2018年09月20日

9/20本棚探偵、バンザ〜イ!

しばらくほったらかしてしまっていた「フォニャルフ」棚に補充するため、家の古本を掻き集めて、雨が降り出す前にと、西荻窪へ向かう。駅から出ると、雨が音を立てて降り始め、あっという間にアスファルトを銀色に濡らして行く。「盛林堂書房」(2012/01/06参照)も店頭にビニールカーテンを巡らせ、しっかりと雨仕様である。ビニール傘を傘立てに突っ込み、自動ドアを抜けると、右側通路では、キャップを被った男が、本棚の上部を熱心に眺めていた。あっ!本棚探偵・喜国雅彦氏ではないか。氏もこちらに気付き、にこやかに挨拶を交わす…まてよ、喜国氏がここにいるということは、そうか!「ひとたな書房」への補充が行われたんだな。足を早めて左側通路に入り、しゃがんで手早く補充に取りかかる。喜国氏が近付き、「天狗の面」や「地獄横丁」が安過ぎると言われるが、もうそんなことには構ってられない。放り込むようにして古本を収めると、立ち上がりつつ右上中段の「ひとたな書房」に目を凝らす。くぅ〜〜〜〜〜〜〜〜〜、黎明社の乱歩原作少年漫画『少年探偵団』シリーズが三冊ならんでいるじゃないかぁ!息を飲んでいると喜国氏が「確か前にボロボロの一冊を安く買ったって、書いてたよね(2018/04/24参照)。その値段ほどじゃないけど、まぁ安く付けてあるよ。お買い得だよ。買う?」と畳み掛けて来た。ゴクリと唾を飲みながら、一冊を抜き出して値段を確認する……一万五千円だ…安い…が、己の懐具合に比すれば、高い。実は今日は補充だけではなく、先日の盛林堂・イレギュラーズとしてのバイト代+長時間拘束手当をいただきに来たのだが、その報酬をアングリ飲み込んでしまう金額である。だが、欲しい!家に連れ帰りたい!読みたい!版ズレしたカラーページを愛したい!ガルルルルルルルルルルルル…心の中の古本獣が、理性の鎖を引きちぎろうと、暴れ始めている。そこに喜国氏が「もう今、これ見なくなったよね〜。手に入れるなら今だよ。今しかないよ。あ、特別に安くしてあげるよ。一万二千円でどう?」……ブツン。理性の鎖はいとも簡単に切れてしまったので、大喜びで買うことにする。喜国氏がいなかったら、多分そっと棚に戻していただろう。これも運命である。しかし「怪人二十面相」「妖怪博士」「虎の牙」どれを買うべきか…本当は三冊いっぺんに買いたいのだが、家計を大幅に傾けてしまう恐れがあるので、一冊で我慢するつもりなのである。やはりここは「怪人二十面相」か「妖怪博士」か…と迷っていると、喜国氏が「こっちでしょ。状態がいいよ」と「妖怪博士」を薦めてくれた。確かにカバーはないが、大変美しい…よし、こっちにしよう。ということで、黎明社「少年探偵団 妖怪博士の巻/原作・江戸川乱歩 画・わかとしろう」を一万二千円で購入する…よ、よ、よ、欲望のままに、か、か、か、買ってしまった。
hondana_tantei.jpg
「お買い上げありがとうございます」と、何だか商売の上手い本棚探偵に購入本を持っていただき、店内で記念撮影。これで憧れのシリーズ二冊目を手に入れたことに。大事にします!本棚探偵、バンザ〜イ!
posted by tokusan at 16:29| Comment(5) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年09月17日

9/17ピタピタ古本を買いに行く。

朝からノンビリ昨日の片付けや古本の片付けや仕分けをしつつ、午前十一時に戻って来たような暑さに対抗して、ビーサンを履いてピタピタ外出する。もちろん向かうは荻窪の「ささま書店」(2018/08/20参照)なのだが、今日が祝日なのを良いことに、「ささま」の手前にある『丸長中華そば店』がいつも良いスープの匂いを漂わせているので(いつも通るだけで、一度も入ったことはない)、本を買い終わったらそこで昼食をと思ったりしたのだが、お店の前に差し掛かるとすでに店頭には長蛇の列が出来上がっていた…やめとこう。というわけで、いつものように午前十一時半の店頭棚に食らいつき、白水社「十三の不気味な物語/ハンス・ベニー・ヤーン 種村季弘訳」白夜書房「殺しがいっぱい ハードサスペンスアンソロジー/中田耕治編」サンリオSF文庫「ザ・ベスト・オブ・サキ/サキ」を計324円で購入する。「十三の不気味な物語」は北園克衛装幀で、表紙のオブジェ写真は、どうやら北園の写真詩『PLASTIC POEM』を使ったものみたいだ。なので家に帰ってから沖積舎「北園克衛写真集」にあたってみると、同じ素材の湾曲した針金と小石二個を使った似たカットの作品『NO.132』が確認出来たが、装幀と素材の配置も写真の露出も微妙に異なっていた。恐らく装幀には『PLASTIC POEM』を作成した時の没カットや、別パターンを使用したものと思われる。
plastic_poem.jpg
お店を出たら電車に乗って中野まで出る。北口駅前の立食い蕎麦屋『かさい』でアジ天そばを啜る。太麺で汁が濃いめで食べごたえアリ。満腹後に『中野ブロードウェイ』に潜入し、四階の「まんだらけ海馬」(2015/02/06参照)のミステリーコーナーに直行する。しばらく来ないうちに、見慣れぬ裸本がそこかしこに紛れ込んでいるではないか。最初は香山滋の「蜥蜴夫人」に心動かされるが、背の傷みがかなりヒドい状態で三千円という値段に頭を抱える。一旦保留してさらに棚に熱い視線を注いで行くと、ほぉっ!日本公論社「マギル卿最後の旅/F・W・クロフツ」が二千円ではないか。こりゃ幸せだ!と即座に購入を決意する。この小説は、いずれ創元推理文庫の真鍋博装幀版で読むのを夢見ていたが、もう昭和十二年の訳で読めるのなら万々歳である。その他に、岩崎書店「アッシャー家の没落/エドガー・アラン・ポー 久米元一訳」とともに計2268円で購入する。
magill.jpg
クロス装の裸本の写真では寂しいので、少しは見栄えのする本扉をここに掲げる。

良い買物をしてブロードウェイを突き抜けて「古本案内処」(2015/08/23参照)を見に行くが、そうか、月曜日は定休日だったか!と気付き、北にピタピタ歩き続けて新井薬師前駅前の「文林堂書店」(2008/08/04参照)へ。ところがようやくお店を開け始めたところだったので、開店を待つことなく痺れを切らしてしまい、西武新宿線で帰路に着く。
posted by tokusan at 15:21| Comment(0) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年09月15日

9/15明日は「みちくさ市」!

本日は三鷹の天文台近くの大沢というところに流れ着き、どうにか三鷹駅にバスで帰還する。その後は吉祥寺までヒタヒタ歩き、雨上がりの「バサラブックス」(2015/03/28参照)店頭300均箱に憩いを求める。アスペクト「虹龍異聞 湊谷夢吉作品集1」青林工藝舎「月にひらく襟/鳩山郁子」を計600円で購入する。「虹龍異聞」を読みながら帰るが、やっぱり湊谷夢吉の漫画は面白いなぁ。上海・満州・特務機関・秘密結社・SF・疑似科学・民俗学・考古学・武術・飛行機・兵器などの知識が、グルグルグルグル「ちびくろサンボ」のバターのように溶け合いながらコマの中を緻密に巡り、素敵な夢を見せてくれるのだ。

そして家に帰り着き、必死に明日の「みちくさ市」へのラストスパート。どうやら天気は大丈夫そうなので、たくさん面白い本や無駄な本や懐かしい本や奇妙な本や探偵小説や附録本や絵本やブログでお披露目した本や文庫本などを並べ、下唇を噛んでお待ちしております!見に来て下さい、買って下さい!何だか秋めいた日曜日を費やして、雑司が谷で古本で遊びましょう!
0915jyunbi.jpg
posted by tokusan at 20:46| Comment(0) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年09月14日

9/14失われた窓枠

今日も朝からノンビリ「みちくさ市」の準備を進めている。昼飯を食べた正午過ぎに外出し、銀行に釣り銭を作りに行く。だが、両替機の五百円玉がゼロになっている…仕方がないのでまずは百円玉を作り、その後駅の券売機で、SUICAに千円札を投入して五百円チャージを繰り返し、苦労して五百円玉を何枚か造り出す。そんなことをしていたら古本が買いたくなって来てしまったので、電車に飛び乗り武蔵小山の「九曜書房」(2009/03/26参照)に赴く。常に愛して止まない店内五百均単行本棚が、裏切らずに古本的輝きを強力に発していたので、たちまち三冊を選び取る。ほるぷ出版「注文の多い料理店/宮澤賢治」雄山閣出版「天狗の面/土屋隆夫」コバルト社「探偵クラブ 創刊6月号」(昭和五十年に発刊された、探偵小説ロマンの復活を謳った『捕物と探偵小説雑誌』。心なしか、昭和三十年代に出ていた共栄社の「探偵倶楽部」にデザインや色使いが似ている。だがコバルト社なので、ヌードグラビアがあったりSM雑誌やSM映画の広告が載っていたり、内容自体もいかがわしい方向に重心を置いている。なのに日影丈吉・加納一朗・城昌幸・中島河太郎なども寄稿しているのが意外である)を計1500円で購入する。お店を出ると、天気予報は外れてまだ雨は降りそうにもないので、テクテク歩いて西小山へ。薄暗い駅前商店街に潜り込むと「ハイカラ横丁まるや」(2015/02/18参照)は店主の姿がないのにしっかりと営業中である。中央棚奥側の本・雑誌・付録本ラックを漁る。実業之日本社「少女の友」昭和十年七月号附録「星の本」を見つけたところで、店主がアーケードに流れる懐メロに合わせて鼻歌を唄いながら帰って来た。「こんにちは」と挨拶しながら精算をお願いし、「細かくてすみません」と小銭で864円を支払う。この附録本は、星座表と星座の見方と星の神話で構成されている。表紙には贅沢にも窓枠が抜かれ、ガラス代わりに厚めのセロファンが貼付けてある。表紙下の口絵が、窓越しの景色として見える仕掛けになっているのだ。残念なことにセロファン上にあった窓枠は失われ、廃墟みたいに成り果てているが、八十三年前のセロファンが残っているのが、とてもいじらしい。当時は、いったいどんな少女が、手にしていたのだろうか。
hosi_no_hon.jpg
posted by tokusan at 16:56| Comment(0) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年09月12日

9/12準備とパトロール

日曜の「みちくさ市」の準備を、ジリジリノロノロ進める。あまり張り切り過ぎると、十月の「LOFT9 BOOK FES. 2018」が大変だぞ。それに大阪にも本を送らなければいけないじゃないか。などと思うが、色々思い切り、まずは目の前だけに集中することにする。午前十時過ぎに家を出て、久々の神保町パトロールに向かう。水道橋駅から『白山通り』を南下して、まずは「日本書房」(2011/08/24参照)前。木製単行本ワゴンに食指の動くものが見当たらないので、中央でやわやわ揺れる和本タワーに手を掛ける。その和本の隙間に隠れるようにして挟まっていた、田中平安堂「肥前古窯址めぐり/水町和三郎編」を300円で購入する。昭和十年刊の、九州北西部の古窯址めぐりのガイドブックである。本文は、およそ二百四十ヶ所の窯址をひたすら文章で紹介しているのだが、表見返しにはポケットが備えてあり、そこに『肥前古窯址巡リ附圖』地図が畳み込まれて入っている。広げるとかなり大きなものである。地図にプロットされた窯址と、口絵写真の掘り出された古陶器片を見ていると、何だか掘りに行きたくなってしまうじゃないか…。
hizen.jpg
道すがら建て替え中だった「山口書店」(2017/12/01参照)前を通りかかると、すでに新しく美しい今時の店舗が誕生していた。半開きのシャッターの向こうを盗み見すると、棚に赤本を並べている真っ最中である。以前のように文庫や純文学は並べるのだろうか…秘かに、開店を心待ちにしておこう。
new_yamaguchi.jpg
『靖国通り』に入り、西端の「@ワンダー」(2009/01/21&2014/05/22参照)の歩道本棚から、カバーはないがなかなかレアな一冊を発見し、よくぞ売れずに残っていてくれたと、古本の神に感謝を捧げる。少年少女講談社文庫「わたしは幽霊を見た/村松定孝」を216円で購入する。口絵にある『大高博士をおそったほんものの亡霊』の絵が、とにかく強烈。よし、チャッチャと読み終わったら、早速「みちくさ市」で放出しちゃうことにするか!
posted by tokusan at 15:39| Comment(0) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年09月11日

9/11『仁義なき戦い』の四年前。

今日は国立の北側にお昼過ぎに流れ着き、何でこっちの歩道はこう狭いんだろうと思いつつ、南側に出て「みちくさ書店」(2009/05/06参照)へ。ちくま文庫「ボン書店の幻/内堀弘」講談社文芸文庫「木山捷平全詩集」を計800円で購入する。気まぐれに「銀杏書房」(2011/11/14参照)の店先まで行ってみるが、やはり洋書絵本の波に簡単に恐れをなして、尻尾を巻いて即時退散する。中央線に乗って五駅移動して武蔵境で下車。北口に出て「浩仁堂」(2011/02/15参照)にたどり着く。絵本ラックと店頭棚が接近し過ぎているので、正面に回り、絵本ラックの足越しに棚下を眺める。すると良い映画本が集まっていたので手を伸ばして抜き出し、小さな店内でも予想外の一冊を掴み取る。キネマ旬報社「ディレクティング・ザ・フィルム/エリック・シャーマン編著」フィルムアート社「ジョン・フォードを読む/リンゼイ/アンダースン」荒地出版社「任侠映画の世界/楠本憲吉編」ボーイスカウト日本連盟「スカウティング フォア ボーイズ/ロバート・ベーデン・パウエル」を計600円で購入する。「スカウティング フォア ボーイズ」はボーイスカウト創始者の男爵による、ボーイスカウト虎の巻である。自然の中で生き抜くあらゆるテクニックや、様々な事象に対処する知恵と勇気が、克明に記されている。「任侠映画の世界」はその任侠映画全盛の一九六九年に出版された、任侠映画論考&エッセイ集である。そのなかに映画監督・深作欣二の『やくざ映画との出会い』という一編が収録されている。ギャング映画を撮り続けていた深作が、“やくざ映画”を冷笑しつつも、ある日『東京流れ者』を聴いた時にシビレてしまい、それ以来『これこそ“やくざ映画”のヒーローに通じるものではないか』という感覚が心の中で膨れ上がり、深夜興行の“ヤクザ映画”に熱心に通い詰め、のめり込み始めてしまうのだ。この時点で深作は、時代の流れに逆らえずに、すでに三本の“やくざ映画”を作っていたが、どこかまだ上すべりしていると感じていた。だが、『乗りかかった舟で、多少の無理をしても、わたしなりの“やくざ映画”を作ってみたいと思っているしだいです』と、最後の方で宣言している。深作が、“任侠映画”を越えた群像劇“やくざ映画”、名作『仁義なき戦い』を撮るのは、これを書いた四年後である。何という素晴らしき有言実行であろうか。
0911syukaku.jpg
posted by tokusan at 16:31| Comment(0) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年09月10日

9/10原稿とお知らせ。

宣言通りに朝から昨日を反芻して、原稿書きに専念する。だがごぜん十一時には家を出て、毎週恒例の月曜「ささま書店」(2018/08/20参照)詣でへ。金曜にイレギュラーで来たばかりなので、店頭では何も買えないかもと危惧するが、やはり「ささま」は大きく、そんな思いは杞憂であった。教養文庫「紙上殺人現場/大井廣介」秋元文庫「非行少女の告白日記 ツッパリぶるーす/関根洋子」羽村郷土博物館「中里介山 人と作品」筑摩書房世界「ユーモア文学全集(1)(13)」を計540円で購入する。「中里介山 人と作品」は郷土博物館で行われた五講演を収録。こういう出ていることさえ知らなかった本に、ふいに出会えるのは誠に嬉しい。第一回の講演者が谷川健一なのだが、学生時代に大菩薩峠を登っていたら、森の中で映画『大菩薩峠』の撮影現場に出会ってしまった話が愉快。さぞ驚いたことだろう。家に戻ったらば、原稿の続きに取りかかる。
nakazato_kaizan.jpg
口絵写真の一枚。愛犬デン公が可愛い。

そしていくつかお知らせを。
1. そろそろ発売になる「本の雑誌 へそくり虎視眈々号」の連載『毎日でも通いたい古本屋さん』では、下北沢の「ほん吉」を直撃。みなさんは、東京創元社の創元推理文庫附録「創元推理コーナー」が、どのように配布されていたかご存知であろうか?そのひとつの形を、店頭で発見することに成功しているので、ご一読いただければ幸いである。
2. もはや一週間を切りましたが、日曜の雑司が谷「みちくさ市」に懲りずに参加いたします。様々な古本をヒイコラ持って行きますので、ぜひとも遊びに来て下さい!
■「第43回 鬼子母神通り みちくさ市」
■9月16日(日)11:00〜16:00 雨天中止(当
日午前八時に天候による開催の有無を決定)
■東京都豊島区雑司が谷二丁目・鬼子母神通り周辺
https://kmstreet.exblog.jp/
3. そして十月の話ですが、今年も派手に開催される「LOFT9 BOOK FES .2018」に古本市フリマ部門で参加いたします。多様過ぎる異常なトーク陣に負けぬよう、楽しい古本をたくさん仕込んで参ります。「みちくさ市」から半月余りのスピード出店ですが、頑張って完全新作で臨むつもりです。恐らく…いや絶対にビールを飲みながら座っていると思いますので、こちらも遠慮なく遊びに来て下さい!
■「LOFT9 BOOK FES .2018」
■10月7日(日)12:00〜19:00
■LOFT9 Shibuya
◆古本市参加店舗:ハナメガネ商会、にわとり文庫、BOOKS青い
カバ、古書現世、三楽書房、立石書店、JUNGLE BOOKS、ひぐらし
文庫、ブックギャラリー・ポポタム、トーク物販:北書店
◆古本フリマ参加者:小山力也(ブログ「古本屋ツアー・イン・ジャパ
ン」)、とみきち屋、つぐみ文庫、ドジブックス、えほんやハコのな
か、甘夏書店、雨の実、M&M書店、コトナ書房、モロ古書店、嫌記箱
(塩山芳明)、ロフトブックス
◆たま書店開店! 姫乃たまが1日古本屋デビュー! 蔵書
を販売します。
https://rooftop.cc/news/2018/08/01003000.php
posted by tokusan at 15:01| Comment(0) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年09月09日

9/9取材!

昨日は吉祥寺に流れ着いたので、「よみた屋」(2014/08/29参照)でサンケイ新書「剣道一路/高野茂義」を100円で購入し、「バサラブックス」(2015/03/28参照)で桃源社「地獄横丁/渡辺啓助」を500円で購入し、さらに阿佐ヶ谷の「j-house」(2015/12/26参照で線引きありの桜楓社「竹久夢二 その弟子 岩田準一画文集」を108円で購入し、小さな満足感を積み重ねる。

そして本日は、午前七時前から東京を離脱し、岡崎武志氏と共著の古本屋本単独取材で静岡方面にガタゴト向かう。雨上がりの駿府の街を駆け回り、さらに長年行きたかったのだが、行く必要のない場所であることは分かり切っているので、行くべきかどうか迷っていた場所に、あえて赴いてしまう。…だが、行って良かった。人間バカみたいに、考えなしで行動してみるもんだ。下記の写真がその場所の看板なのだが、もちろん詳しくはその古本屋本にて紹介予定である。取材過程で本もたくさん買ってしまったなぁ…ふぅ、楽しかったが、やはり疲れた。早速明日起きたら、原稿を書き始めることにしよう。鉄は、熱いうちに打てっ!
furuhon_store.jpg
途中、「古書 音羽館」(2009/06/04参照)の広瀬氏から「今日の西荻ブックマーク(南陀楼綾繁『蒐める人』刊行記念トークイベント 『sumus』から生まれた本のこと【東京篇】)見に来て下さい」と電話があるが、念願の場所に向って酷暑の田舎の街道を歩き詰めている最中であり、とても開始時間には間に合わないので(この時点で午後二時過ぎ)、泣く泣く断念する。岡崎さん、南陀楼さん、魚雷さん、ずびばせん!
posted by tokusan at 20:34| Comment(0) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年09月07日

9/7間一髪!

昨日は古本神・岡崎武志氏と共著古本屋本の取材にて、高崎&前橋へ。これが、途中下車あり・行き先変更あり・謎の飛び入りありの、見事なまでのポンコツ珍道中と相成ってしまった。後少しだけまだ取材旅をして、本格的な本作りに突入予定。発売は十月後半をどうにか目指しているので、もうしばらくだけ、刮目してお待ち下さい!

本日は天沼に流れ着いたので、線路下を潜って「ささま書店」(2018/08/20参照)へ向かう。定点観測店を不意打ちしてみるのも、たまには良いものだ。でもやっぱり月曜に来たばかりだからな…などと思っていたら、手の中にはマガジンハウス「星の都」JICC宝島COLLECTION「ミニシアターをよろしく」が滑り込んでいたのだ、計648円で購入する。ペタペタ歩いて阿佐ヶ谷にたどり着き、「古書コンコ堂」(2011/06/20参照)では十三舎「ペンで征く/海野十三」を824円でを購入し、店主・天野氏より真実味はあるが確実性のあやふやな新古本屋情報をタレ込まれる。だが、今度見に行ってみよう。この世は、何が起こるかわからないのだ。

そして家に帰り着くと、楽しみにしていたヤフオク落札品が届いていた。大盛堂書店「少年叢書 間一髪/浪」(B6版、全96頁、大正十三年刊)である。ライバルナシで1110円で落札。パラパラ読み進めてみると、函館在住の冒険家、高山岩夫と荒海航一の二青年が、獺虎の密猟に参加することに端を発し、カムチャッカ〜オホーツク辺りで、次々と罰ゲームのようなトラブル(海賊船!巨大海馬!ブリザード!人食い熊!謎の怪物!盗賊!)に巻込まれつつも、それを快闊な力とピストルを撃ちまくることでで突破して行くという冒険物語らしい。ワハハハハ、無邪気だ。荒唐無稽だ。買って良かった。
kanippatsu.jpg
posted by tokusan at 17:06| Comment(0) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年09月03日

9/3原稿も書くし古本も買う。

と言うわけで、朝から昨日の益子行の原稿に取りかかっているのだが、午前十一時には表に飛び出し、月曜恒例の「ささま書店」(2018/08/20参照)詣でへ。雨仕様の店頭棚に張り付き、堀田時計店「堀田パーティー 欧米紀行(欧米時計業界視察旅行記)」講談社文庫「なぜぼくはここにいるのか/横尾忠則」「画家の後裔/絵・青木繁 文・福田蘭童 石橋エータロー」朝日文庫「パリの奇跡/松葉一清」を計432円で購入する。昭和四十年刊の「堀田パーティー 欧米紀行」は日本の時計店軍団による、オメガ・ロレックス・ロンジン・キンツレ・ウェストクロックなどの会社&工場見学記である。巻末にロンジンやロレックスの広告が掲載されているが、ウェストクロックの『ビッグベン』の広告がとてもキュート。『幸せを告げる2つのビッグベン。1つは英京ロンドン議事堂に在り、もう1つがここに在る』のキャッチが何とも壮大である。
bigben.jpg
他に『ささやくようなチクタク音』『安眠が必要なあなたの目覚時計』などのキャッチも。

お店を出たら雨が降り始めたので、途中で傘を買い、テクテクと阿佐ヶ谷へ。『中杉通り』沿いの「銀星舎」(2008/10/19参照)に久々に飛び込み、平凡社ライブラリー「夢Q夢魔物語/夢野久作」航空ジャーナル社「ミステリーゾーンへの飛行」計1100円で購入する。この辺りは阿佐ヶ谷駅より低い谷なので、先日の豪雨で駅前同様冠水してしまったのだが、ダンナさんに聞くとお店に被害はまったくなかったそうである。本が濡れずに、本当に良かった。他に「古書クマゴロウ」(2018/03/21参照)や、良く焼物を買いに行くと言う益子の話など。さて、たくさん古本も買えたので、おとなしく家に帰り、昨日買った古本に囲まれながら原稿の続きに取りかかることにしよう。

0903ginseisya.jpg
お店の前後は結構な坂で、先日流されて来た土がまだ歩道上に残されたりしている…不思議だ。旧中杉通りには被害に遭ったお店もあるというのに。
posted by tokusan at 13:41| Comment(0) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年09月01日

9/1木々高太郎の科學小説集!

荻窪の南辺りにヒィヒィ言いながら流れ着いたので、「竹陽書房」(2008/08/23参照)に少しだけ寄って、逃げるように家に帰る。映人社「ある映画監督の生涯 溝口健二の記録/新藤兼人」ポプラ社ちびっこ絵本3「もりたろうさんのじどうしゃ/ぶん・おおいしまこと え・きただたくし」(名作「チョコレート戦争」のコンビニよる、3才〜7才向絵本。北田卓史のベストワークとも言って良いほど、車の絵が細密な上、微妙なデフォルメが施された可愛らしいメカがふんだんに登場する)を計900円で購入する。

そして家で健気に待ってくれていたのは、いつもの如く嬉しいヤフオク落札品であった。昭和十三年刊、ラヂオ科學社「科學小説集 或る光線/木々高太郎」である。
arukousen.jpg
一人のライバルと多少競り合い、4200円で購入する。ネット上で見つけた時は、思わず目を疑ってしまった。なんたって、木々の“医学小説集”ならぬ“科學小説集”なのである。出版元のラヂオ科學社と言えば、海野十三の「科學小説集 地球盗難」や小栗蟲太郎「軍事小説 地中海」(茂田井武の装画が素晴らしいのだ!)が即座に思い浮かぶのだが、まさか木々高太郎までもが“科學小説集”を出していたとは…。収録作は『或る光線』『跛行文明』『蝸牛の足』『絲の瞳』『債權』『死人に口あり』『秋夜鬼』『實印』『封建性』『親友』の十編である。先にあとがきである『作者の言葉』を読んでみると、まず木々自身が海野と小栗が本を出している出版社から、“科學小説集”を出せたことを盛大に喜んでいるのに、ニヤニヤしてしまう。三人が主宰していた探偵雑誌「シュピオ」以来の再會だそうだ。そして『科學小説』は『探偵小説』の双生兒と断じ、『探偵小説を書ける人に科學小説を書けぬわけはない筈』と試みてみたものが、収録作であると書かれている(科學小説だけではなく探偵小説も混じっているとのこと)。う〜ん、こりゃ読むのが非常に楽しみだ。試しに表題作の『或る光線』を読み始めると、純粋な小説作品ではなくラジオ劇の台本で、昭和二十二年の上海・昭和三十二年の東京を舞台に、『爆發光線』の一歩先を行く、人の延髄にある呼吸中枢を攻撃する発明『殺人光線』に関する物語であった。それにしても世の中には、まだまだ読みたい知られざる本が、たくさん埋もれているのだなぁ。
arukousen2.jpg
何故か本文がとても大きい。おそらく18Qはあるのではないだろうか。だから木々先生、とても読みやすいです!
posted by tokusan at 15:58| Comment(0) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年08月27日

8/27古本を持ったままパンクを知らせる。

朝から早々と昨日の取材の原稿書きを始める。一生懸命書き続ける。鉄は熱いうちに打て!だがしかし午前十一時過ぎともなれば、熱波の表に飛び出して月曜恒例の「ささま書店」(2018/08/20参照)詣で。今日は一番乗りである。キネマ旬報社 キネマ旬報別冊「日本映画代表シナリオ全集(1)(2)」河出文庫「メグレと消えた死体」「メグレと口の固い証人たち」共にG・シムノン、青樹社「86分署物語 名探偵退場/桜井一」(ミステリ関連のイラストを多く手掛けたイラストレーターによる名探偵パロディー小説集。目暮、シャイロック宝水、穂新、鱈尾番外、ゴロンボ、抜智小五郎など、何処かで聞いたことのある人たちが珍推理を披露。「ミステリマガジン」に連載されていたそうである)を計540円で購入する。「シナリオ全集」には、北村小松『マダムと女房』山中貞雄『街の入墨者』『盤嶽の一生』山上伊太郎『浪人街(第一話)』衣笠貞之介『十字路』『狂った一頁』が載っていて嬉しい。『狂った一頁』は“新感覚派映画連盟作品”で、川端康成・横光利一・岸田国士・片岡鉄兵らが関わっている。なのでシナリオは、短いセンテンスと情景が瞬き煌めく、まさに新感覚派の世界!
kurutta_1page.jpg
古本を携えて帰っていると、後からパタパタと異音を立てる軽自動車が近付いて来た。気になったので、追い抜き通り過ぎる車に目をやると、なんと左の後輪がパンクしているではないか。運転手は気付いていないのか、そのまま走り続けて行くので、古本の入った袋をガサガサいわせながら慌てて追いかけ、信号待ちで停まったのを幸いと、どうにか追いつきサイドウィンドウ越しに声を掛ける。「う、後のタイヤがパンクしてますよ!」すると相手は優しいえびす顔で「おや、本当ですか。ありがとうございます」と危機感ゼロの雰囲気。信号が変わると同時に、再び発進してしまったので、もしやそのまま走り続けるのか?と思ったが、交差点を過ぎたところで路肩に停車し、パンクの様子を確かめている。まぁ事故にならなくて、よかったよかった。家に帰り、原稿の続きに取りかかる。鉄は熱いうちに打つんだ!
posted by tokusan at 13:49| Comment(2) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年08月24日

8/24散歩がてら古本を買う。

早朝から取りかかっていた原稿仕事に一段落着いたので、散歩がてら強い風の中を外出する。フラフラと阿佐ヶ谷駅方面に向かい「穂高書房」(2009/02/15参照)の店頭台を覗き込む。晶文社「ポケットのなかのチャペック/千野栄一」牧書店「人間の尊さを守ろう/吉野源三郎」(箱ナシ)を計300円で購入する。
chapek_genzaburou.jpg
相変わらず店奥の鉄扉を全開にして、そこに座っている店主のオッチャンは、上半身裸のワイルド接客であった。そのまま高架を高円寺方面に伝い、「都丸書店」(2010/09/21参照)の高架下棚から洋酒天国社「洋酒天国35 TV GUIDE」「洋酒天国39」を計千円で購入する。
yosyu_tengoku.jpg
35号は全編テレビネタでギッシリ。TVドラマ『事件記者』主要出演者をバーに集めて撮った写真はレア。39号には都筑道夫訳の『エミリーという名の鼡』が載っている。

さらに『庚申通り』を北上して「古書サンカクヤマ」(2015/02/02参照)へ。店頭箱に古い雑誌が出ているじゃあないか。朝日新聞社の戦中航空雑誌「航空朝日」が五冊ほど100〜300円で置かれている。それぞれの目次をチェックして行くと、『成層圏飛行』の特集号に、海野十三が『成層圏飛行と私のメモ』という一文を寄稿しているので買うことにする。太田出版「失点イン・ザ・パーク/ECD」富士見文庫「実践!RPGマスター道/安田均・グループSNE」とともに計250円で購入する。精算時に店主の粟生田さんが「阿波踊りは観に行かないんですかぁ?」と質問して来た(今週末に高円寺では阿波踊り祭りが開かれるのだ)。「行かないです」「何でですかぁ?」「だって、地獄(大混雑するということである)じゃないですか。えっ、観に行くんですか?」「行かないですよぉ。だって、地獄じゃないですかぁ。うっはっはっはっはっ」…まったく面白い人だなぁ。
kouku_asahi.jpg
posted by tokusan at 16:10| Comment(4) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年08月22日

8/22クマゴロウからアカシヤへ。

またもや太陽が二つになったような暑さが戻って来てしまった。うんざりしながらも、全身をその暑さに容赦なく包まれながら、ヒタヒタ歩いて中村橋。「古書クマゴロウ」(2018/03/21参照)に避難する。だが、外棚を眺めていると、日射しが容赦なく身体の背面をジリジリ焦げつかせ始める。
kumagorou0822.jpg
むぅ…と涼しい店内にひとまず逃げ込み、一周する。棚のジャンル分けが、以前より細かく丁寧に進んでいるようだ。冷房でどうにか身体が冷えたところで外に再び飛び出し、ハァハァ喘ぎながら三冊を選ぶ。角川mini文庫「さよならごっこ/俵万智」ハルキ文庫「吉野弘詩集」KKロングセラーズ「井上ひさしを生んで育てて夢を見た!/井上マス」を計324円で購入すると、整理中の本の山に囲まれた店主さんが、一瞬お釣りを渡すのを躊躇しながら、覚悟を決めたように話しかけて来た。「あの、間違っていたらすみません。もしかしたら小山さんじゃないですか?」。うわっ、クマゴロウさんにまさかバレてしまうとは!途端に気恥ずかしくなってしまうが、店主と幾つか言葉を交わし、ちゃんとこのお店が好きであることを告げておく。なんたって、今日も面白い本(「井上ひさしを生んで育てて夢を見た!」井上ひさしの母による、波瀾万丈の人生と息子ひさしとの交流を描いた、なかなかにアナーキーな本)が無事に安く買えたのだ。やはり良安古本発見のアベレージは高めなのだ!なのでここはもはや立派な定点観測店なのである。続いて西武池袋線に飛び乗り、大泉学園の「ポラン書房」(2009/05/08参照)は定休日なので保谷へ一直線。「アカシヤ書店」(2008/12/17参照)店頭にたどり着くと、今日は古書薄めな店頭百均棚である。だがしっかりと二冊つかんで、続いて店内の百均壁棚に取りかかると、初っ端に良い本を発見!宝文館「民藝図鑑/監修・柳宗悦 編集・日本民藝協会」である。芹沢_介の装幀挿画が渋く輝き、多数の民藝品写真を収録しているこの本が、なんだかすでに民藝品の趣である。エヘエヘしながら、実業之日本社「与平の日記 波勝崎に野猿と生きる/肥田与平」人文書院「世界の湖/滋賀県琵琶湖研究所編」を計324円で購入する。
mingei_zukan.jpg
posted by tokusan at 16:31| Comment(2) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年08月19日

8/19「色ガラスの街」!(ただし復刻版)

今日は古本神・岡崎武志氏と午前中から何軒かの古本屋さんを、六十一歳と五十一歳のオッサンの行動力とやり方でゆるゆると経巡り、古本を買い、さり気なく秘密取材する。古本屋さんに自分の足で出向き、自分の目を血走らせて古本を買う。幾ら何度でも繰り返そうが、決して飽きることのない興奮と喜びが、今日もそこに確実に存在していた。古本屋さん巡りと古本ハンティングは、やはりとても楽しいのである。これらの動きについては、色々固まったところで後日詳細を発表する予定だが、今日のところはまだ海のものとも山のものとも知れぬ状態なのである。だが、幸運にも入手出来た掘出し物を、フライング気味にここに発表しておこう。柏「太平書林」(2010/06/13参照)では、カバーナシの裸本ながら、岩谷書店「鬼火/横溝正史」を500円で。選者・高木彬光のあとがきに興奮するとともに、扉に貼付けられた新聞記事の切り抜き『新しい探偵小説/横溝正史』がさらにその興奮を加速させる。そして今や金町唯一の古本屋さん「書肆久遠」(2009/12/04参照)では、稀覯詩集復刻叢書「詩集 色ガラスの街/尾形亀之助」を千円で購入。活字の印刷で踊る、狂おしく切ない祈りの様なモダニズム詩の数々!外箱も、亀之助印刷サイン入りの栞もちゃんと揃っているのが嬉しい。今晩はこれを抱いて、スヤスヤ眠ることにしよう。
irogarasu_onibi.jpg
posted by tokusan at 18:53| Comment(4) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年08月17日

8/17八十と人生がちょっとだけクロスする。

午後に東小金井に流れ着くが、「BOOK・ノーム」(2009/02/13参照)に立ち寄っても収穫ナシ。なんだかんだまだ張り切っている暑さにめげて。阿佐ヶ谷に真っ直ぐ帰ってしまう。それでもユラッと「古書コンコ堂」(2011/06/20参照)に立ち寄り、メディアファクトリー「うたう百物語/佐藤弓生」八重洲ブックセンター「ティファニーのテーブルマナー/J・ホービング」(『八重洲ブックセンター荻窪ルミネ』開店記念の小冊子である)河出ブックス「日本SF精神史/長山靖生」を計515円で購入する。そして家に帰り着くと、探偵小説創造機械の芦辺拓氏から、嬉しい献本が到着していた。戎光祥出版 少年少女ミステリ王国1「西條八十集 人食いバラ 他三編/芦辺拓編 大橋崇行校訂」である。異常にピーキーな少女向け冒険探偵小説である『人食いバラ』『青衣の怪人』『魔境の二少女』『すみれの怪人』を収録しているのだが、昭和31年12月号「少女クラブ」附録の一冊「すみれの怪人」を、光栄にも資料として提供したことが縁で、我が家にも現代の八十本が届くことになったのである。「すみれの怪人」は単行本になっていないので、これで通して読むことが出来る!芦辺さん、ありがとうございます!まさかこんな風に、西條八十と人生がちょっとだけクロスする瞬間を迎えることになるとは。人生ってなかなか面白い。ニヤニヤしながら分厚い本を手にして、ページをパラパラと繰りながらしばらく部屋をウロウロした後、ハッ!と思い出して、大阪に古本を三十冊弱発送する。明日の到着後、しばらくしたら古書コンシェルジュの手を経て、『梅田蔦屋書店』カフェラウンジ壁面古書コーナーに並ぶと思うので、可愛い古本子供たちを何とぞよろしくお願いいたします。
hitokuibara.jpg
口絵にはしっかりとこの本の書影が掲載!ウキウキするなぁ。
posted by tokusan at 18:38| Comment(2) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年08月14日

8/14神保町で小さな本ばかり買う。

さる古本神よりタレ込まれた小さな古本市に行こうと思っていたら、昨日までの開催であった…不覚。仕方なくBSプレミアムの映画『ミクロの決死圏』を、体内に注射されたところで振り切り、久しぶりの神保町パトロールへ向かうことにする。神保町は閉まっているお店は四分の一ほど。お店によっては、二日間〜一週間と、幅のあるお盆休みである。だが通りには古本を求める人が集まり、思ったより賑わいを見せている。というわけでさほど寂しさを感じることなく、街をツラツラ流して行く。店頭ワゴンを覗き込みながら、『三省堂書店』八階の「夏の古書市」(2014/08/27参照)にも繰り込んでみる。エレベーターが開くと、ほほう、ここもなかなか賑わっているではないか。軽く本の背を追いかけ続け、「ジグソーハウス」(2016/06/11参照)で日本小説文庫の浅原六朗(千円)を見付けたので、買おうかどうか盛大に迷うが、ちょっと状態が悪いので保留にして、隣りの広島の「古書あやかしや」ワゴンに取り憑くと、端に付録本を詰め込んだ箱が置かれている。懸命に繰ってみると、100〜350円の安値で質も良い。思わず夢中になり、学研1972年「五年の学習 第2学習教材」5年生文庫シリーズ「黒いかばんの秘密/原作=ジョルジュ・シムノン 文=山村正夫」旺文社1973年「中一時代2月号 第7付録」中一ロマンブック「奇巌城 /原作・モーリス=ルブラン 文・山村正夫」小学館1962年「小学六年生9月号付録」小六名作推理小説文庫4「盗まれた名画/原作 モーリス・ルブラン 文 竹淳」を計800円で購入する。その後も炎天下の街路をうろつくが、「アムール」(2011/08/12参照)で國民書院「フランス土産 西洋うらない」を100円で買うに留まる。
0814syukaku.jpg
最後に水道橋駅脇の歩道橋にて記念撮影。獲物は小さな本ばかりとなった。「盗まれた名画」が95mm×128mmと一番小さな本である。「西洋うらない」は昭和九年の占い本。こういうものが「アムール」のようなアダルト店の店頭で買えることに、奇妙な満足感を覚えてしまう。
posted by tokusan at 18:02| Comment(0) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年08月12日

8/12やはり買ってしまうのであった…。

午前中から実家に日帰り帰省し、しこたま酔っ払って午後七時過ぎに東京へ戻り始める。酒精に浸された頭で考えるのは、やはり昨日の気になる古本のこと…買うべきか、買うまいか、買うべきか、買うまいか……。よし、営業時間に間に合い、まだ残っていたのなら、これも運命と諦め、潔く買うことにしよう。渋谷に到着したのは午後八時半。エレベーターでで西館八階まで上がり、昨日来たばかりの「渋谷大古本市」が開かれている、人影の少ない催事場に飛び込み、吉祥寺「藤井書店」(2009/07/23参照)のブースを一心に目指す。一番端の上段の木箱の、本の列の上に横に詰め込まれた古本の背に目を凝らす…ある、残ってる!迷うことなく素早く抜き出し、帳場へ直行して精算する。新潮社 新興藝術派叢書「高架線/横光利一」、五千円である。背の下に蔵書ラベルが貼られ、経年劣化の茶色さを誇っているが、それでもこの値段は充分に安いはず。これでこの叢書は「街のナンセンス/龍胆寺雄」「物質の弾道/岡田三郎」「神聖な裸婦/楢崎勤」に続き四冊目を手に入れたことになる。とほくそ笑みつつ、会場の外で袋から本を取り出しページを開くと、横光が将来は捨てることになる、新感覚派スタイルが、眩しいほど本文に満ち満ちている!『O川はその幼年期の水勢をもって鋭く山壁を侵食した』…ぐぐ、シビれる!やはり買って良かった、買って良かったんだ!と確信して記念撮影を行う。するとその行動を、半身の見切れた格好で、入口近くに立つひとりの古本屋さんに鋭い視線でチェックされていた。一連の動きがやはり怪しかったのだろうか。だが、さほど臆することもなく、酔いと、本を無事に入手出来た喜びに包まれながら、本を袋にそそくさと戻し、静かな閉店間際の百貨店を後にする。
koukasen.jpg
posted by tokusan at 22:20| Comment(0) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年08月11日

8/11城昌幸の『地下鐡サム』!

取材で遠くへ行こうかと思っていたのだが、ここ最近の無理が祟って、どうも身体か重めである。というわけで自分を甘やかし、無理をせずに、ただ近場に古本を買いに行くことに決める。午前十時に家を出て、街に人影は少ないが、妙に混み合う電車を乗り継いで渋谷着。『東急東横店』の西館八階催事場にエレベーターでたどり着き、「第27回東急東横店 大古本市」(2014/08/14参照)を覗き込む。横長の会場に、八本の通路とショウケースゾーンとミニ回遊通路で造り出された古本市である。今日でもう市が始まって五日目…初日に駆け付けなかった愚か者たる己に余裕を持たせるために、まぁ何か読める面白そうなものが一冊でも買えればいいさ。そんな心持ちで熱心に本を選ぶ人の中に分け入って行く。それほど熱の籠らない眼で、本の背をダラリダラリと追いかけ続ける。そして途中で思い出す。そうだこの会場は、いつでも冷房が効き過ぎていて、寒いんだった。半袖でいると、三十分経った頃には、身体がブルブル震え始めるほどである。なので足を早めて、台の上と下に視線を走らせて行く。何冊か気になる本を見つけたが、購入しようとつかんだままになるには至らないものばかり。だが中盤の「石田書房」(2010/01/15参照)の台下に、何故か心に引っ掛かる一冊を発見する。雄鶏社「増刊日曜日 銀座読本」である。野口久光の銀座夜景の表紙絵に惹かれたのは、まず間違いない。昭和二十七年刊の、銀座の表裏に渡り特集した、当時のシティガイド本である。二千円か…セロファン袋からスルリと取り出し、まずは目次の執筆者に注目する。菊岡久利・山本嘉次郎・三船敏郎・原節子・三国連太郎・佐田啓二・淡島千影・春山行夫・北村小松・古川緑波……ふむふむ。おっ、城昌幸も書いているのか…!なにっ、『新版地下鐡サム』だと!城が『地下鉄サム』を書いていたと言うのか!慌てて当該ページにたどり着くと、メインタイトルは『銀座の栗鼠』で、サブタイトルが『新版地下鐡サム』となっている。内容は日本の銀座を舞台にしたオリジナルストーリーで、主人公は若干廿歳のアプレ娘掏摸・リエである。本家の「地下鉄サム」(原作マッカレ―。気が良く腕も良い、地下鉄専門掏摸のサムが巻き起こす都会軽犯罪冒険譚)よろしく、この娘が掏摸仲間と掏摸の矜持を守るため、殊更詳しく描写された昭和二十年代後半の銀座を縦横無尽に駆け回るのだ(タイトルの“栗鼠(りす)”は“掏摸(すり)”に掛かっているのだろう)。おぉっ!「地下鉄サム」好きとしては、決して逃すことの出来ない一冊!と購入決定。その後も更に会場を経巡るが、やはり襲って来た寒さによる震えには勝てずに、そそくさと購入して百貨店の外に逃げ出す。…そして実は迷っている。他に見つけたある一冊を買うべきかどうか…安い気がするんだよなぁ…でもちょっと高いかなぁ…でも欲しいなぁ…読みたいなぁ…どうしよう………。
jou_sam.jpg
posted by tokusan at 16:08| Comment(2) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年08月09日

8/9こネズミとディズニーランド

午後イチに上連雀に流れ着いたので、跨線橋や車両基地に集まる電車をボ〜ッと眺めてから、『良し、古本を買いに行こう!』とまずはテクテク「水中書店」(2014/01/18参照)へ。蚊取り線香の煙に守られながら、まずは店頭木箱を気にしてみる。むむむ、なかなか良い絵本たちが混ざり込んでいるじゃないか!と二冊をピックアップ。他にも単行本棚から二冊抜き取り、店内の堀内誠一が多く面陳された絵本棚を楽しんだ後、奥の帳場でバイトのお姉さんに精算していただく。平凡社「はみだし生物学/小松左京 絵=長尾みのる」九藝出版「ターザン日本へ来る ジャングルの王者たちと全作品 ゲーブ・エソー」フレーベル館「キンダーおはなしえほん いたずら こネズミ/作・いぬいとみこ 絵・村山知義」福音館書店「どうぶつえんのおいしゃさん/降矢洋子さく 増井光子監修」を計400円で購入する。
konezumi.jpg
「いたずら こネズミ」は未知の『村山知義・絵』絵本だったので嬉しい。1973年の出版なので、村山72歳と晩年の作品である。リアルなこネズミたちが、気色悪く可愛らしい。

そのまま『井の頭通り』をテクテクテクテク東に歩き続けて吉祥寺に到達。駅前も通過して井の頭線の高架を潜れば、そこは「よみた屋」(2014/08/29参照)前。多くの人が店頭棚に取り憑き、左端の老人は何故か棚の整理に一生懸命手を染めている…どうやら本がナナメになっているのが許せないらしい…。店頭で二冊、店内文庫棚で一冊抜き取り、かなり忙し気な本の積み上がった帳場で精算。ちくま文庫「JAMJAM日記/殿山泰司」大日本學術協會「人間の進化/石川千代松」(大正六年刊の『古い最も簡単な生物が如何にして又如何なる變化を経て今日の人間になったのか』解き明かす本。しかしそれより何より、後見返しに貼り込まれた『ガンヂアン書房 香川縣観音時町柳町』とある古いレッテルがとても気になってしまう。おそらく大正〜昭和初期にこの書店名…格好良すぎる!)Walt Disney production「WALT DISENEY'S Disneyland A PICTORIAL SOUVENIR」を計250円で購入する。
disneyland.jpg
「Disneyland A PICTORIAL SOUVENIR」は『ディズニーランド』で売られていた、お土産用の記念写真集であろう。フロリダの『ディズニーワールド』も最終ページに掲載されていることから、70年代のものと推測できる。豊富な各ランドの写真とともに、必ずはしゃぎ気味のウォルト・デイズニーがそのランドに合った扮装をしたり、アトラクションに乗り込む写真も掲載されている。

そしてそろそろ「本の雑誌No.423 指ぬき逃走号」が発売になりますが、連載「毎日でも通いたい古本屋さん」では、本当に恥ずかしいほど通い詰めている荻窪「ささま書店」を秘密取材!店頭だけで上手く済ませようと思っていたら、見事に店内で高い本を買ってしまいました。だって、我慢できなかったんです!事の顛末は、ページを開いて確かめて下されば幸いです!
posted by tokusan at 17:25| Comment(0) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする