2022年11月29日

11/29小春嵐日和。

朝から真面目に連載の原稿書きに取りかかると、珍しく滞りなくするすると書き上げることが出来た。決して気や手を抜いたわけではなく、自然と最後までは知れたのである。こういうこともあるんだなと、己の未知のポテンシャルに賛辞を贈る。午後、阿佐ヶ谷駅駅頭にて、編集さんと慌ただしく表紙の打ち合わせ。久々の東都我刊我書房のお仕事であるが、二連続で探偵小説魂が激しく燃焼する楽しい作業になりそうである。編集さんと別れた後は、雨が降る前に古本を買いに行こうと、トボトボ高円寺へ。到着した頃には、パラパラと雨が落ち始めて来てしまった…これ以上激しくならないといいが…。「ドラマ高円寺庚申通り店」で文藝春秋「伝・日本映画の黄金時代/児井英生」を110円で購入した後、「古書サンカクヤマ」(2015/02/02参照)へ。雨を避けるように日除けの下で店頭棚に熱い視線を注いでいると、通りを靴音高く歩いて来る人がいて、やがてピタリと店頭棚の前で立ち止まった。だが棚は見ずに、こちらに身体を向け何だか注視しているようだ…そしてしばらくすると、徐にこちらに向けて手を振り出した。さすがに何だろうと思って視線を移すと、完全に雨装備の荻原魚雷氏が、はにかむような笑顔で手を振っていたのであった。あぁ、気づかずにすみません!お久しぶりです!と挨拶を交わすや否や、「では」と魚雷さんは雨の中に姿をを消したのであった。それにしても魚雷さんとは、良くサンカクヤマの店頭でお会いするなと思いつつ、二冊を選んで店内へ。保育社カラーブックス「錦鯉 観賞と池庭づくり/黒木健夫」ORESKO BOOKS「The Cat's Whisker 50YEARS OF WIRELESS DESIGN/JONATAHN HILL」を計400円で購入すると、店主の粟生田さんに傘を持っていないのを覚られつつ「雨だいぶ降って来ちゃいましたよ」「降って来ましたねぇ」「どうするんですかぁ?大丈夫ですかぁ?」「大丈夫でしょう」「本当ですかぁ?本当に大丈夫ですかぁ?」「大人なんで大丈夫ですよ」と答えておく。だが『早稲田通り』をヒタヒタ帰る途中に、雨が本降りになり、生暖かい風が吹き荒れ、小春嵐日和にびしょ濡れに…大人なのに残念ながら大丈夫じゃありませんでした…。
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「The Cat's Whisker」は洋書なのだが、古いラジオについてのビジュアル本で、様々なクラシックラジオの写真が載っているので、眺めて楽しい独特なメカメカしさに満ちた一冊なのである。
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2022年11月27日

11/27「これダメだろ!」

昨日買ったばかりの講談社ディズニー絵本「白雪姫/絵ウォルト・ディズニー 文村岡花子」を見ていると、本編のカラーページが終わった後に、恐らく日本側が描いたディズニー漫画が三編収録されているのだが、その内の一編のタイトルを見た瞬間「これダメだろ!」と本当に大人げなく叫んでしまう。
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こんな、こんな、こんな………。

そして本日は正午前に古本を携え外出し、西荻窪「盛林堂書房」(2012/01/06参照)の「フォニャルフ」棚にビシバシと補充する。結構棚が動いていたが、ちょうどその空きを埋める状態になったので、実にグッドタイミングであった。店主・小野氏と少しお仕事の話をしつつ、光風社「墓標なき墓場/高城高」(箱ナシ、貸本屋印アリ)を百円で購入する。お店を出て、連載の取材に行こうと電車に乗り、早速買ったばかりの「墓標なき墓場」を繙いてみると、ぶふぉっ!何と署名入りなのであった。見返しや扉ページではなく、本を捲って捲って初めて登場する白ページに貸本屋の印とともに、サインペンで書かれていたのだ。貸本屋の本が古本として流れ、それを手に入れた人が後年署名してもらったのだろう。ありがたく頂戴いたします。フフフフフ、とても嬉しい。と興奮しつつ某店の取材を秘密裏に終える。興奮が持続していたせいか、少し高めの本を買ってしまった。いや、取材取材。これは、しょうがない買物なのだ。
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2022年11月26日

11/26見かけるたびに連想しています。

雨の上がった午後二時前に方南町に流れ着く。『環七』でバスに乗り込み高円寺に出たいところだが、残念ながら吉祥寺に行かねばならない。トコトコ永福町まで歩き、井の頭線に乗り込む。
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…ところで、京王線のこのサインを見ると、あるものをいつも連想してしまう…。それはこれ。創元推理文庫のパターンカバーである(装幀日下弘)。
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改めて比べてみると全然違うのだが、何故かいつも目にする度に連想してしまうのだ。この腕の部分が、そう思わせるんだろうな、きっと。そんな下らないことを考えていると、すぐに吉祥寺着。おばあさん二人が「原宿の竹下通りみたいに混んでるね」などと形容した街に入り込み、まずは「古本センター」(2013/07/01参照)へ。ビル内店頭処分品棚からたちまち80円本を四冊選び出してしまう。講談社のディズニー絵本「白雪姫」「101匹わんちゃん大行進」金の星社「ひらがな ピノキオ/久保喬」東成社 現代隨筆選書「カツドオヤという名の人類/山本嘉次郎」を計320円で購入する。まずまずの収穫である。さらに「古本のんき」(2021/03/31参照)で新潮社「探偵事務所23/大藪春彦」を百円で購入し、素早く所用もこなして帰宅する。
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2022年11月25日

11/25二日連続コンコ堂にて。

午後から東京東部でproject“S”の打ち合わせ。いよいよ本格的な始動体勢に入り、すでに色々な人を巻込み始めているので、もはや後には戻れぬ状況である。粉骨砕身奮闘するしかないなと覚悟を決めつつ、少し全体の日程が後にずれ込んだので、このプロジェクトについて発表出来るのは年明けになりそうである。そんな熱い打ち合わせ後に、浅草橋の「書肆スーベニア」(2022/10/06参照)に立ち寄り、ちくま文庫「鬼太郎夜話(全)/水木しげる」を300円で購入する。そして駅から総武線下りに乗り込み、フラフラと御茶ノ水で途中下車してしまい、神保町古書街をウロウロ。「光和書房」(2021/02/19参照)で新潮文庫「蜘蛛/トロワイヤ福永武彦譯」「人外魔境の秘密/横田順彌」を計600円で購入しただけで街を離れ、水道橋から総武線と中央線を乗り継ぎ、阿佐ヶ谷へと舞い戻る。午後四時過ぎなのにすっかり夕暮れの『旧中る。深呼吸して薄暗くなってきた店頭棚をガサゴソ漁ると、赤い函入りの新潮社「星新一の作品集X*おせっかいな神々 妖精配給株式会社」が何とはなしに気になってしまう。もちろん気になる確固たる理由はないので、放っておいても良いのだが、気になるなら手にしてみよう。基本的には無駄になることが多いが、愚直に面倒くさがらずに確認することが大事なんだ。と自分に言い聞かせながら、本を掴み、真鍋博装幀の真っ白な本を引き出す。パラリパラリ…や、やった。本扉前の遊び紙に署名落款が入ってる。やはり手にしてみて良かった。そして俺はますますコンコ堂を愛するぞ!と大喜びしながら、宝石社「ヒッチコックマガジン Vol.5 No.5」とともに計220円で購入する。今日も良い古本が買えて、誠に幸せである。
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2022年11月24日

11/24狙い撃ちを予想しつつ「黒魔王」を!

THE小春日和な正午過ぎに、代々木上原の尾根に流れ着いたので、谷底にスタスタ下って「Los Papelotes」(2008/07/14参照)へ。店頭で二冊掴んで店内に進むと、BGMとして流れていたのはエンリオ・モリコーネ…『荒野の用心棒』とか『続夕陽のガンマン』とか、勇壮で野蛮でセンチで切ないメロディが、魂に直接染み通って来る。むぅ、河野典生はこんな本を出していたのか…大陸書房「芸能界考現学 イメージの中を生きる 松田聖子、ビートたけしから、山瀬まみ、所ジョージへ」…的な著作なのだろうか?良くわからぬが、これは買っておこう。講談社モーニングKC「風太郎不戦日記1/漫画・勝田文 原作・山田風太郎」青樹社「新青年ミステリ倶楽部/中島河太郎編」を計660円で購入する。お店を出たら谷底を東に伝い、『山手通り』に出てバスに乗って阿佐ヶ谷に帰還する。帰り道の「古書コンコ堂」(2011/06/20参照)前で当然立ち止まると、ぬぉっ!東京文藝社「黒魔王/高木彬光」を発見!論創社から2020年に、高木彬光生誕百周年記念出版として復刊されてしまったが、この最初の単行本が昭和三十四年に出版されて以来、全集にも入らず、文庫化もされなかった、61年間読めない名作として知られていた一冊である。復刊されたとは言え、オリジナル本はやはり珍しく、しかもこれで読めるのなら本望である。恐らく店主・天野氏に狙い撃ちされているのだろうなと予想しつつ(ちなみに天野氏は不在で、レジは奥さまであった)、報知新聞社「雀豪列伝 牌の魔術師/阿佐田哲也」とともに計220円で購入する。今日も良い古本が買えて幸せである。
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2022年11月22日

11/22密やかにイレギュラーズ。

昨日は西荻窪「盛林堂書房」(2012/01/06参照)からレンタカーのボンゴ号に乗り込み、盛林堂・イレギュラーズとなり、ハンドルを握る店主・小野氏とともに神奈川県某所へ買取に向かう。午前八時半に出発し、午前十時過ぎに現地着。そこから本棚およそ七本分の良質なミステリ本を、依頼人家族が日常生活を静かに送る中、こちらも密やかに本を棚から下ろし、結束して行く…限りあるスペースを上手に生かし、およそ二時間ぶっ続けの作業で五十本ほどの束を生み出し、速やかに撤収する。渋滞等には巻込まれずストレス無く帰還し(ロードサイド店でラーメン休憩あり)、本を倉庫やお店に下ろし、すべてを終えたのは午後四時過ぎ。そこであっ、そう言えば!と表紙デザインを担当したクラシックミステリ評論同人誌「Re-ClaM vol.9 特集:忘られぬROMの総て」を受け取る。小特集はパトリック・クエンティンで、短編『石膏の猫』と中短篇の書誌が掲載されている。
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そしてその後は午後五時前だが小野氏とお互いの活躍を労い、飲みに行くことにする(これはただ小野氏が、通常月曜日は市場に出た後、古本屋さん仲間と飲みに行くのが慣例になっているので、月曜の仕事後はどうしても飲まなければ気が済まないのである)。阿佐ヶ谷の二階のお蕎麦屋さんで、そばみそを舐めながら呑み、古本話やアニメの話などに打ち興じる。午後七時に解散。

本日は早朝から真面目にデザイン仕事をこなし、ここしばらく取りかかっていたある仕事の全体にようやくたどり着き、まだまだ終わらぬが少しホッとする。暖かな午後にちょっとだけ外出し、高円寺「古書サンカクヤマ」(2015/02/02参照)に顔を出す。東宝東和映画パンフ「メトロポリス」社会思想社「魔術館の一夜/泡坂妻夫」全国建設研修センター「土木の絵本 近代土木の夜明け/画・構成かこさとし 文・編集おがたひでき」を計700円で購入する。「近代土木の夜明け」は1999年刊の、かこさとしの未知のお仕事である。すぐ家に戻り、さらにデザイン仕事を続けつつ、息抜きに大阪に送る古本の準備も始める。
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2022年11月20日

11/20「随筆 猫」元本。

朝からデザイン仕事を二三進めて、午後に入ってから、雨が降る前に古本を買っておくべきだと気付き、しっかり厚着してプラプラと荻窪へ向かう。「古書ワルツ荻窪店」(2020/07/30参照)で、東峰出版株式会社「隨筆 猫/松本恵子」白水社 世界の新しい文学「刑事/B・J・フリードマン」を計220円で購入すると、店員の野村氏から「文フリには行かれないんですか?」と聞かれる。「いや、文フリ行ったことないんですよ」と答えるが、実はたくさん買ってしまいそうで恐いし、何より古本が売ってないんですよ、と心の中では返答する。

探偵小説家・松本泰の妻、翻訳家・松本恵子の「隨筆 猫」であるが、実は以前日下三蔵氏からダブり本としていただいた本があるのだが、それは1978年刊の講談社「隨筆 猫」であった。今回手に入れた東峰出版版は昭和三十七年刊。つまりこれが元本なのである。
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左が東峰版で函入り本。右が講談社版。

本文内容は同じであるが、東峰版には冒頭に猫のモノクログラビアがあり、また序文をしたためているのは式場隆三郎である(講談社版では田河水泡の妻、高見澤潤子)。そして何とこの本は、見返しに『年々や籐椅子出せば猫の座に』の句とともに署名がされているのだ。
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やはり今日も古本屋さんに出向いて良かった良かったと大いに感じつつ、「藍書店」(2018/12/24参照)で岩崎美術社「ルドン 素描と版画/解説駒井哲郎」を330円で購入し、少し小雨が降り始めた頃に帰宅すると、ヤマト運輸さんが連日のヤフオク落札品をタイミング良く届けてくれた。東京文藝社「妖奇長編時代小説 血髑髏/高木彬光」である。ライバルチョイありの620円で落札す。昭和三十一年刊だが、函も元セロも付いている良い状態なのだが嬉しい。物語の発端は、以前幕府顛覆計画の一味と目された侍が、謎の賊に襲われ一瞬気絶していたと思っていたら、何と三年の月日が経過していたという、掴みはOKな摩訶不思議な始まり!期待に胸がひょこひょこ躍ってしまうではないか。
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2022年11月19日

11/19渡辺雄吉の初単行本。

午後三時前にカレーの匂いがたくさんの路地から漂う賑わいの下北沢に流れ着いたので、「ほん吉」(2008/06/01参照)に急行する。おっ、「張り込み日記」の写真家・渡辺雄吉の本があるじゃないか。フリーの職業写真家として生涯を送った渡辺の処女出版、実業之日本社「カタコトで世界を駆ける/渡辺雄吉」である。エジプト&アフリカをカメラを提げて渡り歩いたこういう仕事もあり、「張り込み日記」のようなルポルタージュ仕事もこなしていた職業的器用さに思い至ると、頭を深く深く垂れ、敬意を表さなければならない気がして来る。他に朝日新聞社「捜査一課/西川武男」東京創元社 世界推理小説全集12「百万長者の死/G・D・H&M・コール」河出書房「臨時増刊文藝 横光利一讀本」とともに計
440円で購入する。
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家に帰り、2013年の渡辺雄吉個展『張り込み日記』鑑賞時に購入したroshin books「張り込み日記/渡辺雄吉」とともに記念撮影。

そして井の頭線とすぎ丸で阿佐ヶ谷に帰り着き、「古書コンコ堂」(2011/06/20参照)で久保書店Q-T books「第3次大戦後のアメリカ大陸/アルジス・バドリス」角川ホラー文庫「新青年傑作選 爬虫館事件」中公文庫「肌色の月/久生十蘭」を計770円で購入して帰宅すると、昨日入金したばかりのヤフオク落札品が、嬉しいことにもう届いていた。小学館「女学生の友」付録「しらかばの微笑み/宮敏彦」「ジルダよ眠れ/宮敏彦」「海とみさきの青春/平岩弓枝」、すべて推理小説である。ライバルチョイありの、各540円で落札す。
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平岩弓枝のとても推理小説と思えぬ「海とみさきの青春」は、後に集英社で発売されるコバルト・シリーズの言わば元本である。これは嬉しい。それにしてもこの時代の「女学生の友」付録本の表紙イラストを手掛ける藤田ミラノの作風は、独特な魅力あふれるスマートさを湛えていますな。
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2022年11月17日

11/17猿の手ニョキニョキ。

正午過ぎに関町を東西に貫く『青梅街道』に流れ着いたので、覚悟を決めて吉祥寺までトボトボtトボトボ歩いて行く。そして裏路地の「Main Tent」(2015/03/26参照)へ。店奥の『古い絵本』コーナーに神経を集中していると、小峰書店 創作幼年童話9「おばあさんのひこうき/作=佐藤さとる え=村上勉」にロック・オンしてしまう。これは村上勉の絵が初期バージョンの一冊である(タッチは今と同様緻密で軽やかで独特に捩じれているのだが、若描き的初々しさが漂っているのだ。つまりはアーリー・村上勉!)!カバーナシで二千円だが、これは買っておかねばなるまいと、消費税をプラスした2200円で購入する。
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次に「百年」(2008/09/25参照)の階段を上がり、気になる本を見つけるが、二千円の本を買ったばかりなので、ちょっと考えることにする…明日もこちら方面に来る予定なので、その時に決めるか(まぁ結局買うんだろうな)。というわけで最後に「古本センター」(2013/07/01参照)で、前橋文学館「朔太郎と前橋/波宜亭倶楽部編著」を80円で購入して帰宅する。

そして綺想社の今月の隠し球が情報解禁になったのでお知らせ!表紙デザインを担当した「ジェイコブズ怪奇幻想作品集 猿の手/W・W・ジェイコブズ」であります。新訳未訳合わせて計21編を収録。『猿の手』はいつ読んでも、その怪奇な高い地位は、決して揺るがぬ名作である。というわけで、表紙にも裏表紙にも猿の手ニョキニョキが目印。このデザイン、楽しかったぁ〜。11/20の『文学フリマ』盛林堂ブースで発売開始。その後はいつものように盛林堂店頭&’通販サイトや中野「まんだらけ海馬」や神保町「PASSAGE」にも並ぶことでしょう。この本を右手に掴んで、声を出して願いを言えば、もしや……。
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2022年11月16日

11/16古本仕上げ用道具袋よ、何処へ…。

朝からちょっと手間のかかるデザイン仕事に真面目に取り組み、午前を過ごす。午後イチ辺りにその仕事に目処がつき、相手方にボールを投げてから、外出の準備を始める。補充用の古本をちょっと集め、クリーニングした後にさて値札を…あれ?販売古本仕上げ用の道具が入った袋が見当たらない…おかしいな?と部屋のあちこちを探すが、やはり影も形も見当たらない…これはいったいどういうことだ?四次元空間に行ってしまったのか?と焦りながらさらに探すが、やはり見つからない。このままだと埒が開かないので、古本の補充は今回は諦め、徒手空拳で出かけることにする。そしてすぎに西荻窪「盛林堂書房」(2012/01/06参照)にたどり着き、近代社「池田大助捕物日記 春雨五人男/野村胡堂」立命館出版部「印度の古壁画を探る/杉本哲郎」を計200円で購入しつつ、今まさに帳場に大量に届きつつある盛林堂ミステリアス文庫新刊「健さんのミステリアス・イベント体験記/松坂健」を拝受する。巻末の地図ページをお手伝いで制作したのである。ミステリ・コンシェルジュの松坂健氏が、2010年〜2021年に「日本推理作家協会会報」に連載していた、ミステリに関するイベント(展示・舞台・講演などなど)を内外問わずに体験した94のルポをまとめた一冊である。外観は全480pの鈍器本!カバーデザインはYOUCHANさんで、版型は異なるが、以前に出た「海外ミステリ作家スケッチノート」を対を成す意匠に仕上げられている。盛林堂通販サイト現在予約受付中で、11月20日開催の文学フリマより発売開始とのこと。
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お店を出たら高架の北側に出て「古書音羽館」(2009/06/04参照)へ。店頭横積み列の下層に、双葉社「続・秘聞◎七幻想探偵譚 夢の陽炎館/横田順彌」を見付けたので400円で購入する。それにしても古本仕上げ用道具袋は、何処に行ってしまったのだろうか…?
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2022年11月14日

11/14意外なお店で佐藤さとるを。

昨日は雨の降る前に古本を買っておこうと、生温い強風のために生まれた真新しい落葉の堆積をカサコソ踏み分け、中村橋まで出る。「古書クマゴロウ」(2018/03/21参照)店頭に食いつくと、青銅社「ふらんす怪談/H・トロワイヤ 澁澤龍彦訳」河出書房新社「團十郎切腹事件/戸板康二」が手に吸い付いて来たので計400円で購入する。「團十郎切腹事件」は三版だが、この値段でオリジナル本が読めるのは嬉しいね。続いて西武池袋線に乗って保谷に出て、いつものように定点観測よろしく「アカシヤ書店」(2008/12/17参照)へ。ダイヤモンド社「視覚のいたずら/長尾みのる」を110円で買うに留まったので、もっと古本が買いたい!と隣駅のひばりケ丘まで移動し、駅近くの「近藤書店」(2014/09/22参照)を見に行くが、残念ながらシャッターアウト…だがそれにしても、シャッター前に花の咲く植木鉢が多数置かれ、これではお店を開ける度に大変な移動作業が必要に…まさかお店が休業状態でこんなことに、と言うわけではないだろうが。まぁいい、また来ることにしようと思いつつ、古本に触れられなかったことを残念に思いながら帰宅する。

そして本日は駒沢大学辺りに午後三時前に流れ着いたので、素直に田園都市線で渋谷に出て『宮益坂』をタラタラ上がり、「中村書店」(2008/07/24参照)へ。店頭木箱の前に早速しゃがみ込み、背後を通過するお洒落人種たちをものともせずに、古本に集中…するとまずは、あかね書房「小鬼がくるとき/佐藤さとる」(1977年初版)を見付けて軽く有頂天になり、PARCO出版「アール・ヌーヴォー/マリオ・アマヤ」「アール・デコ/ベヴィス・ヒリアー」角川文庫「大いなる罠/ドン・スミス」を勢いで掴み出して店内へ。さらに右壁下の文庫ゾーンから帯付きの河出文庫本格ミステリコレクション2「岡田鯱彦名作選/日下三蔵編」を見つけ出し、計1000円で購入する。百均本が多いが、こんなに「中村書店」で古本を買ったのは初めてである。
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かなり嬉しい「小鬼がくるとき」。後で帯が挟み込まれているのを発見し、嬉しさが倍増いたしました。

※そろそろ古本屋さんの店頭で見かけるようになるはずの「日本古書通信 2022年11月号」のリレー連載『ミステリ懐旧三面鏡』は私の番で、透明人間児童文学の名作「カポンをはいたけんじ」について、子供時代の兄妹事情とともに熱く回想しておりますので、ぜひともご笑覧くださいませ。岡崎武志の連載『昨日も今日も古本さんぽ』にもちょこっと顔を出しております。
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2022年11月11日

11/11午前中に古本市をハシゴする。

色々なところにメールを送った後、それらが返って来る前に古本を買っておくかと、午前九時半に外出。駅前で多少の用をこなした後に、総武線に乗り込み創元推理文庫「伯母殺人事件/リチャード・ハル」を読みながら新宿に向かう。新南口から外に出ると、上は青空左右はビルで下は線路の空中デッキで、暖かな陽の光が降り注いでいる。そしてテクテク『東急ハンズ新宿店』へ。今日から二階のイベントスペースで、「TOKYO BOOK PARK×ハンズ」(2021/11/11/参照)が始まっているのである。開店して間もないのに、すでに平台と木箱で造り上げられた各古本島には、古本好きが張り付いている。洒落た品揃えの各店をぐうるり巡り、「徒然舎」(2012/05/24参照)の島からソノラマ海外文庫「モンスター伝説/ロバート・ブロックほか」早稲田大學出版部「世界の奇觀/横山又次郎」(函ナシ)を計1200円で購入する。このイベントは11/24まで。「世界の奇觀」は大正十三年刊の、世界の七不思議を中心にその他の奇々怪々な出来事をまとめた本であるが、表紙に箔押しされているイラストが、シャム双生児というのがぶっ飛んでいる。
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古本を買ったらすぐさま新宿にサヨナラし、再び電車に飛び乗り高円寺で途中下車。「西部古書会館」(2008/07/27参照)で昨日から開催中の「BOOK&A展」を覗く…と思ったら、会館ガレージの門扉の鉄レールの車止めに思いっきり爪先をぶつけてしまった!…ぐぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。痛みが治まってから探索開始。岩谷書店「探偵小説三十年/江戸川乱歩」文園社「美しき友情/浅原六朗」を見つけ、計2650円で購入する。この市は11/13まで。
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乱歩が1650円、浅原が1000円と、この値段ならお買い得であった。会場内では古本神・塩山芳明氏に遭遇し、劇画系エロ雑誌の古本値高騰や、氏が藤木TDC氏と始めた古本からエロスを考察追求するYouTubeチャンネルについてお話しする。
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2022年11月10日

11/10今日は何だか雑誌ばかりを。

午後三時前に上北沢の北に流れ着いたので、『環八』を伝って高井戸駅のある谷に落込み、高架ホームから井の頭線に乗って吉祥寺へ向かう。そしてまずは「古本センター」(2013/07/01参照)に潜り込むと、処分品棚で、帯は無いがデッドストック品のように函がツヤツヤで綺麗な講談社「枯草の根/陳舜臣」が目に飛び込んで来た。おぉ、元パラも付いている!と、中央公論社「日本探検/梅棹忠夫」とともに計160円で購入する。
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あまりツヤツヤ過ぎるので、俺が映り込んでしまっている…。

続いて「よみた屋」(2014/08/29参照)店頭で講談社「ベストセラー小説の書き方/ディーン・R・クーンツ」キネマ旬報社「キネマ旬報別冊 日本映画シナリオ古典全集第二巻」を掴み、店内の50均文庫棚を見に行こうとすると、入口前の300〜500円本棚に、古い学年誌や学習系児童雑誌が出されているのが目に留まる。気になるものを手に取り目次を確認して行くと、よぉっ!楠田匡介の連載探偵小説『都会の怪獣』が載っているのを二冊発見!第十一回と最終回だ。これは買っておこう。と言うわけで前述の二冊とともに、小学館「小学六年生 昭和28年二月号&三月号」を計880円で購入する。
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そしてちょっと夕闇が迫り始めた阿佐ヶ谷に帰り着き、「古書コンコ堂」(2011/06/20参照9前で立ち止まる。店頭均一棚の上に、十冊弱の宝石社「ヒッチコックマガジン」が並んでいる…中島河太郎の『日本推理小説史ベスト・テン発表』掲載の62年4月号『'62ガン・ダイジェスト』をまずは確保。さらに横溝正史×鮎川哲也×中島河太郎×田中潤司がクロフツについて座談する『名作“樽”をめぐって』掲載の62年8月号『恐怖特集小説号』を確保すると、ある二冊が他の「ヒッチコック・マガジン」と異なっているのに気付く。同じ中綴じだが、全体が薄めの130ページほどで、表紙がツヤツヤのコート紙なのである…これは、初期の本なのか。昭和34年刊の、2号と4号なのであった。この時代の雑誌のキャッチは『都会人のためのミステリーズ』である。2号の巻頭記事『ヒッチコックマガジン発刊記念パーティー開かる』がたまらない。大下宇陀児の祝辞『シツッコク(ヒッチコック)おやんなさい』が文句なしに最低である。計440円で購入する。
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2022年11月09日

11/9連載第六十回は大物買い!

朝からデザインの構想をひとつ進めつつ、帰ったら取りかかることに決め、昼食後に外出し、ブラリブラリと荻窪へ。「古書ワルツ荻窪店」(2020/07/30参照)で店内BGMのトレント・レズナーの歌声に身震いしながら、三一書房「殺陣/永田哲郎」弘文堂「ニイチエ譯詩集 識られざる神に」を計330円で購入する。続いて「藍書店」(2018/12/24参照)に向かうと、まずは店頭棚で落款署名入りの日本航空文化事業センター「安野光雅のスケッチブック」(1991年刊のJAL機内誌の連載をまとめた画文集である)を見つけて血流を早める。さらにカバーナシの現代社「はだかの王様 山下清の絵と日記/式場隆三郎編」を手にしてから店内に踏み込み、コダマプレス「ロック冒険記 第一部デイモンの嵐編」(奥付の発行年月日『昭和41年8月25日再版発行』がスタンプで『昭和41年12月8日』に修正されている。どうしたんだろう。巻頭にある手塚の言葉『かつての我国にはSF作家についての系図はないに等しい。押川春浪。海野十三等が惑星のように光っているだけで、…』が泣かせる)朝日新聞社「のの字ものがたり/田村義也」捕物出版「朝顔金太捕物帳/横溝正史」を手元に集め、計1540円で購入する。うむ、今日も良い古本たちが買えた。さっさと帰ってデザイン作業を進めることにしよう。
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※本日辺りから書店に並び始める「本の雑誌 千両万両大入り号」の連載『毎日でも通いたい古本屋さん』では、下高井戸の駅前アーケード市場を抜けた商店街にある老舗古本屋さん「古書 豊川」へ。連載第六十回を記念するように、連載中で一番の散財をしてしまいました。その釣果の写真は記事内では惜しいモノクロなので、ここにカラー写真を掲げておきます!
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すべて非貸本で、初版本もアリ。これを目にして魂がブルブル震えてしまった方は、ぜひとも最新号の「本の雑誌」を紐解かれんことを!
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2022年11月07日

11/7百均本後「海底大陸」!

午後二時過ぎに武蔵境に流れ着いたので、路上に砕けた落葉の香りに秋を感じ取りながら、まずはフラフラ「おへそ書房」(2019/07/28参照)へ。均一棚を熱心に見過ぎて微動だにせぬおじさんを巧みに躱しながら、角川文庫「黒いリボン/仁木悦子」創元推理文庫「屍人荘の殺人/今村昌弘」を計200円で購入する。続いてさらに三鷹にフラフラとスライドし、まずは「りんてん舎」(2019/03/30参照)へ。店頭木箱&棚と真剣ににらめっこし、三修社「ティエリー・ノアールの瞬間/ティエリー・ノアール+日比野克彦」(箱ナシ)第一書房「文學雜考/ポオル・ヴァレリイ 堀口大學譯」(函ナシ)ロマン・ブックス「人魚鬼 若さま侍捕物手帖の内/城昌幸」新宿書房「ぼくたちのちんどん屋日記/林幸次郎+赤江真理子 構成・黒川創」を計440円で購入する。最後にタタッと「水中書店」(2014/01/18参照)にも駆け付け、すぐさま店頭木箱内から上野松坂屋「放浪の鬼才 長谷川利行展」見つけ出し、100円で購入する。これはなかなか良い買物なので、今こそ高らかに告白しよう。時たま古い良質な図録が買える、「水中書店」の店頭木箱が大好きだ!と。そんな百均本の獲物を七冊を携え家に帰ると、またもやのヤフオク落札品が届いていた。盛文堂新光社「海底大陸/海野十三」である。裸本で背の下部が欠けているが、ライバルなしの1500円で落札する。昭和十五年の十二版で、表題作以外にも『地中魔』『◯◯獣』を収録。表紙に描かれた蛸の如き怪生物が可愛い。こいつらがたくさん、クトゥルーよろしく触手ヌラヌラ異臭を放ちながら、『キキッ キキキキッ』と人間に『襲いかかってくるようです。
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2022年11月05日

11/5若者だらけの街で今日も古本を。

午後二時過ぎに梅ヶ丘に流れ着いたので、疲れた身体を小田急線に押し込み、二駅移動して下北沢に出る。路地に溢れる土曜日の、無条件に祝祭感漂う若者の波に抗いながら、まずは「ほん吉」(2008/06/01参照)へ。店頭で岩波書店 日本の写真家12「堀野正雄」(これはproject“S”の予備資料に…)を確保した後、さらに木箱の中から弥生美術館「妖艶なる美人画と相撲さし絵 鰭崎英朋展解説書」を選び出し、計1100円で購入する。「鰭崎英朋展 解説書」は平成八年(1996年)の展示に合わせて創られた、1色刷りのワープロで版下を作成したような、全42ページの簡素な冊子である。『謝辞』に「浅草御蔵前書房」(2008/11/08参照)の名が入っている…恐らく得意分野の『相撲さし絵』での協力だろう。
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続いて『茶沢通り』を素早く渡って「古書ビビビ」(2009/10/15参照)に移動し、BGMの世田谷ピンポンズさんの歌声に耳を奪われながら、通路の若者を掻き分けて、角川書店「喘ぎ泣く死美人 横溝正史〈未収録〉短編集U/横溝正史」を450円で購入。さらに元線路の広場で開かれているクラフトビール祭りを横目に、『下北沢一番街』を若者の流れに乗って遡上し、二階の「CLARIS BOOKS」(2013/12/01参照)へ。窓際の棚で、こんなに大量のポケミスがあったっけ?と思いながら、ハヤカワポケミス「幻想と怪奇2 英米怪談集/早川書房編集部編」(昭和31年初版。ジェイコブズの『猿の手』は田村隆一訳。サキの『開いた窓』とカポウーティーの『ミリアム』は都筑道夫訳だ)を300円で購入し、それなりに満足を得て帰宅する。
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2022年11月04日

11/4昭和初期の「在庫映畵目録」!

午後にゆっくりと動き出し、駅前の『書楽』で「HUNTER×HUNTER」37巻を購入し、夢中になりながら中央線→山手線→東急目黒線と乗り継ぎ、武蔵小山にたどり着く。久しぶりの「九曜書房」(2009/03/26参照)をハフハフと楽しむ。店内500均棚から、桃源社ポピュラーブックス「真赤な子犬/日影丈吉」人物往来社「捜査課長メモ/元警視庁捜査課長 三宅修一」を選び出し、さらに左側通路の文庫棚で教養文庫「食虫植物の驚異/笠原一浩」が千円はお買い得だ!とつまみ出し、計2000円で購入する。お店を出たら当然南西に足を向け、いつの間にかちょっとは通い慣れた感のある道をたどって西小山に出て、薄暗いアーケード商店街の「ハイカラ横丁まるや」(2015/02/18参照)へ、相変わらず懐かしい古玩具&雑貨&紙物が並ぶ心躍る店内。ロバート・ボーンのサイン入り英国製名刺大ブロマイド六種(ナポレロンソロもあり)が1650円なので食指が動きまくるが、結局棚脇ラックの古本ゾーンから、株式會社岡本洋行「昭和三年六月改訂 在庫映畵目録」を見つけたので1100円で購入する。昭和初期の銀座の映画製作配給会社が出していた、映画フィルムのカタログである。『皇室に關し奉る映畵』『地理風景に關する映畵』『農工業交通に關する映畵』『動物に關する映畵』『生理衛生に關する映畵』『軍事教育に關する映畵』『漫画』『喜劇』『童話史傳及社会教育劇』など、内外の映画の内容&ストーリー紹介が盛りだくさんの一冊である。『東京キネマ』『横濱シネマ』『東亞キネマ』『サワダ映畵』『マキノ映畵』などの製作会社名がたまらない。ロイドやチャップリン映画もちゃんと載っている。このような昭和初期を楽しい角度から偲べる本には、全く持って目がないのである。
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そして程なくして阿佐ヶ谷に戻り、「千章堂書店」(2009/12/29参照)で音楽之友社「ヴァイオリンの名器/フランツ・ファルガ」を百円で購入してから帰宅する。
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2022年11月01日

11/1十一月は初期創元推理文庫から。

昼食後に古本を抱えて西荻窪「盛林堂書房」(2012/01/06参照)へ。「フォニャルフ」棚にダカダカ補充する。先月は喜ばしいことにわりと売れました。お買い上げのみなさま、ありがとうございます!そして今回は西條八十の少女探偵小説裸本など混ぜ込ませてありますので、お近くにお寄りの際はぜひチェックを!そして連日の「神田古本まつり」の超絶激務でお疲れ気味の店主・小野氏と、今月の盛林堂・イレギュラーズについて打ち合わせる。その後は中野に移動し、用事を片付けた後に『中野ブロードウェイ』四階の「まんだらけ海馬」(2014/02/15参照)を覗く。すると創元推理文庫ゾーンに、何冊か初期の本が並んでいるのが目に留まる。創元推理文庫「イブ/ハドリー・チェイス」「あでやかな標的/ベン・ベンスン」を計990円で購入する。
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初期のカバー本のデザインは、時代性を超えていそうだが実は超えていない独特の味わいがあり、実に実に魅力的なのである。「あでやかな標的」はこの初版本しか確認されておらず、「イブ」はこの初版本以降は「悪女イブ」と改題し版を重ねている。ちなみに裏表紙には仏伊映画「イブ」に主演したジャンヌ・モローのスチールがあしらわれている。満足しながらくるくる階段を一階まで下りて、『早稲田通り』に出て「古本案内処」(2015/08/23参照)へ。日本国有鉄道「国鉄あ・ら・かると」を110円で購入する。国鉄の機関誌「国鉄通信」掲載の記事を抜粋してまとめた、新書サイズの非売品本である。お店を出たら『早稲田通り』を西に伝って高円寺へ。「ドラマ高円寺庚申通り店」で、アーティストハウス「トレインスポッティング ポルノ/アーヴィン・ウェルシュ」青林工藝舎「心機一転 土工!/根本敬」を計220円で購入し、どんどん暗くなる空の下を急いで歩いて帰宅する。
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2022年10月31日

10/31荻窪が良かった。

吉祥寺に午後二時前に流れ着いたので、ついこの間寄ったばかりの「よみた屋」(2014/08/29参照)を覗く。すると店頭新書サイズ本棚に、潮新書「黒衣の短歌史/中井英夫」を見つけたので、しめしめと手にすると、うわっ、線引き本か…でも線はすべてBくらいの鉛筆で、引かれたところもそう多くはない。よし、消しゴムで丁寧にすべて消し去ってやる!と110円で購入する(家に帰って本当に全部消しました。鉛筆の線引きはキレイに消せるからまだ許せるね)。そこから電車に乗って荻窪に移動し、地下の駅コンコースからエスカレーターで地上南口に出て、直ぐ目の前の「岩森書店」(2008/08/23参照)に立ち寄る。にぉっ!店頭百均箱の中に、大海赫発見!PHPゆかいなどうわ「パンツとんでけ!/大海赫さく・山内ショージえ」である(ただし表側の見返しページが切り取られている。恐らく献呈サインでも入っていたのではないだろうか)。
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110円で購入する。微妙に難アリだが、これは嬉しい出会いである。そこからさらに賑わいの商店街を南に下って「竹中書店」(2009/01/23参照)前。おっ、ここしばらくずっと店頭右側のワゴンが百均のコミックで埋まっていたのだが、絶望的に動かぬのでいよいよ痺れを切らし、二百均の大判本に選手交代したようだ。どれどれどれどれと漁りまくり、学生社「日本型建築の歴史と未来像/菊竹清訓」イヴニングスター社「商業デザイン全集5 作家編」(函ナシだが、今和次郎・恩地孝四郎・杉浦非水らが顧問を務め、この巻には滝口修造・原弘・亀倉雄策・河野鷹思・岡本太郎らが執筆している、昭和二十七年刊の素晴らしいビジュアル本。坂口安吾「不連続殺人事件」を出版した出版社が、こんな本も出していたとは…)香樹園「現代水石図鑑/編集解説・村田圭司」(水石は自然石を盆栽等のように愛で鑑賞する文化のことである。昭和三十七年刊の、そんな名石ばかりのモノクロ写真集である。まったく世の中は広いなぁ)を計600円で購入する。はぁ、今日は荻窪の古本買いが、スコブル魅力的であった。
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2022年10月30日

10/30ハロウィンにざわめく月末に古本を。

昨日は午後一時過ぎに方南町近くに流れ着いたので、そこから吉祥寺に用事をこなしに行かねばならぬ足に便乗して、永福町「グランマーズ」(2019/12/20参照)に立ち寄る。静かな静かな空間に身を浸し、双葉文庫 文豪と怪奇コレクション「幻想と怪奇の夏目漱石/夏目漱石著・東雅夫編」を550円で購入する。井の頭線の車内アナウンス『ハロウィンのお出かけに際して、他のお客様が不安や恐怖を感じる恐れのある仮装をされているお客様には、お声がけさせていただきます』に驚きつつ吉祥寺着。用事をこなしつつ古本屋さんに巧みに立ち回り、「バサラブックス」(2015/03/28参照)で毎日新聞社「放浪の天才画家 長谷川利行展」を200円で購入し、さらに「よみた屋」(2014/08/29参照)で河出書房 科学新書13「橋/成瀬勝武」を110円で購入し、人々が縦横に行き交いまくる混雑した街を離脱し、阿佐ヶ谷に帰還する。さらに「古書コンコ堂」(2011/06/20参照)で角川ホラー文庫「妖怪博士ジョン・サイレンス/アルジャノン・ブラックウッド」を110円で購入し、ようやく帰宅する。

そして今日は朝から原稿書きとデザインレイアウト4ページ分をせっせとこなす。一息つくために午後に外出。プラプラ歩いて高円寺向かい、「西部古書会館」(2008/07/27参照)の「杉並書友会」を覗く。人影の少ない通路で、先週見たような棚が多いのは気のせいだろうか…と感じつつ、これは先週は恐らく見ていない講談社「長編探偵小説 迷路の殺人/ヴァン・グーリック」を500円で購入する。
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続いてハロウィンのせいか、人が溢れている『庚申通り』をどうにか前進し、「古書サンカクヤマ」(2015/02/02参照)へ。実業之日本社「最後の事件記者/三田和夫」現代社「螢/織田作之助」を計200円で購入する。「螢」の後見返しには、大森の「昔日の客」の古本屋さん「山王書房」の古書店ラベルあり。
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posted by tokusan at 15:19| Comment(2) | TrackBack(0) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする