2024年03月25日

3/25踏切際のお店が消える日。

昨日は午前八時に自宅近くで、「盛林堂書房」(2012/01/06参照)小野氏の駆るレンタカー・キャラバンにピックアップしてもらい、早めに神保町に向かう。『さくらみち神保町フェスティバル』最終日なので、午後五時に販売を終えるや否や、すぐさま撤収作業に取りかからねばならぬのである。つまり什器類(折畳式帳場台・木箱・木箱補強フレーム・簀子・足場などなど)や売れ残った本を運ぶためのワゴン車なのである。午前九時には現場に到着し、二時間後の販売開始に備え、色々準備する。
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だがこの日は、午後になって雨が一時降る予報だったので、片時も油断が出来ぬ販売状況だったのである。おかげで小野氏は、十五分ごとにスマホで天気予報をチェックし、周囲の仲間と相談し、いつでも雨で本を濡らさぬよう対処出来るよう、栗鼠のように目まぐるしく動き続けるのであった……。だがなんと、そんな予報は当たらずに、結局午前十一時から午後五時まで、無事に古本を売り続けることが出来たのは、上出来であった。盛林堂ワゴンは最終日半額セールだったので、常に本が売れ続ける状況が続き、文庫本とノベルスだけとは言え、この日だけで八百冊近くを販売…おかげで初日より二倍精算した感じになったので、極度に疲労する(精算も足し算の暗算に加え、最後に割る二があるので、脳味噌の違う部分を酷使した感触が…)。そして終了と同時に雨が降り始めてしまったので、二人で力を合わせて決して本を濡らさぬよう、神速で撤収作業を終える。うぉぉぉぉぉぉぉぉ、大変にお疲れさまでした!そんなハードな一日の労いのボーナスとして、文華新書「黒い版画 推理小説/鮎川哲也」ガッケン・ブックス ミステリー9「ガラスの檻/飛鳥高」を拝受される。とても嬉しい役得である。西荻窪で荷物を下ろした後は、お店番をしていたフミさんも加わり、大衆居酒屋で打ち上げ。美味しい焼きトンにパクつき、瓶ビールをグビグビ飲み続ける。
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そして本日はデザイン仕事に頭をすっかり悩ましてから、正午過ぎに外出。総武線にひたすらガタゴトガタゴト揺られて、千葉県は本八幡へ。三月末で閉店してしまう、京成本線踏切際の「山本書店」(2010/06/29参照)にお邪魔する。扉には『閉店セール 合計¥1000以上は2割引』の貼紙あり。今日は雨のためか、線路側の外棚は残念ながら開けられていない。入口脇の棚のみを見て、店内に進む。先客は二名。相変わらず街の古本屋さんでありながら、アカデミックな文化の薫りが馨しく漂っている。歌舞伎などの伝統芸能本や郷土関連に圧倒されながら、四本の通路をじっくりと精査し、角川書店「美少年映画セミナー/長沢節」を2割引の800円で購入する。表に出ると、至近の踏切の遮断機が下り、カンカンと警笛を鳴らし始めた…踏切により足が停まり、少しの時間潰しに店頭棚を眺める状況に、この街のふくよかな文化的豊かさがあったのは、確実である。だがそれも、後少しでできなくなってしまうのか……長い間、踏切の音をBGMに、古本を売っていただき、ありがとうございました。
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また長い時間掛けて阿佐ヶ谷にガタゴト戻り、「千章堂書店」(2009/12/29参照)で翔泳社「ドイル傑作選T ミステリー篇/アーサー・コナン・ドイル 北原尚彦・西崎憲編」を800円で購入して帰宅する。
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2024年03月17日

3/17昨日のトークと今日のお別れ。

昨日は午前十時前の神保町に姿を現わし、「東京古書会館」(2010/03/10参照)前にて、昨晩すでに上京していた古本乙女(母)カラサキ・アユミ氏と合流。久しぶりの再開を喜び合いつつ、午前十時になると同時に、地下の『趣味展』二日目に突入し、出会ったばかりなのに直ぐさま別れ、ともに古本修羅となり会場内を熱く徘徊する。今日のカラサキ氏の様子を、午後のトークのために時折観察しておこうと、十分おきくらいにその姿を捜すと(ちなみに氏は野菜集合擬人絵のアルチンボルド柄の服を着ていたので、発見率は百パーセントであった)、最初は数冊の本を手にし、新たな本を立ち止まってじっくり吟味しているだけであったが、次見た時にはすでにカゴが腕に下げられ、その中には大判本や大判雑誌がドサドサと…た、旅先なのに迷いのない買いっぷりだ…さすがは古本蒐集家(今回北九州のフリーペーパー「雲のうえ」にカラサキ氏の子育てと暮しと家族が紹介されており、氏の肩書きが“古本蒐集家”となっていたのである)!と大いに感心する。こちらはおよそ五十分で、東宝シナリオ名作集「七人の侍/黒沢明、橋本忍、小国英雄、脚本」雄文堂「行脚しらべ 奇蹟ものがたり/物集高見」(函ナシ)桃源書房「犬狼都市/澁澤龍彦」新潮社「ペインティング・ナイフの肖像/河野典生」前田文庫2「幽靈/江戸川亂歩」を計1950円で購入する。「幽靈」は「紅谷書店」(2015/11/13参照)の棚から300円で見つけたが、背が半壊している…だが、これなら直せる!噫々、これは一刻も早く修繕したい!午後のトークなどすっ飛ばして、家に帰って修復したい!などと不届きな思いに囚われながら出入口でカラサキ氏と後から登場した編集者さんと合流し、地下から脱出する。ちなみにカラサキ氏の荷物は、大きなキャラメル包みがすでに二つ……。その後は一旦七階トーク会場の控え室に荷物を置き、神保町に飛び出す。「@ワンダーJG」(2023/06/20参照)を軽く撫でた後、カレー昼食を摂り、一瞬神保町を散策する。するとカラサキ氏は古書会館までたった500mほどの距離なのに、「澤口書店 巖松堂ビル店」(2014/04/12参照)の割引くじに引っ掛かり、「小宮山書店ガレージセール」(2013/07/12参照)の三冊五百円に引っ掛かり、その少しの距離が遠い遠い……。しかしどうにか会館にまたもたどり着き、またも古本を机の上に積み上げている。そして午後二時からトークスタート。
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五十名の観客を前に、古本愛を迸らせまくるカラサキ氏を笑って眺めていたら、あっという間に二時間が経過してしまう。ご観覧の皆様、日本古書籍商業協同組合のみなさま、そしてカラサキ・アユミさま、おつかれさまでした。打ち上げは近くのビストロにて、その時に同席した「股旅堂」さん(2018/10/01参照)や「徳尾書店」さんに、「ぜひ倉庫をツアーさせてください」とお願いしておく(「股旅堂」さんは 二度目となるのだが、また是非見てみたいのである)。実現すれば嬉しいのだが…。午後八時過ぎに解散し、皆と別れ千鳥足で九段下まで向かい、東西線→総武線で帰宅する。家では酔っぱらいながら「幽靈」の修復作業。どうにかちゃんと安心して読めるように仕上げる。
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修復に成功した「幽靈」と、よくぞ二日目なのに残ってくれてましたと讃えたい、800円の「七人の侍」。

そして本日はトーク観覧に来ていただき打ち上げにも参加してくれた南陀楼綾繁氏に教えられて驚いた、今日で閉店してしまう西荻窪「忘日舎」(2015/09/28参照)に駆け付ける。滑り込みセーフ。様々な事情が重なり、閉店と言うことになってしまったが、忘日舎さんには、ただただありがとうございましたとお伝えしたい。すでに片付けの始まっている小さな空間を一回りし、冬至書房 近代文藝復刻叢書「感情T 第1・2・3号」を500円で購入し、「また何処かで会いましょう」と言葉を交わす。
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一抹の寂しさを感じつつ「古書音羽館」(2009/06/04参照)に至ると、店頭右端の木製ラックで、講談社 少年少女世界探偵小説全集11「赤いリスの秘密/クイーン 亀山龍樹訳」と出会ったので、大いに心慰められ、500円で購入する。
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2024年03月03日

3/3「古本ジャンゴ」が閉店セール中。

午前中はせっせと原稿書き。正午前に家を出て、まずは西荻窪「盛林堂書房」(2012/01/06参照)へ。丸善株式会社「謎の発光体 球電/エゲリ・ジョルジ」(鉛筆書き込みアリ)を百円で購入しつつ、先月の「フォニャルフ」の売り上げを受け取る。続いて線路の北側に出て「古書音羽館」(2009/06/04参照)へ。あすなろ社「明日は貴族だ!ヨーロッパ無宿の旅/文・みやこうせい 絵・赤坂三好」を五百円で購入し、駅に戻って西に向かう。次に降り立った駅は国分寺で、3/31閉店予定(2024/02/21参照)の「七七舎」(2016/09/12参照)を覗く。春陽文庫「社員食堂開設/源氏鶏太」ハヤカワポケミス「幻想と怪奇1/早川書房編集部編」「海軍拳銃/フランク・グルーバー」を計300円で購入する。実はここまでは長い助走で、本日のメインイベントである武蔵小金井に向かい、南口に出て『前原坂』をちょっとだけ下ると、そこには「古本ジャンゴ」(2008/12/23参照)……実は「七七舎」同様、三月一杯でお店を閉めることを、タレコミによって知ったのである。いきなり二店のお店が無くなってしまうのは、横長な古本屋王国である中央線沿線にとっては、誠に大きな痛手である。扉や窓には『閉店SALE! 店内商品全品50%OFF』の貼紙があり、それを見た地元のお客さんが、次々と店内に吸い込まれて行く…こんなに賑わうジャンゴを見るのは初めてである。その客等に続いて店内に進み、ジャズのBGMを聞きながら、三本の通路をじっくりと精査する。棚に並ぶ単行本や文庫本は新古書店的であったが、この店名を聞くと即座にマカロニウェスタンを連想してしまう古本屋さんが閉じるのは、中々に寂しい事態である。三笠書房「女優変遷史/筈見常夫」集英社「オードリー・ヘプバーン物語 白鳥よ!永遠に気高く/草鹿宏」を計600円で購入する。
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そんな喪失感を紛らわすために、人身事故の影響で休日でも各駅停車となった中央線快速に乗り、高円寺まで移動する。今日も賑わっている「西部古書会館」(2008/07/27参照)の「Vintage Book Lab」二日目を覗き、落ち穂拾い。六興キャンドル・ミステリーズ「製材所の秘密/F・W・クロフツ」「ボスを倒せ!E・S・ガードナー」を計千円で購入し、昨日同様阿佐ヶ谷に歩いて帰宅する。
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2024年03月01日

3/1「古書現世」営業再開!

午前のうちに神保町に姿を現わし、「東京古書会館」(2010/03/10参照)地下の催事「東京愛書会」に突入する。会場内には紙物が多く、多くの人が棚前や箱前にしゃがみ込み、獲物をしゃにむに漁っている…フフフフ、浅ましくも愛おしい光景である。皆、素晴らしい自分だけの獲物を掴めますように。表紙が北田卓史で、半分が巽聖歌・作 北田卓史・絵『いたずらあっちゃん』の国際情報社「幼児ブック ことり 社会の基礎をつくる特集号」読売新聞社 新本格推理小説全集1「積木の塔/鮎川哲也」を計700円で購入しようと、階段下のレジに並んでいると、携帯電話に着信が入る。だが精算中で手が離せなかったので、本を受け取り、荷物を受け取り、地下を脱出してから、吹き込まれていた留守電メッセージに耳を傾ける。電話は日本古書通信社の樽見氏からで、「日本古書通信2月号」の目録『日本古書通信社古書部』のある一冊に注文を入れていたのだが、何と嬉しいことに抽選が当たったとの知らせであった。2/26の抽選日から何の連絡もなかったので、すっかり外れたものと思っていたのである。慌てて古書会館斜向いの「八木書店」の入ったビル五階に向かう。大量の本で整然と埋め尽くされた編集部で、樽見氏より本を受け取り、その場で代金を支払う。昭和三十三年刊の和同出版社「見なれぬ顔/日影丈吉」帯付きである!後の昭和三十五年に、タイトルを「見しらぬ顔」と変え、小説刊行社から再出版されるが、そちらは短篇『珈琲をのむ娼婦』が削られているのである。
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そんな予想外の収穫を手にして、編集部を辞去。『靖国通り』沿いに神保町を西に向かい、途中「Naga」(「神保町 本の雑誌」p182参照)でゆまに書房「新興芸術派叢書 女百貨店/吉行エイスケ」を1100円で購入する。そしてそのまま九段下に抜け、東西線で早稲田に出る。目指すは昨日から営業を再開している「古書現世」(2009/04/04参照)である。店主・向井氏は実は腰を痛めていたらしく、ひと月近くお店を休業する羽目になったのだが、ようやく回復し、待ちに待った営業再開となったのである。横丁のお店にたどり着くと、表に均一台は出ていないが(代わりに店内に百均プラ箱が置かれている)、シャッターが上げられ、しっかりと営業中である。カバーナシの日本書院「敏郎對話 一円札と猫/生方敏郎」を千五百円で購入しつつ(この本の扉には生方の落書き猫が印刷されており、生意気そうで意外に可愛い)、向井氏と久々の挨拶を交わす。それから憎き腰痛の話と、休業中の苦難、四月にいよいよ再開となる『みちくさ市』について花を咲かせる。ちなみにその4/21(日)の『みちくさ市』は、以前までの慣例に倣い、私の強制参加がこの場で決定されました。もちろん喜んで!うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ、久々に対面で古本が売れるぞぉっ!
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ちなみにこれが生方落書き猫である。
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2024年02月29日

2/29『カルピス食堂』!

午後一時前に祖師ケ谷大蔵と千歳船橋の間に流れ着いたのだが、昨日の今日で下北沢に向かうのは何なので、一気に代々木上原に出て、新宿寄りの古本屋さんを、ちょっとだけたどることにする。と言うわけで、まずは坂の下の「ロスパペロテス」(2008/07/14参照)へ。平日昼間なのにたくさんのお客さんが入っているなと思いつつ、半地下空間に降り立つと、ギョギョ!右端通路と中央通路の床板に、たくさんの“×”印が書かれた紙が貼り出されている。そして横に『床がぬけます』と注意書きが…どうやら床板が所々傷んでしまい、危ない状態にあるらしい。“×”印紙に決して足をかけぬよう最善の注意を払い、棚の本を必死に見て行く。何だか地下ダンジョンの罠のようで、スリリングでちょっと楽しい。だが床板が軋ると、少し焦ってしまうのであった。早期の修復を願ってやみません。学習研究社 昭和38年「中学二年コース」新年特大号第4付録・中学生ワールド文庫「外国推理 消えた航海日誌/世界名作 ダニエルの歌」を330円で購入する。お店を出たら、うねうねと続く賑わいの商店街を東に向かい、代々木八幡まで到達。『井の頭通り』まで出て、交差点脇ビル一階奥の「リズム&ブックス」(2011/08/10参照)へ。Q-T BOOK SF「宇宙殺人 SFミステリー/デイヴィド・V・リード」を500円で購入し、『山手通り』まで出て、京王バスに乗って阿佐ヶ谷に帰還する。そして最後に「古書コンコ堂」(2011/06/20参照)に立ち寄り、アルス「現代商業美術全集11 出品陳列装飾集」(函ナシ)を550円で購入する。昭和四年刊の、博覧會を中心とした、装飾門・陳列館・広告塔・賣店などの写真実例集である。海外のものがほとんどだが、ひっそりと咲いた霞草のような、『カルピス食堂』&『キリン食堂』がいい味を出している。『カルピス食堂』…どんなメニュー構成だったのだろうか。食べてみたい……。
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右がアールデコな看板建築『カルピス食堂』で、左が『キリン食堂』である。その斬新なフォルムはまるでささくれ立ったパイナップル……。
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2024年02月28日

2/28最近相性の良い「古書明日」。

暖かくはなったが、やっぱり風は冷たい午後一時に世田谷の赤堤に流れ着いたので、思い切って経堂まで歩いて「ゆうらん古書店」(2022/09/25参照)へ。店頭木箱から、日本ナショナルトラスト「季刊自然と文化 [特集]東京論」旺文社こどもの本「ゴリラのビックリばこ/ちょうしんた ぶん・え」(カバーナシ)を計200円で購入する。「ゴリラのビックリばこ」は北杜夫&和田誠の「よわむしなおばけ」と同シリーズ。巻末の広告を見ると、大石真&北田卓史の「えんそくっていいな」、瀬川昌男&小野かおる「たいようがきえちゃった」、山元護久&加藤晃「このなぞをとけ」が頭の中の探書リストに加わってしまう。
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その後は小田急線で当然下北沢に出て、まずは「ほん吉」(2008/06/01参照)で三笠書房 スピレーン選集6「私は狙われている/スピレーン 黒沼健訳」KKロングセラーズ「秋葉原・電気街でとことん得する本/松本新」(昭和64年刊の、フロッピーディスクやレーザーディスクが全盛時代の、秋葉原ガイドブック。三百以上の店舗や雑居ビルのマップも多数掲載されていて、見ているだけで楽しく懐かしい一冊)を計220円で購入する。次は「古書明日」(2017/01/31参照)に移動すると、左側入口入って直ぐの壁棚、新書サイズゾーンに、早川書房 異色作家短篇集18「壜づめの女房/ダール・他」が挿さっているのを発見。抜き出してみるとお手頃価格の千五百円だったので、これを買わぬ手はないと、すぐさま購入する。最近の「古書明日」はなんだか相性が良い。実はまだ他にも欲しい本があるのだが、まぁ焦らずじっくり攻めて行こう……。というわけで今日も充分に古本心が満たされので、井の頭線とすぎ丸を乗り継いで、悠々阿佐ヶ谷に帰還する。
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2024年02月13日

2/13「古書現世」が暫くお休みだった。

正午に新宿西口で用事をこなした後、大ガードを潜って線路沿いに歌舞伎町を北に抜け、大久保の賑わうコリアンタウン通過して、『明治通り』を北に向かい『早稲田古本街』に入る。お久しぶりの「古書現世」(2009/04/04参照)に到着すると、シャッターが下ろされ貼紙が一枚…『暫くお休みさせていただきます 店主』と筆で書かれていた。現世が休業なんて、思いもよらぬ出来事である。
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どうしたのだろうか?久々に向井氏にお会いしておしゃべりしたかったのだが。まぁまた様子を見に来ることにしよう。そう決めて古本街の両岸を歩き続ける。「安藤書店」(2011/08/15参照)で婦人画報社「男のお洒落実用学/石津謙介 挿絵・穂積和夫」を百円で購入する。さらに坂の途中の相変わらず入店すると緊張する「五十嵐書店」(2009/07/13参照)にて、ちくま文庫 怪奇探偵小説傑作選5「海野十三集/日下三蔵:編」を五百円で購入し、高田馬場駅から西武新宿線に乗って帰宅する。そして夕方、今日もポストにヤフオク落札品が届く。昭和三十二年刊の講談社 少年少女世界探偵小説全集10「銀のたばこケースの謎/マーカンド 伊藤照夫訳」(カバーナシ)である。ライバルチョイありの1400円で落札す。伊藤照夫は言わずと知れた都筑道夫の別名義である。カバーナシだが、ついに憧れの本が手に入った!よぅし、カバーは今度日下三蔵氏邸でカラーコピーさせてもらおう(書庫には恐ろしいことにこの本が五冊以上あるのだ。一番状態の良いものをコピーさせてもらおう…)。裸本の写真では味気ないので、素晴らしい迫力の小松崎茂画伯の折り込み口絵をどうぞ。くぅ、格好良い!
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※3/16のカラサキ・アユミ氏のトークイベントですが、明日2/14が申し込み〆切となります。すでに残席僅少になっておりますので、お申し込みはお早めに!

●カラサキ・アユミ「古本乙女、母になる。」出版記念トークイベント 古本愛が止まらない!
聞き手:小山力也(古本屋ツアー・イン・ジャパン)

『古本乙女の日々是口実』(皓星社)のヒットから5年、あの「古本乙女」が母親になって帰ってきた!
この5年間の出来事、古本道と母親道との間で葛藤する日々の悲喜交々を描いた新刊『古本乙女、母になる』(皓星社)について、本書で解説を執筆した小山力也氏を聞き手にお迎えして語り尽くします!

◆開催日時:2024年3月16日(土)14時〜16時(開場13時30分)
◆開催場所:東京古書会館七階
◆料金:無料
◆定員:50名(応募者多数の場合は抽選になります)
◆申込:専用申込フォームより
◆受付期間:2月9日(金)10時〜2月14日(水)10時締め切り

お申し込みはこちらから
https://www.kosho.ne.jp/?p=987
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2024年02月12日

2/12早めに「七七舎」の様子を見に行く。

早めの昼食を摂ってから外出し、一路国分寺へ。三月一杯でお店を閉めてしまう「七七舎」(2016/09/12参照)の様子を早めに見に行くことにする。店頭でも買えるし、勢いのあるお店だったので、非常にショッキングな閉店情報なのである。かくなる上は、閉店までの一月半、なるべく駆け付け面白い本を安く買いたいものである。そんなことを漠然と考えながらお店にたどり着くと、ぬぉっ!入口の扉にはすでに閉店のお知らせが貼り出されていた。
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3/31に閉店すること、その後は倉庫の方で不定期に営業や買取を行うこと、お店跡地は4/26から新店「イム書房」が引き継ぐことなどが書かれている。脈々と古本屋さんが入り続けるこのテナントの伝統は守られる訳だが、やはり「七七舎」に通えなくなるのは、とても寂しいことである。新潮社「三人の超能力者の話/コリン・ウィルソン」ソノラマ文庫「SLブーム殺人事件/辻真先」新潮pico文庫「屋根裏の散歩者/D坂の殺人事件/江戸川乱歩」(平成八年刊の関東限定でコンビニ発売された廉価文庫本である)を計300円で購入する。また来ようと誓いつつ、折り返して吉祥寺まで移動する。「古本センター」(2017/03/06参照)では処分品棚から、立風書房「よくあがる 手づくり世界の凧/広井力」Readymade Press「A TELEGRAM FROM MARCEL DUCHAMP」を計230円で購入する。1990年米国刊のギャラリーカタログ、マルセル・デュシャン回顧展「A TELEGRAM FROM MARCEL DUCHAMP」はかなりの拾い物である。
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続いて「よみた屋」(2014/08/29参照)では、福音館書店「100まんびきのねこ/ワンダ・ガアグぶん・え いしいももこやく」(1961年初版)アニメージュコミックスペシャル『夢幻紳士 怪奇編2/高橋葉介』理論社 どうわの本棚「八月がくるたびに/おおえひで・作=篠原勝之・え」(1973年第19刷。篠原勝之の挿絵&コラージュがハードコアな初期ver)を計330円で購入する。最後に変則的に高円寺に移動し、季節外れの祭行列を巧みに擦り抜けて「古書サンカクヤマ」(2015/02/02参照)へ。買取客が冗談のように次々と訪れる中、平凡社 世界名画全集続巻16「ベン・シャーン」東宝株式会社事業部「ミクロの決死圏」(映画パンフ。大伴昌司の寄稿『ユニークな科学者≠スち』掲載)を計600円で購入し、テクテク歩いて帰宅する。するとポストに祝日なのにヤフオク落札品が届いていた。郵便屋さん、ありがとうございます。昭和三十一年刊の小学館「中学生の友」四月号付録 中学生新書3「探偵小説 幽霊塔/江戸川乱歩」である。ライバルなしの二百円にて落札す。この付録本、実は既に持っているのだが、それは表紙に『探偵小説』と書き加えてあったり、扉に旧所蔵者の住所氏名が入ったりしている、難アリ本なのであった。だがこれで、わりとまともな本が手に入り、同じ中学生新書4の「夜光魔人/大下宇陀児」と晴れてペアに出来ると言うものである。
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と言うわけでダブってしまった「幽霊塔」は、いずれ何処かで放出することにしよう。

そして全く関係ない話であるが、ポテトチップスを食べていたら、ハートマークのチップスが出現し、ちょっと幸せになる。こんな他愛ないことで幸せを感じるのだから、人間と言う生き物は、安っぽくてお手軽で、それでいて繊細な愛らしい存在と言えようか。
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2024年02月05日

2/5雪の日の「モンガ堂」。

雪が激しく降りしきる午後三時過ぎに、西荻北に流れ着く。とても寒いのだが、近くなので、キュッキュッと積もり始めた雪を踏み締め「古書西荻 モンガ堂」(2012/09/15参照)を見に行くことにする。『青梅街道』を渡ると、お店の前には当然何も出ていないが、中の電気が点いているので営業中のようだ。ドアを押し開け中に入ると、均一箱が通路を塞いでいる状況。帳場に座るモンガさんに、「スゴい雪ですよ、寒いですよ」と声をかけると「うわぁ〜〜〜〜、何しに来たんですか」と驚かれる。もちろん古本を買いに来たので、早速棚を精査し始める。店内は暖房は点けていないとのことだが、ほんのりと暖かである…たくさんある古本のおかげか。サンリオ「星空 やなせ・たかし画集」を五百円で購入すると、「一月から売り上げ0円の日がない記録更新中なんですけど、さすがに今日はダメだと思ってたんですよ。ですがこれでさらに記録更新です。ありがとうございます!」と何やら盛大に感謝される。
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お店を出たら、震えながら南に南に下り、「古書音羽館」(2009/06/04参照)前。あっ!デザインを担当した全古書連の買取ポスターが貼り出されている!と密かに喜ぶ。東京古書籍協同組合の理事さんたちと、幾多の打ち合わせを重ね、シンプルで力強いデザインにたどり着いたポスターなのです。古本屋さんでお見かけの際は、ちょっとでも愛でていただければ幸いです。
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家に帰って夜、雪は酷くなるばかりで、風も吹き荒れ始めている。そしてカラカラカラカラというデカイ音が空から堕ちて来る。雪の日の雷…『雷雪』である。これは初めて聞いた気がする。雪で明るくなった表が、厚い雲越しの稲妻で、さらに明るく一瞬浮かび上がる。東京にとって、雪景色は非日常であるが、その非日常にさらに雷と言う非日常が覆い被さる。非日常の二乗とでも言うべき出来事である。明日は古本屋さんに行けるだろうか…?
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2024年02月04日

2/4十七世紀末の創元推理文庫。

大阪「梅田蔦屋書店」の古本販売であるが、棚が人気の少ない所にあるとは言え、どうにか月に二十冊ほどは売れている。古書コンシュルジュさんの報告によると、棚を目当てとするお客さんもついており、新入荷商品がやはり動くと言う。なので商品層に厚みを出すために、とにかく補充が欲しいとのことであった。そこで朝から各古本山と対峙し、大阪用精選古本を掘り出しまとめて行く……よしよし、これらを核にして肉付けして行くことにしよう。などと午前中に蠢き、さらにゲラを戻した後、午後に所用で外出する。帰りに吉祥寺に立ち寄り、古本屋さん巡りを。「一日」(2017/08/11参照)のガレージセールではプレイブックス「ミステリー入門 危ない穴に堕ちないために/佐賀潜編」を330円で購入する。挑戦状形式の大人のミステリアンソロジーで、邦光史郎・鮎川哲也・日影丈吉・笹沢佐保・柳川明彦・菊村到・高原弘吉・樹下太郎・島田一男らが執筆。挿絵は石森章太郎である。続いて「よみた屋」(2014/08/29参照)で双葉社「阿佐田哲也のAクラス麻雀」集英社文庫「幽霊紳士/柴田錬三郎」を計165円で購入し、しばしの休業宣言をしていた「古本のんき」(2021/03/30参照)をテクテク目指す…おぉ!すでに営業を再開しているではないか。これで無事に吉祥寺南側半円古本屋ルートが復活したわけである。早速店頭で四冊掴んで店内に進むと、うわわ、結束本の山がそこら中に。かろうじて動線は確保されているが、これはなんとも凄まじい物量である。大きな買取でもあったのだろうか?角川文庫「スパイは醜悪に死ぬ/スターリング・ノエル」「赤い館の秘密/A・A・ミルン」創元推理文庫「帽子収集狂事件/ディクスン・カー」「ダイヤを抱いて地獄へ行け/ハドリー・チェイス」を計300円(百均文庫は三冊で二百円になる)で購入する。「ダイヤを抱いて地獄へ行け」は田中小実昌訳で色背カバー。そして奥付の発行年月日が『1695年4月16日』になっている……じゅ、十七世紀末の創元推理文庫か。『生類憐れみの令』とかの時代ですな……。
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恐ろしい間違いとは裏腹に、田中小実昌の検印『こみ』が、何とも柔らかで微笑ましい。
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2024年01月28日

1/28「九曜書房」の武蔵小山時代にお別れを。

昨日は午後一時に恵比寿の谷に流れ着いたので、渋谷に出て古本屋さんを訪ねたいところだが、超光速で仕上げねばならぬデザイン仕事が入ってしまったので、急ぎ帰宅の道を選ぶ。だがやはり古本は手にしたいので、高円寺で途中下車して「西部古書会館」(2008/07/27参照)の『中央線古書展』に飛び込む。初日の午後でお客さんの多い中を、焦りと背徳を感じながら棚に視線を懸命に走らせて行く。角川文庫「八つ墓村/横溝正史」(旧装黒背)虫コミックス「青春裁判/永島慎二」毎日新聞社「怪奇の窓1/黒沼健」新評社「別冊新評 SF-新鋭7人特集号」講談社「ミステリアーナ/長沼弘毅」岩谷書店「別冊宝石 新鋭中編小説傑作號」「別冊宝石 銷夏探偵小説號」を計1550円で購入し、慌てて『早稲田通り』を疾走して帰宅し、頭と指先をオーバーロードさせ、デザインを仕上げる……ふぅ…。

そして本日は朝から原稿書きに取り組み、正午には形にする。ホッと一息しつつ饂飩を啜った後、外出。武蔵小山に駆け付け、今月三十日で当地での営業を終えてしまう「九曜書房」(2009/03/26参照)を訪ねる……ここにはずいぶんと通わせてもらった。いつも何が見つかるんだろうとワクワクしながら、この高校グランド脇の細道を幾度も歩いた。買えた時も買えなかった時も買い逃した時もあるが、お店を出たらまた来ようと、常に思っていた。…噫々、大変に残念である。だが「九曜書房」自体は閉店する訳ではなく、三田に移転し、少し営業形態を変えて(均一は無くなるとのこと…)数ヶ月後に復活するそうである。表の均一棚を見ていると、腰の曲がったおばあさんが椅子の上の古い芸能雑誌を見て「まぁすごい!」と嘆声を上げていた。硝子戸を開けて、すぐに五百均棚に取り憑く…この豊潤な古本の泉を見るのも、これが最後か…とこちらも小さく嘆声を漏らす。三冊選んで店内を一周。雪華社「容疑者たち/富島健夫」(帯付き)オリオン出版「月夜のバイオリン 萩尾望都童話の世界」大成社「相合傘/泉鏡花」(昭和二十一年刊の仙花紙本)を計千五百円で購入する。一月三十日火曜が武蔵小山で最後の営業日。今まで面白い本を安く並べていただき、ありがとうございました。新店舗も楽しみにしております。そしてさらば、武蔵小山。もうこの土地を訪れることは滅多にないであろう。
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2024年01月19日

1/19だが、これで読める!

朝から家でこなさなければならぬ些事と向き合いゴソゴソバタバタ。だが当然古本は買いに行こうと、お昼のご飯を仕掛けてから神保町に一目散。「東京古書会館」(2010/03/10参照)ちかの『和洋会』に潜り込む。時刻はすでに午前十一時前だが、開場時の熱気を未だ引き摺り、客足は引くことを知らない様子。速やかに通路と人の間を経巡り、左奥の「ハーフノート・ブックス」のゾーンに至る。奥の奥にミステリが固められており、プチ・鮎川哲也祭の様相……何処かのお店で見た光景だな…。そんなことが頭を掠めながら、早川書房ジュニアミステリ「青いにしんの秘密/エラリイ・クイーン」講談社ロマン・ブックス「薔薇荘殺人事件 犯人当て探偵小説集/鮎川哲也」金園社「推理小説入門/九鬼紫郎」を、会場内レジで計1100円で購入する。
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満足して地下から脱出し、神保町をなぞりつつ帰路に着く。「澤口書店巌松堂ビル店」(2014/04/12参照)では、近代文庫「砂男/ホフマン」を百円で購入する。そしてかなり久しぶりに水道橋駅近くの「有文堂書店」(2010/09/03参照)がシャッターを上げているのに出くわす。外壁の安売棚は無くなったみたいだけど、開いてくれるなら御の字である。再会の記念に小さな店内を一周するが、この時は買うものなく引き上げる。
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そして夜、ヤフオク落札品が届く。東方社「新作探偵小説 無償娼婦/香山滋」(カバーナシ)である。ライバルありの1110円で落札する。昭和三十年刊で、後見返しに岡山・奉還町の古本屋「森書店」の古書店ラベルあり。収録作は表題作の他に、『艶獣』『怪魚シーラカンス』『恋の蝋人形師』『火星人はサハラがお好き』『孤独の断崖』…題名を見てるだけでワクワクします…。レア本が多い香山滋の中でも、中の上辺りに属する珍しい本である。裸本でなければ到底手に入らぬ本であるが、その裸本でさえ手に入れるのは難しいと思っていたのである。だが、これで読める!
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2024年01月13日

1/13東京は初雪。

午後四時頃、雷鳴と霰に追い立てられながら、吉祥寺と西荻窪の間に流れ着く。吉祥寺方面に用事があるのでそちらに足を向ける…もちろん古本屋さんをたどりながらである。「古本のんき」(2021/03/31参照)はシャッター2/3開き状態で、店内は暗く開いていない。だがドアに一枚のが貼紙があった。『都合によりしばらくお休みします』と書かれている…ありゃりゃりゃ、どうしたんだろう。まぁお店をやっていれば、色んなことがあるので仕方ない。休み明けが早く来ることを願いつつ、吉祥寺に来る度に偵察は怠らないようにしよう。『井の頭通り』に出て「よみた屋」(2014/08/29参照)に回り込み、半雨仕様の店頭とにらめっこする。宝文館「ダダと禅/高橋新吉」井上書院「ドイツ表現派の建築 近代建築の異端と正統/山口廣」を計220円で購入する。そしてお店を出ると、突然寒さが厳しくなり、途端に雨雪が頭上から吹き付けて来た。おぉ、初雪!などと感慨に耽る間もなく、たちまち吹雪のようになってしまい、身体を急激に冷してしまう…うぅ、ブルブル…。「バサラブックス」(2015/03/28参照)の店頭棚を守るビニール傘にも、すでに雪がこびり付いてしまっている。
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しばし店内で暖をとりながら、店内に仕舞い込まれた店頭木箱を漁る。出版芸術社「仁木兄妹の探偵簿 雄太郎・悦子の全事件 1兄の巻/仁木悦子」(つい先日『妹の巻』をここで買ったなばかりなので、これで生き別れの兄妹が無事に出会えたことになるわけだ)岩谷書店「寶石臨時増刊2 秋の讀物 探偵小説傑作号」宝石社「宝石臨時増刊10月,1963 現代オール推理作家傑作集」「別冊宝石 世界怪談傑作集」をレジに差し出すと、「500円です」と告げられる。「あれ?300円一冊と100円が三冊なので600円では?」と返すと、「100円本は三冊で200円になります」と教えられる。「バサラブックス」店頭百均に、そんな割引システムがあるとは露ほども知らなかった……。
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これは買った「宝石」に載っていた東京創元新社と岩谷書店の広告である。色味も含め良い景色ですなぁ〜。
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2024年01月11日

1/11本日は筋肉痛。

起きたら腕・腹・脚の筋肉痛、それに悪霊が取り憑いたかのような、疲労による身体の重さを切実に感じる。なので午前中は午前午後と、おとなしく回復に努めつつ、デザインワークやゲラ読み仕事をこなして行く。午後五時前に外出し、西荻窪「盛林堂書房」(2012/01/06参照)へ。盛林堂さんは、今年より月曜定休以外にも第二・四木曜日も定休日とし、その日は本の整理や内務に集中するとのことである。と言うわけでお店の前に立つと、シャッターは半開きで入口部分には店頭棚の裏側が立ち塞がり、そこに『本日定休日』と貼紙がされている。『こんばんわ〜』と声をかけると、奥から店主・小野氏が現れ、店頭棚を横にスライドしてくれた。受け取りや、デザイン仕事や、次のイレギュラーズについて簡単に話した後、早々にお店を辞去する。その足で駅北側の「古書音羽館」(2009/06/04参照)に出向くと、出入口と出入口の間の店頭ディスプレイに、すばる書店 すばるのファンタジー「かがみの向こうの国/文・今江祥智 絵・長新太」がカバーナシだが400円で売られているのを発見したので、喜んで購入する。
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おっ、店内では新刊のちくま文庫「古本大全/岡崎武志」が先行販売されているぞ。そして阿佐ヶ谷に戻り、重い足を引き摺り『中杉通り』を家に向かっていると、古道具屋「J-house」(2015/12/26参照)店頭に、コロムビアレコード「テレビ漫画「ひみつのアッコちゃん」から ひみつのアッコちゃん たのしいカラーまんが入り」が440円で売られていたので、素通りする手はないと素早く購入する。言わずと知れた赤塚不二夫原作のテレビアニメ主題歌レコードである。昭和四十四年発売で、ジャケットは観音開きになっており、七枚絵のカラー漫画入り。主題歌『ひみつのアッコちゃん』エンディング『すきすきソング』はともに作詞:山元護久・井上ひさし、作曲:小林亜星となっている。作詞は『ひょっこりひょうたん島』のコンビですな。
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2023年12月27日

12/27何だか幸せな年の瀬。

午後一時過ぎに祖師ケ谷大蔵に流れ着いてしまったので、何はともあれ下北沢に出て「ほん吉」(2008/06/01参照)へ。すると店頭の動き容易に見てとれたので、何やら買えそうな予感……と、東京文藝社「姫夜叉行状記/角田喜久雄」早川書房「BAR酔虎伝/酒口風太郎」全貌社 臨時増刊「全貌 日本凶悪犯罪史」(昭和三十一年刊の、結構エグい犯罪ルポ特集。モノクロで良かったと切に感じる写真多数掲載)を計330円で購入する。続いて「古書明日」(2017/01/31参照)では、店頭木箱から驚きのLABO-TEACHING INFORMATION CENTER「A Tale of Six Talented Men from Grimm's Fairy Tales/Genpei Akasegawa Clive W.Nicol」を発見し、極安の200円で購入する。以前入手したことのある(2020/08/11参照)『ハイレッドセンター』(高松次郎・赤瀬川原平・中西夏之の三名による前衛美術家グループ)制作の絵本である。よもや二冊目を入手することになるとは……。
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続いて吉祥寺出て野暮用をこなした後、「バサラブックス」(2015/03/28参照)が26日で今年の営業を終了したのを目撃し(年始は4日から営業)、「古本センター」(2013/07/01参照)に潜り込むと、処分品棚脇の床に積み上がった古本タワーの中に、広論社 サイの本「おとなの推理あそび/山村正夫編」を見出す。山村正夫・井口素子・高橋泰邦・大谷羊太郎のエロ推理クイズ短篇29篇収録の一冊である。今日はなかなか調子が良いなと思いつつ、主婦の友社「金魂巻の謎/渡辺和博とタラコプロダクション作品」と一緒に計160円で購入する。そして阿佐ヶ谷に帰り着き、「ネオ書房」(2019/08/11参照)の『年内休業』の貼紙を見た後に家にたどり着くと、ポストに今年最後のヤフオク落札品が投函されていた。角川文庫「獄門島/横溝正史」(昭和四十七年三版の白背)である。ライバルありの1211円で落札す。貴重な白背がこの値段なら至極上出来であろう。あぁ、今日も面白い良い古本が買えて、何だか幸せな年の瀬である。
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2023年12月23日

12/23六年ぶりに「十二月文庫」入店!

午後三時に松陰神社の南に位置する上馬に流れ着く。では、日が暮れる前に下北沢にでも向かおうか。その前に道すがらの若林で、長らく入れていない「十二月文庫」(2014/11/12参照)の様子をうかがうことにする。もはや夕方だ。もしかしたら営業してるかも……おっ、軒下の電灯が点いている。そして店頭に古本箱が出ている。これは完全に営業中ではないか。早速店頭で一冊掴んで店内へ…中に入るのはおよそ六年ぶりである。狭い通路に身を捩じ込み、棚や台やガラス戸棚や木箱の古本を眺めて行く。山と積まれた未整理本が行く手を阻む、最奥通路の古書群がとても気になるが、照明が暗い上にパラフィン掛けされているので、ちゃんと手に取らないと何の本だかわからない。そんな風に多少苦しみながら、ダイヤモンド社「男の城の設計図 書斎のある生活/清家清編著」ちくま文庫「短篇集 妖精族のむすめ/ロード・ダンセイニ 荒俣宏編訳」を計600円で購入する。お店が健在で良かった。そして入れて本当に良かった。
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すっかり満足してお店を出て、『環七』と『淡島通り』と『茶沢通り』を伝って、夜の帳が降り始めた頃に下北沢着。何はともあれ「ほん吉」(2008/06/01参照)に急行し、店頭をじっくりと精査する。少年少女学研文庫「ぼくらのジャングル街/タウンゼント作 亀山龍樹訳」(函ナシ)論創社 論創海外ミステリ87「忙しい死体/ドナルド・E・ストレイク」講談社ミリオン・ブックス「頭にいっぱい太陽を/イヴ・モンタン」を掴んで喜んでいると、二段の新書&ノベルス棚に最大の喜びが潜んでいた。中央公論社C*NOVELS コナン・ドイル未紹介作品集「ササッサ谷の怪」「真夜中の客」「最後の手段」である!あああああ、ありがたや〜と計660円で購入する。「十二月文庫」だけで満足して帰らずに、貪欲に下北沢まで足を運んで、大正解であった。
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2023年12月14日

12/14思わぬところで「古書いとう」と再会。

午後一時半に吉祥寺の北東に流れ着いたので、昨日も来たばかりであるが、吉祥寺の古本屋さんをパトロールしに行く。すると「よみた屋」(2014/08/29参照)で店内左端手前側通路に、二十冊強の博文館「新青年」が並んでいるのを発見する。どれも地にナンバーが手書きされているので、難アリ商品として2200円の値付が為されている…むぅぅ、それを気にしなければ、わりとお買い得なのではないか。これは、ダラダラと取りかかっているproject“V”に関する資料が見つかりそうではないか。だが手元に該当号のデータがないので、これは改めて後日確認しに来ることにしよう。そう決めてから、隣りの絶版コミックゾーンに目を移すと、集英社ぶ〜けコミックス「ひぐらしの森/内田善美」が並んでいたので手に取ってみる。第3刷だがお値段は2200円…内田善美のコミックとしては買いやすい値段である。と言うわけでスパッと購入する。
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その後「古本のんき」(2021/03/31参照)前を通りかかると、シャッターが半開きで、店頭には一枚の貼紙が…12/14〜17の催事参加と店内整理のための臨時休業のお知らせであった。そう言えば秋の臨時休業のお知らせにはキノコや栗が描かれていたが(2023/09/30参照)、冬の今回は雪やミトンや手袋が描かれている。
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そして阿佐ヶ谷に帰り着き、「千章堂書店」(2009/12/29参照)で誠文堂新光社「星の神話ポケットブック/平沢康男」を百円で購入し、「古書コンコ堂」(2011/06/20参照)に至る。店頭棚に今は亡き「古書いとう」(2008/11/17参照)の店主が書いた論創社「チリ交列伝 まいどおなじみのチリ紙交換の物語/伊藤昭久」を手にすると、署名入りではないですか。古本屋好きとしては放置出来ぬ一冊なので、110円で購入する。
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2023年12月11日

12/11編んで良かった!

昨日は難航し過ぎて難破しかけていたいた原稿をどうにか仕上げつつ、デザインの直しも一点行い、ホッと一息。暖かいうちに阿佐ヶ谷に出て、「古書コンコ堂」(2011/06/20参照)で憩いのひと時を過ごす。日本文学棚に古めの本が入荷している気配を感じ取り、改造社「不死鳥/龍膽寺雄」審美社「二人の友/小山清」学風書院「雲か山か 雑誌出版うらばなし/牧野武夫」(『牧逸馬の思い出』なんて記事あり)を計1210円で購入する。ふぅ、憩った憩った。そして本日は午後二時過ぎに『境浄水場』脇に流れ着いたので、ブラブラと武蔵境駅方面に向かいつつ、まずは「おへそ書房」(2019/07/28参照)へ。学研小学生文庫7「わんわんものがたり/千葉省三」を百円で購入。そして駅には向かわずに、さらに徒歩で三鷹方面を目指し始めると、元「浩仁堂」(2021/01/13参照)前に無人の百均新書販売が展開しているのを発見。何も買わなかったが、古本屋の息吹が健在なことに胸を撫で下ろす。
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およそ三十分弱でたどり着いた三鷹では、「りんてん舎」(2019/03/30参照)でさんいちぶっくす「三文役者のニッポン日記/殿山泰司」を1100円で購入し、さらに「水中書店」(2014/01/18参照)で理論社「日本シナリオ文学全集8 伊丹万作集」(「上野文庫」(2012/12/12参照)の古書店ラベルあり)を百円で購入して帰宅する。

そしてすっかり日の暮れた午後六時に自宅近くで編集者さんと落ち合い、表紙をデザインした新刊二冊を受け取る。綺想社「カットナークトゥルフ大全 魂を喰らうもの/ヘンリー・カットナー」(2022年に同社から出た「魂を喰らうもの」の異装再版である)「プレード街のシャーロックホームズ拾遺参 ソーラーポンズの帰還/オーガスト・ダーレス」である。うむうむ、両方ともなかなかのハンサムさんに仕上がりましたな。
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※そろそろ発売になっている「本の雑誌 鏡餅てんてこ舞い号」の、いよいよ七年目に突入の連載『毎日でも通いたい古本屋さん』では、吉祥寺の絵本&児童文学専門店「Main Tent」に潜入取材。古本ではなく、藤子不二雄縛りのレコードを購入してしまっていますが、何とぞ今後もこの愚かなる連載をよろしくお願いいたします。ハッ!?岡崎武志氏の連載「岡崎武志古本屋になる!」を読むと、ついに氏が『古物商許可証』を手に入れている。これは何か無性にウラヤマシイ……。

※筑摩書房の編集さんから、本の雑誌社「文庫王国」で、クラフトエヴィング商會さんが、今年のベスト3の一冊に「疾走!日本尖端文學撰集」を選出していることを教えられる。うぅぅぅぅぅぅ、大感動です!編んで良かった!
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2023年12月07日

12/7雨男のち超久々の「古書ワタナベ」!

風は強くなったが、暖かな陽気が持続してる午後三時過ぎに家を出て、中野へ急行。すぐさま『中野ブロードウェイ』に至り、階段を四階まで折り返しつつ駆け上がり、「まんだらけ海馬」(2015/02/06参照)に飛び込み、昨日買おうかどうか迷った本を、馬鹿を承知でやはり買うことにする。講談社 世界の怪談6「怪奇雨男《ミステリー編》/都筑道夫訳」を5500円で購入する。くくぅ、買っちまった…昨日ヤフオクでちょっと闘ってしまい、散財したばかりだと言うのに……。まぁいい。この珍しい本がこの値段で買えるのなら御の字である。ちょっとページに緩いところがあり、この本にしては安めの値段設定だったわけだが、その部分を確認すると、これは簡単に修理出来る!とたちまち確信したのである。珍しいはずなのに、この本が何冊もある日下三蔵氏邸で見かけてから、いつしか憧れの本になっていたのだ。都筑訳の、『その子を殺すな/ウールリッチ』『赤い絹の肩かけ/ルブラン』『死者を待つまど/サキ』『待っていた脅迫者/ビーストン』『怪奇雨男/カー』『恐怖の地下牢/ポー』六作を収録している。生頼範義のカバーイラストが強烈だが(表4には何故か顳顬にリボルバーを突きつけられたテリー・サバラスが描かれている)、ルブランの挿絵を伊坂芳太良が担当していて嬉しい。よっしゃ、直して早速読み始めるぞ!と意気込みつつ、通路を中野駅方面に向かいつつ、何気なく細い脇通路に視線を注ぐと、おぉ!なんと「古書ワタナベ」(2008/08/28参照)が営業中ではないか!
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これは珍しい!と驚き喜び、SF本とミステリ本に囲まれた狭く小さな空間に、ズイッと身を浸す。本の山の向こうの店主は、スースーと居眠り中である。「西部古書会館」の催事では、時々棚を見させてもらっているのだが、お店に入るのは実に七年ぶりくらいかもしれない(その時のレポートが2016/06/05『すべてのズボンに穴が開いていた』なのだが、この時に入ったのも久しぶりで、まったく同じこと書いている…)。初版で元パラ白帯付きの創元推理文庫「技師は数字を愛しすぎた/ポワロ&ナルスジャック」を見つけ、店主にそっと声をかけて起床してもらい、800円で購入する。
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本日のブロードウェイ収穫である。
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2023年12月01日

12/1 4巻を見つけなければ。

昨日は高井戸に流れ着くが、いつものように荻窪に向かうのもワンパターンなので、思い切って井の頭線で下北沢まで出る。「古書明日」(2017/01/31参照)で、ひかりのくにのテレビ絵本「一休さん その三」福音館書店 かがくのとも はじめてであう科学絵本13号「かげ/中川正文ぶん・堀内誠一え」《こどものとも162号》「かさもって おむかえ/柾屋清さく・長新太え」を計400円で購入する。さらに「CLARIS BOOKS」(2013/12/01参照)に至り、いつの間にかサンリオSF文庫が増殖しているのに惹き付けられ、「緑色遺伝子/ピーター・ディキンスン」「夢幻会社/J・G・バラード」「ブロントメク!/マイクル・ニコイ」をついつい計1900円で購入してしまう。最近CLARIS BOOKSで良く買物をしている気がする…。夜には、あるカバーの色校が届く。満足行く良い感じの仕上がりである。今から本になるのが楽しみ楽しみ。明けて本日は午後から連載の取材で東京の東へ。帰りに寄り道して森下の「古書 ほんの木」(2013/05/25参照)を『のらくろーど』に訪ねる。店内通路棚にSF棚が一本できているのに驚きつつ、横積み本の上に重なり置かれた絶版漫画セットブロックにも目を奪われる。そしてその中に、秋田書店 少年チャンピオン・コミックス「日本沈没 1〜3/小松左京(原作) さいとう・プロ(劇画)」を見つける。全4巻なので最終刊の4巻が欠けているわけだが、だから600円と安値である。実は昨日「古書ビビビ」(2009/10/15参照)の店頭で、水ヌレ跡のために百円で売られていた「日本沈没 2」を見つけ、買おうかどうか悩みまくった末に、結局そっと棚に戻していたのだ。二日続けて「日本沈没」に出会うとは、買っておくべきなのだろう。と600円で購入する。これは是が非でも4巻を見つけなければならんな。
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お店を出た後、「文雅堂書店」(2012/06/24参照)をあまり期待せずに見に行くと、やっぱりシャッターはガッチリ下ろされていた。ここ、どうにかしてまた入りたいなぁ……。
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