2018年01月29日

1/29冴えない一日

早朝からの仕事に一段落着いたところで、取材のために外出する。だが、楽しみにしていたお店は、残念ながら開いていなかった!…あぁ、ちゃんと調べて来れば良かった…開店まで後二時間もあるじゃないか…俺のバカ!これはとても待てん。無駄足となるし切羽詰まって来るが、取材は後日としよう…。途中渋谷に立ち寄り、宮益坂を上がって「中村書店」(2008/07/24参照)を見に行くことにする。もう「巽堂書店」(2017/12/16参照)とのハシゴが出来ないことを悲しみながら、お店の前へ…れれ?ワゴンも箱も鉄製回転棚も出ていない…シャッターも閉まってる!
nakamura0129.jpg
つ、都合のためお休みか…何だか今日は冴えないなぁ…そう言えば、朝に何となしに聞いていたテレビの誕生月占いが、最下位だったっけ。クルンと尻尾を巻いて坂を下り、電車に乗り込み、今度は高円寺で途中下車。「都丸書店」(2010/09/21参照)高架下の外棚から新潮社 現代詩人叢書「沈黙の血汐/野口米次郎」を500円で購入し、『庚申通り』の「古書サンカクヤマ」(2015/02/02参照)では朝日出版社「一角獣の変容/杉橋陽一」を300円で購入し、まだ盛大に雪の残る『早稲田通り』を伝って家へと戻る。

ここ最近、仕事の合間の息抜きにと、新保博久教授からいただいた、内田善美の「星の時計のLiddell」を必死に読み進めていたのだが、ようやく本日読了する。なんだ、この難解な少女漫画は!枠内にコンポラ的構図(大友克洋の「童夢」みたいだ)で収まる緻密で美麗な絵と共に、紙の上に踊る多過ぎる思考実験のような文字たち!一度では決して理解出来ぬ、心理学と精神科学と世界の在り方(岡野玲子の「陰陽師」みたいだ)!そして全コマに溢れる詩情の感触はサム・シェパード「モーテル・クロニクル」のようである!…底知れない恐るべき才能!もはや私には畏怖を覚えることしか出来ない!胸に残るもやもやした切なさと、ふつふつと湧き出て来る焦りと、果てしのない憧れが一緒くたになり、すでに心の何かを変質させてしまっているようだ。教授、少女漫画の極北を教えていただき、ありがとうございました。俄然他の作品も読みたくなるが、ご多分に漏れずすべて絶版で古書は高値なので、無理せず幸福な出会いを待つことにしよう。三巻には「星の時計のLiddell」完結記念プレゼントである『Liddellピンナップカード』三枚と『壁かけミニギャラリー』&『時計付きミニギャラリー』の通販チラシまで挟まっていた。すべてサイン入りなのか…これは欲しいな。編集部の片隅にデッドストックが残ってやしないだろうか…。
liddell.jpg
posted by tokusan at 22:27| Comment(0) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月23日

1/23雪にも負けない「蛇男」。

朝から二月四日の講演『古本屋ツアー・イン・阿佐ヶ谷』に備えて、配布資料作りを進める。名付けて『阿佐ヶ谷古本屋案内』。
asagaya_furuhonya_annai.jpg
だが作り進めるうちに、どうしても二店の写真が見つからない…何処に隠れているんだ!と、データの海を探しているうちに午後になり、これはもはや撮りに行った方が早いと、意外に暖かな表に飛び出す。足を滑らせぬよう濡らさぬよう細心の注意を払って目的を遂行し、帰りに開店準備中の「ゆたか。書房」(2008/10/19参照)に立ち寄る。オヤジさんと会釈を交わして店内へ。各通路を存分に眺めた後、時事通信社「北海道開拓秘録〔2〕/若林功」を棚から抜き出し、表に出て均一文庫の背を拭いているオヤジさんに300円を渡す。

融けつつある雪の上を流れる風は、何故か優しく暖かである。ベシャベシャ歩き続けて家に帰り着くと、昨日発送されたヤフオク落札品がすでに到着していた。春陽文庫「蛇男/角田喜久雄」(八編収録の短篇集)である。
hebiotoko.jpg
雪にも負けずに、たった一日でウチに来てくれたか、「蛇男」!郵便配達員さま、ありがとうございました!昭和二十六年二月十日発行…初版ということになるのだろうか。全体的にかなり劣化が進んでいるのだが、1720円で落札出来たのはまずまずである。あれ、挿絵がちゃんと入ってるんだ。これは戦後版の春陽文庫では、お目にかかったことがないな…と呟きながら、古い活字を追っていると、茶色く変色した本文に相応しいグロテスクでもはや怪談のような犯罪物語の中に、たちまちズブズブ没入して行く。息を詰めて読了した異食症の「蛇男」にガインと強烈な一撃を食らい、次の「ひなげし」に早くもノックアウトされてしまう。短いセンテンスの積み重ねと会話だけで構成された怪奇探偵小説…俗っぽいが詩的である…こんなものが存在していたのか。全体の雰囲気が、ちょっと村山槐多的ではあるのだが、面白い!そしてさらに次の「豆菊」で、甘く詩的さがアップした!怪奇探偵小説を読んでいるはずなのに、何だ、この、俺の心にもまだある、純な詩心を刺激するトキメキは!…あっという間に、角田喜久雄の虜になってしまった…。

ところで、朝早くに用事を済ませて電車で帰る途中に、車窓に気になるものを目撃してしまった。荻窪「竹陽書房」(2017/02/19参照)の軒先電灯看板が見当たらないのである。一瞬見ただけでギョッとしてしまい、しっかり確認していないのだが、確かになかった気がする。まさか「閑古堂」のように落下事故でも起こしたのか(2016/05/11参照)…それとも…?近々確認しなければいけない、とても気になる出来事である。
posted by tokusan at 16:07| Comment(4) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月22日

1/22古本を買いに行くのは不要不急ではない。

昨日は今年最初の「みちくさ市」に参加。全く気付かずにいたが、何と四十回目だったそうである。遅ればせながらおめでとうございます。全体的にはとても緩やかな時間が流れて行ったが、最終的には四十四冊を売り上げられたので大いに満足する。お買い上げのみなさま、誠にありがとうございました。隣りがフレンドリーで騒々しくて愉快でアグレッシブな「雨の実」一家だったので、一日中退屈することなくニヤニヤと過ごし、彼女らの店先で異常な違和感を放っていた、子供の頃のトラウマ漫画、ひばり書房「恐怖列車/日野日出志」を250円で購入する。

明けて本日、午前中に早々と雪が舞い始めてしまった。色々片付け進めながら、早めに古本を買っておこうと、傘を差し掛け外に出る。テレビでは『不要不急』の外出は避けるように伝えているが、古本を買うことを急いではいないのだが、古本を買うことは人生に必要なことなので、雪の中でも出かけなければならぬのだ!と、カラパラカラパラとザラメのような雪が傘に当たって小さく跳ね返る中を、荻窪「ささま書店」(2008/08/23参照)へ。せっかくもらった一割引券を今日こそは使ってみせるぞと、午前十一時半過ぎに到着。さすがにこの荒天では誰もいないのでは?と思ったが、豈図らんや!強者の先客が一人おり、二本だけの店頭棚から本を抜き取り抜き取り、ドカンドカンとカゴに収めていた…ま、参りました。店頭で二冊掴んで店内へ。先ほどの強者はとっくに精算を済ませており、店内にいるのは私一人である。店員さんが掃除していたりダンボール箱を片付けたりしているので、何だか開店前もしくは閉店間際のお店に居座っているようで、勝手に緊張してしまう…さぁて、そんな心持ちで、何を一割引で買おうか…。むぅ、小沼丹の「白孔雀のいるホテル」が8000円か。一割引で7200円…安いがさすがにおいそれと手は出ないな…。金城哲夫のシナリオ集「宇宙からの贈りもの」が5000円。一割引で4500円か…今日は止めておこう。そんな風に棚前を移動しつつ、芸能関連のコーナーに行き着いたところで、隅っこに欲しかった一冊が挿さっていたことを思い出す。そうだ、これにしよう。創世社ラジオ新書「わが名はペテン師/小野田勇・キノトール」を取り出して帳場に向かい、割引券とともに差し出して「この本にこれを使います」と伝える。すると2000円の本が1800円になり、宝石社「殺意という名の家畜/河野典生」春陽堂書店「現代千一夜物語/入江徳郎」と合わせて計2160円で購入する。
0122sasama.jpg

外に出ると、すでに歩道はシャーベット状と化し、雪が積もり始める徴候を見せている。震えながらも、転ばないように気をつけながら家へと戻ると、嬉しい本が一冊届いていた。原書房「石上三登志スクラップブック 日本映画ミステリ劇場/原正弘編」である。同出版社から「古本屋ツアー・イン・ジャパン」を出してくれた編集者さんの最新担当単行本で、そのよしみでご恵投いただいたようだ。ありがとうございます!編者の原氏は、一箱古本界では「悪い奴ほどよくWる」として知られている方で、以前にも盛林堂ミステリアス文庫で、同じ石上氏の「ヨミスギ氏の奇怪な冒険」を編み上げている。…あぁ観たことのないミステリ(スリラー含む)&探偵(怪奇少々含む)映画が、次から次へと登場して来る。冒頭の桂千穂との対談は、それだけで日本ミステリ映画黎明期史として成立しているじゃあないか。こういうのを読むと、とにかく映画が観たくてしょうがなくなるんだよな…「夜光る顔」「バラ屋敷の惨劇」「三面鏡の恐怖」「死美人事件」「幽霊塔」「吸血鬼」「刺青殺人事件」「幽霊列車」「七つの宝石」「私刑」…。
posted by tokusan at 14:14| Comment(0) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月20日

1/20明日は冬の雑司が谷へ!

大寒の日であるが、わりと暖かな陽気と日射しに守られ恙無く日中を過ごし、無事に家に帰って昨日の続きの「みちくさ市」の準備を進める。ひたすら値付、値付、値付…途中からビールを飲み始め、ダラダラと値付、値付、値付。午後九時にすべてを終えて、明日の準備ようやく完了!雑本・珍本・探偵&推理小説・付録本・古書・雑本・仕事した本・ブログで紹介した本…様々に安値で揃えましたので、どうか冬の日曜日に、雑司が谷にお立ち寄り下さいませ!お待ちしております!
0121jyunbi.jpg
『第40回 鬼子母神通り みちくさ市』
◆2018年1月21日(日)
◆11:00〜16:00(雨天中止。当日8:00に天候による開催の有無を決定)
◆雑司が谷・鬼子母神通り(東京都豊島区雑司が谷2丁目・鬼子母神通り周辺・東京メトロ副都心線・雑司が谷駅1番出口または3番出口すぐ)
◆お問い合わせ michikusaichi●gmail.com(●をアットマークに変えて送信してください)
みちくさ市本部 携帯電話:090−8720−4241
http://kmstreet.exblog.jp/
posted by tokusan at 21:12| Comment(4) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月19日

1/19疲労未だ抜け切らず古本を準備する。

一晩寝ても、昨日の疲労の泥沼からは抜け出られない…教授風に言えば、未だライヘンバッハの滝壷から、陸上に上がれずというところか…。だが体を動かし、些事をこなしつつ日曜の古本市の準備も少しずつ進める。昼過ぎ、昼食後に外出。銀行に寄って釣り銭を作ってから、せっかく外に出たのだから古本を買って行こうと丸ノ内線で銀座に出る。複雑な地下道を記憶をたどって上下する通路をたどり、『松屋銀座』で17日から開催中の「第34回銀座古書の市」(2015/01/25参照)に到着する。ガラスケースや美術品&骨董品寄りの紙物が多い、高尚な古本市である。それでも古本棚は所々にしっかりとあるので、ワクワクしながらへばりつくと、側にダークスーツ姿の女性がスッと身を寄せて来た。あっ!鎌倉の「公文堂書店」さん(2010/03/28&2017/04/28参照)じゃないですか。聞けば「銀座古書の市」には今回が初参加とのこと。「もう誰をターゲットにして、何を持って来たらいいかまったく分からなくて…」と手探り状態での不安を吐露。しかし品揃えは古書や紙物中心でしっかりしており、中でも昭和初期風俗の本たちには大いに心惹かれてしまう。その後場内では、サイン入りバットを展示している「ビブリオ」(2010/10/03参照)小野氏とも出会い言葉を交わす。結局最初から最後まで銀座の雰囲気に飲まれたように緊張して会場を一巡し、「五十嵐書店」(2009/07/13参照)の棚から選んだ、筑摩書房文芸新書「狂った鬚/飯沢匡」(カバーナシだが献呈署名入り…あぁ、俺は今日もまた、裸本を買っているのか…)を800円で購入する。市は1/22まで続く。会場を後にして、エスカレーターには向かわず脇に折れ、静かなデパートの階段を、くるくるくるくると下って行く。手摺から下を覗き込み、吸い込まれるような角形螺旋に毎度毎度驚嘆し、フロアごとの違った売場の、寂し気な端を一瞬掠めるのは、子供の頃からの癖となっている、私にとっての秘かなデパートの楽しみ方である。
matsuya_kaidan.jpg
そしてそのままおとなしく家に帰り、再び古本市の準備に取りかかる。今日の作業は、古本を寄せ集めて、クリーニングするところまで。値段は明日の夜、付けることにしよう。
posted by tokusan at 21:03| Comment(0) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月17日

1/17力道山に決めた!

日中は三月ぐらいの暖かさになるという予報にすっかり裏をかかれ、一月の寒さに震えながら下連雀に流れ着く。するとちょうど目の前にバス停があり、幸いにも調布まで行くバスも停車するようだ。よっしゃ、もはや午後二時半だが、今日からスタートした「第3回 調布の古本市」(2016/02/24参照)に向かうとするか。十分ほど待ったバスのシートに腰を下ろし、次第に強くなる雨の中を『国立天文台』の冬枯れした広い林を眺めたりしながら、およそ三十分後に調布駅北口に到着する。冷たい雨は、ますます強くなるばかりで、すぐに横断歩道を渡り『調布パルコ』の中に逃げ込む。エスカレーターで五階まで上がり、催事場の古本市会場に無事到着。場内は老若男女で程よい混み具合である。今回の要注目は「にわとり文庫」さん(2009/07/25参照)のブースである。今年は年明け一月恒例の「ニワトリブンコ新春100円均一大会」(2017/01/03参照)が開かれなかったので、その代わりにこの古本市にお値打ち古本を並べているらしいのだ。狙いは安値の裸本少年探偵小説なのだが、恐らく古本神と古本修羅が殺到したであろう開始時間に突入出来なかったのは、絶望的な痛手であることは間違いない…何か、何か一冊でも残っていれば良いのだが…おっ、あるじゃないか!高木彬光「幽霊馬車」と島田一男「黄金孔雀」か…値段を見てしばし考え込む…どうしようかな…島田一男先生の本は確かに欲しいが、これはゆまに書房の復刻版で読めるしな…ここは、値段から見て「幽霊馬車」かな。などといっちょまえに悩んでいると、本が背を見せて並ぶ平台右脇に、一冊の裸本が立て掛けられているのが目に留まる。こ、これは、三橋一夫の「力道山物語」じゃないか。こんなのもさり気なく並んでいたのか。値段は…千円!どうしてこの本が、誰にも見向きもされなかったのか!いやもうこれに決めました。というわけで、室町書房「プロ・レスラー 力道山物語/三橋一夫」(カバーナシ)を購入する。この古本市は1/31(水)まで続く。
rikidouzan_monogatari.jpg
posted by tokusan at 19:14| Comment(4) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月15日

1/15四年ぶりの「ボロ市」で古本を求め彷徨う。

最近足の遠退いていた、世田谷の「ボロ市」(2014/12/15参照)に突然行きたくなって、すぎ丸→京王線→世田谷線と乗り継いで、午前九時半に世田谷駅に到着する。以前見た時より一段と人の姿が多い気がする、露店が並び続ける通りに、早速身を投じる。
boroichi-1.jpg
骨董にも民具にも着物にも食にも安売品にも陶器にも古道具にも玩具にも興味なく、目指すは古本のみ!なので動きはスピーディーである。いつもの和本と教科書のお店では何も見つけられず、センスの良い紙物や絵葉書を並べるお店にも時たま食いつくが何も買えず。あっという間に折り返して代官屋敷のあるメインストリートに足を踏み入れる。すると古い玩具が並ぶ店先に、古本の詰め込まれたダンボール二箱を発見。二冊100円である。「こち亀」や新しい文庫が目立っているが、諦めずに探って行くと、底の方に古書が溜まっていた。興奮して掘り出し、欲しいものを箱から取り出してアスファルトに積み重ねて行く。密教科学社「アガルタ(虹の都)/R・E・ディクホフ」藤浪會「淺間手帖/杉浦非水繪・杉浦翠子歌」軽井沢観光文化協会「詩と写真 浅間八態」東京創元社 世界推理小説全集16「グリーン家殺人事件/ヴァン・ダイン」春陽文庫「氷柱/多岐川恭」(第一刷)早川書房「水晶の中の未来/ルース・モンゴメリイ」を計200円で購入する。おぉ、充分過ぎるほどの収穫だ!と箱との出会いに満足しつつも、さらに古本の影を求めて、地面から足先に伝わる冷気に震えながら、さらにギュウギュウになって来た市会場を彷徨い続ける。「林書店 上町店」(2008/12/04参照)が早い時間からちゃんと露店を開いているのに感心するが、今日は何も買わずに通過する。そして南に延びる骨董濃度の高い脇道に入り込む。途中に洋書写真集古書を並べたお店あり。ほほぅ、表紙がちょっと破けているが「Cowboy Kate and Other Stories」があるじゃないか。だがどうせ高いんだろうなと、値段を聞くこともせずに高を括って通過してしまう。そして最後のどん詰まりのお店で、古い映画パンフが置かれているのを発見し、屈んで一冊ずつチェックして行く…その時、右隣りの人垣がバラけて、狭い店先が見通せるようになった。よぉ!古い児童文学が五冊ほど置かれているぞ。近付くと、四冊は箱入りのルパン全集で、一冊が偕成社のSF名作シリーズであった。値段を聞くと千円なので、値下げ交渉もせずに即購入してしまう。ちゃんとカバー付きの偕成社「宇宙からのSOS/ラインスター・作 亀山竜樹・作」である。さらにすべての通りを歩き通し、途中海上自衛隊の楽隊や代官行列に行く手を阻まれたり、所々に文庫箱や映画パンフ箱を見つけたりするが、他には何も買えずに終わる。この市は明日16日も開かれる。

boroichi-2.jpg
これが本日の収穫。上段真ん中の「アガルタ(虹の都)」は昭和三十六年刊の、オカルトネタ本古典の一冊である。地下のプラスチック都市・アガルタ!金星蛇人!火星霊人!火竜(宇宙船)!アトランティス&レムリア大陸!ノアの洪水!原水爆戦!その展開はもはやSF!こんな奇書がボロ市の箱に紛れ込んでいるとは。読むのが楽しみ楽しみ。そして「淺間手帖」は、なんと杉浦非水とその妻で歌人の杉浦翠子の署名入りであった。ウヒヒヒヒヒ、とても幸せである。
hisui_suiko.jpg
posted by tokusan at 16:05| Comment(6) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月06日

1/6唖蝉坊の夢破れ、春陽文庫で代用する。

陽が高く暖かなうちに代田に流れ着いたので、静かな住宅街から一山越えて、下北沢の祝祭日的喧噪に紛れ込む。横丁の「ほん吉」(2008/06/01)の前に立ち、立ち読みする人々をうまく躱しながら、「近江の兄弟」というタイトルの、昔話のような装幀が施された仙花紙本を見つける。その瞬間にピン!と来てページを繰ると、やはりメンソレータム(今はメンターム)で有名な近江兄弟社の本であった。跋は賀川豊彦で、キリスト教の伝道者であり近江兄弟社の創立者であり建築家であったヴォーリズの日本での活動が、写真入りで詳細に物語られている。来た甲斐があったと満足しつつ、店内も徘徊。すると中央通路の浅草棚で、添田唖蝉坊の「浅草底流記」が目に留まる。オリジナル版でちゃんと函付きだ…素晴らしい…と蠱惑されながら値段を見ると、なんと二千円なのである。ええっ?ええっ?と動揺しつつ、即座に買う気満々になってしまう。『イタミアリ』と書かれているが、それほど酷い様子ではない。いや、これは絶対買わなければ…ところが財布を見ると、ザ・手元不如意で、情けないことに1300円しか入っていない。よし、駅前に下ろしに行くぞ!その前に近江兄弟社「近江の兄弟/吉田悦藏」を100円で購入する。人波掻き分けお金を下ろし、十分後にお店に舞い戻る。さっき本を買ったばかりのお店にまた入るのはちょっと恥ずかしいが、買うぞ!とビニールカーテンを潜って中央通路に直行し、本を取り出す。そしてニヤつきながらも『う〜む、なぜこの値段…』とやはり考えてしまう。自然とまた函から本を取り出し、ゆっくりとページに目を落として行く…あれ?目次が変だぞ。途中から始まってる…あれ?本文の最初も変だぞ?途中から始まってる…。むぅ、これ落丁(もしくはページが切り取られた)本なのか。だから激安値だったのか。あぁぁぁぁぁぁあ〜、せっかく「浅草底流記」が手に入ると思ったのになぁ〜。くくぅ、残念無念。というわけで、何も買わずに、段々と暗くなり始めた表に飛び出す。だが、買う前にちゃんとチェックして良かった…と思いつつ、すっかり古本を買う気満々だった心が、最大限に宙ぶらりんになってしまう。うはぁ、やるせない!これは何かをちゃんと買わないと、気持ちがとても治まらないぞ。慌てて『茶沢通り』を疾走し、旧踏切を越えて「古書明日」(2017/01/31参照。もうすぐ開店一周年!)にすべてを託す。すると店内文庫棚下平台に並ぶ、春陽文庫「船富家の惨劇/蒼井雄」が五刷だが、1500円と相場より安値だったのでスピード購入し、やるせなさをどうにか抹消する。
funatomike_no_sangeki.jpg
posted by tokusan at 19:45| Comment(2) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月05日

1/5冷たい風の中2018年が動き始めている。

昼食後に東村山に向かい、今日から2/4まで続く「なごやか文庫」(2012/01/10参照)の「新春たなおろしセール」を見に行く。文庫本は10円、単行本は30円の激安値であるが、現状店内の本を在庫処分としてそのまま売りに出しているので、特に掘出し物があるようなことはなく、掘り尽くされた金鉱でさらに金を探すような感覚に支配される。だが、この安さはやはり嬉しい!店内に飛び込むと、すでにライバルが五人ほど本を抱えており、その意外な熱気に面食らう。こぐま社「かお かお どんなかお/柳原良平」カルチュア出版「木登り豚/又吉栄喜」同朋舎「ワールド・ミステリー・ツアー13【京都篇】」新潮文庫「ドイル傑作集Z-クルンパの悲劇-/コナン・ドイル」を計100円で購入する。
nagoyaka_shinsyun_tanaorosh.jpg

西武国分寺線で国分寺まで出て、寒さにすっかり怖じ気づいているので何処にも寄らずに一直線に西荻窪へ。まずは「古書音羽館」(2009/06/04参照)に向かい、帳場で広瀬さんご夫婦と本の山の隙間でお話ししつつ、創元ライブラリー「殺す・集める・読む 推理小説特殊講義/高山宏」を500円で購入する。二つの部屋をつなぐ、天井が低くなった通路では、『西荻ブックマーク』100回記念小冊子の玉川重機氏によるオリジナル表紙イラストが飾られ、なんと販売中であった。そのお値段は…お、お店でスタッフにお尋ね下さい!「結局ウチが買い取ることになるのでは…」と言うのは奥さんの弁。

ブルブル震えながら「盛林堂書房」(2012/01/06参照)に向かい、100均店頭箱からサンリオ出版「詩集・水準原点/石原吉郎」をつまみ出し、店内では首を長くして楽しみにしていた新刊、黒死館附属幻稚園 噴飯文庫「阿部徳蔵 魔術小説集 水晶凝視と犬」(奇術師によって昭和初期に書かれた、魔術と犯罪の短篇小説集)を1000円で購入する。帳場では、最近仕入れた涎のダラダラ出る古本を見せてもらいながら、今年初めの『盛林堂イレギュラーズ』としての仕事とスケジュールを確認する。…なんだか、いつの間にか2018年が、ギクリギクリと動き始めているじゃぁないか…。
posted by tokusan at 19:09| Comment(2) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月01日

1/1凶が久米元一を呼び寄せる。

一月一日深夜、午前零時二十分。毎年参拝している善福寺川沿いの小さな神社で、百円のお神籤をを引くと、何と見事に“凶”であった…。「ハハハハ、きょ、凶か」などと乾いた笑いを浮かべてみるが、小さな薄い紙に印刷された文字群は、これから始まる一年を、即効毒のように呪縛してしまった。バイトの巫女さんが紙コップに注いでくれた暖かい甘酒を飲みながら、すぐに気を引き締める。…引いてしまったものは仕方がない。だが、破る!この地獄を突き破らなきゃ、オレに明日はやって来ないんだ!と、突然記憶の底から浮上してきた、映画「東京流れ者」のうろ覚えのセリフに力をもらい、元気を出して家へと帰る。
2018omikuji.jpg

夜が明けて、お屠蘇を飲んで酔っ払った午後、早速古本を買いに外出する。都立家政の「ブックマーク 都立家政店」(2011/12/13参照)なら元日も営業しているはずだ。そう信じて住宅街をタラタラと切り抜け、気楽に『都立家政商店街』にたどり着くと、あれ?シャッターが下りてしまっているではないか。脇に貼り出されていた『年末年始の営業時間』貼紙を注視すると、元日は『元気ならやるかも』と書かれていた…きっと元気じゃなかったんだな…。こうなったら、西武新宿線で新井薬師前まで移動して、中野をパトロールするしかないか。そう素早く決めて電車移動し、参拝客で賑やかな『薬師あいロード』を南に抜けて、毎年元日から営業の「古本案内処」(2015/08/23参照)へ飛び込む。集英社文庫「洲崎パラダイス/芝木好子」新潮文庫「落穂拾ひ・聖アンデルセン/小山清」カッパブックス「ノンちゃん雲に乗る/石井桃子」を計702円で購入し、あの忌まわしい“凶”を払拭するような、わりと幸先の良い古本初買いを行う。案内処さん、ありがとう!続いて『中野ブロードウェイ』に潜入し、コスプレ店員さんがお仕事している四階の「まんだらけ海馬」(2015/02/06参照)へ。安売棚に丁寧に目を凝らした後、探偵小説&児童文学ミステリSF通路に足を長く止める。そこで、表表紙&背表紙ナシ&奥付ナシで、挙げ句の果てに全ページの右上隅にパラパラ漫画が鉛筆で描かれた、ポプラ社「探偵冒険小説 七つの怪星/久米元一」を発見。落丁はなく540円なので、読めれば良い派の私としては、迷わず購入を即決する。“凶”が呼び寄せたボロボロ本であるが、久米元一の探偵冒険小説が安値で読めるのなら、ただただ幸せである。その幸せは、早速小説の冒頭に顕現してしまっているので、ちょっと引用してみよう。「るり子の父は、朝日奈竜之介といって、有名な私立探偵だ。朝日奈探偵は、あだ名を『バリカン探偵』とよばれている。なぜこんな名がついたか、というと、朝日奈探偵は、悪漢をとらえると、警察にわたすまえに、まずそいつの頭を、バリカンで、くりくりぼうずにしてしまうからだ。だから、日本じゅうの悪漢たちは、朝日奈探偵の手にとらえられるのを、何よりもおそれていた」…物語に断然引き込まれる、あまりにもバカな書き出し…とても幸せだ。そして朝日奈探偵は、勝手に髪を刈ると完全に暴行罪ですな…。
nanatsu_no_kaisei.jpg

とまぁ、こんな風に愉快に滑り出した2018年。本年もよろしくお願いいたします!
posted by tokusan at 16:52| Comment(2) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月31日

12/31ついに2017年古本納め

大晦日である。午前中から浴室で一年の汚れとびしょ濡れになって格闘し、早々に疲れ果ててしまう。午後二時過ぎになって、ご近所で古本を買って今年を納めようと、暖かくしてトボトボ外出する。お正月を迎えるために、紙垂の下がる商店街を歩き、「千章堂書店」(2009/12/29参照)にまずは吸い込まれる。ちくま文庫「ことばの食卓/武田百合子 画・野中ユリ」を250円で購入する。

阿佐ヶ谷から西荻窪まで電車で移動している途中、荻窪駅手前の車窓に、「ささま書店」(2008/08/23参照)の営業している姿がスラッと流れる。今年は大晦日まで営業しているのか。よし、後で寄ることにしよう。

西荻窪では真っ直ぐ「盛林堂書房」(2012/01/06参照)に向かい、東京ライフ社「綺堂読物選集 白髪鬼/岡本綺堂」を100円で購入し、「フォニャルフ」にも今年最後の補充を三冊だけ行う。そして店主・小野氏と今年を高速で振り返りお互いを労いつつ、春陽文庫「売国奴/永瀬三吾」(2017/12/26参照)にパラフィンを掛けてもらい、さらには一年半前の関西取材時に西宮の「2階洞」(「古本屋ツアー・イン・京阪神」p203参照)で150円で入手していたカバーナシの春陽文庫「完全犯罪/小栗虫太郎」(昭和三十二年第一刷)のためにカバーカラーコピーをいただき、これもまたパラフィンを掛けてもらう。おぉ、ようやくお前も、美しい姿に…。

冷た過ぎる夕闇に指先をかじかませながら、歩いて荻窪まで出る。すると「ささま書店」は、午後五時までの大晦日営業となっていた。つい先日来たばかりで、市も終わったこの年の瀬である。さすがの「ささま」もそう棚が動いているわけはないのだが、それでも何一つ見逃さぬよう、落ち着いて店内を一周する。現文社「作家と女性たち/清水信」を324円で購入する。すると渡された本に、珍しくB4サイズのチラシが挟み込まれる。外に出て、外灯の下で抜き出し開いてみると、手書きの来年一月の営業カレンダーであった。。下部には三枚の一月中使用期間指定割引券が付いている。2018年は5日から営業…これでは5日に早速駆け付けたくなってしまうではないか…。

と言うような2017年の古本納めをして、家に再び歩いて帰り着く。後は静かに本でも読んで、年が明けるのを待つとしようか。だがその前に、せっかくなので今年を振り返り、古本的に衝撃的な出来事をひとつ選んでみることにする。…う…む………ひとつだけ選ぶとするならば、それは本棚探偵・喜国雅彦氏の小さな小さな棚一段の古本屋さん、「ひとたな書房」が生まれたことだろうか。稀代の探偵小説コレクターが、一部の蔵書整理のために「盛林堂書房」内の「古本ナイアガラ」に本を並べ始めたのは、昨年末からである。最初この話を聞いた時、楽しみにしつつも『まぁ恐らく、それほど本気じゃなくて、そこそこの本を並べるのだろう』などと失礼にも勝手に思っていた。ところが蓋を開けると、これがエンジン全開フルスロットルで、憧れの探偵小説レア本ばかりが惜しみなく並び、次々と補充されて行くのである。探偵小説好きの端くれとしては、一瞬たりとも目の離せぬ棚が、出現してしまったのである!二月に、自分の棚の斜め上に、嘘のように少年探偵小説がズラッと並んでいたのは、心臓が口から飛び出しそうな、実に実に衝撃的な光景であった。しかも値段は相場の半額くらいから激安破格値までと、大変懐に優しい夢のような値付設定が為されているのである。棚が補充される度に、入れ替わる度に、何度短く悲鳴を上げてしまったことか…。おかげでそうそう高い本は買わぬ私でも、「これなら買える!」と自分の理性を説き伏せた場合が連続してしまい、すでに五冊を購入してしまっている。偕成社「白髪鬼/久米元一」(貸本仕様)川津書店「魔女を探せ/九鬼紫郎」(カバーナシ)春陽堂 探偵双書8「悪霊島/香山滋」ポプラ社「青い魔術師/島田一男」(カバーカラーコピー)自由出版株式會社 DS選書「傀儡師/水谷準」…その購入合計額は、驚きの18000円!本の価値と値段が、嬉しいほど全然合ってない!本棚探偵よ、本当にありがとう!そんな風に盛大に感謝を捧げつつ、来年も狂ったように喜び驚かせてくれるのを、欲深く大いに期待しているのである。さぁ、それでは「傀儡師」の続きでも読むことにするか。みなさんも、どうかよいお年を!
hitotana_syobou_syukaku.jpg
posted by tokusan at 19:03| Comment(0) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月30日

12/30今日ものらりくらりと古本を買う。

昼食を摂ってから外出。午後の暖かな陽光を浴びながら、阿佐谷北から『日大二高通り』を南西下し、『青梅街道』に出て昨日無様にたどり着けなかった「Title」を目指す。どうやら、南の歩道と北の歩道を勘違いしていたらしい…。ほどなくしてお店に到着し、洒落た若者が本を物色する店内を通り抜け、左壁際にある二階への急階段を、手摺を掴まえギシギシ上がる。小部屋に広がる二階の小さな古本市会場にやっとたどり着けた(2016/12/27参照)。各店女子度高めな並びをフムフムと眺め、結局「にわとり文庫」(2009/07/25参照)から、歩兵社「組体操/浜田精一」を500円で購入する。現在は、面白いはずのアクロバチックさが危険視され、禁止になることが多い組体操の実践的指導マニュアルである。昭和四十年刊。二人で組んで行う高等組体操は、ほぼルチャ的なプロレス技に近いものがある。また集団組体操はやはり無茶なものや奇怪なものが多い。
kumitaisou.jpg
写真は『木製人間まわし』。ひとりが棒のような木製人間になり、腕を突き出して車座になった十人ほどの中心に入り、みんなにぐるぐる回されるという…ハハハハハ。また冒頭に掲げられた『実施上の注意』には、幾つか見逃せない事項が存在する。『愉快に行うのはよいが不真面目にやらない』(ケガの元ですな)『相手に不快を与えるような服装や動作はしない。清潔な服装で行う』(密着することが多いからですな)『努責作用を伴う運動もあるので、盲腸手術後間もない者や脱腸、特に心臓の弱い者は除外して行うようにする』(当たり前ですな)『よく運動の狙いを考えて拷問のような形や、かんじにならないよう注意する』(ひどいポーズがたくさんありますからな)…組体操って、やっぱり大変だ。

その後は吉祥寺に移動して、師走の買い物客の雑踏を突破して、ただのらりくらりと年越しには何の役にも立たない古本をさらに買うために、『パルコ吉祥寺店』地下一階上りエスカレーター横で開かれている「吉祥寺パルコの古書市」(2017/01/22参照)を見に行く。立ち読みする人が多い、混み合った空間をスイスイ擦り抜けて、北宋社「シャボテン幻想/龍膽寺雄」を756円で購入する。

阿佐ヶ谷に戻っての帰り道、早朝の片付けで発掘された本たちを後で売りに行くため「古書コンコ堂」(2011/06/20参照)に一声掛けておこうとすると、焦げ茶のシャッターが下ろされ、商店街共通の長細い年賀が貼り出され、もはやお正月休みに突入していた。仕方ない、休み明けの1/4に持って行くことにするか。今年も一年お世話になった、シャッターの向こうのお店に向かって、小さく「良いお年を」と挨拶し、さらに帰り道をたどる。

※お知らせ
来年二月初めのお話しですが、地元阿佐ヶ谷にて、古本屋さんについての講演を行うことが決まりました。題して『古本屋ツアー・イン・阿佐ヶ谷』。古本屋に行く楽しさや、古本を買う面白さについて語り、阿佐ヶ谷とその周辺の古本屋さんを詳しく紹介いたします。古本屋に興味があってもなくても、阿佐ヶ谷に所縁があってもなくても、ぜひとも聴きに来ていただければ、幸せ一杯胸一杯になれるのではと思います。何とぞよろしくお願いいたします!

『古本屋ツアー・イン・阿佐ヶ谷』
◆開催日 平成30年2月4日(日曜日)
◆開催時間 午後1時30分 から 午後3時30分 まで
◆対象 一般、高齢者
◆定員 80名(抽選)
◆開催場所 阿佐谷地域区民センター(杉並区阿佐谷南1丁目47番17号 電話:03-3314-7215
阿佐谷地域区民センター)
◆申し込み締切日 平成30年1月20日(土曜日)
◆申し込み 往復ハガキ(1人1枚)に「講座名(古本屋ツアー・イン・阿佐ヶ谷)、〒・住所、氏名(フリガナ)、年齢、電話番号、返信面のあて先」を明記のうえ、1月20日(必着)までに、阿佐谷地域区民センター協議会(〒166-0004 杉並区阿佐谷南1丁目47番17号)へお申し込みください。
http://www.city.suginami.tokyo.jp/event/kuminseikatsu/chiiki/asagaya/1037376.html
posted by tokusan at 17:05| Comment(2) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月29日

12/29本棚探偵の『DS選書』に魂を奪われる。

本日は午後にゆっくり動き始め、まずは中野で一仕事。帰りに『中野ブロードウェイ』を冷やかして、「ブックス・ロンド社」(2008/08/28参照)で旺文社文庫「黄色い部屋の謎/ガストン・ルルー」を100円で購入する。『早稲田通り』をテクテク歩いて家に向かいつつ、高円寺『庚申通り』の「古書サンカクヤマ」(2015/02/02参照)に立ち寄る。店主・粟生田さんと「今年も一年お世話になりました」「来年もよろしくお願いいたします」と年末の挨拶を交わしつつ、「こんな状態ですみません」とぬいぐるみだらけの帳場にて新潮選書「関西赤貧古本道/山本善行」小学館「少年探偵・岬一郎/楳図かずお」を計900円で購入する。

一旦家に帰り着き、午後五時前に再び外出。「Title 二階の古本市」(2016/12/27参照)を目指すが、不覚にもボ〜ッとし過ぎていたのか、愚かなことにお店を発見出来ずに西荻窪にたどり着いてしまう…「Title」は明日また改めて訪ねることにしよう。そのまま駅南口までテクテク歩き、「盛林堂書房」(2012/01/06)で「フォニャルフ」にズバババンと補充する。そして、本棚探偵の「ひとたな書房」に並ぶ、戦後すぐの粗悪な探偵小説文庫シリーズ『DS選書』にたちまち魂を奪われてしまう。挙げ句の果てにかなり悩みに悩みまくって、観念し自由出版株式會社 DS選書「傀儡師/水谷準」を8000円で購入してしまう。嗚呼、また本棚探偵に膝を屈してしまった…。
kairaishi_mizutani.jpg

その後は岡崎武志氏と合流し、さらに盛林堂さん・「古書西荻モンガ堂」(2012/09/15参照)さん、「古書むしくい堂」(2017/03/25参照)さんを迎え入れ、ささやかな古本忘年会を開く。今夜はとことん飲むぞ!と思っていたら、不幸にも仕事直し大至急の連絡が入り、泣く泣く二足早く西荻窪を離脱する。そして早く帰らねばと、阿佐ヶ谷の帰り道を早足で進んでいると、大晦日で店を閉じてしまう「ネギシ読書会 中杉通り店」(2017/11/14参照)の閉店セールの灯りに吸い寄せられてしまう。うわ!やっぱり新しい本が出されている!と喜び、たちまち両腕の中に映画関係の古本が積み上がる。リブロポート「バスター・キートン/トム・ダーディス」日本テレビ「ビリー・ワイルダー イン・ハリウッド/モーリス・ゾロトウ」青土社「聖ディヴァイン/バーナード・ジェイ」毎日新聞社「イギリス「族」物語/ジョン・サベージ」彌生書房「野田英夫スケッチブック/漥島誠一郎」講談社「涙香迷宮/竹本健治」思索社「人魚の博物誌/神谷敏郎」を計3150円で購入してしまい、古本を詰めた袋で、指がちぎれそうになりながら帰宅する。そんな古本に塗れた、愚かな年の瀬である。
posted by tokusan at 23:01| Comment(0) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月24日

12/24 NHKドラマ『事件記者』座談会

取材のために京浜東北線沿いの、ある古本屋さんを訪れる。いや、予想外以上に良い本が安値で買えてしまった。クリスマス・イブに浮かれる街を尻目に、ただただ古本屋を目指したことによる、古本神からのクリスマスプレゼントだろうか。その詳細は、二月発売の『本の雑誌』連載をお待ち下さい…何かもったいぶるようですみません…だが、欲しかった古本にはたと出会い、しかも買えることは、何度味わっても、とても幸せな出来事なのである!

asahisyobou1224.jpg
すっかり暗くなってしまった帰り道、蕨の「旭書房」(2010/03/30参照)に立ち寄ると、道路を挟んで小さな新刊書店と向かい合っていることを、初めて知る。これはまた稀有で素晴らしい光景。そんな風に感じ入りながら、テレビで『笑点』でのサンドイッチマンの漫才に見入る店主の横を行き来して、店内をくまなく探索する。やはり落ち付くのは古書や付録本や駄玩具の多い右端通路である。その古雑誌ゾーンで、500円の世文社「探偵実話臨時増刊 探偵怪奇恐怖小説特集」を見つけて喜び購入する。乱歩・横溝・木々・宇陀児・香山滋・日影丈吉・鮎川哲也・火野葦平・朝山蜻一・城昌幸・鷲尾三郎・大河内常平・楠田匡介・永瀬三吾・渡辺啓助など、お歴々が集まっていて興奮するが、嬉しいのはNHKドラマ『事件記者』の座談会が掲載されていること。原作の島田一男先生はもちろん、NHKのプロデューサーに加え、俳優陣も参加して、計十一ページも喋りまくってくれているのだ。
jikenkisya.jpg

そして帰りの車中では、宮敏彦の甘酸っぱい少女推理小説「しらかばの微笑」を読了する。奇しくも大団円を迎えるラストは、ささやかなクリスマス・イブのパーティーシーンであった。こんなおかしなカタチでも、多少のクリスマス気分を味わえたことを仄かに喜び、いつもの如く古本を抱えて帰宅する。
posted by tokusan at 20:06| Comment(0) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月15日

12/15変な古書命!

もはや病み上がったのかどうか分からない状態で、今日は夜の武蔵境に疲労を引き摺って流れ着く。南側から、ダイヤが乱れまくった中央線の高架を潜り、北側の「浩仁堂」(2011/02/15参照)に癒しを求める。…決して贅沢は言わぬ。何か、何か面白い変な古書が買えれば、それでとりあえず満足なのだ…しかも安値で買えれば尚更だ…。と、店内の灯りを頼りに店頭の箱やラックを眺めるが、アンテナに引っ掛かるような本は見つからず。続いて店内に進み、本棚にじっくり目を凝らす。すると裸本だが、昭和十九年刊の彰考書院「首狩種族の生活/A・C・ハッドン」なる面白そうな変な本を見つけたので、二百円で購入する。十九世紀後半にイギリスの動物学者が、ニューギニア&ボルネオの特殊な原住民を調査した本なのである。良かった、望み通りに、変な古書を買うことが出来た。夜の「浩仁堂」に感謝!
1215_kubikari.jpg
かなり明るいお店の巨大電飾看板前で記念撮影。
posted by tokusan at 21:12| Comment(4) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月12日

12/12/未だ病み上がり足りえず。

未だ病み上がり切らないうちに、世田谷の下馬に流れ着いてしまう。すでに暗闇を迎えた見知らぬ住宅街の中で、身体と心が鉛のように重くなって行く…は、早く帰って布団に潜り込まなければ…だ、だが、その前に古本を買いに行こう。そう固く決心して、足を三宿方面に向ける。住宅街の屋根の向こうに高く輝く『キャロットタワー』を目印にして、歩みを進める。やがて『三宿通り』に抜け出て、交差点脇の「江口書店」(2010/03/29参照)にようやっとたどり着くが、火曜日は定休日であった…。だがめげることなく足を引き摺り『玉川通り』を越え、緩い弧を描く坂道を下って行くと、ふぅ「山陽書店」(2014/04/09参照)は暖かい光を放ち、営業中であった…良かった。
sanyou1212.jpg
店内に入り、パラフィンに包まれた本や文庫を軽い視線で流しつつ、中央通路の本命ゾーン『一列古書棚』に意識を集中する。以前見た時とさほど変わっていないようだが…と思いつつも、そこから東京文化新報社「最新版 流行歌手になる法/川口忠」を1000円で購入する。奥付が何故かないので正確な出版年は分からないが、『年内順によるヒット・レコード』が昭和37年で終わっているので、恐らく昭和三十八年に出されたのではないだろうか。『マス・コミと流行歌』『あなたも流行歌手になれる』『私はこうして流行歌手になった』『地方の歌手志望者へ』『歌手として世に出る方法』『コンクール合格必携十ヶ条』『声をよくする方法』『人気歌手声の秘訣』などなど…。調べてみるとこの著者は「映画俳優になる法」も同じ出版社から出している。

そんな本を車中で読み耽りながら阿佐ヶ谷に帰着。フラフラ家路をたどっていると、火曜定休のはずの「古書 コンコ堂」(2011/06/20参照)が、クリアな照明に照らし出されている。またもや何かの撮影ロケに使われているようだ。今や日本で一番ドラマや映画に、『古本屋』という撮影舞台を提供しているお店かもしれない。
konko1212.jpg
店内奥をガラス越しに覗くと、奥の壁にセットの一部として掛軸が何本か掛けられているので、ちょっと古めかしいお店の雰囲気を作り出しているのだろうか。横の駐車場には美味しそうなケータリングまで用意されているので、撮影は恐らく深夜にまで及ぶのだろう。さぁ、こちらはサッサと帰って、早く寝ることにするか。…我、未だ病み上がり足りえず…。
posted by tokusan at 21:02| Comment(0) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月11日

12/11師走の風邪

連日の無理が祟ったのか、無様にも風邪を引いてしまい、日曜から臥せって過ごす。だがしかし、迫り来る仕事は進めねばならぬので、机と布団の中を行き来して様々に作業し、やり取りをする。布団の中では、読書とうたた寝を繰り返している。薬を飲んでいるので、活字を追っていると、すぐに睡魔が襲い掛かって来るのだ。だがそれにはあまり逆らわずに、スウッと寝て、しばらくしたら起きて再び本の中の世界へ。すでに「黒バラの怪人」と「文壇底流記」を読了し、今は飛鳥高「疑惑の夜」とミルン「プー横丁にたつた家」(昭和十七年初版)と浅原六朗「都会の点描派」に、取っ替え引っ替え取りかかっているところである。幸いにも枕元周辺には、読みたい本が積み重なっているので、読書には全く事欠かないのである…あぁ、もうこれから、ず〜っとこうやって過ごせれば、楽しいのだが…それにしても、この本の山をいつになったら読了出来るのであろうか…などと熱にうかされながら少し思う。
1211book.jpg

そして午後夕方近くになって、どうしても済ませなければいけない用事のため、着膨れして足をふらつかせながら外出する。樹冠に光の当たった長い欅並木が、大振りの落葉をハラハラパラパラと落とす下を歩いて、駅前着。ふぅ、まるで厳しい旅をしているようだ。今更ながら健康な日々を眩しく思い、用事をこなす。そして習慣のように「千章堂書店」(2009/12/29参照)に立ち寄り、新潮文庫「松本清張傑作選 時刻表を殺意が走る 原武史オリジナルセレクション」を250円で購入し、またもや厳しい旅路を乗り越え、どうにか家に帰り着く。こんな情けない状態でも、古本を買いに行けたことを幸せに思い、すっかり冷たくなった布団の中に潜り込む。古本屋ツアーにも行けず、掘出し物も見つからないが、読書に耽溺出来る、病気に臥せった静かな一日である。

◆もうひとつお知らせ
本の雑誌増刊「おすすめ文庫王国2018」の『キャラ別攻略 目録読書のススメ』にチラリと登場し、大好きな「初期創元推理文庫 書影&作品目録」についてチョッピリ語っております。書店でお見かけの際は、お手にしていただければ幸いです!
posted by tokusan at 18:22| Comment(0) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月09日

12/9宮澤賢治の戦中文庫!

待ちに待った岡崎武志氏との年末恒例古本市の日を無事に迎える。午前十時過ぎに冷え込む西荻窪『銀盛会館』ガレージ会場に入り、入念な準備を進めた後、午前十一時に開店。すると、例年より多い気がした古本修羅の波と古本神の愛の鉄槌は、会場の古本をたちまち薙ぎ払って行った…みなさま、お買い上げありがとうございました。そして売れた古本たちよ、どうか嫁ぎ先で幸せに暮らすのだぞ。
1209-1.jpg
写真は開店前のシャッターから覗く、今にも飛び込んで来そうな気配の足!足!足!足ぃ!

途中、岡崎氏と恐ろしい品揃えと安値の盛林堂ゾーンをチェックして、講談社「疑惑の夜/飛鳥高」フィルムアート社「魔術師メリエス/マドレーヌ・マルテット=メリエス」を計3500円でチャッカリ購入しつつ、岡崎氏と欲しさがかち合ってしまった、横山エンタツ著「漫才読本」(カバーなしだが500円!)を懸けてジャンケン勝負!一発勝負で、私はパー、岡崎氏はチョキを出し、残念ながら軍配は岡崎氏に!「いやぁ〜当然やろ。この本はオレにこそ相応しい本や。来るべきとこに来たんや」と敗者を完膚なきまで叩きのめす勝利宣言をされてしまう。キィ〜、くやしぃ〜!
1209-2.jpg
憎らしい勝利のVサインと、垂涎の「漫才読本」。

そして午後六時の市終了後には、同じ西荻窪で開催されていた『第100回西荻ブックマーク』の記念講演に駆け付け、束の間飛び入り参加して、登壇した思い出などを語る。記念に発刊された小冊子「西荻ブックマーク 100th anniversary booklet 本と西荻窪」にも寄稿しているので、ご興味ある方は「古書音羽館」(2009/06/04参照)でお求めを。

役目を果たしてブックマークを途中で抜け出して、市会場に戻って撤収作業を手伝う。ところがその途中目に入ったのが、見たこともなかった一冊の文庫本。すでに結束されていたのだが、盛林堂・小野氏に頼んで抜き出してもらう。大日本青年館 青少年文庫9「農民とともに/宮澤賢治」である。昭和十五年初版の同十八年再版本である…よもや戦中に宮澤賢治の文庫本が出ていたなんて…。中身は農民指導に関係深い詩・四十六編を集めたものであるが、すでに敵性語である外国語が意譯漢字に改められてしまっているのだ(その代わりもとの外国語はルビとして振られている)。これが100均に出されていたなんて、まったく気付かなかった!オレの愚か者!と鼻息荒く興奮していると、小野氏があまりにもあっさりと譲渡してくれた。うぉぉぉ、ありがとうございます!…とそんな風に一日を古本塗れで過ごし、売れ残りの本の一部をヒイコラ抱えて、家路に着く。
1209-3.jpg
巻末の広告を見ると、文庫シリーズ15冊目として「宮澤賢治童話集」も出ているらしい…ほ、欲しい!

◆お知らせ
そろそろ発売になる本の雑誌社「本の雑誌」新年一月号から、連載が開始されます。名付けて『毎日でも通いたい古本屋さん』。一ページですが、毎日でも通うのに値する、ウハウハ定点観測し続けている古本屋さんを、そこで買った本とともに紹介して行きますので、どうかご継続してご笑覧していただければ、もっけの幸いであります!
posted by tokusan at 22:06| Comment(0) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月06日

12/6一足先に準備完了!

起床してからすぐに、古本市の準備を開始する。値付はすべて終わっているが、まだなんだか本が足りない気がするので、ガサゴソとあちこちから掻き集める。そんな新顔たちを値付してから、午後に結束作業を始める。文庫本は四十冊前後、単行本は二十冊強をメドに、紐でグルグル縛って行くのだ。椅子の上に本を積み重ね、縛った紐で本を傷付けぬよう新聞紙を上面と下面に当て、椅子から半分山をずらして崩れぬようグッと押さえ込み、縦に一気にグルグルと紐を巻いて行く。不器用な私にとっては、これがなかなか重労働なのである。だがしっかりやらないと、いつかのように運搬中に本が無様に崩れてしまうのだ(2017/02/18参照)。ハアフウ不慣れな作業に汗を流し、どうにか二十三本ほどの古本束を作り出したところで作業終了。終わったは終わったのだが、果たしてこれで足りるのだろうか…。夕方五時過ぎになって、盛林堂号に迎えに来てもらい、本をエッチラオッチラ後部に積み込んで、いざ西荻窪へ。なんとか渋滞には巻込まれずに、ほどなくして夜の『西荻南中央通り』にひっそりと佇む『銀盛会館』に到着する。またもやエッチラオッチラ古本を下ろし、後は一人棚入れ作業に腐心する。足下のコンクリ床から迫り来る冷気と闘いながら、すとんすとんと古本を並べて行く。…………おぉぉ!足りた!全部の棚に本が入った!スゴい!こんなの初めてだ!完璧だ!と、取りあえず古本市のカタチになったことに、ホッと一安心する。後はここに、続いて岡崎氏の本と盛林堂の本が入れば、完全に準備万端となる。みなさま、心の準備は良いですか?古本を買う準備は良いですか?身を斬る思いで、結構良い本放出しております。かつて『どひゃっほう!』と叫んだ本も並べております。12/9土曜日にお待ちしておりますので、よろしくお願いいたします!
1209jyunbi.jpg
【オカタケ&古ツアガレージ古本市】
◆日時:2017年12月9日(土)11時〜18時
◆会場:西荻窪 銀盛会館1階 JR西荻窪駅南口徒歩5分(杉並区西荻南2-18-4)
1209_garage.jpg
posted by tokusan at 21:37| Comment(2) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月05日

12/5改めて浅原六朗に心酔する。

今日は永福町の北側に流れ着いたので、バスに乗って高円寺駅南口まで移動し、高架下の「藍書店」(2014/01/14参照)外壁棚に食らいつく。映画関連の本が多いことを感じつつ、三冊を掴む。角川新書「アメリカの暗黒/中川五郎」筑摩書房「アメリカ西部開拓史/中屋健一」通信合同社「映画経営ハンドブック 付:日本映画戦後十五年史」(1960年出版の非売品。映画に関する知識やデータがどっさりと収められている。巻末に映画俳優・監督・製作者の芳名サイン集あり)を計300円で購入する。そこから『庚申通り』を北上して「古書サンカクヤマ」(2015/02/02参照)へ。店頭に1960〜70年代のSF&アクション映画のパンフレットが100円で放出されている。しゃがみ込んで一冊ずつ繰り、ユナイト映画「007ゴールドフィンガー」廿世紀フォックス「恐竜100万年」「エイリアン」集英社文庫「お笑いショート・ショート集 ヤング寄席/武田武彦篇」を計350円で購入する。さらにそこから住宅街を遥か西に抜けて阿佐ヶ谷にたどり着く。あの古本も扱う雑貨屋が、昨日は開店していたと言うので見に行ってみたのだが…ぐひゃぁ、閉まってる…いったいいつになったら入れるのだろうか。もう三ヶ月以上じらされている気が…。だが家に帰ると、生殺し的状況を吹き飛ばすような、ヤフオク落札品が届いていた。中央公論社「都会の点描派/浅原六朗」!昭和四年の、大量の小品とエッセイで編まれたモダニズム作品集である。扉を開き、『序』に目を落とした瞬間、柔らかい魂を、昭和初期的スタイリッシュに飾り立てられた言葉に、乱打される。うぅぅぅぅ、痺れる!かなり競ってしまったのだが、やはり必死に落札して良かった。これでまた生きる楽しみが出来たと言うものだ。ちなみにこの本は、『中間物選集』という意味を判じかねるシリーズの一冊なのだが、その巻末広告コピーがとても奮っている。『ジヤズとキネマとダンスのモダーンライフ! 自動車と高層建築とスポーツの都會交響樂! 感覺的な機智に富んだモダーンナンセンス! そしてマルキシズムとアメリカニズムの街頭行進曲! この近代的カクテルを召上がれ!』。巻末には一九二九年十一月(今から八十八年前だ!)に冷たい夜の本屋でこの本を買った、『放浪賛美者』とサインのある男の熱い思いが認められている…。
tokaiha_panf.jpg

さて、この本を読み耽りたいのはやまやまだが、いよいよ今週土曜日に迫ってしまった古本市の準備を進めなければいけない。すでに100・500円本の値付は終了したので、今宵は300円本と、キモとなる本の値付を進める予定である。
furohon_kimo.jpg
これはキモとなる古本群の写真。見難いですが、こんなの並べます!
posted by tokusan at 18:44| Comment(0) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする