2016年11月17日

11/17準備でせっかくの休日を台無しにする

今日はバイトはお休み。たった三日勤めただけで、疲労を極度に溜めまくった身体には、やすらぎの二十四時間…だが、そうは言ってられないのである。土曜のバイト勤め終了後の日曜は、「みちくさ市」に参戦することが決まっているのだ。古本を、古本を準備しなければ!と朝から結局バイトと酷似した作業に奔走する…俺はいったい何をやっているんだ…古本と戯れるにも、ほどがあり過ぎ、秋の日々…。新ネタを家中の山からガサゴソ掻き集め、全体の構成を微調整した後、本のクリーニングに入る。
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そして昼食後、BSプレミアム放送の映画『悪魔の手鞠唄』に集中力を奪われながら値付に入る。だが途中で息抜きに外出。テクテク歩いて「古書コンコ堂」(2011/06/20参照)に入り、徳間書店「みなとまち・異人館/原田伴彦監修」ハタリ「座頭市映画手帖」文藝春秋「斉藤栄のミステリー作法/斉藤栄」を計721円で購入し、そのままカウンターでECD闘病応援のためにカンパし、『ガーンECD』ステッカーを一枚いただく。お店を出たらいつもの通り道をたどり、いつもの荻窪「ささま書店」(2008/08/23参照)。春陽文庫「東京暗黒街/島田一男」(昭和三十七年四刷)新潮文庫「終編金色夜叉/小栗風葉」三省堂「新版SFの世界/福島正美」桃源社「地獄横丁/渡辺啓助」を計840円で購入する。続いていつもとルートを変えて吉祥寺に電車で向かい、久々の「よみた屋」(2014/08/29参照)へ。すると店頭棚から、岩谷書店が出していたB6サイズの『天狗文庫』という本分三段組みの仙花紙本を見つけ出し、こんなの見たことなかったぞ!と喜び頭上に掲げる。岩谷書店天狗文庫「胡堂捕物傑作選/野村胡堂」講談社「単線の駅/尾崎一雄」を計400円で購入する。その後は西荻窪までトボトボ歩き、「盛林堂書店」(2012/01/06参照)で「フォニャルフ」棚にちょちょいと補充しつつ、店主・小野氏と意外に近くに迫っている、十二月の二つのトークイベントについて軽く打ち合わせる。そして古本屋バイトを大いに冷やかされてしまう。

家に帰って再び準備作業に取りかかり、夕食前には無事完了。よし、これで日曜の準備は万端だ。ふぅ、と背筋を伸ばして、今日の嬉しい収穫二冊を愛玩する。
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天狗文庫の最終ページと表3は岩谷書店の広告で、かたや『岩谷選書』十九冊の広告、かたや「獄門島」「眼中の惡魔」「木乃伊の戀」となっている。選書の広告では「赤痣の女/大坪砂男」「眞福寺事件/久生十蘭」「鬼火/横溝正史」「緑衣の女/高木彬光」「J・ハリス/幻妖夢」「文學少女/木々高太郎」「人形佐七捕物傑作集」などもラインナップされているが、タイトルが変更になったり出版されなかったり…。
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2016年11月10日

11/10謎の魚雷芸に頭を悩ませる

遅めの朝食を摂り、午前九時半に外出。腹ごなしにと高円寺までスタスタ歩き、以前から「アバッキオ」(2008/10/14参照)の看板が外されているのを気にしながら(店内には物が残っている気配がある)、「西部古書会館」(2008/07/27参照)に到着し「BOOK&A」開催五分前のオープンガレージに突入する。昨日に続き、来るべき古本市に備えての、個人的古本補給活動の一環である。すでに二十人ほどの古本修羅が、サッシ扉が開けられるのを、今か今かと待ちかねている。その列にはつかずに、長テーブルと平台と壁棚の、それほどカオス感も量感もないスッキリした古本の列に集中して行く。均一と言うわけではなく、大体500円以下の本たちである。扉が開き、修羅の群れが中に流れ込み、手早く本を見終わった私も、一冊だけ掴んでそれに続く。三本の幅広な通路をほどほどの修羅ラッシュに揉まれながらしげしげ眺めて行くと、歴史・郷土・民俗学関連が多い模様。丁寧に棚に目を凝らして行くが、なかなか心に滑り込んで来る古本と出会えないので、焦燥感と失望感を、徐々に胸の内に溜め込んで行く。だが最後に右端通路で「天心堂書店」の棚から、建築史家・長谷川尭が大阪で出していた雑誌群を見つけ、興奮。一緒に並んでいた、十九世紀末〜二十世紀初頭のロンドン街頭の写真を集めた古い洋書にも痺れまくるが、三千円の値が付いていたので今回は断念する。そして最後の帳場脇の棚下に集まる、A5サイズの雑誌&ムック列に惹き付けられて、しゃがみ込んで気になる本を確認して行く。そこに一冊、版型は同じだが、不思議なパンフレットが紛れ込んでいた。1938年のベルリンで発行された、劇場型老舗キャバレーの50周年記念冊子である。表紙に『日劇ステージショウ』のハンコが捺されているので、文芸部などが資料として架蔵していたものであろうか。中を見ると写真が満載で、その上150円の激安値!喜んで家に持ち帰るべき一冊とし、帳場で精算に入る。ベストブック社「血染めの怨霊/中島河太郎編」コスモ・テン・パブリケーション「妖精物語/A・コナン・ドイル」博文館少年少女譚海昭和四年六月號別冊「孝子美談哀話集」日本板硝子株式会社「SPACE MODULATOR48 特集:北の港町から」Winter Garten「FESTSCHRIFT BERLIN1938 NOVEMBER-MAGAZIN Winter Garten 1888-1938」を計1650円で購入する。
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本日の収穫「Winter Gareden」50周年記念パンフ。表紙は美しいカラーで、踊り子・空中ブランコ・道化師・猛獣使い・楽師・曲芸師などが描かれている。本文はアート紙でモノクロ印刷(中ほどに四色の歴代ポスター観音開きグラビアあり)の全114ページ。写真やイラストが豊富で、ドイツ語が読めなくても十分昭和十三年のドイツの一端に触れることが出来る。驚いたのが、祝辞を一番最初に述べているのが、プロパガンダの天才ゲッペルス。他にもナチ親衛隊のヒンケル(SSの稲妻型活字があるのにもビックリ)や、後半にはキャバレーを訪れたヒトラーの写真も掲載されている。そんな風に、悲惨な戦争に向かいつつある時代のきな臭さも、とっぷりと封じ込まれているのだが、やはり曲芸師や踊り子や動物使いたちの写真は、能天気で奇怪で楽しい。特に、砲弾を使う曲芸師たちのコーナーがあるのだが、大きな魚雷を携えている男の一枚が、とても気になってしまう。いったいこの大きな弾薬を使い、どんな芸をステージで披露したのだろうか?
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一旦家に戻り、夕方には「古書ますく堂」(2014/07/20参照)の広島カープ背番号籤割引セールに行こうと思っていたのだが、仕事をこじらせて出かけられず、仕方なく「Winter Garden」のモノクロ写真の世界に耽溺する。頭の中では、この本を市で見た時から、NHK『映像の20世紀』のオープニングテーマが、エンドレスで流れてしまっている…。
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2016年11月09日

11/9古本を一層求め、風太郎貸本漫画をデザインで言祝ぐ。

朝から大量の古本を大阪に向けて送り出す。「梅田蔦屋書店」で十二月に開催予定のフェアに照準を合わせた行動である。他にも今月は20日の「みちくさ市」にも参戦するし、来月は岡崎武志氏との合同古本市もある。少し、手元に古本を集めておかなければ、危うい枯渇状態に陥りそうな予感…ふぅ、いったい私は何をしているのか…。だが、古本不足の焦燥感には抗えず、午後に外出して東村山の「なごやか文庫」(2012/01/10参照)に飛び込む。受付で計算機を叩く音だけが響く店内をじっくり観察し、福音館書店かがくのとも85号「おおきいちょうちん ちいさいちょうちん」かがくのとも30号「ごむのじっけん」共に加古里子、学研「三人のおまわりさん/ウィリアム・ペン=デュボア作」現代企画室「白球は見た!/近藤唯之」講談社現代文庫「ファンタジーの世界/佐藤さとる」徳間文庫「人間臨終絵巻T/山田風太郎」旺文社文庫「にっぽん快人物烈伝/紀田順一郎」ちくま文庫「生きるかなしみ/山田太一編」を計420円で購入する。

少し満足して一旦家に戻って荷を下ろし、寒風が一向に治まらない夕方に再び外出。まぶしい夕陽に向かって歩いて荻窪「ささま書店」(2008/08/23参照)にたどり着き、予想以上の低温に震えながら店頭棚を捜索。角川文庫「乱菊物語/谷崎潤一郎」(通常帯の上に映画化帯が巻き付けてある)芸術生活社「幼児に聞かす日本怪談集/西本鶏介」(基本コンセプトが惨い気が…)潮出版社「男と土曜日と水平線 開高健全対話集成2」晶文社「ある手品師の話 小熊秀雄童話集」青土社「失楽園測量地図 種村季弘のラビリントス」淡交社「伊藤大輔シナリオ集W 別巻戯曲集」を計840円で購入する。そんなお決まりのルートをたどりつつ、西荻窪「盛林堂書房」(2012/01/06参照)の「フォニャルフ」棚に別口で用意して来た古本を補充する。するとそこに、A5判の新刊が搬入され始めた。アップルBOXクリエートが出す、山田風太郎原作の貸本漫画「甲賀忍法帖」の復刻本である。実は今回盛林堂ミステリアス文庫チームが制作をお手伝いしており、その流れから表紙のデザインを担当させていただいたのである。この俺が、山田風太郎のデザインが出来るなんて!と、一も二もなく承諾した次第。イメージはもちろん、甲賀対伊賀!…いや、思いっきりといえば思いきりですが、良い感じに仕上がりました。それにしても、「バジリスク」の遥か先駆者として、全三巻(復刻本では一冊に合本)のこんな貸本漫画が存在していたとは…。本を手にしてニヤニヤしてしまい、あまりの嬉しさに「フォニャルフ」棚にあった原作本と、ナイアガラ棚「我刊我書房」に挿さっていた貸本漫画「甲賀忍法帖1」(カバーはカラーコピー)とともに、奇蹟のスリーショット。
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よし、今夜は一気読みするぞ!と意気込み盛林堂を後にして、そのままフラフラと夜の「音羽館」(2009/06/04参照)へ。店頭で裸本で後見返しが切り取られている「珍客名簿/上林暁」を500円で購入し、寒風に首を竦めてトボトボ家へ引き返す。
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2016年11月06日

11/6未知の作家に手を出してしまう

午後よりトマソン社「BOOK5」最終号の取材にて、本郷の白山坂上〜坂下をウロウロ。東京の急峻な高低差をフットワーク軽く味わいつつ、坂下の古本屋さんに立ち寄る。『京華通り』南側入口近くにある「誠文堂書店」(2011/08/19参照)は、新刊+古本のお店なのだが、どうも古本の割合が、以前よりも増している気がする。少しずつ通路が野放図になりかけてきているのも、古本屋さんに傾倒している兆候ではないだろうか。裸本の光文社「赤い殺意/藤原審爾」を320円で購入しようと入口側レジに近付くと、奥さまは電話の真っ最中。「それはね、amazonに出してる本なんですよ。だから、amazonで買えますよ。えっ?amazonの使い方が分からない?だから直接振り込みたい?分かりました。では本があるかどうかまず確認してから…」とネット非対応のお客さんとのやりとりに苦心している。長〜いやり取りを終えて電話を切ると、こちらに笑顔を見せ「ごめんなさいね」と精算していただく。お店を出たら通りを北に向かい、もうひとつの「誠文堂書店」(2012/08/13参照)へ、こちらは四年ほど前にお店を建て直した、純然たる古本屋さん。だが白く新しい通路は、月日が流れるとともに本の山並みが所々に隆起しており、新店舗を昔日の壮絶な旧店舗の姿に(2010/07/23参照)、ジワジワと近付けてしまっていた。う〜む、これは、もはや逃れられぬ、このお店の宿命なのか。そんな風に感じ入り、それでも極細通路はちゃんと行き来出来るよう整備されているので、すべての棚にがんばって目を通す。面白い本や珍しい本も多いが、値段がスキ無しなのでなかなか手が出ない…結局250円の角川文庫「青蛙堂鬼談/岡本綺堂」を購入し、辛くも古本迷路から脱出する。

地下鉄を乗り継いで中野まで戻って来ると、気まぐれに途中下車してしまい、「まんだらけ海馬」(2015/02/06参照)に足を向けてしまう。そして探偵小説棚で見つけた、南旺社「ダイヤル110番シリーズU 血ぬられた欲情/萩原秀夫」…これ、古本神・森英俊氏の書庫をツアーした時に、貸本小説コーナーに固まってた未知の作家だ…いや、あれから、気になってたんだ。この本はどうやら犯罪実録ものらしく、そのせいか値段は二千円と安めなのである。よし、ここは思い切って買ってみよう。一緒に昭和三十八年刊の講談社「孤独のアスファルト/藤村正太」が500円の激安値だったので、迷わず購入する。中野から家までトコトコ帰って、「ダイヤル110番シリーズ」のビニール袋を開けると、巻頭には『犯罪地帯』というモノクログラビアページがあり、昭和三十年代の、主に酒場と盛り場の写真が並び、『酒を、食べものを、そして刺戟を求めて人々は街へ!バチルスのうごめいている街へ!』と扇情的な文章が踊っている。ビクビクしながらそんな暗闇の割合が多い危険な盛り場を、ほろ酔いで彷徨する愚かな己を想像してしまう。
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2016年11月05日

11/5京浜地帯を北上して古本を漁り寺島メモに魅入られてしまう。

早めに始動して電車を乗り継ぎ、反町の『神奈川古書会館』で「11月の古本まつり」に飛び込む。まだ午前十一時なのに、なかなか盛況である。ほほぅ、今回も大きな200均台が二つ出ているのか。じっくりと上半身を台の上に突き出すようにしながら、他のお客さんとの平和な間合いを計りつつ、一巡。すると奥は棚&台が珍しく横向きに連なり、奥の壁際まで三本の通路を造り出しているスタイル。ここからは通常値ゾーンで、「公文堂書店」(2010/03/28参照)の棚が古くて雑誌多めで秀逸。だが私は左奥隅の「古書 水曜堂」(無店舗)の、ダンボール箱に適当に詰められた古本に興奮。良い新書を二冊掴み取り、釣果あり!と心の中で宣言する。コバルト社ラッキー文庫「アメリカ新聞讀本/細入藤太郎」(戦後すぐ発行の中綴じ文庫本!)あまとりあ社「昭和猟奇秘録 愛慾怪盗伝/三谷祥介」原書房「都市ゲリラ/市川宗明」ハヤカワ・ライブラリ「メンズ・マガジン入門/小鷹信光」朝日新聞社「文句の言いどおし/吉田健一」改造社日本探偵小説全集5「谷崎潤一郎集」を計1250円で購入する。居合わせた顔見知りの古本屋さんたちと言葉を交わし、まつり会場を後にする。このまつりは明日も開催される。

目の前の『反町公園』を突っ切って線路沿いに北東に向かい、東神奈川駅から京浜東北線に乗車。すぐさま鶴見駅で降車し、「西田書店」(2010/01/07参照)の店頭棚にかぶりつく。今日は大した収穫なく、文春文庫「昭和のエンタテインメント50編 上」講談社手塚治虫全集別巻「手塚治虫対談集2」を計270円で購入するに留まる。駅に戻り、鶴見線に乗りたくなる誘惑を振り切り、再びの京浜東北線で川崎駅下車。今日の「近代書房」(2008/09/07参照)は店頭棚がプチ豊作で、大和書房「傷だらけの天使/市川森一」毎日新聞社「ひげとちょんまげ/稲垣浩」(市川崑装幀がビューティフル!)住まいの図書館出版局「室内の都市/海野弘」早川書房「ローズマリーの赤ちゃん/アイラ・レヴィン」を計400円で購入する。その先の「朋翔堂」(2008/09/07参照)では、左側通路の100均棚から東京創元社「夜明け前の時/シーリア・フレムリン」双葉文庫「推理文壇戦後史1/山村正夫」を計200円で購入…あぁ、ただ欲望に任せ、小春日和の中、行きたかったお店を巡り古本を買いまくるのは、なんという幸福であろうか。重い本を担いでいても、顔には自然と笑顔が浮かび、足取りもまだまだ軽いまま。そのまま都内に戻り、最後の〆にと武蔵小山「九曜書房」(2009/03/26参照)へ向かう。店内500均棚からは、稀少な昭和三十年代のゲイボーイ作家小説を発見。こういうのは、見かけた時に買っておかないとと迷わず確保しつつ、左側の通路へ。垂涎の古書が並ぶ棚を、丁寧さを心がけつつ遠慮なく蹂躙していると、セロファン袋に入れられた中綴じの雑誌を発見。「労務者通信」…詩人・寺島珠雄が編集に関わっていたミニコミ誌じゃないか。袋から恐る恐る取り出してページを開くと、二つ折りの厚めの紙に鉛筆でしたためられたメモ書きが挟まっていた…ゲゲゲゲゲゲゲッツ!これ、寺島珠雄直筆のメモじゃないか!途端に前頭葉が麻酔されて理性が吹っ飛び、値段を見ると四千円なのだが、もう買うことに決めてロボットのようにギクシャクと帳場へ向かう。東京ライフ社「もうひとつの夜/小野善弘」(帯・スリップ付き)労務者渡世編集委員会「労務者渡世 第26号 特集:昔の釜ヶ崎」を計4500円で購入する。お店の外で、早速そのメモを穴が空くほど見つめてしまう。「いまや定着してしまって、やめるにやめられないところにきています。700ぐらい印刷。毎号ほぼ完売。委託店で一番よく捌く店は200部を売ります。(7掛)」などと、雑誌制作の内情がつぶさに書かれていて、興味深い。最後の◯に“寺”の文字が、とにかく嬉しい。作家の書いたオリジナルって、何でこんなにパワーに満ちているんだろう。雑誌本体にも「これは私の書いたもの」などのメモ書きもあり。
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よし!家に帰ったら読み進めつつ、月の輪書林古書目録十二「特集・寺島珠雄」を引っ張り出して、さらに深く詩とアナキズムと釜ヶ崎世界にのめり込むとしよう。ちなみに私は、詩人というよりは、労務者(この言葉は現在差別用語としても認識されているが、寺島自身がメッセージを込め、誇りを持って使っていた言葉なので、その意志を大いに尊重し、ここでもそう表記させていただきます!)として寺島の書く文章が大好きなのである。おっ!巻末の販売店に、山谷にあった古本屋「長瀬書店」が載っている!日本古書通信社「21世紀版全国古本屋地図」からその説明をひくと「山谷のドヤ街の真ん中にあって、チリ紙洗剤からカップラーメンまで扱う」とある。その昔、もしやと思ってと山谷までビクビク行ってみたが、残念ながらお店は残っていなかった思い出が…。
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2016年11月04日

11/4「何」は探偵小説であった。

ポカポカ陽気なのに、またもや仕事で家に閉じ込められている。今夜中にカタはつきそうなのだが、予断を許さぬ状況が続いているので、おとなしく縮こまっている。空き時間の手慰みに、フリーペーパーの作成を進めたりしていると、すべてにハンコを捺し終わったところで、タイトルが間違っていたことに気づいてしまう。ええぃ、しょうがない。もう、このままでいいや。11/13(日)に「古書善行堂」で配布するフリペのタイトルは「私が京都へ行く理由」となりましたので、何とぞよろしくお願いいたします。

これだけで今日が終わってしまうのは何だか切ないので、先日読了した古書の話をひとつ。2016/10/30に300円で購入した、明治三十四年刊の青木嵩山堂「小説 何/武田仰天子」。冒頭に烏有先生という方の序文があり、『探偵談でも妖怪小説でもない』と書かれているのだが、嬉しいことに結局思いっきり探偵小説であった。時は明治。名僧がいる名刹に隣接する空き屋に、お茶とお華の女宗匠が引っ越してくる。すると引越し当日の夜、魚屋の小僧が玄関で死体を見つけ、驚き逃げ帰った後に警察を連れて戻ると死体は消失し、その痕跡すら残っていない。さらにその後、密室状況の二階で教え子がこつ然と消失。また、男出入りはゼロのはずなのに(様々な人の証言により証明される)、寄宿していた教え子がいつの間にか妊娠。さらに事件の謎を解こうと、女宗匠が夜逃げした後に入居した教え子の親は、奇怪な家全体のポルターガイスト的蠢動に毎夜脅かされ、あっけなく敗走。そこに剛胆な一人の大工が登場し、怪異の原因を突き止めたら懸賞金百円というのに釣られ、その家を借りることとなる。彼の技術と経験と観察力、魚屋の小僧から汚穢屋に職を替えた冒頭の男の情報網が、すべての怪異の核心に迫って行く…。いっそのこと、最後の謎解きまですべて書いてしまいたいのだが、まぁ埋もれたマイナー明治探偵小説とは言え、いつか誰かが読むこともあるだろう。しかしここまで書くと、大体ネタバレしている感はあるが…。武田仰天子は調べてみると、明治から大正にかけて活躍した関西出身の小説家で、東京朝日新聞社社員として新聞にも連載小説を執筆。歴史小説、大衆小説を主にものしたそうである。
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これは表紙と裏表紙をつなげたもの。お歯黒の化け物が廃屋に現れ、周りを人魂が飛んでいる。内容には一切関係ないのがお茶目なところ。だがこの表紙じゃなければ、気になり手を伸ばしてはいなかっただろう。また巻末の広告には、大好物の探偵小説らしき本が、たくさん列記されている。「奇美人」「怪物屋敷」「汽車之大賊」「水の魔術」「神出鬼没」「女装の探偵」。他にもSFらしき「空中飛行器」に、江見水蔭の「地中の秘密」「秘密の使者」「秘密世界」などなど…いつか全部読んでみたいものである。
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2016年11月02日

11/2オリジナル「おもひで」!

仕事がたて込み、日中はひたすら自宅で待機。その余暇を生かし、今月13日に「古書 善行堂」(2012/01/16参照)で行う店番イベントに備え、フリーペーパー作成に着手する。名付けて「私が京都に行く理由」…なんだか三流演歌のようなタイトルだが、もう二十回ほど訪れた京都に、何故そんなに手を替え品を替え惹き付けられたかを自己分析する、正味原稿用紙三枚相当の駄文を配布予定。興味ある方は、当日ぜひ善行堂へ!本当は終日いられれば良かったのだが、帰りの新幹線の都合により、滞店時間は正午から午後五時くらいまでになる予定。さらに前日に催される大阪のトークイベントも、すでに定員オーバーしているが、まだ多少なら滑り込めるとのことなので、御興味ある方はぜひお申し込みを!

■『著者と話そう 古本屋・ツアー・イン・ジャパン 小山 力也さん×古書コンシェルジュ』
2016年11月12日(土)
定員 10名
時間 19:00〜20:00
講師/ゲスト 小山 力也さん
場所 梅田 蔦屋書店 コンシェルジュカウンター 主催 梅田 蔦屋書店 コンシェルジュ
参加費 無料
問い合わせ先 umeda_event@ccc.co.jp
申し込みは下記のHPからどうぞ
http://real.tsite.jp/umeda/event/2016/10/post-209.html
神保町の古本屋を全店制覇した『古本屋ツアー・イン・神保町』、首都圏各所に散らばる古本屋を沿線ごとにたどった『古本屋ツアー・イン・首都圏沿線』と、厖大な数の古本屋をめぐり続けている「古本屋ツアー・イン・ジャパン」こと小山力也氏による、京阪神古本屋ガイド発刊を期に、古書店めぐりの秘話や、古書の魅力を縦横無尽に語り尽していただきます。聞き手は、古書コンシェルジュが務めます。ご期待ください。
■『古本屋ツアー・イン・善行堂』
京都の吉田山ふもとの「古書善行堂」で、古本ソムリエの山本善行氏に一日弟子入りし、店員として必死に労働しておりますので、秋の古都の日曜日に、フラリと遊びに来ていただければ幸いです!古本の話、古本屋の話、署名捺印、なんでもござれ!ご来店の方には、フリーペーパー「私が京都に行く理由」をもれなくプレゼントいたします!
2016年11月13日(日)午後十二時〜午後五時(予定)
古書 善行堂 京都府京都市左京区浄土寺西田町82−2
http://zenkohdo.shop-pro.jp/
http://d.hatena.ne.jp/zenkoh/ 

そして夕方から外出し、荻窪「ささま書店」(2008/08/23参照)に立ち寄り、店頭店内で古本を購入。一番の収穫は函ナシで十五刷だが、大正十年刊の東京東雲堂「抒情小曲集 おもひで/北原白秋」が五百二十五円!他に小學館「大川端/小山内薫」中公文庫「わが荷風/野口富士男」講談社「ヤゴの分際/藤枝静男」(函ナシ)を計840円で購入する。オリジナル「おもひで」を手に入れた記念に、昔作った短歌を一首。『手品めく ダイヤのクィーン引き当てる 指先に軽いおもひでの色』…お粗末さまです。その後は西荻窪「盛林堂書房」(2012/01/06参照)に向かい、フェア棚に補充。さらに北原尚彦氏に渡さなければならないホームズグッズを託した後、函ナシの甲鳥書林「巴里心景/九鬼周造」を100円で購入しつつ、先日ヤフオクで手に入れた偕成社「あらしの白鳩/西條八十」にパラフィンを巻いてもらう。するとこの本が、かなり稀少な連載終了直後の、昭和二十九年の初版本であることが判明。さらにさらに、マイナーな古本的新発見に感動を覚えつつ、古本神・岡崎武志氏と合流し、ささやかな「古本屋ツアー・イン・京阪神」の慰労会を開いてもらう。今しみじみと思うが、本当に本が出せて良かった…。
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嬉しい「おもひで」と、改めて「あらしの白鳩」。
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2016年10月29日

10/29すずらん通りで売り子として三時間を過ごす。

『神保町ブックフェスティバル』の本の雑誌社ブースで、命を賭けて新刊「古本屋ツアー・イン・京阪神」を売るために、午前十一時過ぎに気合いを入れて家を出る。水道橋から南に下り、お店や「古本まつり」を流しながらブース入りするつもりなのである。いつものようにまずは「丸沼書店」(2009/12/17参照)店頭棚に鋭い視線を走らせる。すると、薄い箱にカード状の論考や写真が入った、愛知芸術文化センター「土方巽を幻視する」が200円で売られているのを発見し、慌てて購入する。パフォーマンスとトークを組み合わせたイベントのパンフレットだが、執筆陣が、石井輝男・宇野亜喜良・大野一雄・種村季弘・赤瀬川原平・加納光於・中西夏之などとにかく豪華。特に石井輝男は映画『恐怖畸形人間』のエピソードを綴っていたので大喜びする。その後は何も買えずに『靖国通り』まで到達すると、まつりは物凄い人波に覆われており、何処のワゴン前にも人垣が密に築かれ、とても本を見られる状態ではなかった。それでもどうにか人の間に身体を差し入れ首を突っ込み、『神保町交差点』西寄りのビルの谷間の会場では集英社りぼん昭和48年6月号ふろく「ゆうれい談/山岸涼子」(もりたじゅん・萩尾望都・大島弓子などの漫画家やアシスタントの不思議体験や怪談話のエッセイ漫画)を500円で購入し、「@ワンダー」(2014/05/22参照)では集英社「宇宙船ビーグル号/ボークト作 保永貞夫」を162円で購入する。おぉ、これで児童文学の『ビーグル号』コレクションが、三冊に増えたぞ!
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※家に帰ってから撮った、勢揃いのミニコレクション。
結局あまりの人の多さにろくろく本も見られずに、『すずらん通り』に西側から進入。夏葉社ブースで新刊ホヤホヤの「神保町/得地直美」(署名入り)を購入しながら、ひとり出版社なのでブースにただひとり立つ島田潤一郎氏と言葉を交わす。そして「キントト文庫」(2009/11/28参照)前のブースに到着すると、「JUST IN SF」の著者・牧眞司氏がサイン中だったので恐縮しながらご挨拶し、隣りに腰を下ろす。後はただただひとりの売り子となり、呼び込みの声を出し、本が売れればサインをしたりお名前を書き入れたりして、暖かいが曇り空の下で三時間を過ごす。お買い上げのみなさま、声をかけて下さったみなさま、ありがとうございました!途中、大森望氏が現れ、差し入れの春巻きや唐揚げを美味しくいただいたり、新保博久氏には本をご購入いただき、北原尚彦氏には手に入れたホームズグッズがなんなのか探りを入れられたりするなど、いつもとはちょっと違う賑やかな楽しい時間を過ごす。う〜ん、これぞまさにフェス!明日も大体午後一時〜午後四時くらいまで在店していますので、お時間ある方は古本を買いがてら遊びに来て下さい!

暗くなり、ちょっと雨がポツポツ落ち始めたところでブースを辞去。落ち着いて夕闇の中の古本まつりを流そうと思ったのだが、強くなる雨足に各ワゴンはシートで防御開始。
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見えなくなった古本群にすっかり気を削がれ、そのまま帰路に着いてしまう。だが「日本書房」(2011/08/24参照)で、木製ワゴンの下段に横に突っ込まれた至誠堂書店「世界を家として/大庭景秋」を見つけ、喜んで500円で購入する。やはりここは、コンスタントに古い面白い本が買える良いお店だ…。帰りの電車の中で紐解いたのは、夏葉社のイラスト集「神保町」。独特でジリジリと引かれた黒い線が、神保町の見覚えのある街頭を、白い紙面にゆるゆると浮かび上げている(もちろん古本屋盛りだくさん!)。まるで幽体離脱して、宙空にフワフワ浮かびながら眺めたような、ちょっとだけ見下ろす視点が新鮮で、街はページの中に封じ込められているのではなく、白い余白がそのまま曖昧に街頭へとつながっているようで、電車に揺られながら少々うっとりしてしまう。個人的にはすでに閉店した、「明文堂書店」(2012/03/14参照)のある街角が、嬉しくてたまらない。僭越ながら、拙著「古本屋ツアー・イン・神保町」と対極を成す一冊と感じ入る。
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2016年10月28日

10/28古本屋ツアー・イン・ヤフオク2

昨日は夜の『不忍ブックストリーム』出演に照準を合わせ、ちょっと早めに外出。高円寺まで歩いて「古書サンカクヤマ」(2015/02/02参照)にて河出書房新社「どちらでも/小島信夫」を100円で購入すると同時に、店内の木箱で北原尚彦氏に渡さなければならない(と思われる)ホームズグッズを発見し、50円で購入する…恐らく持っていないだろう…。さらに「都丸書店」(2010/09/21参照)ではガード下壁棚から目黒書店「越後の國 拾遺 雪の傳説/鈴木直」を300円で購入する。

そして本日、仕事の締め切りがあるため、家にじっと閉じこもっている。そこに、雨合羽のオヤジさんが届けてくれた一抱えの小ぶりなダンボール…届いたか…ヤフオクでの落札品で、中身はもちろん古本である。心を逸らせながら、ベリベリバリバリとダンボールを開ける。中に詰まっているのは、一冊一冊プチプチで丁寧に梱包された、五冊ほどの古い児童文学である。ほとんどが裸本で、さして珍しいものでもない。それらには目もくれずに、動悸を早めながら緑色の一冊を抜き出す。偕成社「あらしの白鳩/西條八十」である。ついに、ついに念願の一冊を手に入れたぞ!カバータイトル部分が大胆に破れているのが残念だが、それでもこの稀本が、我が手にスルリと収まってくれたことに、大大大大感激する。去年の十二月に盛林堂ミステリアス文庫で、奇跡的に復刻されたばかりだが、やはり当時の本、当時の活字、当時の挿絵で、時を経た本の匂いを嗅ぎながら、あの奇天烈な少女たちの物語が読めるのは、歓喜の体験となるであろう。あぁっ、八十センセイ!最高!ピジョン!ピジョン!ホワイト・ピジョン!
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最近のヤフオクでは、お目当ての本を落札することが、ほぼ不可能になっていた。基本、目を皿にして探している本や欲しい本が、珍しいものであることが多いからなのだが、それでも姿の見えぬライバルたちの、強気な入札や嗅覚の鋭さに阻まれ、連続的に一敗地に塗れる日々は、砂を噛むように虚しいものであった。だからどうにかして隙や見逃しはないものかと、深く深く潜り込むのだが、それでも振り切れなかった影が、終了時間近くにドドドと現れ、たちまち値段がグングン急上昇し、「俺はやはり大甘だった」と、モニターを前にしてため息を吐くばかり…。

だが、今回は違った。なんたって出品タイトルが『昭和の古い本』だけだったのだ。入札開始値は千円。小さな写真に目を凝らすと、その中の一冊に「あらしの白鳩」が紛れており、ドギンと心臓が跳ね上がる。これは、有望だ。誰にも気付かれていない可能性が、高い。そう確信し、過大な希望を抱きながら、そっと入札する。四日…三日…二日…一日……どうか誰も気づかないでくれと願い、順調に残り少なくなる時間に胸を躍らせながら、千円で「あらしの白鳩」が入手出来た瞬間を夢見て過ごす。しかしその甘い夢は、オークション終了一時間前に、破られたのだ。ライバルが突如出現し、高値を入札して来たのである。カッと頭に血が上り、少しずつ値を上げ入札し、アドバンテージを取り返す。だが、敵も諦めようとはしない。何度かそんなことを繰り返した後、入札の詳細を確認すると、敵はどうやらひとりで、しかも入札は少しずつ金額を上げて行くタイプ…つまりは、我慢比べである。一発ずつ交代で殴り合い、どちらかが降参するまで、それを繰り返すことになりそうだ。金額を大幅に上げて来ないのならば、少しは勝ちが見込める。問題は…私自身の制約である『入札は五千円』までという決まりである。殴り合いを続けるうちに、その限界値が、少しずつ近付いて来てしまっている…よし、ちょっと落ち着いて考えよう。もし、お店でカバーの破れている「あらしの白鳩」を見つけたら、幾らぐらいまでなら出せるだろうか?…いや、お得だと、どひゃっほうだと思えるだろうか?短い時間に一生懸命試算して、七千円くらいまでだったら、そう思えるのではと考え、これっきりだと心に誓い、禁を破ってついに七千円で入札してしまう!案の定パンチが返ってくるが、それは五千八百円で、ピタリと止まった。このままこのまま、入札しないでくれ〜と見えぬ敵に許しを乞いまくり、無事にそのまま終了。その瞬間、やった!という高揚感と、やってしまった…という背徳感が、慌ただしく捩じれ合い、心の中に索漠とした苦い勝利の味が、ジワリと広がる。まぁしかし、結果オーライ。ウチに可愛い白鳩が来たのは喜ぶべきことなのである。ピジョン!ピジョン!ホワイト・ピジョン!

そして明日・明後日は『神保町ブックフェスティバル』の本の雑誌社ブースで、新刊「古本屋ツアー・イン・京阪神」販売に楽しく従事いたします(在店は大体午後一時〜午後四時くらいまで)。声出してますので、冷やかしついでに遊びに来て下さい!
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2016年10月25日

10/25曇天の下、天金は輝く

『四度目の古ツアフェア@盛林堂』+『第二回どひゃっほう本祭り』が週末を乗り越えたので、どひゃっほう本とフェア本の補充に西荻窪へ向かう。雨はまだ降っていないが、「盛林堂書房」(2012/01/06参照)店頭は雨仕様となり、ビニールカーテンをぐるり巡らせている。薄くジャズが流れてくる店内に入り、補充をチャチャッと済ませる(どひゃっほう本に、宮本幹也と北村小松が新加入。詳しいどひゃっほうの経緯は、表紙側見返しに挟まった直筆メモをご覧下さい)。店主・小野氏は買取外出中らしく、番台には若奥様が座っている。ちょっと色々打ち合わせをしたかったのだが、また日を改めての来店を告げると、何とこれから「古本屋ツアー・イン・京阪神」の追加が届くので、署名捺印をぜひ、とお願いされる。おぉ!入口近くの椅子台を振り返ると、確かに先週の追加分が残り一冊となっているではないか。肝心の本はもうすぐ届くということなので、しばらく外をブラブラしてから、再びお店に戻って来ることにする。だが、今日は火曜日!私を惹き付けて止まない古本屋さんたちは、西荻窪では主に定休日なのである。「にわとり文庫」(2009/07/25参照)も「比良木屋」(2008/09/12参照)も「忘日舎」(2015/09/28参照)も「音羽館」(2009/06/04参照)も見事にグッスリお休み中。途中路地裏の猫にちょっかいを出したら、達人のような素早さで引っ掻かれてしまい、流血……だが、北西奥に歩を進めて行くと、ややや、「花鳥風月」(2009/04/28参照)はしっかり営業中のようだ。店頭ワゴンをじっくり眺めてから、かなり久しぶりの店内に進みすべての通路をゆっくりウロウロ…うむ、良い気になる本が、所々に…だがどうも、本の整理と棚の整理を粛々と進行中の、店主の視線が妙に身体に突き刺さる…まぁ、気にしない気にしない。俺は何も悪いことなどしていないのだ。俺はただ、古本を楽しく見ているだけなのだと、貫く視線を宇宙線のように無自覚にして、本に集中して行く。すると右奥の平台上に面陳された、函ナシだが金色で非常に美しい、第一書房「動物詩集/ギイヨオム・アポリネエル作 ラウル・ヂユツフイ畫 堀口大學譯」が千円だったので、少し迷った末に購入。店主には優しく栞を挟んでいただき、なんだかホッとする。通りに出て、思わず本を取り出し眺めてしまう。大正十四年の一刷で、動物や虫の短い詩が版画と対応して、見開きページで向かい合っている。表紙全体の金塗りも鮮やかだが、天金はさらに掠れもせず美しく、曇天の下でも、キラキラ輝いている。
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金色の本を小脇に抱え、裏通りを伝って盛林堂へ戻ると、小野氏が戻って来ており、ちょうどタイミング良く追加本も届いた。帳場脇に席を作ってもらい、軽く打ち合わせをしながら二十冊に五種の識語を記し署名捺印する。
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2016年10月24日

10/24ささま参りと関西イベント(ささやか)

昨日は石神井公園近くの『練馬区立南田中図書館』にて必死に講演。四十人弱の嬉しい奇特な聴衆を前に一時間半、古本屋&古本の素晴らしさと練馬の古本屋について語りまくる。図書館員さんに時折フォローされながらも、かなりひとりで喋っていたので、様々な話が加速し過ぎたり飛び飛びになったりと、高く浮き足立った部分が多かった気がする。それでも遠路遥々お集りのみなさんに、最後までニコニコ聴いていただき、ただひたすら感謝である。それにしても、普段はブログでお店と言う点を打ち、それを改めて本などにまとめると、わりとグローバルな視点(首都圏や京阪神など)になることが多いのだが、今回のように“練馬”というミニマムな括りで古本屋をまとめると、新しいルートや関係性がフワリと見えて来て、その範囲の狭さと境界線が、とても新鮮であった。しかし気になったのは、練馬には極端に新しいお店や開店するお店が少ない気がすること。「古本喫茶店マルゼン46」(2012/02/27参照)や「エコキーパーズ」(2013/01/29参照)が比較的最近のお店ではあるが、う〜ん、これだけではやはり…ところが、終了後の会場にて、ひとつの希望の光がピカリと眩しく輝いた。挨拶を交わした「ポラン書房」(2009/05/08参照)の若番頭さん・前原氏が、お店からついに独立し「古本 一角文庫」として、いずれ実店舗も開くべく奮闘中だというのである!これは素晴らしいお知らせである。ということは次のこの図書館でのトークショーは、前原氏の「練馬に古本屋を開くまで」というのが、良いのではないだろうか。

本日は講演の妙な疲労を身体にまとわりつかせながら、些事を片付けるのに奔走。隙を見て荻窪「ささま書店」(2008/08/23参照)にタタッと駆け付け、店頭棚の全面を素早く一巡する。それだけで手の中には六冊。何だか七十年〜八十年代文学づいたラインナップである。文藝春秋「草のつるぎ/野呂邦暢」「つゆ草/川崎長太郎」JICC「競馬場で逢おう/寺山修司」冬樹社「私の文学放浪/吉行淳之介」東京創元社現代推理小説全集12「その子を殺すな/ノエル・カレフ」ロマン・ブックス「濡れた心/多岐川恭」を計630円で購入し、阿佐ヶ谷にさっさと戻る。途中「古書 コンコ堂」(2011/06/20参照)にも寄り道し、正進社名作文庫「耳なし芳一のはなし/小泉八雲 平井呈一訳」を、たまたま店頭に補充に出て来た天野氏に、103円を支払い購入する。「古本屋ツアー・イン・京阪神」(識語署名捺印本)取扱開始のお礼を伝えると、「いやぁ、あの本、なんだかスゴいですよ、もう古本屋の本じゃないみたいですよ。まるで考現学とかの本ですよ」と、とても嬉しいことを言われる。ずっと目指しているところに、少しくらいは届き始めたんじゃないかと、薄めの自信が、チュワッと心の中に滲み出た一瞬であった。
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ここでお知らせをいくつか。
■今週10/27(木)に『不忍ブックストリーム』に出演し、「京阪神」についてベラベラと話す予定です。MCの南陀楼綾繁氏は、ついに今秋創刊の一箱古本市雑誌「ヒトハコ」をお披露目予定。お時間ある方は、ぜひとも御試聴下さいませ!
第120回 不忍ブックストリーム「秋の新刊&イベントまつり!」
http://www.ustream.tv/channel/shinobazubookstream
午後九時頃から配信予定。

そして「京阪神」の発売を勝手に記念して、これはもう、ちゃんと向こうで挨拶しないと始まらないと、大阪&京都で小さなイベントを二つ敢行いたします!
■『著者と話そう 古本屋・ツアー・イン・ジャパン 小山 力也さん×古書コンシェルジュ』
2016年11月12日(土)
定員 10名
時間 19:00〜20:00
講師/ゲスト 小山 力也さん
場所 梅田 蔦屋書店 コンシェルジュカウンター 主催 梅田 蔦屋書店 コンシェルジュ
参加費 無料
問い合わせ先 umeda_event@ccc.co.jp
申し込みは下記のHPからどうぞ
http://real.tsite.jp/umeda/event/2016/10/post-209.html
神保町の古本屋を全店制覇した『古本屋ツアー・イン・神保町』、首都圏各所に散らばる古本屋を沿線ごとにたどった『古本屋ツアー・イン・首都圏沿線』と、厖大な数の古本屋をめぐり続けている「古本屋ツアー・イン・ジャパン」こと小山力也氏による、京阪神古本屋ガイド発刊を期に、古書店めぐりの秘話や、古書の魅力を縦横無尽に語り尽していただきます。聞き手は、古書コンシェルジュが務めます。ご期待ください。
■『古本屋ツアー・イン・善行堂』
京都の吉田山ふもとの「古書善行堂」で、古本ソムリエの山本善行氏に一日弟子入りし、店員として必死に労働しておりますので、秋の古都の日曜日に、フラリと遊びに来ていただければ幸いです!古本の話、古本屋の話、署名捺印、なんでもござれ!プラスご来店の方へ何か特典を、などと考え中ですので、詳細は追ってお知らせいたします。
2016年11月13日(日)午後十二時〜午後八時(予定)
古書 善行堂 京都府京都市左京区浄土寺西田町82−2
http://zenkohdo.shop-pro.jp/
http://d.hatena.ne.jp/zenkoh/ 
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2016年10月21日

10/21小沼丹と田名網敬一と小壺天書房

早くから池袋に出たついでに、西口公園で開催中の「第24回 池袋西口公園古本まつり」(2011/10/25参照)に用事をしっかり済ませてから、たくさん買うつもりで立ち寄る。薄日が差し、爽やかな初秋の風が吹き抜ける円形の広場に、黒い噴水を中庭のように中心にして、たくさんのテントワゴンが並んでいる。いつもは右側からぐるっと回って行くのだが、今日は気分とジンクスを変えて左側から取りかかってみよう。最初のうちは何も引っ掛からず手に出来ず、悶々としてしてしまうが、途中の「文省堂書店」辺りから面白そうな本が目に留まるようになり、次第に古本エンジンがギアと回転数を上げ始め、一冊も見逃すまいと目を凝らし続け、ワゴンに次々真剣に取り憑いて行く。左側ステージ近くの密集ゾーンでだいぶ疲弊しつつも、それほど集中力を切らさずに、およそ二時間をかけて入口への生還に成功する。会場内には幾つも帳場があるが、その入口近くで精算してもらう。筑摩書房「清水町先生/小沼丹」(なにげなく函から取り出し開いてみると、これが嬉しい署名入り!一瞬、もしや印刷では?と疑心暗鬼に囚われるが、良く見ると見返し反対側の巻込んだグラシン紙に、署名のインクが鏡文字になって写り込んでいる。署名後に紙を挟み込まなかったために起きた、嬉しい誤算である。ということで、500円はどひゃっほうである)小壺天書房「三人姉妹/上林暁」(函ナシだが、見返しに小壺天書房社長・山田静郎の献呈署名あり)福音館書店こどものとも「なおみ/谷川俊太郎作・沢渡朔写真」「とぶ/谷川俊太郎作・和田誠絵」日本小説文庫「草に祈る/櫻井忠温」自警会「警察風土記(上)」(古い昭和三十年代の警察署の白黒写真を多数掲載)ルック社「続・日本の妙薬/三橋一夫」光文社「甲賀忍法帖/山田風太郎」小学館女学生の友昭和三十五年2月号付録「月夜にくつが鳴る/宮敏彦」(ビニールに包まれていたので一か八かで買ってみたが、扉を開くと『長編推理小説』の文字が。やった!何と文庫サイズニ段組みで160ページの、本当に長編なのである。そして装幀はなんと田名網敬一なのである!)を計2900円で購入する。たまたま帳場にいた神奈川の船越書房さんと挨拶を交わし、11/5(土)反町古書会館の『古書の日イベント』にも来て下さいと、強面顔に最強の笑顔を浮かべてお願いされる…ハ、ハイ。い、行きます!
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市をバックに嬉しい署名本を記念撮影。この市は10/27(木)まで。

収穫はあったが、かなりエネルギーを使ってしまったので、家に戻って一休み。夕方に再び外出し、昨日訪れたばかりの「盛林堂書房」(2012/01/06参照)にて「京阪神」のサイン本補充に従事する。

そして明日土曜は『戸越八幡一箱古本市』。のんびり古本と新刊を売っていますので(2016/09/12にいただいた古ツア専用木箱をデビューさせる予定)、お時間ある方はフラリと戸越銀座をぶらつきついでに、おいで下さい!待ってます!
■場所:戸越八幡神社 東京都品川区戸越2-6-23 最寄駅:戸越駅・戸越銀座駅・ 戸越公園駅
■開催日:2016年10月22日(土)
■開催時間: 11:00-16:00
■一部屋豆本市◎同時開催!
※雨天の場合は、2016年10月23日(日)に順延します。
詳しくは→http://togoshihachiman.jp/hitohako/
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2016年10月20日

10/20根性で発売日に祭りとフェアをスタートさせる。

ついに発売日を迎えた「古本屋ツアー・イン・京阪神」…様々なことが気になりソワソワと落ち着かず、家でも外でも挙動不審者として過ごしてしまう。だがそれでも気合いを入れまくって、「盛林堂書房」(2012/01/06参照)で行うと宣言した『四度目の古ツアフェア@盛林堂』+『第二回どひゃっほう本祭り』の準備を根性で終え、夕方遅くに西荻窪に搬入する。二段の本は思い切ってほとんど入れ替え、最上段左側に生木を裂くように持ち出して来たどひゃっほう本を固める。
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「冒險ダン吉 百萬弗のハーモニカ」や皆川博子の児童文学に書肆ユリイカ「吉岡實詩集」と上林暁「三人姉妹」、それに誰が買うんだ仮名垣魯文などなど十冊ほどを並べておく。表紙側の見返しに直筆の『どひゃっほうコレクション』レポートが挟まっているので、お買い上げの際は本とともにお持ち帰りいただければ。また、フェア本もどひゃっほう本も順次補充予定である。どうか頻繁に西荻窪に通い詰め、フェア&祭り棚を冷やかしてやってください。また、ほぼ書き下ろしの「京阪神」は、椎名町「古書ますく堂」(2014/07/20参照)や阿佐ヶ谷「古書 コンコ堂」(2011/06/20参照)、それに京都「古書 善行堂」(2012/01/16参照)でも販売予定。どれも識語署名入りですが、「善行堂」では本作りに惜しみなく協力していただいた、店主の山本善行氏にさらに一筆入れていただければ、より完全な本と化すでしょう。ふぅ、とにかく本の発売日に、祭りを合わせられて、良かった良かった。作業を終えてようやく心落ち着き、小野氏に最近仕入れた本などを見せていただきながら、艱難辛苦を経て刷り上がった目録「盛林堂の本棚2016年10月号」をいただく。66ページに及ぶカラーページ部分には、見たこともない仙花紙本が盛りだくさんで、涎だらけで目を回してしまうこと必至。入手の際は、どうか気をつけてページをお開き下さい。
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2016年10月19日

10/19いよいよ明日あたりに!

まずは無事に土曜の一箱を作り上げ、宅急便で戸越八幡神社に前乗りしてもらう。お昼過ぎに編集さんから連絡が入り、ついに「古本屋ツアー・イン・京阪神」の本隊が仕上がって来たので、サイン本の量産を依頼される。昼飯後に、暑いんだか涼しいんだかよく分からない妙な陽気の表に出て、神保町を目指す。その前に「古書コンコ堂」(2011/06/20参照)に立ち寄り、鹿島出版会SD選書「ラスベガス/R・ヴェンチューリ他」四六書院「通叢書 古今いかもの通/河原萬吉」を計618円で購入しつつ、開業五年目にして初めて作ったというショップカードを入手する。神保町に着いてからは、急ぎ足で『靖国通り』を闊歩し、「田村書店」木製ワゴンで世田谷文学館「追悼 山田風太郎展」を嬉しい300円で見つけて購入し、満足して『本の雑誌社』へ。時刻は午後二時半。小さな白木の机の前に座り、計九十五冊のサイン本製造に従事する。ハンコを捺し、識語を書き、署名をひたすら繰り返して行く。早速十冊目辺りで、文字を文字として認識出来なくなるゲシュタルト崩壊を引き起こしてしまうが、構わず心を無にして、写経の如く手を静かに動かし続ける。識語は五種類用意し、二十冊ごとに変えて行く………結局すべての作業が終わったのは、午後六時過ぎであった。あまりにも長時間の作業となってしまったため、途中、浜本編集長に「あれ!まだいたの」と驚かれ、取材から帰って来た編集さんにも「あれ!まだサイン書いてたんですか」と言われる始末…というわけで、明日あたりから命と生活を賭けて調査し書き上げた、西の古本屋さんたちの本が店頭に並び始めます。東の方も西の方も、この異常で古本屋のみに集中した愉快な作を、何とぞよろしくお願いいたします。
http://www.webdoku.jp/kanko/page/9784860112929.html
また発売を勝手に祝し、十一月にささやかなイベントを大阪と京都で行う予定である。こちらの詳細はまた後日。

すっかり消耗して家に戻ると、古本神の田中栞氏から、厚みのある封筒が届いていた。開けてみると、何とこれが新作のハンコ!毎度毎度素敵なハンコをありがとうございます。良し「京阪神」に捺して捺して捺しまくるぞ!まずは土曜の一箱で捺し、日曜の講演会でも捺し、月末の神保町ブックフェスでもガンガン捺すことにいたします!
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新作ハンコとコンコ堂ショップカードと風太郎展図録。風太郎展は世田谷文学館で平成十四年に行われたもの。
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2016年10月18日

10/18日暮里で古本屋さんと呑む!

昨日からちょっと時間が空いたのを良いことに、一気に週末の一箱古本市の準備と『四度目の古ツアフェア@盛林堂』+『第二回どひゃっほう本祭り』の準備を着々と進め、自宅の古本の波に飲まれて大いに疲弊してしまう。ちょっとした達成感を味わいつつ本日夕方に外出。「たけうま書房」さん(2016/07/22参照)がセッティングしてくれた、ただ意味もなく楽しく古本屋さんとお酒を呑むという主旨の『たけうま会』に参加するためである。その会合場所である西日暮里〜日暮里間のお店に照準を合わせつつ、わりと至近の古本屋さんである「峯尾文泉堂」(2009/05/30参照)を久しぶりに訪ねてみると、午後六時過ぎなのに、残念ながら閉店作業の真っ最中。早々に古本を買うことを諦め、集合時間まで宵闇の街をブラブラ歩く。夜に歩いたことで、鴬谷〜西日暮里北側ゾーンは、相当横長な歓楽街であることを恥ずかしながら、初めて認識する。そんな明るく終日お祭り模様な路地を歩き続け、常磐線・京成線・舎人ライナーなどが立体的にクロスする踏切脇のお店に入り、たけうまさんと合流。そしてちょっと遅れて現れた「古書ほうろう」(2009/05/10参照)の宮地さんを歓待する。思えばお店や不忍イベントで何度も顔を合わせていたが、同席してお酒を飲むのはこれが初めて。たけうまさんの意外な人選にも驚かされたが、実は二人は同い年で同郷で、現在古本屋人生をまっしぐらな、とても仲良しな関係なのである。
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だが、お互いに古本屋さんとして話しをするのは、これがほぼ初めてということで、初っ端からとても真面目な商売と稼業の話に突入してしまう。なんたって、ほうろうさんは組合には加入せず、買取だけであの大きなお店を経営し続ける、孤高の古本屋さん。かたや人付き合いは苦手と言いつつも、組合に加入し一時は店舗も営業し、現在もその人間関係の中でしっかりと生き抜く古本屋さん。つまりは、お互いにお互いのことが興味津々なのであった。錯綜する独立店の苦悩と組合の苦悩。独立店の自由さと喜びと、組合の支え合うシステムと市場のメリット。八十センチの目の前で繰り広げられる、様々な経営アイデアとその未来…うふぅ、ただただ面白く楽しく、お酒を飲みながらトークイベント的感覚で、三時間聞かさせていただきました。そして、たけうまさんには次の『たけうま会』のセッティングをお願いしつつ、ほうろうさんには臨時の古本屋アルバイトを懇願しておく。もはや古本屋さんをただ巡るだけではなく、ちょっと裏方の仕事を身に染みて味わいたい今日この頃なのである。そんな仲良しの二人をしばし放置し、トレイに入る。すると棚の上にはたくさんのスノードームが飾られていた。ところがその中のひとつに、とてつもない違和感を覚える…何だ?この爽やかさや美しさゼロのおかしなドームは?取り上げると、それは何と永井荷風らしき人物が、『ヌケラレマス』の看板がある玉ノ井の路地に立っているもの!タイトルは『濹東の色町』…うぅむ、痺れる。
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これ何処で売ってるんだろうか。願わくばぜひとも手に入れたい逸品である。などとトレイの中で似非文学的体験。すっかり酔っ払って表に出ると、鉄道三路線が立体的に擦れ違う、わりと幻想的でノスタルジックな都会のパノラマ。ふぅ、本当に古本屋好きとしては刺激的で素敵な夜となりました。
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2016年10月15日

10/15『海の鉄仮面』異装版

天気が良いので歩いて西荻窪へ向かう。今朝は昨日同様寒かったが、日が照る昼間はポカポカ陽気で、まさに小春日和といった十月中旬である。途中阿佐ヶ谷では「古書 コンコ堂」(2011/06/20参照)の店頭棚に並んでいた、秋田書店「魔太郎がくる!! 2・3・9・10巻/藤子不二雄」に無様に心奪われ、計412円で購入する。う〜ん久しぶりにパラパラと見てみたが、驚くほど濃度高くパワフルだ。魔太郎の使う『うらみ念法』…全然うらやましくない能力だ…9巻の2/3ページで展開される『魔太郎なぐられ名場面集』が酷過ぎる…そして9・10巻の終盤になると、絵も話もメチャクチャになって行く…。荻窪では当然の如く「ささま書店」(2008/08/23参照)に寄り道し、店頭で二冊をつかんで店内に進み、奥側ゾーンの中央通路棚で探偵&推理小説群を定点チェック。すると嬉しいことに、欲しかった浪速書房「海の鉄仮面/牧野吉晴」を発見。ドキドキしながら後見返しの値段札を見ると、さらに嬉しいことにお値打ちの2100円也!迷うことなく購入を即決し、計210円の講談社文庫「真夏の旗/三木卓」高橋福音堂本店「人類の大恩人 ルイパストウル氏の傳/マキシム・プイサン」(函ナシ。後見返しに大阪市南區松坂屋前の「東洋堂書店」の濃緑の古書店ラベルあり)とともに帳場に差し出す。良い本を一冊買えば、その日の憑物は落ちてしまうので、今日のノルマをたちまち果たして解放された気分になりながら、ヒタヒタ歩いて西荻窪「盛林堂書房」(2012/01/06参照)へ。うひゃぁ、なんだかお店が混んでるなぁ。「フォニャルフ」に補充に来たのだが、店内が空くまで少し待つことにして、店主・小野氏と打ち合わせたり無駄話をしたり。特典付きの「古本屋ツアー・イン・京阪神」は、嬉しいことに予約順調らしい。この先の盛林堂ミステリアス文庫のデザイン仕事についてもあれこれ。話しがふと途切れたところで、小野氏が足元に置いた古本袋を見て「ささまで何買って来たの?」。すかさず収穫の「海の鉄仮面」を取り出すと、小野氏の目がキラリと光り「あれ、それ、異装版だよ。そんなの見たことないよ」と帳場から慌てて飛び出し、棚にあった浪速書房と元版である東京文藝社版の「海の鉄仮面」を持って来た。うわ、ホントだ。全然違う。
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※左がお店にあった怪奇冒険ver.で、右が購入した仮面ver.。
お店のはタイトルフォントもおどろおどろしく、イラストも怪奇冒険小説っぽいのに、こちらはおとなしく渋い仮面のイラストだけでタイトルは活字(背も活字である)。聞けば今までにお店で取り扱ったりして来たものは、みんな怪奇冒険小説版だったらしい。う〜ん、これどっちが先なんだろう。本体は両方とも昭和四十四年七月三十一日発行で、本文と広告を含めた中身はまったく同じである。仮面バージョンが先で、おとなしくて売れなかったから派手な怪奇冒険バージョンに替えたのだろうか?それともその逆か……だがその答えは、カバーを捲りとった表紙の背にあった。あ!背の文字が、怪奇冒険版のおどろおどろしバージョンじゃないか。
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ということで、あっという間に疑問が氷解し、後でこちらの仮面バージョンに差し替えたことが判明する。うむ、すっきりした。ちなみに小野氏によると、仮面バージョンの方が珍しいので、ちょっと高値になるらしい。やった!「ささま書店」よ、今日もありがとうございます!
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2016年10月12日

10/12「古本屋ツアー・イン・京阪神」見本出来!

午後九時前に編集さんから連絡があり、待望の「古本屋ツアー・イン・京阪神」の見本が出来上がったとの報告を受ける。仕事に追い詰められていたが、途端に舞い上がり、無理を言って帰宅ついでに持って来ていただくことにする。駅で待ち合わせ、ブツを受け取り、袋の中から288ページの本を、ドキドキしながらそっと取り上げる。それは、まさにカレー風味な装幀の、関西の古本屋さんを力の限り封じ込めた、俺の本!!!!!!やった、ついに出来たぞ!発売はまだ一週間ほど先だが、ついに物質となり本の形となり、この手に収まってくれたのだ!感無量以外の何ものでもない、興奮の瞬間である。ひとしきり駅頭で、これからのことについて色々話した後、本の存在を、暖かく手の中に感じ取りながら、暗い帰り道を歩いている。ふと夜空を見上げると、そこには白い月が小さく懸命に発光していた。新刊を改めて袋から出して掲げ、その月に吠えるようにして、写真を一枚。みなさま、何とぞこの一冊を、よろしくお願いいたします!
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そして家に帰り着き、旧著書&共編著とともに、何はともあれ目出度く記念撮影…あぁ、本当に、古本屋さんの本ばかりだ。これからもこれをひたすら続けて行けば、いずれ夢の「日本古本屋大全集」が完成するのかもしれない……。
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2016年10月09日

10/9頭の中に出来た大阪

午前六時前に目が覚めると、外は驚くことに凄絶な赤…まるで世界の終りのような朝焼けが、静かな街を覆っていたのである。やがて赤は次第に薄くなり、雲が厚くなり、土砂降りの雨。三時間ほど続いた激しい雨音が途切れたのを見極め、外に出る。近くの「帰って来たJ-HOUSE」(2015/12/26参照)をのぞくが、昨日に続いて今日も収穫ナシ。そのまま足を高円寺に向け、『西部古書会館』の「杉並書友会」にたどり着く。まだ、激しい雨が上がったばかりだからか、情熱のない緩い空気が、お客の少ない会場を支配している。その雰囲気が伝染したように、こちらも弛緩しつつ冷静に各通路を行き来する。だがそんな状態とは裏腹に、わりと面白い本が、腕の中に飛び込んできてくれる。三省堂「教科摘用 学生の動物學」(函ナシ)出版社名ナシ「奄美大島昔話集/田畑英勝編」(昭和二十九年に奄美大島の名瀬市で出版。後年に再刊される元本である。おとぎ話・怪動物・妖怪・幽霊・怪談など、昭和二十二年当時に地元高校生がフィールドワークで聴き集めた話が盛りだくさん)角川文庫「人間腸詰/夢野久作」講談社「飛田ホテル/黒岩重吾」を計700円で購入する。意外な本との出会いは、心を弾ませ足を軽くさせるもの。そのまま高円寺駅に向かい、キオスクでキャラメルを買うと、なんと新開店セールということで三十円引きに。思わぬところで小さなラッキーにありつき、より心を軽くして、そのまま電車に乗って荻窪駅下車。雨仕様の「ささま書店」(2008/08/23参照)店頭に目を光らせ、平凡社新書「奇想科学の冒険/長山靖生」二見書房「がんばれベアーズ/リチャード・ウッドリー」を計210円で購入する。

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今日の一番嬉しい本は、黒岩重吾の“西成シリーズ”の一冊「飛田ホテル」(昭和三十六年第一刷)。元本を初めてみたが、カバーや見返しや本扉には、当時の飛田近辺のうらぶれた写真が使われ、実にイカした切ない造本となっている。寺島珠雄「釜ヶ崎 旅の宿りの長いまち」のカバー写真(2013/12/28参照)と同じ匂いが、プンプン漂ってくるぞ。最近このような、大阪を舞台にした小説を読むのが、楽しくてたまらない。何故なら、長らく行ってきた関西の取材により、頭の中に自分なりの大阪の地図が構築され、それが小説の舞台を、かなりリアルに補強してくれるようになったからである。従来の、ただ己の脳内にだけあった想像中心の都市や街ががらっと刷新され、他人と情報を共有出来るほどの親しみある情景として、瞬時に浮かび上がってくるのである。もちろん神戸や京都が舞台の本も同様な感覚を味わえ、知識として知っているだけではなく、リアルに見てその場所を歩いてきた経験が、こんなにも物語に力を与え面白くしてくれるのかと、今更ながら感心しているのだ。これも一度読んだ話ではあるが、きっと今は違う感覚で読み込め、のめり込めるはずだ。さぁ、そうと分かっていたら、早く帰ってページの中に飛び込むことにするか。
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2016年10月06日

10/6いきなり乱歩と朔太郎の手紙を見に行く

秋と夏が組んず解ぐれつしているような日に、突然体内に湧き上がった旅心に促され、湘南新宿ラインで前橋へと向かう。特別快速だったので、合計二時間ほどの短い乗車時間。ゆっくりと走る高架の上で、長い前橋刑務所のレンガ塀を南側の車窓に認めたと思ったら、列車はホームにするりと滑り込んだ。北口に出ると、東京より気温が低く、恐ろしいほどの風が街中に吹き荒れている。だが日射しは、肌を焦がすように強い。それでも雲が散り散りに流れる青空の下をテクテク歩き、低い家並みとビル並みの地方都市を、北に進む。柳並木が続く水量の豊富な広瀬川沿いを歩き続けると、やがて萩原朔太郎像が立つ『前橋文学館』に到着する。現在ここで開かれている「パノラマ ジオラマ グロテスク -江戸川乱歩と萩原朔太郎」展が、朝起きたらどうしても観たくなり、来てしまったのである。ちょっと未来派な朔太郎像に挨拶をして、半円形の自動ドアから館内に滑り込む。
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右手の受付でチケットを購入し、現展示のA4二つ折り二色刷りパンフレットや、プレゼントの萩原朔太郎ハガキセットを受け取り、二階の展示室に向かう。まずは手前の『朔太郎展示室』で、センサーで流れ始める悲しいマンドリンの調べに心の中でハミングしながら、生原稿や遺品や古本群に興奮。続いての『企画展示室』では、朔太郎と乱歩の間に頻繁に交わされた、書簡群に大興奮。そしてそれ以上に興奮したのが(つまりは人っ子一人以内展示室で、興奮しっ放しだったのである…)、改造社版の乱歩「孤島の鬼」(美本!)と、展示室の最奥に飾られた、「新青年」編集者としての渡辺温から朔太郎に送られた、原稿依頼の手紙であった。以前掲載した名作「死なない蛸」のような詩を、という依頼が、東京博文館の新品同様の便箋に、簡素にしたためられているのだ。およそ九十年前の青いインクのあまりの生々しさに、しばらく釘付けとなってしまう。また「殺人事件(九月の探偵)」の生原稿が見られたのも、感激であった。そして一番笑ってしまったのが、乱歩の孫・平井憲太郎と、朔太郎の孫・萩原朔美が、それぞれ自分の祖父に扮して、乱歩の蔵の中で撮った写真であった。ちょっとした悪夢でも見ているような、本物っぽさが実に素晴らしい。とても良いアイデアだなと、大いに感心する。ついでに三階で行われている展示『心の郷愁を撮りたい-100年間の定点観測-朔太郎・朔美写真展』を見ると、朔太郎が写真として残した百年前の風景を、孫の朔美が現代で場所を同定し、同じ場所を同じアングルで撮影した写真がズラリと飾られていた。この同定っぷりが半端ではなく、ほぼ寸分の狂いも無いことに、思わず尊敬の念を覚えてしまう。それにしても、孫どころかひ孫までもが、写真館で撮られた朔太郎夫婦の写真(朔太郎は椅子に座ってギターを爪弾き、その膝元に妹が寄り添う)を、完璧コスプレして真似しているのが、何だかとても恐ろしい。もはや狂気と言うか、まるで朔太郎の呪いとでも言えばいいのか、血でつながれた情念みたいなものが、写真からにじみ出してしまっている…。『パノラマ ジオラマ グロテスク』は12/18まで。『心の郷愁を撮りたい』は10/30までである。

それから川の流れる表に出て、風の吹き抜ける人影のない商店街アーケードを伝って、「煥乎堂 ふるほん書店」(2011/10/08参照)に古本を買いに行く。こちらも店員さん以外誰もいない広いフロアをじっくり歩き、サンリオSF文庫「口に出せない習慣、奇妙な行為/ドナルド・バーセルミ」朝日新聞社「銀座百店座談集 おしゃべりえっせい1」講談社「心を打った男たち/日本経済新聞婦人家庭部編」二見書房「逃げろツチノコ/山本素石」と、なかなか粒の揃った感じを計600円で購入する。さて、旅心を満足させて、東京に戻るとするか。歩きながら、とても青のキレイな北関東の空を見上げると、先ほど見たばかりの渡辺温の青い丸っこい文字が、さらさらと書きなぐるように頭の中を流れ落ちて行く…。
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駅のホームで撮った展示のパンフと、嬉しい収穫「逃げろツチノコ」。カバー裏にはツチノコの詳細な原色生態図入りの懸賞金付き指名手配書が刷られているのだ。
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2016年10月05日

10/5バンザイ!作業終了!

ほぼ十ヶ月に渡って作業してきた「古本屋ツアー・イン・京阪神」が、すべての制作作業を無事に終え、後は本になるのを待つばかりとなる。本の雑誌社では三冊目となるこの本は、最初は冗談のように「次は関西編だね」と言われていたのが、実は本気の依頼であることが徐々に判明し、そこから常に焦りながら怯えながらの手探りで、必死に狂ったように頭と身体を動かし続けて、どうにかこうにか作り上げた渾身の労作である。その辺りのことは、長い「あとがき」代わりの「制作日記」にしたためられているので、ぜひとも手に汗握り、涙を流しながらお読みいただきたい。もちろん京都・大阪・神戸・阪神間・奈良・滋賀の二百店余のお店の調査も楽しんでいただき、「古書 善行堂」山本善行氏との大阪・千林同道ツアー&対談にも血眼になっていただきたい。十月二十日(木)頃と見込んでいる発売日以降には、本の発売を祝して西荻窪「盛林堂書房」(2012/01/06参照)にて『四度目の古ツアフェア@盛林堂』+『第二回どひゃっほう本祭り』も開催予定(詳細は追ってお知らせします。ちなみに先日の仮名垣魯文本は(2016/10/01参照)、調べてみるとやはり物凄い本であることが判明したので、どひゃっほう本として認定されました。なのでこの中からも何冊かは並べるつもり…)。なおその「盛林堂」で本の予約&購入をしていただくと、特製の京阪神ツアーメモハガキをプレゼント。
詳しくは→http://seirindousyobou.cart.fc2.com/ca4/257/p-r-s/
とにかくこの本は、やっぱり関西の方にも買ってもらい、存分に活用して欲しいと願っている。完全によそ者が見た、決して完璧ではない見知らぬ土地の旅の記録なのであるが、だからこそ気付けたことも、多々含まれているのではないかと感じている。だがそれも、とにかく当地で販売されていないと始まらないので、お店で扱っても良いという奇特な関西新刊書店&古本屋のみなさま、ぜひとも本の雑誌社に注文をを入れていただければ幸いです。
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書影が出たので、こちらは帯付きの書影を。

そして今日は、10/23の「南田中図書館」での講演会のチラシに勝手に新刊広告を書き込み、お店にぜひとも置いてもらおうと「古書 コンコ堂」(2011/06/20参照)へ。だが帳場にいたのは奥さまだったので、引っ込み思案の私は気後れしてチラシを渡せずじまい。オハヨー出版「超人戦隊バラタック/作画・池原しげと」(これはちょっとした拾い物)平凡社ライブラリー「神戸ものがたり/陳舜臣」を計463円で購入し、哀れに退散する。そのまま荻窪まで退散して「ささま書店」(2008/08/23参照)の店頭に棚に取り憑くと、なんだか古い昆虫関連本がたくさん出されている。ウホウホと興奮して血流を早めながら、金の星・特選文庫(2)「フアーブル昆蟲物語/的田整」朝日新聞社「ファーブルと昆虫/大野道雄」アルス日本児童文庫「虫の詩人ファブル/平野威馬雄」教室文庫「観察図絵 春の生物」「観察図絵 夏の生物」共に中山周平著、富士書店「原色ポケット図鑑 沖縄の生物/沖縄生物教育研究会編」講談社「ピグミー森の猟人/コリン・M・ターンブル」新宿区教育委員会「新宿の文化財6 伝説・伝承」創元推理文庫「深夜特捜隊/デビッド・グーディス」(初版)竹書房文庫「怪奇トリビア/唐沢俊一編著」中央公論社「小鳥/村井弦齊」を計1155円で購入する。ささま店頭で十冊以上買ったのは、これが初めてではないだろうか…。
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麗しきかな、昆虫本の数々!
と言うわけで図書館の無料講演会も、引き続き聴講者大大大募集中です!

『古書の世界』
■第5回 古本屋ツアー・イン・練馬
■日時:平成28年10月23日(日)14時から15時30分
■会場:南田中図書館会議室 定員:40名 参加無料
■申し込み法:お電話または南田中図書館カウンターにてお申し込みください。
練馬区立南田中図書館  TEL:5393-2411
〒177-0035 練馬区南田中5-15-22
http://www.lib.nerima.tokyo.jp/institution/28
■講師:小山力也 氏
『古本屋ツアー・イン・ジャパン』など古本屋巡りの 本を出版されている小山力也氏に、 西武池袋線沿線と
その周辺の古本屋さんを紹介していただきます。 今は亡きあの古本屋が登場するかも!
posted by tokusan at 18:07| Comment(2) | TrackBack(0) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする