をかきながら瞬時に判断し、同時に手にしたカップの地面との平行を維持しなければならないっ!とも判断し、手に力を入れつつ引っかけたのと逆の足を大きく前に踏み出し、泳いだ身体を押しとどめる。何とか転ばずには済んだ。だが、前に飛び出そうとするカップの力線を急激に止めた事により、カップ内のお茶が慣性の法則により、そのまま前方へ飛翔してしまう!量はおよそカップの四分の一。だがそんな少ない量でも、目の前に聳える文庫軍艦の下部に、水濡れ本を生み出すには充分な量であった…。慌ててカップを床に置き、お茶がかかったと思しき部分に手を伸ばす。手の感触と目視で、素早く水の掛かった本と掛かっていな本を分離しつつ、濡れた本はティッシュで拭いまくる。あぁ、それでも掛かったお茶は、たちまちに何冊かに浸透し、たちまち紙を波打たせてしまっている。紙が水を吸い上げるとともに、恐ろしい数のカバーと表紙の隙間やページの隙間に、お茶が毛細管現象で吸い上がって行く……や、や、や、やってしまった。あぁ、こんなちょっとした不注意で、あの忌まわしき水濡れ本が誕生してしまうのかと、反省することしきり。幸い被害を受けたのは、大した本と冊数ではなかったので、精神的ダメージは少なかったのだが、己の愚かな不注意で、水濡れ本が即座に誕生してしまうことに、恐れをなす。うぅむ、これからは本の近くでは、水物の取り扱いには、細心の注意を払わなければ。
mizunurehon.jpg

などと愚かな早朝の己を戒めながら、昨日は赤堤に流れ着いたので、経堂に南下して「大河堂書店」(2009/03/26参照)に立ち寄る。「ミクロの決死圏」映画パンフ・光の友社「ちえのわクラブ 小学初級/ラジオ東京編 たきざわ・ゆずる著」集英社文庫「洲崎パラダイス/芝木好子」を計1400円で購入する。そして本日は下連雀に流れ着いたので、そのままツラツラ吉祥寺に出て「よみた屋」(2014/08/29参照)の店頭を楽しむ。すると右側に、またもや福音館書店「かがくのとも」「こどものとも」カゴが出されているではないか(2019/01/27参照)。薄手の中綴じ本を一冊ずつ丁寧に繰って行くと、最初に「かがくのとも みんなのき/ぶん岸田衿子 え掘内誠一」を発見し、未知のコンビ仕事なので胸に抱きしめる。そしてさらに「かがくのとも みち/五味太郎」を見つけ、気持ちがグググンと上がる。1973年刊の、この世界に存在する様々なものたちが通る様々な道を丁寧に描いた、ダイナミックでカラフルな絵本である。最後のページにビジュアル的カタルシスあり。素晴らしいお仕事だ!この二冊を計400円で購入する。実は他にもかなりアーリーな安野光雅の絵本も数冊あったのだが、中の絵やページが切り取られていたので、泣く泣く購入を断念する。
kagakunotomo.jpg

そういえば、カバーデザインを担当した二十一世紀の奇跡とも言える、知られざるモダニズム作家・石野重道の新発見の童話集「不思議な宝石」と誌面覆刻の「彩色ある夢」の予約が「盛林堂」さんの通販サイトでスタートしております。何とこの二冊を同時予約すると、特典として探偵小説「ある猶太人の話」がついてくるとのこと。この話、あまりにもゲスいので、童話集への収録を断念した曰く付きの物語なのです。気になる方は是非同時注文を!
http://seirindousyobou.cart.fc2.com/
posted by tokusan at 15:47| Comment(0) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月16日

6/16夏空の下の「みちくさ市」

爽やかな風が吹き抜ける夏空の下で、「みちくさ市」が無事に開催される。午前十一時のスタートとともに古本猛者が群がり、あっという間に三十冊余が売れる。「觀光船殺人事件」や津原泰水+津原やすみは瞬殺…まさか津原泰水がこんなに売れる日が訪れるとは、思ってもみなかった。…ずっとファンでいて良かった!などと喜びながら、スタートダッシュの後は強い日射しの下で、ビールを隠れ飲みながらゆるゆると古本を売り続ける。途中「みちくさ市」初出店の杉江松恋氏が現れ、何と弓月光付録本二冊をお買い上げいただくとともに、一瞬古本屋話に花を咲かせる。また、小村雪岱研究家の真田幸治氏には先日の「日本橋檜物町」百円ゲット(2019/06/05参照)を褒められ大いにはにかむ。またトークに登壇する本の雑誌社営業・杉江氏も立ち寄っていただき、本の片付けに奔走する『本の雑誌スッキリ隊』について聞きただし、入隊を志願したりする。ママ猫の古本やさんには出来たばかりの「ミタカフルホンヤマップ」をいただき、既知のお店なのだが実は古本を売っていることを初めて知り、色めきたったりする。そんなことをして、楽しく時を過ごして酔っぱらい、午後四時までに計六十五冊を売り上げる。おぉ!これは最近ではかなりの好記録である。古本を買っていただいたみなさま、言葉をかけていただいたみなさま、暑い中足を留めて下さったみなさま、差し入れを下さったみなさま、わめぞのみなさま、本当にありがとうございました!この大きな喜びと売り上げを糧に、また明日から歪な古本道をドドドドと邁進する所存です。
0616michikusa.jpg
案の定、真善美社「死靈1/埴谷雄高」は売れ残ったのだが、ただひとり、ある紳士がふと足を留め、「おぉ!もしかしたらこれは「死靈」の最初の本ですか。初めて見ました。手に取っていいですか?いやぁ、五章までは読んだんですけどねェ。こんな本なのか…」と感動しながらページを捲ってくれた。もちろん買わなかったから売れ残っているのだが、持って来て良かった!と思う幸福な瞬間であった。
posted by tokusan at 18:29| Comment(0) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月15日

6/15雑司ケ谷で待ってます。

ドバドバ降り続く雨を憂いながら、明日の古本をまとめあげる。ふぅ、まぁ、こんな感じか。
0616jyunbi.jpg
相変わらず古い本や変な本が混ぜこぜだが、これが私の性を反映した古本の世界なのだ。仕方ないだろう。誰も興味を示さないかもしれないが、ついこの間手に入れた、奥付ナシの真善美社「死靈1/埴谷雄高」には、コピーの奥付+人物表+付録を付けて並べます。また最近何かと話題の、津原泰水+津原やすみ本なども思い切って放出。まだまだ雨は止まぬようだが、明日はどうにか上がりそうなので、雑司が谷にみなさまのご来店をお待ちしております。よろしくお願いいたします!…さぁ、一段落着いたので、「觀光船殺人事件」の続きを読むとするか。不思議なもので、今までず〜〜っと昨年末から放置していたのに、函が手に入ったら途端に読みたくて仕方なくなってしまったのだ。まったく現金なものである…。

■「第47回 鬼子母神通り みちくさ市」
■6月16日(日)11:00〜16:00 雨天中止(当日午前八時に天候による開催の有無を決定)
■東京都豊島区雑司が谷二丁目・鬼子母神通り周辺
https://kmstreet.exblog.jp/
posted by tokusan at 18:32| Comment(0) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月14日

6/14觀光船殺人事件!

朝から日曜「みちくさ市」の本格的な準備に取りかかる。セレクトした古本を集め、ラインナップの調整を行いつつ、古本をクリーニングして行く。途中外出し、釣り銭の準備にも奔走。家に戻り再び古本と組んず解れつしていると、ピンポンと玄関チャイムが鳴り響く。鉄扉を開けて受け取ったのは、ゆうパックの四角い塊である。準備中の古本をほっぽり出し、バリバリと厳重な包装を破ると、中から出て来たのはヤフオクで落札した四冊の古本であった。『昭和十年代古書』という括りで出品されていたもので、吉屋信子・片岡鐡兵・伊東忠太などが並んでいたが、残りの一冊に目が留まり、これは是が非でも手に入れなければ!と入札したのである。多少の競り合いはあったが、戦火はさほど拡大せず、無事にお手頃な2400円で落札となったのであった。さて、その残りの一冊とは、春秋社「觀光船殺人事件/ビガース作 露下ク訳」である。ちゃんと函付きではあるのだが、本体の背は補修されているようで、モニター越しに見ても状態が悪そうであった。だが、この函が私はとても欲しいのだ!何故なら去年の「神田古本まつり」に於いて(2018/10/26参照)、盛林堂ブースで激安の裸本「觀光船殺人事件」を読む用に買っていたからである!その本に、この函を合わせれば、完品の「觀光船殺人事件」が誕生するではないか(慷概栞はないが…)!落札前から激しく興奮し、もう何度手元の本をまだ見ぬ函に収める妄想を繰り返しただろうか…だが、それが今現実になるのだ!届いた「觀光船殺人事件」は函も経年劣化で褪色している部分もあり少し傷み気味だが、それでも吉田貫三郎の渋い装幀の特殊な芸術性が揺らぐことはない。
kankousen1.jpg
本体の背を見ると、左側に補強のため和紙が貼付けられている。だが本文を読むにはまるで問題はなさそうだ。
kankousen2.jpg
本体二冊を改めて並べて比べてみる。補強されている方が表紙の赤が鮮やかであるが、所持していた本の方が、綴じも何もかもしっかりしている。
kankousen3.jpg
…これは、思った通り素晴らしいことになるぞ…。ドキドキしながら、ヤドカリが新しい巣を得るように、本を函に挿入してみる。当然だがピッタリだ。
kankousen4.jpg
うぉぉぉぉ!ここに、私の「觀光船殺人事件」が、誕生した!まさかこんな風に函が手に入るなんて、思ってもみなかった。何処かにおわします古本の神さまよ、ありがとう!よし、この傷んでいる「觀光船殺人事件」裸本は、「みちくさ市」に安値で出すことにしよう。この本には、実は本文以外の盛大なお楽しみが巻末にある。それは錚々たる春秋社探偵小説の自社広告!「ドグラマグラ」「われは英雄」「地獄横丁」「白魔」「人間豹」「オフェリヤ殺し」「火葬国風景」などなど、一作一ページの広告が十九ページも続くのである。気になる方はぜひとも日曜に雑司が谷へおいで下さいませ。
kankousen5.jpg
posted by tokusan at 13:30| Comment(0) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月13日

6/13八雲の家紋。

ちょうど吉祥寺と三鷹の中間辺りの下連雀に流れ着いたので、さてどちらに行こうかと迷っていると、北にある中央線高架下のアンダーパスが目に飛び込んで来た。取りあえず足を向け、思いの外スピードを出す自転車たちに脅かされながら潜り抜けると、おやここは、西に向かえば「水中書店」(2014/01/18参照)に通じる道ではないか。と言うわけで、暑いが爽やかな強い日射しを気持ちよく浴びながら、テクテク歩いてすぐにお店に到着。店頭ではオジさんが腕組みをし、店頭棚とにらめっこ中。強めの風に、蚊取り線香の煙が吹き散らされている。不動のオジさんの横から手を伸ばし、二冊を抜き取る。店内に進んで、お客さんのいない通路を選んで帳場前に立ち、松江八雲會「出雲における小泉八雲 再改訂増補版/根岸磐井」文藝春秋「推理作家の発想工房/南川三治郎」を計200円で購入する。小泉八雲の本は昭和十四年九版。以前の持ち主が松江を旅行した際に購入したものか、見返しに八雲旧邸のスタンプが捺されている。
yakumo.jpg
二種あるがともに右書きで『ヘルン旧居』となっている。下はその旧居のイラストだが、上は帰化したハーンの家紋の鷺である。お店を出た後は、さらに西に歩いて「りんてん舎」(2019/03/30参照)へ。おぉ!こちらも平日昼間なのにお客さんがチラリホラリ。負けじと店頭&店内を楽しみ、日本マクドナルド「ムーミンやしきのなぞ めいろ/リーナ&サミ・カーラ」ちくま文庫「ヘイ!マスター/上村一夫 関川夏央」新潮文庫「ビュビュ・ド・モンパルナス/フィリップ」を計400円で購入する。やはりこの新しい、「水中」→「りんてん」のコンボはかなり楽しめるな。家にヒィハァ帰り着いてからは、日曜の「みちくさ市」の準備をジリジリ進める…何とぞ雨が降りませんように!

そして昨日ギャラの一部としていただいた、医者とその新妻の一風変わった新婚旅行の物語、「新婚無銭旅行」を読み進めているのだが、思った通り規格外で面白い。段々と東海道を西に向かっているのだが、大森→川崎→小田原→箱根と来た時点で、早速商売道具の医療器具を盗まれてしまっている。新妻は泊る木賃宿の余りの汚さに、吐き気さえ催す始末。だが夫婦はめげることなく、この先は取りあえず妻の編み物で糊口を繋いで行く予定…あぁ、まだお話は序盤なのに、いったいこの先どんな艱難辛苦が夫婦を待ち受けているのだろうか(とは言っても、この二人は望んでこのような状況に飛び込んでいるのだ)?
shinkonmusen_kuchie.jpg
「新婚無銭旅行」の味のある一色口絵。夫は診察し、妻は編み物中…新婚旅行中です…。
posted by tokusan at 17:17| Comment(4) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月12日

6/12「新婚無銭旅行」!

昨日は西荻窪の古本屋さんのために一肌脱ぎ、あるものを半日掛けて形にする。その後、夕方にフラッと外出し、『早稲田通り』を伝って「古書サンカクヤマ」(2015/02/02参照)へ。店頭の三冊を、珍しくバイトさんがいる帳場に差し出すと、「600円です」と言われる。百均だとばかり思っていたので、「これ、表から持って来たんですけど」と返すと、本の裏表紙の値段ラベルを指し示し「ここに値段がありますよ」と指摘される。あぁ!ホントだ!一冊は100円、一冊は200円、一冊は300円となっていた…す、すみません、今まで表の本は百均だとばかり…。と言うわけで反省しながら、国書刊行会「日本怪談大全第二巻 幽霊の館/田中貢太郎」大陸書房「ポルノ監督奮戦記/山本晋也」文藝春秋新社「おとなのオモチャ/境田昭造」(拳銃漫画「ショック氏」などを描いた作者の、ほぼ拳銃エッセイ集…本当に拳銃が好きなんだろうな…)を購入する。

そして本日は西荻窪の南に流れ着き、そのままの足で「盛林堂書房」(2012/01の/06参照)に向かう。一肌脱いだものについて打ち合わせるついでに、そのギャラの一部を古本で前払いされる。大學館「家庭小説 新婚無銭旅行/千葉天舞」という、見たことも聞いたこともない、激しく面白そうな明治四十一年の本である。『はしがき』に目を落とすと、大磯辺りで一週間ほど大金を使っていちゃつく新婚旅行など何するものぞ!と、医師と新妻が無銭の新婚旅行を企て、様々な目に遭いながら、様々な知恵と工夫や人の情で切り抜け旅行し続ける、だいぶクレイジーなお話らしい。これが『家庭小説』……。まぁ藤田まことと中村玉緒の名作時代劇ドラマ『夫婦旅日記』(仕官の口を求めて諸国を旅する、腕は立つが人が良すぎる侍と、その夫を敬い信じともにさすらう妻の物語。泣ける!原作は山本周五郎)みたいなもんか。しかしこんな本まで出ていたとは、明治時代の無銭旅行ブーム恐るべし!である。巻末の自社広告に似た本を探すと、「貧乏旅行」「無銭旅行」「乞食旅行」「野宿旅行」などが認められた。みんな無闇に面白そうだ。
shinkonmusenryokou.jpg
posted by tokusan at 16:46| Comment(0) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月10日

6/10お知らせしたいこと、いくつか。

朝から雨が土砂降っているが、構わずいつものように月曜の定点観測に向かうことにする。歩を進めるごとに、傘に当たる雨音のリズムの変化を、催眠術に罹ったように聞き惚れながら、荻窪「ささま書店」(2018/08/20参照)へ。強い雨風のためか、何と店頭に棚が一本も出ていない。傘の雫を払って置き、店内に進むと、左右の通路に単行本棚も文庫棚も二本ずつ縦列してしまっている。おまけに壁棚に付けられるように並んでいるので、棚の裏側も、壁棚の一部も見ることが出来ない…それでも見ることの出来る露出した部分には、必死で目を通して行く。ちなみに先客はゼロである。途中、単行本棚一本が入口の際に出され、見られる部分が少し増える。早川書房 日本SFシリーズ5「人間そっくり/安部公房」ちくま文庫 明治探偵冒険小説集1「黒岩涙香集」マルヨンプロダクション「シナリオ1975・10」(高林陽一監督のATG作品「本陣殺人事件」のシナリオ掲載。併せて横溝正史が『本陣殺人事件映画化』という一文を寄稿し、映画『オリエント急行殺人事件』と比較して『本陣殺人事件』を褒めまくっている…)を計972円で購入する。おや、いつの間にか店内はお客さんがたくさんに。阿佐ヶ谷にビシャビシャと戻り、開店したばかりの「銀星舎」(2008/10/19参照)に立ち寄る。ここは緑の日除けテントが大きく張り出しているので、店頭は雨でもいつもの通りである。
ginsei0610.jpg
角川文庫「大藪春彦マインド 荒野からの銃火」文春文庫「ジーブスの事件簿 才智縦横の巻」(帯文には当時の皇后陛下の粋な誕生日回答『ジーヴスも二、三冊待機しています』が使われている。それにしても最高の宣伝文句ですな)を計400円で購入し、帰宅する。さて、と言うわけで古本的話題に乏しいので、様々なお知らせを伝えて、この後お茶を濁す算段。

1. 先頃から当ブログで、楽しみなデザイン仕事として呟いていた本について、版元より情報が公開されました東都我刊我書房「彩色ある夢」と盛林堂ミステリアス文庫「不思議な宝石」の二冊で、ともに著者は石野重道。稲垣足穂の友人として知られ、幻想ファンタジーモダニズム作家として、作品を物していた人物。「彩色ある夢」は大正十二年刊の稀少自費出版本を誌面覆刻。「不思議な宝石」は愛蘭文学研究家の未谷おと氏が新発見した雑誌掲載の童話を新編したもの。こんな二冊が同時に刊行されるなんて、これは二十一世紀の奇跡です!また手元に改めて本として届いた時に、デザイン制作の過程など、熱くご紹介する予定。
現時点での詳細情報は⇒http://seirindousyobou.cart.fc2.com/

2. 6/16(日)の「みちくさ市」に、おかしな本や文学本や探偵小説を携えて参加いたします。どうかどうか、遊びに来て下さい!そして雨よ、この日だけは降らないでくれ!(今のところ予報は晴れのち曇り。そのまま〜!)今回驚きの素晴らしい方達が参加されるようなので、そちらも楽しみにして、どうか梅雨時の日曜日の雑司が谷へ足をお運び下さい!
■「第47回 鬼子母神通り みちくさ市」
■6月16日(日)11:00〜16:00 雨天中止(当日午前八時に天候による開催の有無を決定)
■東京都豊島区雑司が谷二丁目・鬼子母神通り周辺
https://kmstreet.exblog.jp/

3. そろそろ発売の「本の雑誌 ほうき星蒸発号」の連載『毎日でも通いたい古本屋さん』では、神保町パトロールに行く度にお世話になりまくっている「日本書房」をこっそり取材。本当にあの店頭では良い本を安く買わせてもらっています。それにあの椅子の上に乗った、柔柔和本ツインタワーに帳場のワンちゃん…あぁ、今直ぐにでも駆け付けたい!
posted by tokusan at 13:59| Comment(0) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月08日

6/8モンチッチとチキチキバンバン。

ひょっとしたら雷雨に襲われるかもと覚悟していたが、そんな目には遭わずに、無事に晴れ間の下の下石神井に流れ着く。踏切を南に越え、一気に「井草ワニ園」(2019/01/05&2017/02/22参照)を目指すと、店頭が勢いのある緑に包まれながら営業していた。店内に入ると、相変わらず何処からどう見ても古本屋さんである。しかも中央に新しく本棚二本がL字型に立ってしまっている…。一通りすべての棚を見て回るが、やはり素晴らしいのは左手前隅の絵本&児童文学である。しゃがみ込んで薄手でカラフルな背を追っかけていると、ほぅ!「チキチキバンバン」!サイズが盛光社「空とぶ自動車」より一回り小さく、出版社は冨山房になり訳者は常盤新平から渡辺茂男にチェンジしている。だが装幀などは、ぼぼすべて盛光社版を踏襲しているようだ。こんな本が出ていたのか…と早速抱え込む。くぅ、さらにモンチッチの人形絵本発見!共箱入りの二冊で、モンチッチ人形(セキグチが出している玩具人形。猿に見えるが実は妖精とのこと)を使った写真で全ページ構成されている。これはイカしている!と抱え込み、奥のカウンター帳場へ。
igusawani_chitty.jpg
冨山房「チキチキバンバン まほうのくるま ぼうけんその3/イアン・フレミング作 ジョン・バーニンガム画 渡辺茂男訳」CBS・ソニー出版「おはなしモンチッチ ふた子のモンチッチ1 星のくにのモンチッチ/鈴木悦夫作・加藤晃美術」を計1150円で購入する。
chittychittybangbang.jpg
「チキチキバンバン」(1991年2刷)を「空とぶ自動車」(1967年初版)と比較すると、縦横ともに一回り小さいことが分かる。挿絵は全て同じものを使用。常盤新平は『です・ます調』、渡辺茂男は『だ・である調』。
posted by tokusan at 17:41| Comment(0) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月04日

6/4猫マークのドラキュラ。

最近訪れる度に駅舎に変化が起こっている下北沢に流れ着く。またもやいつの間にか、旧来の地上線路上部分に、巨大な小田急線&京王線の中央改札口が出来ていて驚く。仮設っぽさは見当たらないので、ついにこれが最終形態か…。そして火曜日は愛しの「ほん吉」(2008/06/01参照)も「古書ビビビ」(2009/10/05参照。そう言えば三月に閉店した「マニタ書房」の棚(2019/03/29参照)が店内に出現しているはずだ。こちらも見に来なければ)も定休日…だが、「古書明日」(2017/01/31参照)は月曜定休なので営業しているはずだ!と勇躍『下北沢一番街』へ。まずは店頭を舐めるように見回した後、左側入口から店内へ進む。通路棚の文庫をチェックしながら、端のミステリ棚に注目…読みたい本が何冊もあるのだが、ちょっと懐が寂しいので手が出ない…あっ!猫マークの「吸血鬼ドラキュラ」だ。抜き出してみると嬉しい百円なので、当然の如く家に連れて帰ることにする。奥壁棚の古書を楽しんだ後、左側通路の古書棚も引き続き楽しむ。するとこちらでは春陽堂少年文庫に遭遇する。値段も折り合いがつく500円だったので、こちらも連れ帰ることにする。創元推理文庫「吸血鬼ドラキュラ/ブラム・ストーカー 平井呈一訳」(十版猫マーク。「ドラキュラ」は最初は『SF』マーク、次に『猫』マーク、最後に『帆船』マークと変遷)春陽堂少年文庫「なつかしき故郷/宇野浩二」を計600円で購入する。
0604-1.jpg
「ドラキュラ」にはささやかな贈物として、1967年6月の創元推理文庫二つ折り広告が挟まっていた。最新刊とエラリ―・クイーン(国名シリーズ)、ヴァン・ダイン(ファイロ・ヴァンス・ミステリ)、アガサ・クリスチィ(クリスチィ短篇全集)を、作家や文庫の写真入りで紹介している。
0604-2.jpg
posted by tokusan at 17:28| Comment(0) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月01日

6/1西荻窪から古本のざわめきが。

お昼過ぎに八幡山に流れ着いたので、遥か西荻窪方面から聞こえる古本的ざわめきを調査するため、徒歩で高井戸駅まで向かい、京王線で久我山駅まで出て、また徒歩でトボトボ西荻窪を目指す。街は今日明日と『ニシオギチャサンポー』という、街歩きを楽しむとともにと様々なお店が振る舞う様々なお茶を味わうイベントが開かれており、いつもより賑わっている。『西荻南中央通り』を遡上し、いつも年末に古本市でお世話になる『銀盛会館』にたどり着く。
chasanpo_garage.jpg
一階で盛大にガレージセールが開かれているのだが、「盛林堂書房」(2012/01/06参照)もガレージの左壁を占拠し、全品百円の本を大量に並べている。前掛けを着けた盛林堂・小野氏の百均押し売りを巧みに拒みながら、カワデベストセラーズ「探偵ゲーム 怪盗Xより七つの挑戦状/藤原宰太郎」フレーベル館「キンダーブック どうぶつのちえ/えとぶん・武井武雄」(全ページ武井武雄によるキンダーブック。こ、これは素晴らしい!)「キンダーブック のりもの」(近藤東の世田谷線に添えられた可愛い電車詩『きれいなでんしゃ』に、茂田井武の見開きあり)を計300円で購入する。続いて「盛林堂書房」に移動し、講談社文庫「記憶のなかに/吉行理恵」子供マンガ新聞社「われわれは来た、そして見た/ピーター・キャリシャー」を計200円で購入しつつ、先月の「フォニャルフ」の売り上げを受け取る。次に目指すのは、高架下を潜って「古書 音羽館」(2009/06/04参照)。なんと『チャサンポー』に合わせ、店主・広瀬氏の出身店である町田「高原書店」(2009/05/03&2019_05_19参照)の閉店を偲ぶとともに感謝を込めて、これも今日明日と『店内全品15%オフセール』を行っているのである。店頭には人が既に鈴なりに。店内に入っても、何処の通路もギュウギュウギュウ…いや、こりゃスゴい。先客の波と位置を譲り合いながら、「音羽館」にも、もちろん「高原書店」にも敬意を表し、何か記念になる本を買って行きたいな…としばらく悩んだ末に、右部屋の棚で洋書のように瀟洒な装幀の書肆ユリイカ「詩劇 森の美女/ジュール・シュペルヴィェル 三井ふたばこ・柳沢和子共訳」を見つけたので、古本の塹壕と化している帳場に持ち込み、2000円なのを15%オフの1700円で購入する。
labelleaubois.jpg
posted by tokusan at 17:16| Comment(3) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年05月31日

5/31そうか、奥付紙がないのか…。

昼過ぎに中野に出て用事をこなすとともに、『中野ブロードウェイ』四階の「まんだらけ海馬」(2015/02/06参照)の赤い通路棚に視線を注ぐ。すると百均棚ではなく、レジ寄りの安売棚にどうも見覚えのある深緑の一冊が…気になって引き出してみると、真善美社の「死靈1/埴谷雄高」であった。
shirei1.jpg
値段を見るとゲゲゲゲッ!の300円!カバーは無いし、背も上部と縁が傷んではいるし、人物カードも『死靈への言葉』も入っていないが、それでもこの値段はおかしい…疑り深くビニールからそっと取り出し、中を確認してみる…あぁ!奥付紙がない!どうやら剥離してしまったようだ…くぅぅぅ、残念だなぁ。いや、でもでもそれでも、この「死靈1」を300円で買えるなんて、そうそうないことだ。しっかりと確保しておくことにしよう。
shirei2.jpg
左が奥付紙が貼りついた正しい本の姿。右の300円本は、上部で留められていた跡が筋のように残っているだけ。まぁ豪華風な造りになってはいるが、紙も何もかも粗悪な本だからなぁ。

その後は先日先延ばしした取材を無事にこなし、帰りに三鷹の「水中書店」(2014/01/18参照)に立ち寄る。店頭ではもう蚊取り線香が焚かれる季節になってしまった。懐かしくもある永遠の匂いを嗅ぎながら店頭台を眺め、その後店内へ。中公文庫「日本歓楽郷案内/酒井潔」を400円で購入した後、棚の補充をしていた店主の今野氏に声をかける。しばらく、「りんてん舎」(2019/03/30参照)が出来てジワジワ相乗効果が生まれ始めていることや、「水中」「りんてん」ともに詩歌句に強いので三鷹が詩歌句に強い街になったことや(今野氏が「もし市場で欲しかった詩歌本を落とせなかったとしても、恐らく「りんてん舎」さんが落としてくれると思うので、そうすれば結局三鷹にその本が並ぶというわけなんですよ」と嬉しそうに語るほど)、棚の入替の話などに花を咲かせる。相変わらず真っ直ぐで真面目で、古本屋稼業を全力で楽しんでいる心持ちが伝わって来る。家に帰ってから二十二冊の古本を箱詰めして、大阪に送り出す。しばらくしたら『梅田蔦屋書店』の古書壁棚に並ぶはずである。
posted by tokusan at 18:57| Comment(0) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年05月28日

5/28取材は後日に先延ばしするか。

頭の中で組み上げていたものを、集中してモニター内にカバーデザインとして仕上げる。この仕事は、先日格闘したモダニズムデザインと同じ作家のものなのだが、幾つかの共通点は持たせながらも、まったく別な物に仕上がってしまった。しかしこれもまた楽しい楽しい名誉あるお仕事であった。もとより本文内容に及ぶべくもないのだが、物語に新たな命を吹き込むつもりで、懸命に打ち込んだデザインである。早く本になって、二冊を並べてエヘラエヘラと愛玩したいものだ。詳しい情報については、今しばらくお待ちくださいませ…。そして午後になって外出。強く湿った風に嬲られながら連載の取材に向かうが、なんと目的のお店が運悪く臨時休業。がっくりと肩を落としながら吉祥寺に立ち寄り、「よみた屋」(2014/08/29参照)に慰めてもらうことにする。店頭で大判のUFO本三冊を買ってしまいそうになるが、その重さに思い直し、ソッと棚に戻して店内へ。入口右横の50均文庫棚に、無駄足の無念を晴らすために意識を集中する。すると思いが古本の神さまに通じたのか、最上段で珍しい文庫を一冊見つける。教養文庫「ファイディングファンタジー ゲームブックの楽しみ方/安田均」である。教養文庫『アドベンチャーゲームブックシリーズ』の評論本!ゲームブック自体も特殊なジャンルなのに、さらにそれを詳細にゲームシステム含め評論するとはマニアックな!だがそんな本も、いつの間にか高値となり、今や三千〜四千円はする代物であろうか。というわけで「よみた屋」さんに見事慰めて貰い、岩谷選書「烙印/大下宇陀兒」とともに計550円で購入する。取材は後日に先延ばしとするか。
gamebook.jpg
ところでミニシアター『ラピュタ阿佐ヶ谷』では、昭和三十年代の中編日本映画を特集した『添えもの映画百花繚乱 SPパラダイス2019』という企画上映が始まっている。時間の短い併映作品ばかりなので、観たことのないものや、まったく未知のフィルムが、わんさかスケジュールに並んでいるのだ。三つ折りのチラシを眺めていると、大好きなジャンルなのになんだか知らない本ばかりが並んでいる、驚きの古本目録でも見ている気分になってくる。萩原秀夫原作の『俺は情婦を殺す』、島田一男原作の『トップ屋取材帖シリーズ』、怪談&スリラー映画の『怪談一つ目地蔵』『執念の蛇』『青蛇風呂』、香住春吾原作の『化け猫御用だ』(田中徳三初監督作とのこと)は最低でも観ておきたいなぁ。少しでも安く観るために、3回券でも購入しておくべきか。
posted by tokusan at 17:08| Comment(2) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年05月27日

5/27十銭文庫を1080倍の値で購入する。

岡崎武志氏の書き下ろし新刊、「これからはソファーに寝ころんで」が届く。身の回りと仕事と散歩とテレビと映画と古本と文学にしみ込む、還暦過ぎの男の、小さな幸福を積み重ねる暮らしが、写真とともにさらさらと書き出されている。嬉しいことに私も二ヶ所ほど登場しているのだが、それより何よりこの本が、春陽堂書店から出たというのが羨ましくてしかたない。春陽堂と言えば、日本近代文学黎明期の礎を築いた出版社でもあるが、やはり探偵小説&貸本小説満載のハチャメチャに素敵な春陽文庫が白眉であろう。今にこの本も、春陽文庫にラインナップ入りするのだろうか…などと愚かな思惟を深めながら、午前十一時半の荻窪「ささま書店」(2018/08/20参照)にて定点観測。このヒドい暑さのためか、ライバルは誰も姿を現さない…。ポプラ社「『百年小説の愉しみ』文壇と作品誕生の物語/秋山稔」(「百年小説」の初回配本特典小冊子)誠文堂十銭文庫「相撲の話/大の里萬助」を計216円で購入する。誠文堂十銭文庫は、87mm×148mmの手帖サイズで、昭和初期に刊行された情報本である。十銭文庫と言うからには、当時の値段は十銭である。表面上はその十銭の本を、1080倍の108円で購入したことになるわけだが、それでもこの値段で、あまり見かけぬこのシリーズが買えるのなら、恐ろしく安いものである。実はこのシリーズには欲しい本がたくさんある。「建築の話/岸田日出刀」「尖端を行くレヴュー/川口松太郎」「映畫のABC/古川緑波」(この本は「盛林堂書房」(2012/01/06参照)左側通路帳場前の通路棚下平台の木箱の中に認められるが、それなりのお値段が付けられている)「百貨店百景/倉本長治」「探偵科學の話/高田義一郎」「エロエロ東京娘百景/臺岐はる子」(なんちゅう身もふたもないタイトルだ…)「上海どん底風景/八甲田文彦」「東京名物食べある記/松崎天民」(京阪版もあり)「合法的電車汽車安乗法/松川二郎」(激しく気になるなぁ…いったいどんな方法が…)などなど。あぁ欲しい。そして読み倒したいものだ。
seibundou_jyussen.jpg
posted by tokusan at 14:44| Comment(2) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年05月24日

5/24横溝センセイ!

連日のモダニズムとの格闘に自分なりに終止符を打ち、ある単行本のカバーデザインを完成させる。何事もなければ六月にはお披露目&出版になると思うので、何とぞ皆様の心の片隅に留めておいていただければ。そして昨日は調布に午後に流れ着いたので、五月を超越した暑さを逃れるように、高いビルの隙間の通路に入り込み「古書円居」(2009/03/02参照)へ。店頭で右側の百均時代劇文庫台にチャッと目を通してから、左側の百均一般文庫台へ身を寄せる。すると、おっ、徳間文庫「虹の悲劇/皆川博子」…むっ、徳間文庫「相馬野馬追い殺人事件/皆川博子」…おっ、また皆川博子…だがこれは官能系か…と、妙に台に咲き乱れる皆川博子を伝っていると、最後にたどり着いたのが、講談社文庫「トマト・ゲーム/皆川博子」であった。単行本は見たことがあるが、文庫本を見るのは初めてだ。先年に稀代のアンソロジスト日下三蔵氏の手によりハヤカワ文庫から増補再刊されたが、やはりオリジナル版にはその時代の味わいがあって、なかなかに良いものだ。表紙絵が南国の海に後輪を沈めるバイクで、その上背が赤地に白文字なので、同時代の角川文庫の片岡義男シリーズに似てなくもない。帯の裏を見ると、同時発売の新刊に「悪夢の骨牌/中井英夫」「脱線! たいむましん奇譚/横田順彌」が並んでいるのが、また時代を感じさせる。前述の二冊とともに、美味しそうな匂いの漂う店内に進み、計300円で購入する。
tomato_game.jpg
そして本日は朝から仕事の返事待ちで、身動きの取れぬ状況に陥る。少々腐りながら些事をこなしていると、そう言えば今日五月二十四日は、横溝正史先生の誕生日じゃないか(何とボブ・ディランと同じ!)!と気付き、気晴らしに家の古本たちで遊ぶことにする。持っている横溝の貴重な本は、どんなのがあったっけ…とあちこちガサゴソし、特殊な精鋭を選び出す。むぅ、何か変なのばっかりだな。最も「真珠郎」とか「塙侯爵一家」など持っているわけないので、仕方ないのだが…。
yokomizo_birthday.jpg
左上は初版の角川文庫「八つ墓村」。今は亡き岐阜・大垣の「笠浪書店」(2013/04/09参照)で、店内二周目に百円で発見したド級の一冊である。右上は阿佐ヶ谷「銀星舎(2008/10/19参照)」の店頭百均棚で見つけたノベルティ革装文庫「獄門島」。中身は昭和五十二年の三十二刷である。右手前はヤフオクにて三千円で落札した奥川書房「孔雀屏風」。表紙周りが布装に改装されてしまっているが、そうでなければとても手に入らぬ一冊である。タイトルから捕物小説集と思ってしまうが、中身は探偵小説・少女探偵小説・防諜小説・戦意高揚ミステリーなどが収録された異色の作品集なのである。左手前はつい先日国分寺「雲波」(2017/02/03参照)で千円で入手した朝日ソノラマ「名探偵金田一耕助シリーズ9 女王蜂」。全10巻のシリーズで、半分は中島河太郎と山村正夫が子供用にリライトしている。リライトバージョンは後のソノラマ文庫に収録されなかったので、このシリーズでしか読めないのである…リライト版を、全部読んでみたい…。などとしばし遊び、古本への渇を少しだけ癒す。後は、先日「りんてん舎」で買った三洋出版社「不知火奉行」でも読み続けることにしよう。横溝センセイ、今日も青空の下、あなたの作品は読み継がれていますよ!
posted by tokusan at 10:38| Comment(2) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年05月22日

5/22奇妙に似た二冊。

今日もモダニズムと頭の中で格闘し、『モダニズムとは、スピード!テンポ!連続!明滅!図形!機械!』などと思いつきながら、富士見ヶ丘に流れ着く。そこからいったん吉祥寺に出て、古本屋さんに足を運ぶ。最近すっかり営業日が安定した「バサラブックス」(2015/03/28参照)では、牧神社「味覚幻想 ミステリー文学とガストロノミー/日影丈吉」を500円で購入し、レジに置いてある初見のショップカードも手に入れる。裏面に買取対象として列記されている、漫画家とサブカル系作家がマニアックでイカしている。井の頭線高架を潜り「よみた屋」(2014/08/29参照)では、入口手前の300〜500円単行本棚で、美術出版社「点・線・面 抽象芸術の基礎/カンディンスキー」を見つけて喜び、500円で購入する。少し箱が傷んでいるが、1961年三版のバウハウスでの講義を基にした著作である。これを読み込めば、あの音楽を絵にしたような硬質な図形の乱舞が、理解出来るようになるのだろうか…?この後は『ジュンク堂書店吉祥寺店』で開かれている『乱歩フェア』を見に行こうと思い立つが、書店が入る『コピス吉祥寺』が何処にあるのか分からず、途方に暮れる…恐らく何かのビルの名が変わった結果なのだろうが…またにするか、とあっさり諦めて帰路に着く。そして阿佐ヶ谷で家路をトボトボたどり、「古書コンコ堂」【2011/06/20参照)前。店頭棚を横目にしながら、足は停めずに前へ前へ…むっ?あの左端にある黄色い本はもしや?と急ブレーキをかけ、棚に素早く近付く。ほほぅ、やはり中央公論社「やぶにらみの時計/都筑道夫」ではないか!帯はないが初版である。これは断固救出しておかなければ!と103円で購入する。
kandin_yabunirami.jpg
ささやかに嬉しい二冊を並べて写真撮影。その瞬間にふと気付く。この二冊、何だか不思議と奇妙に似ている。似ているぞ!カンディンスキーと真鍋博の、偶然の化学反応に、思わず暑い西日の射し込む部屋で酔い痴れる。
posted by tokusan at 18:33| Comment(0) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年05月21日

5/21モダニズムと自分なりに格闘する。

予報通り朝からヒドい雨風なので、仕事部屋に根を生やし、一日どっぷり仕事することに決める。午前のうちにひとつデザインを片付け、午後からは六月に発売予定の、ある一冊の単行本のカバーデザインに取りかかる。これは楽しみでしょうがない、誠に光栄なお仕事なのである。素材はなにもなく、ただ『モダニズムを感じさせるものに』との希望があるだけである。…非常に難しい…だが、この作家の仕事が出来る幸せを、存分にデザインに反映させてみせるぞ!と無闇に意気込み、あれこれ手を動かし始める。モダニズムと一口に言っても、何だか捉えどころのない、大きな化け物のような創作エネルギー活動である。テキストを読み込み、頭に引っ掛かるキーワードをフックにして、イメージに合う素材を集め、または創り出し、取りあえず形にして行く。その上で、自分の中に蓄積されているモダニズムのイメージを加味して行く。大正〜昭和初期の、表現主義・キュビズム・インターナショナルスタイル・分離派・未来派・一部のプロレタリア美術…もちろんすべて血肉になっているわけではないので、極めてあやふやなものである。だが、自分と言うフィルターを通し、脳髄に浮かべていれば、何らかの影響を今現在の制作に与えてくれるだろう。だから、そういう風に懸命に創り続けていると、段々とそれなりの形になってくる。だが、何となく納得がゆかない。さらに手を加える。色々といじってみる。失敗する。創り直す。また形になってくる。だが何かが物足りない。素材をプラスしてみる。あぁ、だめだこりゃ。作業を巻き戻し、土台から再チャレンジ。…こんなことを繰り返していたら、いつの間にか夕方になっていた。雨風もだいぶ弱まって来たようだ。作業はようやく形になってきたようだが、もう一捻り二捻り欲しいところである。立ち止まったような状況を打開するために、手近にあった、モダニズムを感じさせる古本を並べてみる。
modernism.jpg
「西部劇通信」のド派手なデザインが踊る函が欲しいな…「感情装飾」の函は、もういっそのこと復刻版を手に入れて合体させてしまおうか…「テキサス無宿」の函も欲しいな…『世界大都會尖端ジャズ文學』の「モダンTOKYO圓舞曲」はどうにかして手にしたいな…なんだか古本が買いたくなってきてしまった……などと古本邪心がぐるぐる渦巻く結果になってしまうが、こんな楽しい息抜きもまた、作業にとっては大事なのである。おかげで雨が止んだ頃には、モダニズムと言うか、そこを乱暴に通り越した奇妙なキメラ的状態になってしまうが、ひとまず満足のゆくものが出来上がっていた。だがまだ時間はあるので、ちょっと寝かして眺めて暮し、さらに良いものに仕上げて行こう。夜は、大阪行きの古本を選んだりして、結局古本は買いに行かずに、本当に一日家の中で過ごしてしまう。
posted by tokusan at 18:49| Comment(0) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年05月20日

5/20『かつら文庫』を発見する。

段々と風が強くなって来た正午過ぎに、馴染み深い荻窪に流れ着く。だが『大田黒公園』近くの住宅街に、今まで現存していることさえ知らなかった、児童文学者&翻訳者&編集者の石井桃子が自宅の一部を開放した、子どものためのミニ図書館『かつら文庫』があるのを知り、感動の雷に打たれる。石井桃子の名著、岩波新書「子どもの図書館」の舞台である。自宅玄関とは別に、道路に面して煉瓦タイルで化粧されたエントランスが造られ、小さいがなかなか立派な姿である。
katsura_bunko.jpg
いやぁ、これは凄い!創設が1958年なので、今年で六十一年目!没後もちゃんと残って活動を続けているなんて、優しく誇り高く素晴らしい!と感動をさらに深めながら、窓に貼られた活動内容に目を通す。へぇ、『東京こども図書館』の分室として活動しているのか。開いているのは月に数回のようだが、なんと子どもが無料で利用出来るだけではなく、おとなのための公開日もあるのか。500円で各部屋を案内してくれて、本も借りれるとのこと。いつか勇気を出して申込んでみようか…それにしても気になるのは、石井桃子の蔵書である。邸内に保存されているのだろうか?そして一部は文庫に並んでいるのだろうか?それとも『東京子ども図書館』に寄贈されているのだろうか?まぁ、もし見学することがあるのなら、その時に案内者の方に聞いてみれば良いのだろうが…などとあれこれ夢想しながら、テクテク駅方向へ歩いて、そのまま定点観測に入る。「ささま書店」(2018/08/20参照)では三笠書房「阿房列車/内田百閨v創元社「キティ颱風/福田恆存」小学館サライ2016年3月号付録「漫画冒険物語 新寶島/漫画少年版 ジャングル大帝」を計324円で購入する。そのまま歩いて阿佐ヶ谷まで戻り、昼下がりの「古書コンコ堂」(2011/06/20参照。開店八周年まで、後一ヶ月じゃないか!いったい今年はどんな記念グッズを作成するのだろうか?)へ。講談社「死のある風景」サンケイノベルス「赤い密室」共に鮎川哲也、早川書房異色作家短篇集第14巻「破局/ダフネ・デュ・モーリア」を計309円で購入。そんな風にして一週間を滑り出す。
posted by tokusan at 15:00| Comment(0) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年05月17日

5/17古書を買ってポスター展へ。

一つデザイン仕事を片付けてから午後に外出。テクテク歩いてまずは都立家政の孤高のヘビメタ独立店「ブックマート都立家政店」(2011/12/13参照)に立ち寄る。おっ!店頭棚最下部に、麗しの古書が並んでいるじゃないか。新太陽社「日本建築の實相/伊東忠太」上毛民俗の会「上毛民俗叢書五 上毛座談」(柳田國男率いる民俗学研究所の面々も参加する、手書きガリ版刷りの小冊子)を計216円で購入する。もうこれだけで充分満足なのだが、ここからさらに西武新宿線に乗り込み、昨日から始まっている『石丸澄子 ポスター展』を見に行くことにする。石丸澄子さんはシルクスクリーン作家であり、元西荻窪の古本屋さん「興居島屋」(2008/09/12参照)「なずな屋」(2014/09/24参照)を経営していた方である。新井薬師前駅で下車し、南口に出て住宅街の中にある民家ギャラリー『土日画廊』を探し求める。案内ハガキに刷られた地図通りに進めば、すぐに画廊は見つかり、小さな庭から階段をトコトコ上がり、靴を脱いでお邪魔する。すると奥から出て来たご婦人が「あら、いらっしゃいませ。今居眠りしちゃってたとこで、ちょうど目が覚めたんですよ」と、とても暢気な出迎えをしていただく。民家そのままの廊下や二部屋をギャラリーとし、およそ三十枚の古書展ポスター(南部古書会館の「本の散歩展」)や古本関連本装幀のシルクスクリーンや古本手拭が額装され飾られている。非常ににまとまりのある世界観を構築しており、二色・三色の美しいシンプルな懐かしい刷りのポスター群にうっとりとする。原稿用紙に直筆で記された、澄子さんの職業遍歴と疲弊を重ねる歴史もユーモアたっぷりで楽しい。そして改めて作品群を見て思ったのは、文字レタリングの独特さと美しさである。これが手書きとは、全く持って信じられん…と大いに感心していると、主役の石丸澄子さんが姿を現し、元気にご挨拶される。そこから何故かすぐにビールを飲み倒す酒宴に突入し、たくさんお話ししながら、昼間っから盛大に酔っ払ってしまう。ウハハハ、俺はいったい何をしにここに来ているのか!そんな不思議な時間を二時間弱過ごしながら、最後にデッドストックの手染め&手刷り古本手拭を一枚購入し、無理を言って澄子さんにその場で文字レタリングをお願いする。すると、「“す”だけなら」と謎の言葉を発し、手拭の隅に◯に“す”の署名を入れてくれた。うわぁ〜い、ありがとうございます!この展覧会は、6/2(日)まで。開廊は木・金・土・日だけなので、ご注意を。
furuhon_tenugui.jpg
posted by tokusan at 18:16| Comment(0) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする