2019年02月19日

2/19二冊目の大海赫

お昼過ぎに、気まぐれにパラつく雨に軽く打たれながら、阿佐谷南に流れ着く。ならば、天岩戸古本屋状態(2019/01/30参照)の「あきら書房」を偵察に行くかと、住宅街を縫い歩き、勘を頼りにお店の横手に到着する。だが、お店部分である部屋のシャッターは下りたままで、貼紙もそのままの状態である。…まだまだ開くには、時間がかかりそうだ。がっくりしながら中央線高架までたどり着き、高円寺へと足を向ける。そして『庚申通り』の「古書サンカクヤマ」(2015/02/02参照。いつの間にか、開店四年目を迎えている!)へ。店内は若者たちでいやに賑わっている。おうっ!「遊」の稲垣足穂&野尻抱影追悼号が3200円か。相場より安くて欲しいのはやまやまだが、ちょっと考えちゃうなぁ…などと囚われ、店内を一周しながら逡巡していると、児童文学棚でじっくり探しているうちの一冊をぽかっと見つける。ブッキング「メキメキえんぴつ/大海赫 作・絵」である。私は幸か不幸か、この奇怪な童話を書き(描き)紡いでいた大海赫を、まったく知らずに生きてきてしまった。だから出会いは「古書コンコ堂」(2011/06/20参照)で同じくブッキングから復刊された「クロイヌ家具店」(カバーナシ)を515円で買ったのが、ファーストコンタクトである。以来、すっかり大人なのにその魅力にボワッと取り憑かれ、見かけたら手に入れるようにして行こうと思っていたのである。値段は2000円…少しだけ迷ってから帳場に持って行く。こういう出会いは、古本修羅としては大事にしなければいけないのだ。己から関わり気にしていれば、いつの日か復刻本ではなく、オリジナル本と出会える日も、きっと来ることだろう。そんな風に能天気に希望しながら、ダラダラ阿佐ヶ谷へと戻り始める。
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2019年02月18日

2/18さらば、竜ケ崎 古書モールよ!

月曜日、午前十一時の東京駅常磐線七番線ホーム、五号車前で岡崎武志氏と待ち合わせる…と思ったら、その前にホーム下のトイレ前で鉢合わせてしまい、顔を見合わせ苦笑い。「青春18きっぷ古本屋への旅」再び!という感じで始まった小さな旅の目的は、2/20に閉店してしまう「竜ヶ崎古書モール」(2009/12/26参照)の最後を見届けに行くこと!思えばおよそ九年前にこのモールにたどり着いて以来、さほど近くはない茨城県の竜ヶ崎に何度足を運んだことだろうか。その度にドッサリと古本を買い込み、常に古本購買欲を満足させてくれた、偉大な古書モールであった。その巨鯨が、ついに倒れてしまうのである。こんなに悲しいことはない…と思いつつ、半額閉店セールに卑しく心惹かれ、今日も面白い本が買えると良いのだがという胸算用を抱き、常磐線は荒涼とした枯れ野の関東平野を進んで行く。佐貫駅に着き。関東鉄道に乗り換える。固い赤いクッションに腰を下ろすと、「もうこれで、この路線に乗ることもないんやろな」と岡崎氏が呟く。十分ほどで竜ヶ崎に到着し、まずは駅前のフォークライブハウス兼リサイクルショップを岡崎氏に紹介すると、残念ながら定休日だったのだが、氏は“フォーク”に激しく反応し、「これは素晴らしい!」と興奮しながら店頭を激写しまくる。「いつかここでライブやるといいですよ」「遠いわ。誰も来ぃへんやろ」などと笑いながら話し、いざ巨大ショッピングモールへ。人気が少なく、虚しく無駄にゲームコーナーの音楽が響き渡っている。あっ!一階の古本売場は、『CDコミック館』になったのか。などと驚きながら、コミックはすっ飛ばして奥へ進む。するとそこには、動かぬエスカレーターが、二階への階段の役割を果たしているではないか。
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ベルト手すりの下には『階段の上り下りの際は、手すりにおつかまり下さい』の貼紙があり、正真正銘階段扱いされている。だがそこに足をかけると、エスカレーターは動くものと脳が認識しているので、どうにもガクガクアタフタしてしまう。「なんか転びそうやなぁ」としっかり手すりを掴んだ岡崎氏。ようやく二階に上がると、寒々しく撤退した店舗空間の向こうに、愛しの巨大古書モールが、ぼんやりと見えていた。
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急いで近付くと、『古書モール全品50%OFF』の立看板が置かれ、通路各所にも『全品半額』の貼紙が乱舞している。
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即座に岡崎氏と別れ、間引かれた蛍光灯の下の十本の通路を、じっくりと検分して行く。ここでの古本探しの流儀は、しっかり見ることと、途中で投げ出さないことである。本の並びは完全に玉石混淆なので、すべての棚に辛抱強く目玉を走らせて行く地道な探し方が、一番効果的なのである。そして、絶対に何かあるはずだと、信じること!そう自分に言い聞かせ、荒れた棚や箱をのぞき込んで行く。暖房はほぼ効いていない状態なので、段々に身体と手が冷えて行く。途中、岡崎氏が箱棚の向こうから「焦らずに、ゆっくり見ていいで」と優しく声をかけてくれる。奥のアダルトコーナーでは、ひとりの若者が笑顔で雑誌類と大格闘を続けている…。結局一時間強滞在し、五冊を手にする。鏡浦書房「いのち愛し/淡谷のり子」(函ナシ)六合書院「大江戸捕物秘帖/阪東逸平」無限十周年記念翻刻版「氷島/萩原朔太郎」戰旗社「定本日本プロレタリア作家叢書 蟹工船 改訂版/小林多喜二」新潮社「ボクは好奇心のかたまり/遠藤周作」(これは北原案件として購入。果たして持っておられるかな?)を計1150円で購入する。
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やはり「蟹工船」が嬉しい。復刻版ではないのに(昭和四年四刷)、この表紙の鮮やかさはどうだ!こんな本がひっそりと転がっている、この古書モールが、私は大好きだったんだ!知ってからの九年間、本当にありがとうございました!

帰りもアタフタと動かぬエスカレータを下り、関東鉄道で佐貫に引き返し、日高屋にて昼食を摂る。武蔵野線で帰る岡崎氏とは柏駅で別れ、「氷島」を読み耽りながら東京へ戻る。
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関東鉄道車内の岡崎氏。体内に静電気を激しく帯電しながら(金属製の手すりなどに触る度、『バチッ』と放電している…)、現在書き下ろし単行本と格闘中。三月には氏と何かやるかもしれないので、正確に決定したらお知らせいたします。古本好きのみなさま、のんびりとお待ちください。
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2019年02月16日

2/16掛紙は大浦天主堂

本日は国立の南に午後三時四十分に流れ着く…東村山には、到底間に合わないな…。涙を飲んで臍を噛み、至近の「ユマニテ書店」(2009/06/22参照)で慰めて貰うことにする。右側の扉から中に入ると、通路棚の文庫ゾーンが二重になっているのが気になってしまったので、遠慮せずに掘り出してみることにする。左手で手前の文庫を六冊ほど鷲掴みにし、四十五度ほど手前に傾けて、奥の文庫を確認して行く。そんな作業を、執拗に丁寧に三十回ほど繰り返す。その結果、春陽文庫「信濃・甲州路殺人事件/萩原英夫」徳間文庫「サドン・デス/高橋泰邦」(ゴルフ推理…水谷準が喜びそうだ…)教養文庫「デザインハンドブック1 インダストリアルデザイン/GKインダストリアルデザイン研究所編」を計650円で購入する。めっけものは「デザインハンドブック」全三冊の内の一冊だが、昭和三十年代のミッドセンチュリーな工業製品の写真が満載!ちなみに今日は棚を見ている間に二人もお客さんが訪れ、少しびっくりする。一人目は若い女性で、結構棚をじっくり見ながら通路を一巡し、「ありがとうございました」と何も買わずに出て行った。その礼儀正しさに感心する。二人目は中年の男性で、右側通路に入って棚を見るなり「うわぁ、古い懐かしい本がいっぱいですねぇ」と帳場のご婦人に豪快に話しかけていた。その真っ直ぐな態度がちょっとだけ眩しかった。
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三冊にまるっと掛紙を巻いてもらった。図柄は見難いが『大浦天主堂』である。この愛すべきちょっとしたお土産感が嬉しい。

阿佐ヶ谷では当然の如く「ネオ書房」(2019/01/06参照)に寄り道する。今日は普通に文藝春秋「少女外道/皆川博子」を250円で購入する。そして昨日入手した「初稿半七捕物帳六十九話集」を読み始めているのだが、やはり抜群に面白い。江戸を舞台にした捕物帳なのに、このモダンさとスマートさは、どうだ!面白過ぎて格好良過ぎて、憧れて、段々半七になりたい願望が、中学生の時のように頭をもたげて来てしまう…あぁ、もうとっくに五十を過ぎていると言うのに、俺はいったい何を考えているんだ…。
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2019年02月11日

2/11古書狩り2019!

午前七時に起床し、祝日だと言うのにバタバタと色々慌ただしく手掛けて、午前九時前に外出する。眦鋭く、冷たい空気を切り裂いて目指すのは、待ちに待った東村山「なごやか文庫」(2012/01/10参照)の「初売り大古本市」(2012/02/05参照)である。今日が祝日であることを警戒し、いつもより一本早い電車で現地へ向かう。早くも午前九時半には『社会福祉センター』にたどり着くと、すでに二十人ほどの古本修羅&レコード修羅がセンター内から列を作っており、その最後尾に張り付くと、入口からははみ出した寒い位置。震えつつ、身体を動かしつつ、三十分を耐え忍ぶ。今年も良い古書が買えるだろうか?…そんな不安に怯えながら、もしかしたらあんな本やこんな本が…などの妄想が心の中に錯綜する。もちろん目指すは、大会場入ってすぐ右の古書棚である。とにかく、良さげな本が気になったら、ガシガシ取り出し抱きしめて行こう…そんな風に決意し、忙しなく身体を動かし、突入に備える。開始一分前、革ジャンのジッパーをジャッと下ろし、機動性を確保した後、午前十時に会場へ突入する。「走らないでくださ〜い」の注意を守り、反則ギリギリの早足で、チャップリンのような直角カーブを二度繰り返し、夢にまで見た200円均一古書棚前へ。とにかくとにかく腕の中だ!と目玉と指先と腕を素早く活動させ、古書を確保して行く。いつの間にか、古書棚にも人垣が出来ている…これは、例年よりヒートアップしているぞ!と驚きつつ、ハートは熱く、頭脳と目玉は冷静に古書を精査して行く。結果、左壁の洋書コーナーにも一部食い込んだ古書ゾーンを、およそ十分弱で見終わった時には、腕の中には十五冊の古書が積み重なっていた。では、落ちついて吟味してみようと、隅っこで一冊一冊己に必要かどうか検分する。結果、棚に戻したのは一冊だけで、欲しい本を適確に抜き取っていたことが判明した。それらを抱え、会場内をさらに経巡るも、一瞬の古書狩りに魂を懸けてしまっていたので、もはや他に買う物はなし。その十四冊を計2800円で購入する。
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龍星閣の「詩集 智恵子抄/高村光太郎」はボロいがちゃんと函付き。昭和十七年の三刷というのが非常に惜しい。さらには、講談を速記した大川屋書店「空家の美人/松林伯知」落語家が論述した新聞小説の弘文館「渡る雁が音/鴬亭主人」後編しかないが金愼堂「都新聞探偵實話 海賊房次郎/」などの明治本が、予想外で嬉しい。そして狩りの顕著な成果はこの二冊。
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光文社 少年文庫「正義熱血 浮城の白銀王/鷲尾雨工」(貸本仕様。背だけカバー貼付。意外にキレイ。高畠華宵の美麗なイラストが眩しい!)實業之日本社「十人十話/森鴎外譯」(函ナシ)である。その後は重い古書袋をぶら下げ、奥のレコード&全集&大判本室や児童文学&漫画室も見て回るが、何も買わずに撤収する。あぁ、楽しい充実した古書狩りだった。この市は2/17まで。その後、「なごやか文庫」は十二月まで、長い長い休養に入ってしまう。
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2019年02月07日

2/7色々見て色々知った一日。

春が来たような暖かさに、無闇に焦りを覚えてしまいながら(春はクラス替えや入学や卒業や就職などを繰り返してきたため、心に環境が変わる時期!というのがすっかり刷り込まれているのだ…)北府中に流れ着く。ならばと『国分寺街道』に出て、特殊新刊書店「メリル」(2011/08/04参照)の無事は確認したが、その先の「BOOK-1府中店」(2011/08/04参照)はついに泡と消えてしまったようだ…せめてもう一回くらい入店し、古本を買いたかった…。力無く武蔵野線→中央線と乗り継ぎ、高円寺で下車する。コメントタレコミで、駅西側のガード下(マクドナルド向かい)に、「渡り鳥文庫」という名の、小さな小さな謎の本屋さんがあることを知ったからである。青のガードは何度も通っているけど、そんなの一度も気付いたことはないなぁ…と半信半疑で北口を出て西に向かい、早速ガード下に潜り込むと、おっ!そのガード始まりの壁際の、ほんの少しの出っ張りスペースを利用して、店名看板と二冊の本が並んでいるのが目に留まった。
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本当にあったぞ!どうやらゲリラ的にこの隅っこを利用しているようだが、こういう無意味な場所が小さな知恵により、意義ある場所にチェンジする行為には感心してしまう。都会には、こんな出来事が、もっともっと必要なのではないか!などと秘かに興奮してしまう。並んでいたのは、岩波文庫の「ガルガンチュア」と「美味しんぼ」のコンビニコミックのみである。どうやら古本らしいのだが、このお店のシステムがまったく不明なので、手を出すことが出来ない。恐らく自由に持って帰り、読み終わったら返却するか、別の本を並べるかすればよいのだろうが…。これから通りかかる度に、気にすることにしよう。そう誓いつつ、足は自然と『ルック商店街』の「アニマル洋子」(2014/03/14参照)へと向かう。店内で棚を見ていると、高円寺女子二人が「古本屋だぁ〜」「いいよね。こんなお店」「アタシ、本あんまり読まないけど好き!」「確かに欲しい本探すのも大変だよねぇ〜」「でもここは面白そう」「知ってる?神保町の古本屋ななか、超ガッツ入ってる感じなんだよ」などのイカす会話を耳にしながら、彰国社「マッキントッシュ/神代雄一郎」偕成社「星からきた人フュティノ/パトリス=ギロウ作 那須辰造訳」大日本図書「こびとのピコ/寺村輝夫」を計300円で購入する。「マッキントッシュ」と「星からきた人フュティノ」はなかなかの拾い物である。
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阿佐ヶ谷に戻り、当然「ネオ書房」(2019/01/06参照)に向かうが、残念ながら今日はお休みらしい。お楽しみはまた明日かな。
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2019年02月05日

2/5「藤子文庫」は三年振りだった。

晴れてるんだか曇ってるんだか雨が降っているんだかいないんだかな時間を乗り越え、午後二時半の三鷹の北西・西久保に流れ着く。今日は「水中書店」(2014/01/18参照)は定休日か…そうだ、「藤子文庫」(2016/03/27参照…ということは、およそ三年ぶりの来店である…)はどうだろうか。タッタカ交通量の多い通りに向かってみると、ちゃんと白い暖簾が風に翻っていた。いつの間にか入口右側に100均店頭棚が設えられている。以前より、古本屋さんっぽくなっている!
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では失礼いたしますと、その暖簾を潜って引戸を開けて店内へ。文庫と単行本が混ざり合うディスプレイ方式は相変わらずで、空間全体に整理整頓が行き届き、端正さが保たれている。ラジオから流れて来る、NHK大河ドラマ『いだてん』のオープニングテーマと、TVアニメ『スーパージェッター』の主題歌(名曲!作詞は加納一朗で作曲は山下毅雄)が似ているというオモシロ検証に膝を打ちながら、角川文庫「フランケンシュタイン/シェリー夫人」ベストブック社「暗号手帳 作り方・解き方の初公開/長田順行」を計500円で購入する。その後は阿佐ヶ谷まで戻り、「千章堂書店」(2009/12/29参照)に立ち寄る。じゃこめてぃ社「小さな花物語/立原えりか」を100円で購入し、ようし!執拗に「ネオ書房」(2019/01/06参照)の観測に向かうか!と、期待にブワッと胸を膨らませてお店に着けば、残念ながら今日はお休み。うわぁん、がっかり。明日が午後五時から営業との貼紙アリ。タイミングが合えば、観測に訪れるか…。家に戻ってからは、書き上げたある古本関連原稿を見直した後に送信。大いにスッキリする。
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2019年02月02日

2/2仁木悦子旧蔵書ハンティングは今日も続く…。

今日は武蔵小金井南の国分寺崖線下にある前原町に流れ着く。ここには、『車屋坂』『念仏坂』『質屋坂』など、多彩な名の坂が南北に走り、崖上と崖下の困難な移動を助けている。その崖線の裾野を沿うようにして、東へトボトボ歩いて行く。途中の野川沿いに現れる『武蔵野公園』は、いつ見てもここが東京都は思えぬ、遥かな古代のイメージを引き摺っている。明るい夕陽を浴びる萱が何とも美しい…。
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西武多摩川線に突き当たった所で急坂を上がり、新小金井の街に入り込む。そして「尾花屋」(2017/06/15参照)へ。講談社「ガキのころから漫画マンガまんが/夢枕獏」講談社「シャーロック・ホームズ 生誕100年記念/アラン・アイルズ著」を計500円で購入する。心地良い疲労と古本を抱えながら、西武多摩川線と中央線と総武線を乗り継ぎ、阿佐ヶ谷に帰着する。足は自然と、今日も閉店セール中の「ネオ書房」(2019/01/06参照)に向いてしまう。店内には三人の先客が。よし、今日も素敵な古本を買うぞ!と気合いを入れ、ふぅ〜と深く息をつき、棚を眺め始める。左側通路で見つけた一冊目は、徳間書店「大藪春彦の世界1 狼はしなやかに跳ぶ/大藪春彦」。そして右側通路の棚下児童文学ゾーンで、見事に素敵な本を発見する。学研ジュニア世界の文学8「さすらいのジェニー/ポール・ギャリコ作 矢川澄子訳」である。その素敵さの要因は、見返しに続く遊び紙に、仁木悦子への『訳者』名義献呈署名が入っているのだ!これもまた仁木旧蔵書か!と唸り、思わずハフンハフン興奮してしまう。こんなに素敵なことが連続すると、もうこのお店から一瞬たりとも目が離せないじゃないか!今日もオヤジさんに盛大に感謝しながら、二冊を計1300円で購入する。
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2019年01月30日

1/30「あきら書房」の再開を願う!

朝から一本の原稿と首っ引き。どうにか必死に書き上げ、昼食を摂ってから、頭を冷やすためにブラブラ散歩に出る。ご近所の住宅街を彷徨い歩き、挙げ句向かった先は、最近閉まってばかりの「あきら書房」(2016/03/28参照)である。お店を継いだ奥さまがご高齢だったので、その去就がどうにも気になって仕方ないのだ。開いていることを祈りつつ、『青梅街道』から小道に入る。だが、左手に見える塀の向こうの自宅の一部である店舗部分は、冷たくシャッターを下ろしていた…今日もダメか…む?何だかサッシの門扉に貼付けられているぞ。あれは以前はなかったものだ。静かに、庭に向かって折り込まれた門扉にそっと近寄ると、そこには現在営業していない理由が、一月二十八日の日付けで、赤字で切々と書かれていた。いらない器(このお店は益子焼も商っているのだ)を当初は『ご自由にお持ち下さい』としていたが、去年全国各地で災害が頻発したことを憂い、器をひとつ十円とし、その売り上げを寄付することにしたのである。ところが値段を十円とした後も、お金を料金箱に入れずに持ち去る人が多かったため、一時閉店して今後どうするか考えたいとのことだったのである。う〜む、悲しいなぁ、切ないなぁ。こんなことで、「あきら書房」が閉まったままになるのは、阿佐ヶ谷古本界にとっても、大いなる損失である。こういうのが無人販売の難しさであるが、どうか憂いが消え、心が解け、営業を再開してくれることを、ひたすらに願うばかりである。もちろんその時には、器に十円を払うことが、しっかりと履行されなければならない。なにはともあれ、奥さまがご健在であることがわかったのは、大きな収穫であった。また偵察に来ることにしよう。
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この看板の奥にあるお店が、どうか、また開きますように。
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2019年01月26日

1/26「豊川堂」にようやく再会する。

夕方近くになって、突然冷たい風が吹き荒れる中、下高井戸の南の松原に流れ着く。…今日は土曜日。ということは、週末営業になった「豊川堂」(2016/07/04&2008/09/09参照)の開いているところを目撃できるかもしれない。そう信じて北に歩を進め。地下道で京王線をクリアし、駅前市場内を通過して『甲州街道』へつながる侘しい商店街に入ると、右手前方に見事に営業中の「豊川堂」が見えて来た。
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…あぁ、この景色が失われずに済んで、本当に良かった!店主さんが亡くなられ、一時はお店の存亡が危ぶまれたのだが、奥さまが週末営業形態でお店を継ぐことになっていたのである。ようやく本日、それを確かめることが出来た。奥さま、ありがとう!と心の中で高らかに叫びながら、サッシ扉をカラリと開ける。そこは以前と変わらぬ店内…いや、何か、キレイさに磨きがかかった感じがする。番台に座るのは、奥さまではなく娘さんだろうか?本の並びは以前とほとんど変わりない感じだが、じっくりと眺めて行く。岩波文庫「死者の書・口ぶえ/折口信夫」を250円で購入する。駅の近くに古本屋さんがあるって、全く持って素晴らしいなぁ。

家に一旦戻った後、エイヤ!と気合いを入れて、より寒くなった表に、古本をドッサリ抱えて飛び出す。すでに夕闇に包まれ始めた西荻窪「盛林堂書房」(2012/01/06参照)にたどり着き、「フォニャルフ」を入替補充する。12月と1月はガレージセールとみちくさ市にかまけていたので、かなり本格的に入れ替えました。今年も「フォニャルフ」と、盛林堂で買えるまだまだ絶賛発売中の「青春18きっぷ古本屋への旅」をよろしくお願いいたします!補充後はしばらく番台横に陣取り、不要本を買い取ってもらったり仕事の打ち合わせをしたりスゴい本を見せてもらったりして、世間のしがらみををしばし忘れ、陽気に楽しく過ごす。
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2019年01月25日

1/25谷中の「古書 信天翁」は二月三日まで。

白い曇り空の下の日暮里駅西口は、傾斜を持った橋の真ん中辺りにある。橋を南西に渡り切ると、道は『御殿坂』となる。そこを上がり切り、束の間の尾根を横断して行く。散歩中の白い雑種犬に目を取られていると、たちまち道はまた下り始め、左は『七面坂』右は『谷中銀座』の二叉となる。迷わず右に下って行くと、『夕やけだんだん』が見え始める前に、左側に古本が並んでいるのが見えて来る。その横の小ビルを見上げると、二階には「古書 信天翁」(2010/06/27参照)…八年半、この坂の上で古本を商って来たのだが、もうすぐ閉店してしまうのである。この路面の棚には、すでに『SALE 1万円までの商品→半額 1万円以上の商品→5000円値引』とある紙が貼り出されている。二階への外階段をカツコツ上り、同様にSALE紙が貼られた入口から店内へ。すると目の前には早速本を抱えた女性の姿が。さらに奥にも先客アリで、閉店セールで盛り上がっているようだ。入口の通路部分で児童文学や海外文学を眺め、続いて奥の文庫ゾーンに入り込んでいると、店主の山崎氏に挨拶される。そしておもむろに「ということになりまして…」と超短縮で事情を説明される。いや、もう、ただ、『お疲れさまでした。ありがとうございました』と言うしかありません。「まぁ何か掘り出して行って下さい」と言われてしまったので、まずは古本に集中する。おっ、夏に見かけた園田てる子の本がまだ残っているじゃないか。これはいただいて行こう。と小脇に抱え込み、人々と通路を譲り合いながら棚に目を凝らす。「山名文夫新聞広告集」がある。二万七千円が二万二千円になるのか…だがさすがに手は出ないな…。などとやりながら、ウロウロウロウロし、「信天翁」との別れを惜しむ。東京信友社「園田てる子青春論 恋愛ダイヤル」国書刊行会「香山滋名作選 蜥蜴夫人」の二冊を計972円で購入する。すると山崎氏が丁寧に領収書を書いた後に、後の棚から岡崎武志氏との共著「青春18きっぷ古本屋への旅」を取り出して来た。「ウチに取材に来た時に、『メトロポリス』のちらしを紹介してたじゃないですか(お持ちの古本好きのみなさま、P45参照!)」「ええ。あれ、格好良いですもんねぇ」「売れたんですよ。この「青春18きっぷ」を見て、買いに来てくれたんですよ」「えぇ〜っ!そりゃスゴい。そんなことがあるんですね。嬉しいなぁ。少しはお役に立てたってことですかね」。実は今日は、そのチラシを再び見ることも楽しみにしていたのだが、壁に飾られていないので、引っ込めたのかな?などと思っていたのだ。そんなことを話し、「ではまたどこかで」とお店を後にする。外階段に出ると、柵に掛けられた木の店看板の裏側が見えている。階段から身を乗り出し、看板を見下ろすと、白い鳥影が優雅に滑空している。もうすぐ、この坂の上から、一羽の信天翁が、何処かへ旅立とうとしている。みなさま、遥か上空に白い影が舞い上がる前に、お店の棚を見に行きましょう。尚最新情報では、2/3(日)までは営業する心積もりとのことである。
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2019年01月24日

1/24今度は単行本の革装本だ!

本日は冷たい強風に流されて仙川の南に流れ着く。ここまで来たならばこれ幸いと「文紀堂書店」(2015/03/31参照)へ。店頭の100均文庫が消えたと思っていたら、店内に移動し、足高の箱に重ねて詰められている様子。今まさに一人の女性が文庫本を鷲掴みにして、下部の文庫本のタイトルを確認している…。こちらはゆるゆると店内を一周して、東京美術「ビアス選集3 幽霊1」を500円で購入する。すると店主さんに「三省堂の古本まつりの目録が出来ましたので、どうぞ」と「三省堂書店 池袋本店 古本まつり 二〇一九年二月」をいただく。帰路の車中で繙いて行くと、巻頭の「にわとり文庫」さん(2009/07/25参照)が、とてもいい感じ!カバー欠のスゴい本がお手頃価格で並び、ため息が止まらなくなる。そんなことをしながら阿佐ヶ谷に帰り着き、そうだ!「銀星舎」(2018/10/09参照)さんに新年の挨拶をしなければ!と足を向ける。すると、店頭棚左側最下段に、早速嬉しい本を発見する。角川書店「悪霊島/横溝正史」であるが、2018/12/01に同店で手に入れた、ノベルティの革装ハードカバー文庫「獄門島」「迷路荘の惨劇」と同じ造りなのである。ただしこちらは単行本なので、丸背でデカイ。きっと同じ人の蔵書だったのだろう。それにしても、三冊もノベルティ本を所有していたということは、よっぽどの横溝ファンか関係者なのであろう。店内では第三文明社「生活に夢を持っていない人々の童話/稲垣足穂」を掴み、計500円で購入する。帳場に座っていたのは、久々にお会いする奥さま店主。ご無沙汰をお詫びすると、「口内炎が出来ちゃって痛いのよう!」と予想外の返しが。今年もよろしくお願いいたします。
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天金で、背文字は金の箔押し。昭和五十五年十月の第四版を改装してある。今年に入ってから、阿佐ヶ谷で面白い本が買えているなぁ。
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2019年01月21日

1/21キング・オブ・仁木悦子旧蔵書!

昨日の「みちくさ市」は、寒いながらに四十二冊を売り上げ、まずまずの好成績。遊びに来ていただいたみなさま、本を買ってくれたみなさま、声をかけてくれたみなさま、本当にありがとうございました。午前の直射日光で顔面が日焼けしてしまい、奇妙にほてっていますが、毎度毎度楽しい幸せな五時間でありました。またおかしな古本を用意しますので、次の機会も何とぞよろしくお願いいたします。そして懸案の「野呂邦暢古本屋写真集 特装版」だが、何と始まって三十分ほどで、無事に旅立って行ったのである!気持ち半分は売りたくなかったので、思い切って一万円の高値をつけて、ひっそりと置いておいたら、皆本を手に取るのだが、ため息とともにそっと戻される行為が何度も繰り返されていた。さすがに『こりゃ売れないかな』と思っていると、眼光鋭い一人の古本猛者が、本を手に取りページを捲り値段を見ても、本をそっと戻さないではないか!…すげぇ!買うつもりだ……う、売れた。売れてしまった。そして猛者はさらにたくさんの古本を抱え込み、気持ち良過ぎる買いっぷりを見せてくれたのであった。ありがとうございます!

本日は夕方に三鷹に流れ着いてしまったので、定点観測はナシ。その代わり、駅に向かう道すがらの「上々堂」(2008/08/17参照)に飛び込み、「岡崎武志堂」が撤退した後の棚を観察してみる。そこはすでにネット販売用の本で埋められており、永井荷風関連本が目立っていた。向かいの文庫棚は、まだちょっと空いたままになっている部分もアリ。偕成社「絵とき百科 日本めぐり/山鹿誠次」(カバーナシ)を200円で購入する。暗くなり始めた阿佐ヶ谷に戻り、最近『閉店半額セール』で賑わいを見せている「ネオ書房」(2019/01/06参照)に、何か面白い物ないかなとブラリ立ち寄る。すると左壁棚下段の一角に、仁木悦子の本がチラホラと出されている。そのなかの「粘土の犬」を手に取ってみる。400円の値札があるので、つまりは200円になるということだ。そして見返しを見て、ゾッと鳥肌を立ててしまう。献呈署名が入っているのだ!しかもただの献呈署名ではない!『仁木悦子』から『大井三重子様』(仁木悦子の旧姓本名)へ献呈されているのだ!つまりこれは、推理小説作家・仁木悦子から、童話作家・大井三重子…いやそれより、やはり本人としての大井三重子に送られたものだろう!何という、茶目っ気たっぷりで、いじらしく可愛らしい署名献呈本!こんなの前代未聞である!以前もこのお店で仁木悦子の旧蔵書を手に入れたことがあるが(2016/07/20参照)、これは、自分自身への献呈という、キング・オブ・仁木悦子旧蔵書と言えるのではないだろうか!今高らかに『どひゃっほう!』と叫び震えながら、珍し過ぎる大物を我が物とする!講談社「粘土の犬/仁木悦子」論創社「山田風太郎少年小説コレクション1 夜光珠の怪盗」を計650円で購入する。
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2019年01月18日

1/18どうにか早めに準備完了!

朝起き出してから、古本屋さんのように本の値付に取りかかる。テレビを漫然と見ながら作業していると、TVドラマ『家政婦は見た!』の原作が松本清張であることを知り、軽いショックを受ける。午後に昼食を摂ってから外出し、まずは「みちくさ市」用の釣り銭作り。その後は阿佐ヶ谷駅北口から関東バスに乗り込み、一気に中村橋まで向かう。商店街をテクテク歩いて「古書クマゴロウ」(2018/03/21参照)へ。店頭で三冊掴み、店内をウロウロ。左端通路がずいぶん奥まで伸び始めている。そして各棚にはしっかりと分類札が差し込まれ、お店として磨きがかなりかかってきている模様。児童文学棚に張り付いていると、最下段で山村正夫の「ぼくらの探偵大学」を見つけ、値段が400円だったのでウットリと幸福になる。朝日ソノラマ「ぼくらの探偵大学/山村正夫」少年倶楽部文庫「冒険ダン吉(2)/島田啓三」カッパブックス「記憶術/南博」文春文庫「知識的大衆諸君、これもマンガだ/関川夏央」を計778円で購入する。続いて西武池袋線に乗り込んで保谷まで移動。「アカシヤ書店」(2008/12/17参照)の店頭棚を寒風に震えながら眺め、松本商會出版部「文豪傑作 雲か波か」(大正七年刊の文学アンソロジー。漱石・水陰・鏡花・虚子・秋骨・天外・桂月などななど)改造文庫「建築と繪畫/ラスキン」宝塚出版「てるてる坊主の歌/淺原六朗」を計300円で購入する。ここから一駅戻って大泉学園の「ポラン書房」(2009/05/08参照)へ。各通路を結束された本が低めに並び、古本の迷路みたいになっている。右奥の文学棚がとても良い感じだが、趣味に走ってちくま文庫 怪奇探偵小悦名作選「渡辺啓助集 地獄横丁」「海野十三集 三人の双生児」を計1150円で購入すると、店主に「古本屋ツアーさんでうか?」と今更ながら見破られる。それにしてもやっぱり、この『西武池袋線古本屋ライン』は上質だな。などと考えながら駅に戻って南口に出て、またもや関東バスに乗り込み西荻窪まで移動。「盛林堂書房」(2012/01/06参照)で「フォニャルフ」にちょっぴり補充。番台横では、近々の“盛林堂・イレギュラーズ”の活動について少し打ち合わせる。最後に慌ただしく阿佐ヶ谷に戻り、「古書コンコ堂」(2011/06/20参照)にて工学社「I/O別冊 ネットの怪談/心霊科学探偵団」創元推理文庫「死のある風景」「太鼓叩きはなぜ笑う」ともに鮎川哲也を計309円で購入する。

というわけで日曜日の古本の準備は無事に終了。今回何だか探偵小説類と怪談類が多めになってしまった。
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そして、家の本を掘り返している最中に、素敵な二冊を発見!一冊は木村生死による附録本SF小説「水星軍来襲」。どこに行っていたのか分からず、家の中で行方不明になっていたのだ。これはこれからも大事にしていかなければ。もう一冊は『あれ?こんなの持ってたっけ?』と思ってしまった、「野呂邦暢古本屋写真集」の特装ハードカバー本である。編者&出版元サイン入りの限定四部の特装本もあるのだが、それはこれとは別物である。多分盛林堂さんが、記念に作ったものであろう。…よし、これも「みちくさ市」に思い切って持って行くか!ただし値段はわりとしっかり付けるつもりなので、食指の蠢く皆様、ご覚悟を!
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2019年01月12日

1/12五年振りに「象のあし」にサヨナラを。

サラサラパラパラと、粗い砂糖のような霰を浴びながら、いつもとは違うルートで荻窪へ向かう。しばらくして到着したのは、『四面道交差点』近くの『青梅街道』沿いにある「象のあし」(2008/09/03参照)である。およそ五年前に閉店することになり、50%セールに駆け付けたことがあったが、その後何故か閉店せずに復活営業を継続(2013/12/23&2014/11/26参照)。そのまま月日は流れて行った…たが、ついに今回は正真正銘の閉店を1/20(日)に迎えることになったのである。ぬぬっ、店前には驚くほど自転車がたくさん停まり、店内が若者からお年寄りまでで、異様に混雑しているではないか。セール内容の貼紙に目を向けると、『22年間のご愛顧ありがとうございました』『990円以下は全て100円』『その他の商品は販売価格の80%OFF』となっている。本当に売り尽くすための値段設定ではないか。そりゃあ混むわけだ。早速店内に入り込み、熱心に古本を選ぶ人たちの間を縫いまくり、各棚をチェックして行く。驚くことに棚下のストック引き出しも開けられ『ご自由にご覧下さい』とある。今にバックヤードまでも開放しそうな、売り尽くしへの激しい勢いである。ウロウロして結局三冊。白亜書房「コーネル・ウールリッチ傑作短篇集2 踊り子探偵」東京創元社「樹のごときもの歩く/坂口安吾・高木彬光」ワニの本「世界の怪談集/矢野浩三郎・青木日出夫」を計830円で購入する。店長さんは「今までありがとうございました。1/20までやってますので、ぜひまたお越しください」と、誰にでも丁寧に頭を下げている(常連らしい奥様に「今度はホントに閉店しちゃうの?」と聞かれたりもしていた)。レジにあった黄色いオリジナル栞を摘み取り、かつてあった、おかしな名前の同チェーン店の名に瞳を凝らす。中目黒「たらの芽書店」(2010/10/13参照)「熊の木書店」祐天寺「あたた書店」学芸大学「本とうです。」(2009/01/16参照)高田馬場「キノコノクニヤ書店」(2008/10/06参照)「ばーばー書店」(2008/10/06参照)…すべて閉店してしまった。これで残るは、小岩「どですか書店」(2011/01/17参照)と西荻窪「ねこの手書店」(2010/07/27参照)の二店だけとなったのである。
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2019年01月11日

1/11「なごやか文庫」がっ!

朝からある原稿の準備をのんびり進めるが、まだそれほど切迫はしていないので、午前十時過ぎには、思い立って東村山に出かける。福祉系古本屋さんの「なごやか文庫」(2012/01/10参照)が、単行本30円・新書&文庫10円の『新春たなおろしセール』を実施しているんだっけ。段々と気温が上昇する郊外の街を歩き、『社会福祉センター』に到着する。自動ドアから薄暗い施設内に入り込み、左手の「なごやか文庫」で早速激安値の古本と戯れ始める。二十分ほど滞在し、水書坊「紫の履歴書/美輪明宏」21世紀BOX「殺人王 世界殺人鬼ファイル/目黒殺人鬼博物館編」河出書房新社「みがけば光る/石井桃子」新人物往来社「推理文学 1971新春特別号」理工図書株式会社「奇術 種あかし/柴田直光」講談社「岩のある庭の風景/外村繁」俳人協会「西東三鬼集」カッパブックス「民法入門/佐賀潜」(以前大阪の「絶版漫画バナナクレープ」さん(2016/08/21参照)に教えてもらった通り、挿絵が笠間しろう)講談社青い鳥文庫「幽霊たちの館/ブルックスほか」岩波文庫「手仕事の日本/柳宗悦」を計220円で購入する。よし、それなりに買ったぞ!とお店から出ると、左に手作りの立看板があるのに気付いた。…なにぃ〜!「なごやか文庫」が建物大規模修繕のため、2/18〜11/30の間、営業を休止するだとっ!ガガ〜ン。およそ九ヶ月の間、安値の古本を思うさま買う喜びに、浸れなくなってしまうとは…うぅ。だが耐え忍んで待ち続ければ、いずれ新しいお店が出迎えてくれるのだ。待ちます、九ヶ月!尚、たなおろしセールは2/3まで行われている。
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2019年01月06日

1/6開業六十五年の「ネオ書房」が閉店半額セール中!

寒い寒い夕方の笹塚に流れ着いたので、『甲州街道』沿いの「BAKU」(2012/05/28参照)に思わず身を寄せてしまう。するとそこには、いつの間にかまんが喫茶メインになってしまった光景が広がり、古本は右側ゾーンのみに固められている。多くは195均の文庫本と大量のコミック。単行本は左側通路に残るのみである。あまりの激変ぶりに惚けつつ、河出文庫「盲獣・陰獣/江戸川乱歩」光文社文庫「神津恭介、密室に挑む/高木彬光」を10%オフの計378円で購入する。そしてバスに飛び乗り阿佐ヶ谷に舞い戻り、『旧中杉通り』をトボトボ歩いていると、悲しさと浅ましい嬉しさが瞬時にない交ぜになるような貼紙が目に飛び込んできた!それは、「ネオ書房」(2010/02/09参照)の粗末なサッシ戸に大きく貼り出された、『閉店半額セール』の文字!
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その左上の小さな貼紙に目を凝らすと、昭和二十八年に貸本屋として開店し、十年前からは古本屋として営業していたが、ついに寄る年波には勝てず、やむを得ず閉店すると書かれていた。おぉ、六十五年の長き時を阿佐ヶ谷で刻んできたお店が、ついに閉店してしまうのか。ここでは、仁木悦子の蔵書印が入った本を買ったり(2016/07/20参照)、偕成社文庫の「水曜日のクルト」を五冊は買ったなぁ…と奇妙な感慨に耽りながら、静かな店内にソッと闖入する。あまり棚に動きのないところは、いつも通りである。主に右側通路の児童文学と左壁棚の混ぜこぜ棚をチェックする。値付がかなり強気なのは相変わらずだが、ところどころにいままで見たこのない面白い本が出現しているのは、嬉しい状況である。マイナーな小説類や、七十年代コミックなどに光あり。あっ、「水曜日のクルト」がちゃんとあるが、確か以前見た時は六千円位の値が…ややっ、1300円じゃないか。これは絶対に買わねばなるまい。他にも数冊食指の動く本を見つけるが、半額とは言え元々が強気値なので、ここはセコくぐっとひとまず我慢して、また後日偵察に来ることにしよう。偕成社文庫「水曜日のクルト/大井三重子」(初版。スリップ・アンケートハガキ・偕成社文庫目録アリ)未来社「国境の夜/秋田雨雀」を半額の計675円で購入しつつ、店主に「いつ閉店してしまうんですか?」と聞いてみる。すると「う〜ん、まだ決めてない!」と返ってきた。「いや。正直。ある程度今ここにある本は減らしたいんで、その減り具合次第かな」とのことであった。「ならばまた買いに来ます!」と宣言してお店を後にする。まだしばらくは、この古いお店を楽しめそうだが、あくまでも油断は禁物である。
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2019年01月05日

1/5「井草ワニ園」がスゴイことに!

昨日は夜になってもう一度西荻窪へ外出。そうなるとやはり、「にわとり文庫」(2009/07/25参照)の「100円均一大会」が気になってしまう…もしかしたら補充されているかも…。暗い街路に暖かな光を投げ掛けているお店に近付くと、朝とは違い、外棚が展開しているのは店前だけになっている。そっと近付き、棚の様子をしゃがんで探る。するとたちまち手の中に三冊が収まってしまう。やはり来て良かった。古本を手に店内に進むと、にわとりさんご夫婦がにこやかに出迎えてくれ「わざわざ確かめに来たんですか?」と謎の言葉を投げ掛けられる。「いえ、用事があって来たんですけど、補充されてるかなと思って」「なるほど。実はあの後、出してない棚が一本見つかりまして…」とのことであった。尚更来て良かった。改造社 世界大衆文學全集「ダイヤモンド、カートライト事件/フレッチャー 森下雨村」旺文社中二文庫11「旅客機の怪事件/クリスティ作」サンデー新書「ただひとすじに/中村錦之助」を計300円で購入する。一番嬉しいのは錦ちゃんの「ただひとすじに」。棚の上にソッと置かれていなければ、多分見逃していただろう。
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ウキウキと足取り軽く、続いて「盛林堂書房」(2012/01/06参照)に向かい、「フォニャルフ」に補充しつつ新年の挨拶を交わし、店内にて南陀楼綾繁氏と待ち合わせる。ほどなくして現れた南陀楼氏が棚をじっくり見て回るのを待ち、その後は酒場に雪崩れ込み、新年会+情報交換+打ち合わせ。やはり古本屋の話に終始しながら、夜はとっぷりと更けて行く…。

明けて本日は、夕方近くに上石神井に流れ着く。フラフラとガンダム像が建つ上井草駅前南口を通過し、線路沿いを東に進む。この道は、いつか来た道…そうか、「古本 一角文庫」さんが棚を置いている、グラノーラ専門店の「井草ワニ園」(2017/02/22参照)がこの通りにあったっけ。ちょっと覗いて行こうか…と、緩い坂の途中の店前に立ち止まると、何だか様子がおかしいのである。特に左のガラスウィンドウ…あそこに、あんなにビッチリ本が並ぶ棚があったっけ。
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不思議に思いながら扉を開くと、何と棚を整理中の一角文庫さんと鉢合わせ。そして驚くことに、店内全体に古本棚が増殖しており、まるっきり古本屋さんの光景なのである。一角さんに「あぁ。こんなところまで!」と言われてしまいながら「ど、どうしたんですか。なんでこんなに棚が増えたんですか」「あ、私の棚はここの一本だけなんですけど、お店が増やしたんですよ」などと言葉を交わす。うひゃぁ〜、こんなに劇的に古本屋寄りに変化を遂げたお店が、未だかつてあっただろうか!入って直ぐ右側には100〜300円の文庫棚&単行本平台が据えられ、その隣りに一角文庫の静謐なセレクト棚、そこにせれくとコミック棚が続く。左はウィンドウ&壁沿い&奥のカウンター下まで十本ほどの棚がカクカクと連続し、大量の絵本(ムーミン・のりもの・おはなし・図鑑・民話・外国絵本・国内絵本・学習など、わりと細かくジャンル分けされている)・児童文学・紀行・エッセイ・本関連・暮らし・映画・サブカル・民藝・文学・花森安治・音楽・料理などが収まって行く。中央には絵本がギュッと詰まったラックと、テーブル平台あり。いやぁ、絵本棚がとにかく丁寧に蒐集されており、見応えあり。ちょっと古めの珍しいものもプカプカ浮き上がって来るので、油断出来ない棚造りと言えよう。値段は安め〜ちょいプレミア値のものまでと、様々。大量の古本との意外な出会いに興奮しながら、岩波新書「子どもの図書館/石井桃子」飯塚書店「ジャズ/ヒューズ」旺文社ジュニア図書館「怪奇 帰ってきた死者/白木茂訳・編」を購入する。ここは、また来よう。最後に一角さんに「調布の古本市、来て下さいね」「大丈夫です。にわとりさんに厳命されています」「ハハハハ、そうですか。ぜひ」と、楽しくお店を後にする。
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2019年01月03日

1/3年の始めは「青銅の魔人」!

昨日今日とお正月的野暮用を様々にこなしまくる。その過程で、府中本町にあった農閑期営業の古本屋さん「落兵衛図書園」(2009/03/20参照)が、消滅しているを知る…くぅ、さびしいなぁ…。さて、色々終わったのでそろそろ古本を買いに行きたいのであるが、まだ松の内の一月三日なので、営業を開始しているお店は、極々少数…そうだ!「ブックオフ」が、一月四日まで二十%オフセールをやっていたな。それならば、売れ残っているアレを買いに行くことにするか。そう駅前の空中ロータリーで思いつき、武蔵野線→中央線→山手線とJRを乗り継いで、高田馬場駅で下車する。駅前から、侘しい裏道で谷底に落ち込み、神田川を越えて「ブックオフ高田馬場北店」に到着する。店前に恐ろしく自転車が停められている。二十%オフセールの賜物だろうか。ステップを上がり、自動ドアから店内に進むと、各通路活気に溢れる状況である。ドンドン奥に入り込んで、最奥の古書売場に近付く…フフ、やはりまだ売れ残っているな。光文社の江戸川乱歩・少年探偵シリーズ三作である。一律1960円の値付がされているのだが、これが一向に売れる気配が無い。もう見つけてから三ヶ月近くこのままだったのである。セールなら、1960円が1568円となるわけだ。これならば、なかなかのお手頃価格と言えるのではないだろうか。と言うわけで選んだ一冊は、「青銅の魔人」。私が幼少の頃、初めて読んだ乱歩作品である(それはポプラ社の背が西洋鎧兜バージョンのもの)。その恐さと面白さに衝撃を受け、ついには読書感想文まで書いてしまった、永遠の作品である。二十八版とは言え、そのオリジナル版を所有するのは、ひとつのささやかな夢であったのだ。これぞ、二〇一九年最初の買物に相応しい!と、紀伊國屋書店「推理小説論/ポワロー・ナルスジャック」とともに、計1816円で購入する。
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神田川をバックに記念撮影。コンクリで固められた水路が、乱歩世界に共鳴しているようで、ちょっと楽しい。
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2018年12月11日

12/11「ニヒル牛」に古本は…。

午後二時前に西荻南に流れ着く。さて、これから何処へ向かおうかと、不確かに中央線高架沿いで歩を進めていると、元たまの石川浩司が運営する、渋い店構えのレンタルギャラリースペースが目に入った。
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ガラス戸の向こうを透かし見ると、小さな木箱がたくさん組合わさり、そこに個性豊かな小さな創作物たちが飾られているようだ…むっ!あれは古本か?即座にカラリと戸を開けて、中に飛び込んでしまう。「いらっしゃいませ」の小さな高い声を振り切り、件の箱の前に顔を寄せる…くぅ、同人誌だったか。他にも本を入れた箱があるようだが、すべて同人誌である。何故か古びたノートを模したデザインが多いのが大変不思議である。内向きに作家性の高い、小さなクリエイションたちの中に迷い込んだ形になってしまった。尻尾を巻いて、レジに一瞬会釈をして、無様に退散する。…ふぅ、エネルギーを少し吸い取られたかな…。高架下を潜り、北側の道を荻窪方面に向かって歩いて行く。谷底の有名蕎麦店『本むら庵』は定休日か…そこから坂を上がって、高架方面に曲がり込むと、営業時間が異様に短い古本屋さん「絵本タイム猫タイム」(2016/02/19参照)があるはずだが…おぉ、ある!ウィンドウにちゃんと絵本が飾られている。だが、営業していない!窓に貼られた紙に注目すると、営業は午後二時半からとなっていた。現在午後二時…この寒空の中、三十分も待つのはとても耐えられない。ごめん、「絵本タイム猫タイム」!とあっさり入店を諦め、さらにテクテク歩いて盤石の「竹陽書房」(2008/08/23参照)にたどり着く。低い位置にセッティングされたテレビを見ながら健康チェックに余念がないオヤジさんの行動を気にしつつ、岩谷書店「増刊 宝石 エロティック・スリラー二十人集」ちくま文庫「ぼくの東京全集/小沢信男」ほるぷ名著復刻全集「在りし日の歌/中原中也」を計800円で購入し、そう言えば昨日も来ていた荻窪を後にする。

そろそろ発売になっている「本の雑誌 猪突猛読新年号」の連載「毎日でも通いたい古本屋さん」では、祖師ケ谷大蔵の「祖師谷書房」で良い本を買っております。このお店は駅から意外に歩き、町外れといった所にあるのですが、頻繁に足を運ばずにはいられない魅力を秘めているのです。特に左側通路の児童文学の山は絶品で、いつかここで佐川茂の「ミルナの座敷」が安値で買えないものかと、甘い甘い甘い夢を見て日々暮しているのです…。
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2018年12月04日

12/4師走も「モンガ堂」で値切る!

師走なのに異常な暖かさの中、久我山に流れ着いたので、長々と住宅街を歩き詰め、西荻窪に出る。「盛林堂書房」(2012/01/06参照)に立ち寄り、先月の「フォニャルフ」売り上げを受け取りつつ、様々なことを打ち合わせる。そしてお店を離脱した後は、またも長々と北に向かって歩き詰め、久しぶりの「古書西荻 モンガ堂」(2012/09/15参照)。表に出ている古い「POPEYE」や「BRUTUS」が好ましいが、こういうのを買っているとキリがないので、百円のダイヤモンド社「初恋五十年/カルピス食品工業社長 三島海雲」だけを掴んで店内に進み、帳場で暇を盛大に持て余していたモンガさんに挨拶する。そして「今日も値切って買いますよ〜!」と、堂々と古本ゴロ的に宣言する。いつ来てもあまりにも動かぬ棚を、少しでも動かし隙間を造り出すための、利己的なモンガさんへの働きかけなのである(詳しくは2018/03/01参照)。さぁて、何を非情に値切って買ってやろうかと、またもや古本の増えた店内を彷徨う。…確かこの辺りに真鍋博の「昆虫記」があったはずだが、見当たらないなぁ…まぁ売れたとしたら、それはとてもよいことなのだが…。尾崎一雄の「もぐら横丁」かぁ…うぅん…。サイン入りの「のらくろ放浪記」が6800円かぁ…かなり欲しいことは欲しいのだが、どうしようかなぁ…などと散々に迷う。だが、右側通路の本の山の上に乗っていた一冊に、ついに心を捉えられてしまう。三笠書房「樹海/コンラッド・リクター 植草甚一譯」である。昭和十六年刊の植草譯本と、よもや「モンガ堂」で出会えるとはっ!「これ、買います!五千円ってついてますが、幾らになりますか?」と、明確に『五千円』と値付されているのに、半ば軽く脅迫するようにモンガさんに問い質す。すると「…三千円でいかがですか?」と嬉しい提案があったので、即座に交渉を成立させる。ありがとうございます、モンガさん!どうか、どうか、また良い本を仕入れておいて下さい。値切って買いに参ります!
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素晴らしい収穫をお店の前で記念撮影、奥に写る足はモンガさんのものである。

黄色い銀杏の葉が舞い散り、気の早いクリスマスのイルミネーションが地味に輝く『青梅街道』をトボトボと帰路に着く。生暖かい風が段々と強くなり、吹かなかった“木枯らし一号”と言うよりは、四ヶ月早い“春一番”のようである。値切って買った赤い古本を大事に抱えて、足取り軽く歩き続ける。
posted by tokusan at 18:30| Comment(2) | 古本屋消息 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする