2020年01月27日

1/27冷た過ぎる月曜日に小さく報われる。

朝から懸命に原稿書きに従事する。そして今日は月曜日…定点観測に出かけなければ…と思うが、あまりの外の冷たさに、臆する気持ちがグングンと大きくなる。だが、今日も古本は買わねばならぬのだ!と意を決して表に飛び出し、荻窪「ささま書店」(2018/08/20参照)へ。冷気にヒタヒタ脅かされながら、均一棚と戯れる。出帆社「悪戯の愉しみ アルフォンス・アレー短篇集/山田稔訳」春陽文庫「青春大学/鹿島孝二」徳間書店「地獄時計/日影丈吉」を計1320円で購入する。一旦家に戻り、昼食を摂ったり書き上げた原稿を見直したりした後、再び外出してブルブルと高円寺へ。「DORAMA高円寺庚申通り店」の古本ワゴンにしがみつき、リクルート出版「ダンディズムについての個人的意見/田村隆一」白水社「デザインの周辺/田中一光」みすず書房「芸術家とデザイナー/ブルーノ・ムナーリ」を10%引きの計297円で購入する。ブルーノ・ムナーリが99円で買える喜び。それはとても小さなものだが、こういう小さな幸せを齎してくれる、古本屋さんの百均台が、やはり大好きでたまらないのだ。今日も寒さに負けずに古本屋さんに足を運んで、小さく報われたなぁ。さて、気分がよくなったところで、もう一度原稿を見直すとするか。
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そう言えば去年から改装中だった東村山の「なごやか文庫」(2012/01/20参照)は、予定が大幅にずれ込み、今年四月に再開予定らしい。この時期に毎年開かれる古本市は、いったいどうなってしまうのだろうか?新装開店の時に、やってくれるとありがたいのだが。
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2020年01月26日

1/26午後五時の「りんてん舎」均一祭。

超遅ればせながら、「りんてん舎」(2019/03/30参照)が突然敢行した「均一祭」の二日目に駆け付ける。しかも時刻は午後五時…何か残っているだろうか?そんな風に均一古本の在庫に不安を覚えながらお店に近付くと、うひゃぁ、まだたくさんの人が均一祭を楽しんでいる。店頭に直に並べられた古本を吟味した後の人たちが、店内各通路に目白押しだ。これは活気があるなぁ、と感心しながら店頭の本に視線を落とす。井伏鱒二の「夜ふけと梅の花」があるが、背が反り返って凹み、お尻のページが落丁している…惜しい、惜しいなぁ。と言うわけで、第一書房「牧野信一全集2」(函ナシ)を抜き出して店内に進む。…むぅ、何処の通路にも入り込む余地がない…だが、左端通路の窓際に大量の均一文庫が積み重なり、先客が吟味に吟味を重ねている。どうにかしてあそこにたどり着かねば。そう決めて、ジリジリ隙を見つけて近付いて行く。現在二人の古本修羅が文庫をたくさん抱えて場所を占有中なのだが、そのうちの一人がフイとその場を離れた。チャンス!と鰻のようにヌルヌルと人の間を進み、窓の前にたどり着く。そして文庫をガシガシ鷲掴みにして、高速で気になる文庫を確保して行く。集英社文庫「洲崎パラダイス/芝木好子」ふらんす堂「芥川龍之介句集 夕ごころ」集英社文庫コバルトシリーズ「怪奇ファンタジー傑作選/武田武彦選」光文社文庫「江戸川乱歩と13人の新青年〈論理派〉編・〈文学派〉編」「探偵小説の風景 トラフィック・コレクション上・下」を選んで、計880円で購入する。うふふふふ、ちゃんと買えたなぁ。「りんてん舎」よ、今日も古本をありがとう!
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2020年01月25日

1/25東京・西荻窪 本屋ロカンタン

大阪に無事に三十冊ほどの厳選奇天烈古本たちを送り出す。しばらくすれば、「梅田蔦屋書店」の古書棚に並び始めることであろう。括目してお待ちいただければ幸いである。そして本日は、出来上がった新刊を受け取りに、西荻窪「盛林堂書房」(2012/01/016参照)へ馳せ参じる。手にしたのは、江戸川乱歩の旧友で竹久夢二の弟子で男色研究家・岩田準一の小説作品集「彼の偶像」(盛林堂ミステリアス文庫)である。
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カバーデザインを担当させてもらったのだが、もう山下昇平氏のカバー絵がぶっ飛び過ぎていて…何たってアレを糸で◯っている絵なんで、精密にトリミングを施し、『いや、◯っているのは、美味しいお餅なんですよ』みたいな言い訳が出来るようにしておいたのである。そんな楽しい苦労を思い出しながら、読み始めることにしよう。店頭からは、清和書院「黒い肌 ビリー・ホリデイ/ウィリアム・ダフティ 油井正一・大橋巨泉訳」(晶文社「奇妙な果実」の元版である)弘文社「處女地/村山知義」を計200円で購入すると、店主の小野氏から「なんか一本向こうの通りに、ライターさんが映画系の本屋さんを開いたらしいんだよね」とタレ込まれる。間髪入れず、そのお店に向かうことにする。
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盛林堂のある『西荻南中央通り』を、ズンズン南に下って行く。駅からは三百メートルほどの、いつも古本市でお世話になっている商店街の拠点木造建築『銀盛会館』横の細い脇道を東に入る。一本向こうの通りに出て、ちょっとだけ南に下ると、角の白タイル小ビルの一階に、確かに新しい本屋さんが出現していた。近付くと店頭には安売棚が置かれ、映画関連の単行本や、文学系文庫などが収まっている。出窓の横の壁に貼られた紙を見ると、『本。』とあるのと同時に、表現主義的な線画の鋭角人間が、本を小脇に抱えて口からタラリラ何か図形を吐き出している絵が描かれている。その横には『飲み過ぎたわけじゃない』のキャッチコピー…。店内に上がり込むと、そこは小さなちょっと薄暗い洒落た空間で、左壁に沿って華やかで知的文化的な新刊が並び、中央には新刊平台と、映画関連バーゲンブックの台が置かれるとともに、何故かコタツも可愛く鎮座している。そして右奥壁に六本の細長棚があり、古本らしい映画関連の、研究・ガイド・技術・歴史・俳優・脚本・DVD.新書・文庫・雑誌などをドバッと並べている…良く見ると棚脇に小さな紙が貼り出されており、『店主の蔵書。値段は応相談』と書かれていた。その、奥の帳場に立つ店主は、髪型もファッションも今時にビシッと決まった、男性である。「ここの本は売っていただけるんですか?」と聞いてみると、「すみません、まだ値付けしてないんですが、欲しい本があれば値段は相談に応じます」とのこと。では…と、青土社「映画はおそろしい/黒沢清」を選ぶと「オッ…では千円でいかがですか」となったので、承諾する。「これで蔵書のほとんどなんですか」「まぁだいたい。でもまだちょっと奥の方にありますよ」とのことであった。欲しい本がもし見つかれば、迷わず交渉すべし!そして受け取ったレシートに目を落とすと、上部には何やらお店のシンボル的人物が吐き出したらしいものに塗れた本の絵が…フフフフ。
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2020年01月24日

1/24神奈川・黄金町 楕円

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改札を出て、高架下から北側に抜ける。初音町の危うい面影を色濃く残す、高架脇の道を越せば、すぐに大きな『初音町交差点』に出る。車がブンブン行き交う『平戸桜木道』を北に渡り、さらに東側歩道へ。交差点から北に一本目の脇道を東に入る。すると道幅は広いが、ちょっと寂し気な裏通りである。だが延びる道の先の右手には、木箱やワゴンを店頭に出した、古本屋さんの姿が見えている…この通り、唯一の活気という感じで、何だか問屋さんに見えなくもない。ススッとお店に近付くと、薄暗い店内を奥に控えた店頭には、右にコミック木箱と百均単行本棚、左に五十均文庫木箱と二百均ワゴンが据えられている。百均には野坂昭如と吉行淳之介が多く、二百均はやはり所々に質の良い古本がチラホラ。店内はちょっと横長で、壁際にはわりと複雑に本棚が立て込んでいる。中央には低めの背中合わせの棚が一本と、左に背高な背中合わせの棚が一本。右側通路と中央通路は自由に行き来出来るが、左側通路は奥が行き止まりになっている。その奥がガラスケースで仕切られた帳場兼作業場となっており、マスク姿の青年が何やら大掛かりな作業をしている。右壁は暮らし関連の大判本から始まり、絵本・児童文学・エッセイ・本&古本・セレクト日本文学・幻想文学・海外文学・音楽と、奥で回り込んで帳場前まで続いて行く。通路棚の右側にはサブカルと漫画が収まり、裏側には映画と文庫が並ぶ。入口側の棚脇には、小さな雑貨類とともに、横浜本と講談社学術文庫が並ぶ。向かいの背高通路棚には美術が単行本から大判までドッと揃っている。入口左横には古めの雑貨類が陳列され、その横には『変な人文』と名付けられた独特な視点のコーナーが設けられている。そのまま奥の行き止まり通路に入り込むと、民俗学・宗教・哲学・心理・歴史・性科学・自然科学・生物が待ち構えている。なかなか正統派な古本屋さんである。未整理本が棚の所々に詰められていたり、少し雑然としたところがあるのだが、そういうところも懐かしさのスパイスとなり、街のうらぶれた雰囲気と相まり、この空間で古本に身を浸す喜びがたっぷりと味わえる。値段は総じて安めだが、しっかり値もちゃんとアリ。講談社「インデアン・ピート/田中小実昌」を購入する。この後は伊勢佐木町の方に出て、連載の取材をこなしつつ「馬燈書房」(2016/04/23参照)で徳間書店「あなたもSF作家になれるわえけではない/豊田有恒」を110円で購入する。さらに日ノ出町まで出て「9Bricks」(2017/12/21参照)を覘くが、店主不在の外出から戻るまでの休店中であった。残念。ところで京浜急行『日ノ出町駅』上りホームには、古くから面白い柱がある。赤いモザイクタイルで、“路地裏の超特急”京急が走る三浦半島を描かれているのだ(日ノ出町のある場所が黒いタイルでプロットされている)。いつ見ても素敵だよ、キュンキュン来るよ、この柱は。
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2020年01月23日

1/23さらば、宍戸錠!

本日はどんよりした曇天がさらに明度を落とした夕方に下石神井に流れ着いたので、トボトボ歩いて「井草ワニ園」(2019/01/05参照)へ。とても馨しいグラノーラの薫りが漂う店内に腰を据え、じっくり棚に視線を注ぐ。現代思潮社「ぬうべる・とらじっく 悲惨物語/マルキ・ド・サド著 澁澤龍彦訳」而立書房「心中櫻ヶ塚/草間彌生」を計900円で購入すると、レジカウンターの向こうの店主が「あんまり変わってなくてすみません」と恐縮の挨拶。いや、全然そんなことないです!今日も存分に楽しませていただきましたよ!

そして先日俳優の宍戸錠が逝去。宍戸錠と言えば、私にとっては子供の頃は『ゲバゲバ90分』や『ハレンチ学園』マカロニ役の人であり、大人になったら、日活映画『渡り鳥』シリーズのエースのジョーや、斉藤武市監督の様々なガンマンや殺し屋の人でありました。だが何と言っても、やはり鈴木清順監督『殺しの烙印』主演の、殺し屋ランキングNo.3の花田五郎訳に尽きるのであります。脚本家集団“具流八郎”のひとり、脚本家の大和屋竺が濃密に関わることにより(主題歌も歌うし、スタイリッシュな殺し屋として出演もしており、猿島でアルコールに溺れて殺し屋ランキングから弾き出された春日義平(南廣(映画『点と線』主演!)と死闘を演じる)、奇妙にメルヘンチックになってしまった殺し屋のハードな世界を、宍戸は見事に泳ぎ渡っているのです。もう、何度観ても震えるほどエクセレント!本人は余りにもたくさん映画に出演しているので、この映画についての想い出はほとんど失念しているのですが、この映画が、私の中では宍戸錠主演のNo.1なのであります。ちなみにこの『殺しの烙印』には、続編とも言える大和屋竺監督の成人映画『愛欲の罠』が存在する。主演の荒戸源次郎が少しポッチャリ気味ですが、こちらもハードな殺し屋ランキングの世界を描いているのであります。
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これは『殺しの烙印』のレーザーディクスジャケットと、『愛欲の罠』のDVDである。
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2020年01月22日

1/22東京・吉祥寺 古書 防破堤

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駅北口に出たら、中央総武線を西に伝うようにして移動し、パルコ前の交差点。そこを西に渡り、『井の頭通り』と平行ではなく、離れて行くように微妙に角度のついた繁華な『中道通り』のお洒落な商店街に入り込んで行く。そろそろと西北に250mほど進み、『車両通り抜け不可』の黄色い看板が電柱に架かる、六本目の南への脇道に入り込む。道の入口には、新しい古本屋さんの黒い立看板が出されている。道の先は一見行き止まりに見えるが、実は人がひとり通れるほどの細道が続いているのだ。左側には低層の雑居ビルがあり、一階は表が不動産屋で、側面が自転車屋。奥のセメント外階段の下にはまたもや黒い立看板が続き、『階段の上!!』と書かれている。指示通りにタントン上がり、ビル内に入り込むと、白い廊下の向こうに、ドアを開け放した、本日開店の古本屋さんがお目見えしていた。中はこじんまりとしながら整然としたた空間で、床にはカーペットが敷かれている。壁際と窓際には主に高い棚が置かれ、中央には顎くらいまでの高さの通路棚が背中合わせに二本と飾りテーブルが一台並び、漢字の“目”の字の通路を形作っている。右手に下に棚を備えた帳場があり、まろやかな寺脇康文と言った店主が「いらっしゃいませ」と物腰柔らかにお客を迎え入れる。手前通路の壁際は、古典文学と日本文学からスタート。純文学を基礎としながらも、マイナー・ポエット文学やSF文学もタイミング良く組み込んでいるので、棚に独特なリズムが生まれているのが楽しい。そこからさらに詩と海外文学につながって行く。左奥の壁には、思想・哲学・社会・民俗学・アート・サブカル・写真・絵本・図録などが、これも丁寧な流れで収まっている。通路棚には、手前から岩波文庫(緑・赤・青)・岩波現代文庫・講談社学術文庫・講談社文芸文庫・講談社文庫・ちくま文庫・ちくま学芸文庫・新潮文庫・さらなる出版社別文庫・新書と並び、最奥にはセレクトコミックに加え、ラノベやノベルスが一部並んでいるのだが。コミックは吾妻ひでお推しで、ラノベは『涼宮ハルヒ』シリーズと『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』のみで、ノベルスは北山猛邦・辻村深月・殊能将之・麻耶雄高のみとなっている…何故だ…好きなのか…。窓際にはCDとともに、演劇・音楽・映画が教養深くマニアックに並んでいる。帳場下の棚に近付くと「そこは百円均一になってます」と店主がすかさず教えてくれた。硬めで芯の通ったお店であるが、硬い中に独特なしなやかさを持ち合わせているので、決して堅苦しくはない。値段は普通で、ハードカバーの良書はしっかり値。岩波現代文庫「戦後日本のジャズ文化/マイク・モラスキー」を購入すると、「これからご贔屓に。よろしくお願いいたします」と丁寧に挨拶される。開店おめでとうございます!

その後はプラプラと吉祥寺の街を流し、「一日」(2017/08/11参照)で大和書房「子供にしてあげたお話してあげなかったお話/岸田今日子」を330円で購入。さらに「よみた屋」(2014/08/29参照)では、早川書房「エラリイ・クイーンズ・ミステリ・マガジン 創刊号」(北園克衛は創刊号からカットを描いていたのか)國際建築協會「國際建築 第七巻第7號 獨逸建築博覧會號」を計220円で購入する。「國際建築」はミース・ヴァン・デア・ローエ設計の住宅の写真やグラビアが何ページが切り抜かれてしまっているが、グロピウスの展示出品パネルや、会場の一巡記などが載っており、1931年当時の建築界の尖端を楽しめる一冊である。
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2020年01月21日

1/21キャラメルと古本。

早起きして、午前中に仕事をつるっと片付けて、午後に外出。吹き荒ぶ風に頬を冷たくしながら西荻窪へ。「盛林堂書房」(2012/01/06参照)内「フォニャルフ」棚を少々補充入替するとともに、光書房「漁色の海図/清水正二郎」(カバーナシ)岩谷書店「探偵小説年鑑1954/探偵作家クラブ編」(カバーナシ)晶文社「ぼくは本屋のおやじさん/早川義夫」を計300円で購入する。店主・小野氏と色々無駄話するとともに、大河内常平の「黒い奇蹟」など貴重な本を見せていただく。そこからキャラメルを舐め舐め荻窪に移動して「竹陽書房」(2008/08/23参照)へ。店内に大量の古本を買っているおじいさんがいて、持参のバッグやコンビニ袋に古本を詰め込んでいる…だが、とても一人では持ちきれない量…見兼ねた店主夫婦が「その本はビニールじゃない方がいいです」「それは背負う方に入れましょう」「大判の本があるからこれを下に」「無理しないで二回に分けたらどうですか?」などと細かくアドバイスしている。そんな左側通路奥の小騒動を邪魔せぬようにして、白水社「現代フランス幻想小説/M・シュネデール編」を500円で購入する。先日「現代イギリス幻想小説」を買った時(2020/01/06参照)にはなかったはず。もしかしたらジワジワと、さらに「現代ドイツ幻想小説」「現代ロシア幻想小説」「現代東欧幻想小説」が、順繰りに出て来るのかもしれない…気長に観察して行こう。古本的にちょっと物足りないので、さらに高円寺に移動。駅前には独りでフライングVをかき鳴らし、超絶技巧ギターテクを披露するハードロック・ストリートミュージシャンが。初めて見るパフォーマンスだ。だが足を停めることなく、またもやキャラメルを舐め、そう言えば大正時代に散歩している間にキャラメルを一箱舐めつくしてしまう小説家がいたっけ…誰だっけ?などと漫然と考えながら、ヒドくなって来た北風に縮こまり、「DORAMA高円寺庚申通り店」へ。集英社「ミステリは万華鏡/北村薫」東京大学出版会「クジラとヒトの民族雑」をサービス価格の計176円で購入する。家に戻ってからは、さらに大阪に送る古本を作り始める。思い返せば「梅田蔦屋書店」で古本を販売し始めてから、もう五年余…恐らく千冊以上の古本を大阪に送り出しているはずだが、家の本は微増減を繰り返しているだけに見えるのは、何故だろうか…。いや、答えはわかっています…。
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中身が半分ほど残ったキャラメルの箱と、本日の緩やかな収穫である。
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2020年01月20日

1/20裸本だが作次郎!

昨日の「みちくさ市」は寒さのためかゆるやかな感じで、結果どうにか三十二冊を売り上げる。絶好調時の半分くらいか。お寄りいただいたみなさま、話しかけて下さったみなさま、差し入れを下さったみなさま、古本を買って下さったみなさま(映画『DUNE砂の惑星』出演時のほぼ全裸のスティングが表紙の古い「STARLOG」を買ってくれた若い娘さん、あなたは素晴らしい!)、そして寒い中色々奔走するわめぞのみなさま、本当にありがとうございました。これからも一層精進して参りますので、この哀れな俄古本売りを、引き続きよろしくお願いいたします!途中、もはや「みちくさ市」出店の常連になりつつある杉江松恋氏にも立ち寄っていただいたので、杉江氏を狙い撃つために入手していた講談関連の古本を、「これ、お持ちじゃなかったらお譲りしますよ」と手渡す。すると手にした氏は「これは…持ってないですねぇ。いや、これは…」と、ちょっと目の色がぐるんと変わる。「見たことないです。いいですね。ちゃんとした値で買わさせて下さい」「いや、もう、杉江さんの言い値でいいですよ。何処かのお店で見かけて、すげぇ安く買えてラッキー!みたいな値段で大丈夫です」などとあやふやなやり取りをし、無事に交渉成立する。いや、狙い通りに、しかるべき古本が、必要としている方の手に無事に収まる瞬間は、何度見ても嬉しいものである。また何か何処かで見つけたら、買っておくことにしよう。そして今回の出店場所はいつもと異なり、本部の真ん前で、隣りは「甘夏書店」さん(2014/11/02参照)であった。絵本を多く並べ、ご婦人や子供連れに大人気。少し人の途絶えた時に、「甘夏さん、新しい絵本って、ちゃんと追いかけてるんですか?今の時代でも、名作って生まれてるんでしょうか?」と素朴に質問する。「いや、とても全部は追いかけられないですよ。だから、お客さんに色々教えられることが多いんです。名作も、その時代時代に、ちゃんと生まれているみたいです。若いお母さんの子供のときの名作もあるし、そのお母さんが自分の子供の新世代の絵本に接して、新たに生まれる名作とか…」…そうか、それは素晴らしい未知の領域だ。絵本の世界も、広大で奥深く、子供のために常に進化を続けているのだな。帰りに阿佐ヶ谷で「千章堂書店」(2009/12/29参照)の百均単行本ワゴンに目を向けると、冬樹社「そして天使は歌う」「人生は楽しき集い」ともに久保田二郎が転がっていたので、即座に二百円で購入する。

そして本日は経堂に流れ着いたので、まずは「大河堂書店」(2009/03/26参照)へ。偕成社「海の義賊/原作ベルネード 柴田錬三郎」(カバーナシ貸本仕様)トムズボックス「動物園/真鍋博」を計635円で購入する。さらにその後は下北沢に移動し、愛しの「ほん吉」(2008/06/01参照)に突入。改造社「動物と暮して四十年/黒川義太郎」(裸本)新潮社「世の中へ/加能作次郎」(函ナシ)を計1210円で購入する。少し傷んで函ナシとは言え、大正八年の加能作次郎がやっぱり嬉しい。じっくりゆっくり読み耽り、明治の京都の街をウロウロと、泣きっ放しの迷兒のように彷徨うことにしよう。
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2020年01月18日

1/18年の始めの「みちくさ市」!

色々あって、ようやくたった今、明日の記念すべき第50回「みちくさ市」の精鋭古本の準備を終える。選びました、身を切りました!写真以外にも隠し球あり!なので、実際の並びは現地でお確かめ下されば幸いです。ブルブル震えながらお待ちしていますので、話しかけてください!古本見て下さい!古本買って下さい!それでは明日、一月の雑司が谷でお会いいたしましょう!
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■「第50回 鬼子母神通り みちくさ市」
■1月19日(日)11:00〜16:00 雨天中止(当日午前八時に天候による開催の有無を決定)
■東京都豊島区雑司が谷二丁目・鬼子母神通り周辺
https://kmstreet.exblog.jp/
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2020年01月17日

1/17古本市〜護身術〜梶龍雄〜月光的ダダ!

朝からキビキビお仕事して、満員電車で午前十時過ぎの調布駅に駆け付ける。本日から31日まで、駅前のパルコ五階催事場で「第5回 調布の古本市」(2016/02/24参照)が開かれているのである。駅側の入口から入り、左のエレベーターホールに向かうと、三基とも上に向かったばかり。仕方ないのでエスカレーターでカクカク五階まで。中規模の催事場には古本を立体的に展示したワゴンが並び、すでに古本をもとめて集まった古本修羅たちを魅了している。そそくさと会場に近付き、すぐに私も魅了される…「にわとり文庫」(2009/07/25参照)の三千均赤本探偵漫画が魅力的だが…おぉ、「うさぎ書林」(2009/07/07参照)の大量安売絵本コーナーが、六十〜七十年代の本も交えているので、大変に魅力的だ…と、たちまち四冊を選び取ってしまう。「トマソン社」(2016/11/27参照)の変な新書も魅力的だ…と一冊を抜き取り、奥の帳場へ。そこですっかりインフルエンザから復活した「にわとり」さんと挨拶を交わす。「もう大丈夫ですか?」「いや、もうほんっとに大変だったんですよ…」。いや、そうでしょうそうでしょう。文化出版局「はろるど まほうの くにへ/クロケット・ジョンソン作 岸田衿子訳」日本パブリッシング「ゆき ゆき ゆき/作・画マッキー・イーストマン 文・岸田衿子」ポプラ社 ちびくろ絵本4「ちびくろ・かーしゃ/さくヘレン・バンナーマン ぶん・すずきてつろう え・むらかみつとむ」(カバーナシ)至光社「あおくんときいろちゃん/レオ・レオーニ」河出書房 河出新書写真篇19「護身術」を計2090円で購入する。絵本は、岸田衿子訳にレオ・レオーニ、そして『ちびくろ絵本』と、本当に豊作であった。そして「護身術」が面白い。多彩な分解写真で『道ですべったとき』『尾行されたとき』『強盗に入られたら』『暴漢におそわれたら』『凶器をつきつけられたとき』『自転車を避けるとき』などが紹介されているのだが、リアルにやり過ぎて後半が恐ろしいことになっている。この『ヒモ状のもので後から締められた場合』なんて、もう…。
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ちょちょちょちょ、ちょっと!と叫びたくなるページである。

帰りに阿佐ヶ谷「銀星舎」(2008/10/19参照)の前を通りかかると、旦那さん店主が開店準備中だったのでご挨拶。旦那さん、前日急逝された坪内祐三氏の愛読者だったようで、大変に残念がっている。家に帰ってからは、日曜「みちくさ市」の準備をジワリと進める。夕方に再び外出し、まずは通り道の「古書コンコ堂」(2011/06/20参照)に立ち寄り、双葉社「かわいい目撃者/佐野洋」講談社現代新書「コピーライターの発想/土屋耕一」を計220円で購入しつつ、店主・天野氏に新年の挨拶をする。続いて通りをタッタカ進んで長めにナナメに渡り「ネオ書房」(2019/08/11参照)へ。今回も付録本狙いで所定の位置にたどり着くと、やはり新たな二冊が入荷している。小学館「きみに挑戦……!推理探偵上級クイズ」(六年 昭和50年4月号)「推理たんていクイズ」(五年 昭和49年4月号)おぉ、一冊は構成が梶龍雄じゃないか!と喜び計600円で購入し、切通氏より新しく出来たポイントカードを受け取る。その後はさらに西荻窪に移動し、「盛林堂書房」(2012/01/06参照)へ。店頭でバッタリ岡崎武志氏と出会い、新年の挨拶を交わす。話題はやはり坪内祐三氏のことと、パソコンを新しくしたことと、自宅古本お片づけのお話。師よ、今年も色々古本屋を楽しみ、何かやりましょう!店内では打ち合わせを一つする。そして届いたばかりの出来立てホヤホヤの、カバーデザインを担当した東都我刊我書房新刊「月光的ダダ 石野重道拾遺集」を受け取る。大正モダニズムの幽的詩人作家・石野重道の、二十一世紀四冊目の本である!今回は前衛文藝雑誌「薔薇魔術学説」や「G・G・P・G」(ゲエ・ギムギガム・プルルル・ギムゲム)から見つけ出して来た、奇怪で歪で機械的な光を放つ詩や散文を収録。月光を浴びるように読んでやる!と夜空を見上げ、厚い雲に阻まれ、全く窺えない月を思う。明日あたりから「盛林堂」店頭&通販や「まんだらけ海馬」(2015/02/06参照)で購入出来るはずである。「彩色ある夢」「不思議な宝石」「ネクタイピン物語」と果敢に蒐集している方は、さらに果敢に目指せコンプリート!
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2020年01月16日

1/16デカイ古本を買う。

昨日は雨上がりの吉祥寺に流れ着いたので、いつものように古本屋さんを巡っていると、「バサラブックス」(2015/03/18参照)の店頭三百均木箱に、一瞬目を疑う分厚い二冊が冗談のように並んでいるのを発見する。河出書房新社「都筑道夫ドラマ・ランド[完全版]上・下」である。これが一冊三百円…つまり二冊で六百円…帯もちゃんとついている…何かの間違いではないだろうか…でもカバーにはしっかりと三百円の値札が…と俄に信じられない気分に陥りながらも、フィッシュマンズが流れる店内で、値札通りの計600円で購入する。編者の日下三蔵さん、古本で買ってしまい、すみません!でも、この本がこの値段だったら、迷うわず買うっしょ!そして本日は明大前に流れ着いたので、フラフラ歩いて「七月堂古書部」(2018/01/13参照)へ。與田準一の古書がまとまって並んでいる…詩集の古書も素敵な景色だな…などと落ち着いて古本を楽しみつつ、白水社「黒き舞楽/泡坂妻夫」を百円で購入すると、奥からしづしづと七月堂さんが現れたので、挨拶を交わす。「いつも変な本ばかり買ってすみません」と謝りつつ、一葉のリーフレットを受け取る。『丸善 京都本店』で開かれている、出版社としての七月堂さんのフェア「はじめての詩集。ふたたびの一冊。」。1973年の創立から作り続けている本を、詩集以外のジャンルも交え、展示販売しているそうだ。このために七月堂さんは、しばらく東京と京都を行き来しているとのことである。…冬の京都か、いいなぁ…。その後は東松原までテクテク歩いて、駅近くの「瀧堂」(2014/05/01参照)へ。店頭棚前に蟠っていると、文庫棚に鮎川哲也がたくさん出ているのに気付き、まずは光文社文庫「硝子の家/鮎川哲也編」を手にする。次に気になったのは珍しく大判本で、前衛社という聞き慣れない出版社が出している「山本美智代・印刷画集/銀鍍」という、わりと豪華な画集である。函から取り出しページを開くと、デカルコマニーやコラージュのような抽象的で色鮮やかな絵に対応して、様々な著名人33人の文章が収められている。高橋睦郎・坂崎乙郎・吉行理絵・塚本邦雄・須永朝彦・白石かずこ・富岡多恵子・田中小実昌・萩原洋子・笠井叡・種村季弘・稲垣足穂…好ましいラインナップだ。値段を見ると五百円なので、ひとまず買っておくことにする。先ほどの文庫と合わせて計610円。それにしてもこの画集、デカイ。
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2020年01月15日

1/15古本屋ツアー・イン・日下三蔵邸【第六章】

昨日はどうにか復調した身体を酷使するため、盛林堂・イレギュラーズとして、ここ二ヶ月ほどで急ピッチで進んでいる日下三蔵氏邸書庫の整理に、ボスの・小野氏とともに急行する。いつものように「盛林堂書房」(2012/01/06参照)前で待ち合わせ、午前七時二十分に東京を出発。渋滞を乗り越え、高速をひた走り、途中でアニメの話に夢中になり過ぎて分岐ルートを間違えたりしながら、どうにか予定通りに神奈川県の某所に到着。駐車場で朝四時まで原稿を書いていた日下三蔵氏と落ち合い、まずはマンション書庫へと向かう。今日の作業は、残っている八本のカラーボックスの設置と、本邸和室の片付け&そこから出た本をマンション書庫に運び込むと言うもの。テキパキ進めれば、とてもスムーズに進む気がする、無理のない作業プランである。早速一時的に本を入れてしまった中央に置かれたカラーボックス群から、本を抜き出し台所方面へ逃す作業が始まる。これは小野氏と日下氏が連携して進める。
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私はと言えば、和室入口横の壁際に、まずは四つのボックスを設置することになったので、その部分を覆う本の移動と余裕のある作業スペースの確保を担う…つまりは本の山の移動である。ただただ本をひたすら同一室内で動かしまくる…まるでこれは古本不変の法則=ここの古本はほとんど減ることがない、ダブりやトリプり、クァドラりが見つからぬ限りは…などと考えながら、一心不乱に上手くスペースを作りつつ、本を後へ右へ…懸命に四十分ほど働き続けたなら、当然の如く壁が見えて来た…後、この壁のような本タワーを四列……よし、開いた。それではカラーボックスを設置してみよう。おぉ、ちょっと奥の翻訳本棚が一部見難くなるが、ぴったりじゃないか。やがてあちらの作業を終えた日下&小野コンビがこちらに移動し、続いて自著を組んだばかりの棚に入れ始めた。
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と言うわけで、本の山の中から日下氏の自著を探し出し、せっせかせっせか渡して行く…ふぅ。ある程度入ったところで、次の行程に取りかかることに。今度は車で本邸に移動し、和室の整理に着手する。前回(2019/12/11参照)それなりに整理や運び出しを行ったので、スペースも充分空き、見通しが明るい。シャッターを開けて窓から入った日下氏が、本をある程度選別し、窓際まで運び出して来る。
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それを受け取り玄関ポーチを伝ってガレージに降り立ち、バックドアを全開にした盛林堂号後部で本を結束する小野氏に、次々と渡して行く。これを何十往復も繰り返すのである…その途中、フト窓際に積み上がる本の山に目を移したら、あぁっ!「宇宙からきたひる」がいつの間にか二冊に増殖してる!
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ダブってる!…ヒ〜ェイ。こんな本がダブるなんて…やはりここは確実に何かが歪んでいる…。そして日下氏がつぶやく。「この辺に古い探偵小説があるはずなんですよ。もうそろそろ近付いている予感がします」。だが、まだ指差されたそこにあるのは、分厚いコミックの山なのである。そんな風に作業を一時間ほど進めて行くと、たちまち盛林堂号のトランクが一杯になって行く。ひとまず運び出すのはこのくらいにしようということになり、全員が気になって仕方ない探偵小説層を、整理を進めながら発掘に取りかかる。こうなると、俄然エンジンのギアを上げるのは小野氏である。古本パワーショベルのように山を突き崩し、古本ブルドーザーのように移動させて別な場所に積み上げて行く。次第に発掘部分は奥へ奥へ…すると「木のサイドボードが出て来ました。何か民芸品がたくさん飾ってあります」と報告。日下氏が「ではその横辺りにあるはずです」。と言うことで横に少し発掘部分を移動させる。すると本当にその横から、黒い古書の積み上がる探偵小説層が、ついに出現したのであった。
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「うわぁ、出た。本当にあった!」と歓喜の声が上がる。「お、俺にも見せて下さい見せて下さい」と慌てて近付くと、そこには素晴らしくカロリーの高い眺めが!しかも想像していたのより多い気がする!永瀬三吾「白眼鬼」が本当にダブってる!「これ、鮎川哲也「ペトロフ事件」の異装版。すごく珍しいんだよ」と小野氏。「國枝史郎の「恐怖街」がある…持ってたんだ。スゲェ〜」と日下氏。城昌幸の「美貌術師」が…あわわわ。などと大興奮する。こんな風にひとまず初期の目的は達したので、次は搬出した本をマンション書庫に運び込んだ後、昼食を摂ることにする。本で重くなった車でブロロロロと移動して、バケツリレー方式でエイコラヤイコラ大量の本を必死に搬入する。すると、あれだけスペースの出来ていたマンション書庫リビング部分も、さすがに以前のように本が溢れ始めて来た。うぅむ、凄まじい状態になりつつある。とここで作業第一部が終了。三人ともすっかりエネルギーを使い切ってしまったので、駅方面に出て美味しい美味しいお寿司で栄養補給する。この昼のお寿司は、もはや日下邸整理訪問の楽しみのひとつとなりつつある。すっかり満腹してマンション書庫に戻ると、玄関の洞窟具合を解消し、スムーズな動線を確保した小野氏が、そこの片付けを提案する。そして承諾した日下氏とともに、棚の入れ替え&奥へ運ぶ物の選別、それにもっと効率的な本と物の積み上げに取り組み始めた。
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それならばこちらは、リビング台所間の本の山を移動させ、後四本のカラーボックス設置ゾーンを作っておこうと、またも大量の本の山の移動に、ひとり取りかかることにする。モクモクモクモク作業し、およそ一時間弱で場所を開け、ボックスを仮設置。
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だが、おかげでリビングの大部分は、整然としてはいるが、大量の本に埋め尽くされることになってしまった…まぁこれは後は、日下氏が棚に本を入れ、さらに有用無用を選別し、次回の作業時に運び出せるように、ジリジリと地道に作業を進めて行くしかないだろう。
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いつしか夕闇が迫り、あっという間に午後五時前。玄関の整理も終わり、以前より格段に出入りがし易くなって来た。これで廊下にも整理の手を伸ばせば、奥へのアクセスがスムーズになり、様々な作業のスピードアップが図れるだろう。というわけで、ここで本日の重労働は終了。ここからはお楽しみのダブり本タイムである。本を棚に入れ、色々見えるようになって来たからこそ、発見し易くなった恐怖のダブり本たち。今回新たに本邸和室から発見された本も持ち寄ると、恐ろしいことに十八種の本が完全にダブっていた(もちろん奥付やアナザーブックについてはしっかり入念にチェック済みなのである)。
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大河内常平「夜に罪あり」が、「白眼鬼」が二冊並んでいる光景は狂った新刊書店のようだ…フレデリック・ダール「絶体絶命」は四冊も…。今回のダブりは高カロリーだなぁ。これはもちろん盛林堂の買取となるのだが、その中から嬉しいハードワークの報酬お土産を分けていただく。裸本や傷んでいる本を主にこちらに回してもらうが、それでも裸本の改造社「就眠儀式/木々高太郎」と新潮社「海・陸・空のなぞ/渡辺啓助」は疲れが吹っ飛ぶほどの嬉しいお土産であった。ありがとう、日下さん!
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後は焼肉で晩餐を摂り、再び栄養補給し、帰りに日下号の助手席に鎮座していたコミック百冊をマンション古書に運び入れ、作業終了。お疲れさまでした。午後八時半には現場を離れることが出来たので、珍しく午後十時前には西荻窪に帰り着く。
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2020年01月12日

1/12諦めずに落穂拾いする。

体調が相変わらず低空飛行なのに、南阿佐ヶ谷に疲弊して流れ着いてしまう。一刻も家に帰って布団の中に飛び込みたいところだが、今日はどうにか古本を買うことにしよう。そう言えば先ほど裏路地で、歌人の枡野浩一氏が営む書店兼事務所「枡野書店」を発見する。今日はお休みだったが、確か古本も扱っているはずなので、今度改めて見に行こう。そんなことを考えながら、足は自然と荻窪方面に向かう。たどり着いたのは、第一段階雨仕様の「ささま書店」(2018/08/20参照)。果たして何か買えるかな…と均一台に秋波を送る。すると二本目で目についたのが、のら書店「へんなかくれんぼ/岸田衿子詩・織茂恭子絵」。おぉ、こんなところで岸田衿子!と、マニアとして小さく喜び、110円で購入する。
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時刻はすでに午後三時二十分である…大遅刻だが、やはり諦めずに行ってみるか…そう決めて電車に乗り込み一駅移動する。南口に出ると、細かな雨がポツポツ落ち始めて来た。…結局一周遅れで開催の「ニワトリブンコ100均大会」にも、盛大に遅刻してしまったのである。もぅ、ボロい押川春浪本など望むべくもないのだが、それでも何か買えるだろうと、楽観的に「にわとり文庫」の前に立つ。店頭に古書を多く収めた木箱棚が、三方に展開している。やはり真面目な文学関連や古典文学や資料系冊子などが多く残っている。うむむむむむむと唸りながら落ち穂拾いに集中する。中央社「カメラマン物語 うつしある記/野尻鷹雄」新潮文庫「フレンチ警部最大の事件」「マギル卿最後の旅」共にクロフツを計300円で購入する。来年こそは遅刻しないよう気をつけよう。
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2020年01月10日

1/10一月のお知らせ二つ。

何だか体調が低調である。神保町にて所用を済ませるが、パトロールはそこそこにしてサッサと引き上げるか。そう決めて足早に馴染みの店先を素早く覗き込んで行く。「アムール」(2011/08/12参照)では岩波文庫「シャーロック・ホームズの歸還/コナン・ドイル作 菊池武一譯」教養文庫「フェアリーのおくりもの 世界妖精民話集/トマス・カイトリー」を計100円で購入する。「田村書店」(2010/12/21参照)にたどり着くと、店頭ワゴンには古い本が山積み。世界童話大系刊行會「世界童話大系 第一巻 希臘・羅馬・伊太利篇」を300円で購入する。そのまま『駿河台下交差点』までたどり着いてしまうが、やはり何か物足りない。するっと裏路地に入って「山吹書房」(2018/09/28参照)を見に行くが、残念なことにまだ開いていない。ちょっと戻って「羊頭書房」(2014/05/02参照)に入る。素敵な本たちで目の保養をしながら、最終的に帳場に張り付く低層棚前に、小さくなってしゃがみ込む。すると新書サイズ本の群れの中の、緑色の背のショボイ付録本が目に留まる。取り出しみると、小学館「ボーイズライフ昭和三十八年6月号」の付録「ボーイズサスペンスライブラリー 黒いパラシュート/E・S・アーロンズ 福島正実訳」であった。値段が1200円とお手頃なのでスパッと購入し、サッサか今年最初の本の街から引き上げる。
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バタ臭い表紙絵の「黒いパラシュート」と昭和十五年第四刷の「シャーロック・ホームズの歸還」。トールサイズの岩波文庫で、タイトルや作家名・出版社名は右書きである。

さて、お知らせを二つ。
1. そろそろ発売になる「本の雑誌 ねんねこ豆まき号」の連載『毎日でも通いたい古本屋さん』では、吉祥寺の「よみた屋」を楽しく取材。ここ最近通い詰めているせいか、店頭で面白い本がよく買えるのです。そして本のお尻の方に載っている執筆者の近況報告『今月書いた人』が、自分でも今月は殊の外お気に入り。2020年は漫画『AKIRA』の舞台だと良く語られるが、実は他にもこの年を舞台にした作品があるのです。永遠のウルトラファンで、すみません…。
2. 冬の「みちくさ市」に今年も勇躍参加いたします。何と今回で50回を迎える記念すべき回!販売古本のベースは時間をかけて作ってあるのですが、これからそこに色々な古本をプラスし、いつものようにおかしなラインナップにするつもり。ぜひお散歩がてら覗きに来て下さい。皆さまにお会い出来るのを、お話し出来るのを、古本を買っていただけるのを、楽しみにしております!
■「第50回 鬼子母神通り みちくさ市」
■1月19日(日)11:00〜16:00 雨天中止(当日午前八時に天候による開催の有無を決定)
■東京都豊島区雑司が谷二丁目・鬼子母神通り周辺
https://kmstreet.exblog.jp/
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2020年01月09日

1/9トーコー出版ガイド

昨日来るはずだった暖かさが遅刻して来たような本日、西荻窪と吉祥寺の間に流れ着く。三日連続で西荻窪と言うのも能がないので、テクテク足を戻すように吉祥寺へ向かう。風の強い『井の頭通り』を伝い、まずは「よみた屋」(2014/08/29参照)へ。日本板硝子株式会社「SPACE MODULAR 54」を110円で購入する。ガラス会社が出していた、建築関連を多く取り上げる贅沢な造りの企業誌である。この号は福岡市の近代建築を特集している。九州大学医学部の校舎も詳しく掲載され、セセッション様式の『眼科学教室』がとにかく華麗である。これで木造とは…美しい…もとより精神病棟の写真ではないのだが、やはり夢野久作「ドグラ・マグラ」を勝手にイメージてしまう…。続いて駅南口を通り過ぎ、雑居ビルの中に吸い込まれて、奥の「古本センター」(2017/03/06参照)へ。帳場前の通路棚下に細かいものが積み重なっているので、ちょっと興味を抱いて吟味してみると、桜井文庫「戦後の貸本文化/梶井純」があったので、1100円で購入する。このなかなかの安値も嬉しいのだが、さらに喜んだのは中に挟まれていた紙物。「トーコー出版ガイド」という名の、文庫サイズ見開きペラ一枚一色刷りの、簡素な三種の出版目録である。二種は水木しげる復刻の目録で、一種は辰巳ヨシヒロと佐藤まさあきの目録である。東考社は、漫画家を引退した桜井昌一が始めた出版社だが、こんなの初めて見たなぁ。
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そして家に帰り、四十冊ほどのセレクト古本を詰め込んだ重いダンボール箱を抱え込み、エッチラオッチラ運んで郵便局から発送する。これで近日中に「梅田蔦屋書店」の古ツア棚に、新入荷本が並び始めることだろう。西の皆さま、今年もこの素敵な新刊書店の中に咲く、奇怪な古本棚を、何とぞよろしくお願いいたします。
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2020年01月08日

1/8今日はお年玉をいただく。

予報とは裏腹に、全く上がらぬ気温に激怒しながら西荻窪の片隅に流れ着く。フラフラと「古書音羽館」(2009/06/04参照)に立ち寄り、古本で暖をとる。三省堂「東京は、秋/荒木経惟」白夜書房「京都スーベニイル手帖 冬春編/沼田元氣」を計800円で購入し、先輩店員さんと新年の挨拶を交わす。すると奥に帳場の本の壁の奥に潜む店主・広瀬氏から何かを渡され、「広瀬からです。お年玉です。買えるのは新刊ですけど」とさらに一枚のカードを手渡される。おぉ!『本のお年玉』という名の図書カード。裏には音羽館のハンコと、直筆で『今年もどうぞよろしくお願いいたします』と書かれている。こちらこそ、よろしくお願いいたします!古本屋さんで、昨日は福袋をいただき、今日はお年玉をいただいてしまった…これからも身を粉にして、古本屋さんで古本を買って行くことにしよう。「東京は、秋」は筑摩書房の横長本が定番であるが、その前に三省堂の『都市のジャーナリズム』シリーズで出ていたとは知らなかった。三省堂版は一九八四年刊で筑摩版は一九九二年刊。サイズは同じ四六判だが、掲載の写真は三省堂版の方が大きくて見易い。ただし写真がノドにかかっているので、その辺りを解消したかったのかもしれない。また、後のカバー見返しの広告を見ると、同シリーズの近刊ラインナップが載っているのだが、藤森照信の「建築探偵学入門」なんてのが予告されている。この本は恐らく出版されず、代わりに一九八八年に「看板建築」が出されている。似た書名の文春文庫「建築探偵術入門」は一九八六年出版なので、企画はこちらで実現したのかもしれない。
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夜、日本映画専門チャンネルで、待ちに待った新東宝の怪奇因縁エログロアクション映画「九十九本目の生娘」を二十五年ぶりくらいに観る。当時は何とも思わなかった、『原作:大河内常平「九十九本目の妖刀」探偵実話所載 講談社版』のテロップを確認し、感動する。山奥に隠れ棲む、舞草一族の非道な作刀の物語は、改めて見ると、一族の一人“おババ”と一族の長が主役の映画であった。おババは実際に敏捷に急斜面の山野を駆け巡り、八面六臂の大活躍。警察に一旦捕まり撮られた手配写真が爆笑。長はセリフの“ひ”が全部“し”になってしまい、江戸っ子丸出し。深山幽谷(本当にスゴい山奥でのロケ)に展開する捜索&アクションがとにかく見物。あぁ面白かった。昔買ったビデオ(「上野古書のまち(2008/12/09参照)の前身、『松竹ビデオハウス』で購入。この2008年の記事にも、ちゃんと「九十九本目の生娘」のビデオについて書いてある。偉いぞ、俺!)が、人に貸したまま返って来なかったので、とにかく観たくてしかたなかったのだ。録画もちゃんとしたし、どうやらこれで憑物が落ちたようだ。
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2020年01月07日

1/7嬉しい古本福袋!

朝から部屋の中をコマネズミのように忙しく動き回り、大阪に送る本の小山を作る。およそ四十冊ほど。先月おかげさまで多く売れたので、その分をしっかりと補充せねばならぬのだ。西のみなさま、今しばらく新入荷の到着をお待ち下さい。午後雨が降り出す前に西荻窪へ…と思ったら、もう雨がポツポツ落ち始めて来てしまった。目的の「盛林堂書房」(2012/01/06参照)に到着すると、お店もすっかり店頭にビニールカーテンを巡らせ、雨仕様である。そのカーテンと店頭台の隙間に入り、先客と譲り合いながら本を眺める。木箱の中から光風社「白い壁の記憶/鈴木俊平」(ちょっとミステリ純文学っぽい短篇集なのである)を引っ張り出して、暖かな店内へ。最近入荷の稀少ミステリ本を棚に補充している店主の小野氏に百円玉を渡す。すると「来ちゃったんだ」とニヤリ。早速色々な話をしながら帳場横の定位置に収まると、小野氏が「いやぁ、本当にオークションに参加出来なかった古ツアさん、見てられなかったよ」と言いながら、奥から三冊の古そうな本を持って来てくれた。これが件の『古本福袋』なのである(2020/01/06参照)。袋に入っているかと思えば、裸なのであった。みなお店のダブり本で、印があったり破けていたりと、ちょっと状態は悪いのだが、惜しみなく慰めの為に福袋にしてくれた心意気に、まずは感謝を捧げる。これからも盛林堂ミステリアス文庫の仕事、がんばります!盛林堂・イレギュラーズの仕事、がんばります!と軽薄に誓いを立てて、ウホウホと本を受け取る。昭和初期の少女雑誌付録や明治時代の冒険小説続編(冒頭に前編の慷概が載っているので安心だ)などとともに、唾を飲み込む一冊に釘付けになる。實業之日本社「怪洞の奇蹟/瀧澤素水」である。印アリ裏表紙に穴アキという代物だが、そんな瑕疵はどうでもいい!瀧澤素水!雑誌「日本少年」の主筆で、近代少年少女小説の雄である!パラパラとページを繰ると、これも紛う事なき明治の少年冒險小説&少女悲劇小説なのである。も、もしやオークションに参加しない方が良かったのでは…と思うほどの怪我の功名と言えよう。だが、その後に小野氏からオークションの話を改めて聞くと、やはりスゴい本が飛び交っており、またもや悔しさで歯噛みしてしまうのであった…いいやい!そのおかげで、俺にはもう、瀧澤素水があるんだい!と帳場脇で己に言い聞かせて、心をどうにか宥めすかす。いや、私は実際、果報者であります。この手にしている素水も、明治四十五年の本。色々なカタチで、色々な本が手元に集まって来るが、それは本が生き続ける長い時間の一瞬なので、読んで大事にして、上手く次世代へ引き継いで行かなければならないのだ。そう思い感謝しながら、最近入荷の稀少本をたくさん見せてもらったりする。これも勉強勉強。ここで目にして手にしていれば、いつかポロッと何処かの店先でそれらの本が視界に入った時に、ビビビとちゃんと引っ掛かってくれるのだ。うっかり紛れ込んでしまっている本を救い出すのもまた、いつかは未来への架け橋となる、大切な仕事となるかもしれない。だから今日も明日もこれからも、古本屋をさすらって、生きて行くことにしよう……まぁつまりは、いつも通りと言うことか。
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これが慰めの瀧澤素水「怪洞の奇蹟」。表紙絵の素晴らしさにうっとり。
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2020年01月06日

1/6今度は正真正銘大遅刻する。

昨日はミステリ研究家の松坂健氏書庫(2019/03/08参照)で開かれた『湘南探偵団出張新年会』に光栄にも招かれる(正確には『湘南探偵倶楽部』であるが、以降の文章は会合名に準じて『探偵団』で進める)。会のスタートは午後一時からで、それぞれがとっておきの古本を持ち寄り、オークションも開かれると言う。オークションもワクワクだが、湘南探偵団の団長にお会い出来るのも楽しみだ!…と意気込んでいたのだが、やれどもやれども仕事が終わらず、結局書庫にたどり着いたのは午後七時前…焦りながら玄関ベルを押すと、ドアを開けてくれたのは「盛林堂書房」(2012/01/06参照)小野氏で、開口一番「オークション終わっちゃったよ。団長ももう帰っちゃったよ」。ぎゃうぁぁあ〜!楽しみにしていたことが、二つともおじゃんに!いや、大遅刻して来た己が悪いのだが、悪いのだが、悪いのだが…あぁ、なんてこった。取りあえずはまだ居残っている、ミステリマニアのお歴々に挨拶をし、持参したビールをグイグイ呷る…はぁ、古書オークション…聞けばスゴいミステリや貸本小説や古本屋目録などがビュンビュン安値で飛び交っていたそうである。チラッと部屋の端を横目で見ると、良さげなそれぞれの落札本が、たくさん積み上がっている!…ぐわぁ、すげぇ、いいなぁ。目の毒過ぎる………だぁ〜〜〜〜っ、一生の不覚!「また何処かの機会でオークションやるから。それにしても盛り上がったよ。楽しかったよ〜」と、松坂氏に大いに慰められつつ嬲られる。まぁこの松坂書庫が観られるだけでも、だいぶ幸せなんだ。と己に言い聞かせ、余り物のサラダをバクバク食べつつ、ビールの次はハイボールを呷り、急速に酔いを深めて行く。そんな不様で浅ましい物欲に囚われた荒れ方を、哀れみの目で見つめていた小野氏が、笑いながら「もぅ、何だか可哀想だから、特別に古本福袋作っておいて上げるよ。今度取りおいで」と、泣き疲れた子供あやすように、しょうがなさそうに、素晴らしい提案をしてくれた。マ、マジっすか!行きます行きます、もう火曜日にすぐ行きます!と即座に現金に機嫌を直し、後はミステリ話や古本話にひたすら打ち興じる。古本好きが持つべき友は、古本屋さんである!

本日は朝から昨日の仕事の続きと、地道に原稿書き。午後になって一段落着いてから、月曜日の定点観測に出かける。昨日オークションに参加出来なかったことが尾を引きまくっているせいか、古本を買う気満々なのである。まずは荻窪「ささま書店」(2018/08/20参照)。日本郵便出版「前島密生誕150周年記念出版 行き路のしるし/橋本輝夫監修」を110円で購入する。次は勇んで「藍書店」(2018/12/29参照)へ赴き、工作舎「蜃気楼文明/ヘルムート・トリブッチ」を330円で購入。さらにこの時間ならもう開いている「竹陽書房」(2008/08/23参照)に飛び込む。NHK出版新書「「絶筆」で人間を読む/中野京子」白水社「現代イギリス幻想小説/由良君美編」を計900円で購入する。生真面目な装幀の「現代イギリス幻想小説」が、恐らくこの日一番の収穫だろう。だがまだ古本を買う気で、電車で一気に高円寺へ移動し、「アニマル洋子」(2014/03/14参照)で鹿島出版会「建築夢幻学 透光不透視の世界/長谷川尭・黒川哲郎」を100円で購入する。そして最後は『庚申通り』の「古書サンカクヤマ」(2015/02/02参照)に流れ着き、早川書房「虚無の孔/M・K・ジョーゼフ」「終りなき戦い/ジョー・ボールドマン」「オグの第二惑星/ベーテル・レンジェル」を計300円で購入する。
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ふぅ、ご近所で古本を、買った買った。
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2020年01月04日

1/4大遅刻かと思ったら!?

時間を動かせぬ所用をどうにかこなし終わったら、すでに午後一時過ぎ…泡を食いながら、なかば意気消沈しながら、西荻窪「にわとり文庫」(2009/07/25参照)の「100円均一大会」(2017/01/03参照)目指してひた走る…あぁ、もう良いものは売れちゃったんだろうなぁ…兵どもが夢の跡なんだろうなぁ…でも、でも、何か少しは残ってるかもしれないなぁ…たくさん補充されているといいなぁ…などと激しく古本的に心乱しながら、『平和通り』を進んで、大遅刻でお店にたどり着く。ありゃ?閉まってるぞ?もう本は売り切ってしまったので、店仕舞いしたのだろうか?…だが、店内には本の詰まった木箱が積み上がっている。そして、ウィンドウに何やら貼紙がしてある…何何、『店主、店員共にインフルエンザ発症のため、4日5日開催予定の100円均一大会は中止とさせていただきます』とあるじゃないか!
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げげぇっ、中止。ということは、俺は遅刻じゃなかったんだ……よ、よかっ…いや、よくないよくない。にわとりさんの速やかな快癒を、心からお祈りしております。大会は日程を改めて開かれるそうなので、今度は遅刻せぬよう、スケジュールを上手く調整しよう。というわけで、遅刻してもどっかり買うつもりだった気持ちのやり場を作らねばならない。足は自然と今日から営業始めの「盛林堂書房」(2012/01/06参照)に向いてしまう。店頭で本を選んでいると、店主・小野氏が盛林堂ミステリアス文庫スタッフのひとり、PICOROCOさんと一緒に姿を現し、店頭に散らばるホームズ&ドイル関連本を掻き集めては、巧妙に押し付けている。すごい売り方だが、それをニコニコ喜んでいるPICOROCOさんもまたクレイジーで素敵だ。お二人に年始の挨拶をし、店内へ。店頭本だけではどうも気持ちが治まらないので、棚に熱い視線を向ける。右側通路奥の壁棚サンリオ文庫ゾーン前にしゃがみ込み、そうだ。日下三蔵氏邸で文庫島を整理中に見かけたあの本があればよいのだが…あぁ、あったあった。サンリオSF文庫「馬的思考/アルフレッド・ジャリ」である。過日、不覚にもこんな文庫が出ているのを知らず、興味を惹かれて作業の手を止め、ちょっとページを開いたら、中はシュルレアリスム的ショートショートに満ちあふれていたので、即座に読みたくて仕方なくなった一冊なのである。文春ビジュアル文庫「スーパーガイド 建築探偵術入門/東京建築探偵団」講談社「ミステリーの書き方/アメリカ探偵作家クラブ」とともに計2200円で購入する。ホッ。ひとまず気持ちが治まった。
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2020年01月03日

1/3「ささま書店」初め!

昨日は実家に帰省。いつものように大いに酔っ払いつつ、天袋などを漁り、何冊かの本を持ち帰る。講談社「機動戦士ガンダム ストーリーブック1〜4」(安彦良和と大河原邦男が交互に表紙絵を担当する構成がイキですな)集英社「メンズノンノ創刊号」ツルモトルームのスティングの表紙が笑いを誘う「スターログ」などなど。売れるかどうかわからぬが、今度の「みちくさ市」で安値で放出することにしよう。
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本日は荻窪にテクテク向かい、定点観測と言うよりは「ささま書店」(2018/08/20参照)初めに挑む。午前十一時半が過ぎたばかりだが、もう店頭にも店内にも人影があり、それぞれに古本を求めている。井上ひさしが目立つな…と感じつつ、国民文庫「子どもと遊び/かこさとし」三笠書房「映画の歴史 映画講座第1巻/双葉十三郎編」(植草甚一の記事が三編あり)を選び出す。続いて店内もウロウロし、珍しく奥の方にまで足を延ばす。青弓社「謎の探検家 菅野力夫」を選び、先述の本と合わせて計1100円で購入する。今年もたくさん通いますので、良い本をよろしくお願いいたします。
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「謎の探検家 菅野力夫」は、大正〜昭和初期に活躍した世界探検家についての一冊である。この探検家、世界各国の珍しい奇景の前で、ビシッとポーズを決めている絵葉書はたくさん残っているのだが、その詳しい経歴は長らく顧みられていなかった。著者の写真家が、古書店で絵葉書を見つけたことから、その謎を探り始め、ついには菅野が晩年を過ごした家に残された資料にたどり着き、その生涯を追いかけて行く…。まさか二〇一〇年にこんな本が出されていたとは。フムフムフムフム、頭山満の書生で、世界無銭旅行家・矢島保次郎の後輩にあたるのか…。
posted by tokusan at 15:38| Comment(2) | 追記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする