というわけでとりわけ嬉しいのはこの二冊なのであります。
2025年07月25日
7/25圭吉展十二日目。
『探偵作家・大阪圭吉展』十二日目に、“盛林堂・イレギュラーズ・エクストラ”となり臨む。だが午前十時に会場入りするや否や、受付の仕事を盛林堂・小野氏に押し付け、地下ホールの『和洋会』一日目に駆け付ける。血眼になってスピーディーに買うべき古本を吟味……二十分ほど滞留し、集英社 少女ブック四月号ふろく「少女絵物語星のひとみ/二反長半 花房英樹・え」奢霸都館「美国横断鉄路/久生十蘭」東方社「由利・三津木探偵小説選 双假面/横溝正史」講談社「アイディア紳士/片山龍二」駿河台書房 現代ユーモア文学全集「南達彦集」(これは、裸本のサイン本をすでに所蔵していたので、函欲しさに購入。これでサイン本が完本に!)広済堂「ギャグほどステキな商売はない/赤塚不二夫」を計四千円で購入し、意気揚々と二階に引き揚げる。すると会場に居合わせたミステリ研究家の嵩平何氏に「わっ、今日は結構買えてるじゃないですか」と冷やかされる。そんな職場離脱をしてしまったので、後はひたすら受付に根を張り、精勤する。小野氏は会館内を忙しく飛び回り始めたが、本日もまたも探偵小説作家のご子孫が何人か降臨されたので、その度に呼び出し、力の限り対応していただく。こちらの勤務中の追加の古本としては、早めの昼休みのついでに極暑の神保町をペロッと舐め、「悠久堂書店」(2013/01/06参照)で河出書房新社「仕事場対談 和田誠と27人のイラストレーター」を500円で購入する。観覧者のいない時に読み進めている「海底諜報局」は、今日は訪れる人多く、270ページまでしか進まなかった……明日はいよいよ最終日なので、今日以上の混雑が予想されるが、何とか隙を突いて読了したいところである。午後六時過ぎに無事退勤。すでに激混みの金曜日の中央線で、街にドラマチックに沈んで行く夏の夕陽を眺めながら、阿佐ヶ谷に帰還、最後に「ネオ書房」(2019/08/11参照)に立ち寄り、講談社 テレビマガジン平成元年5月号ふろく「仮面ライダーBLACK RX大事典」を300円で購入して帰宅する。明日はいよいよ圭吉展の千秋楽!探偵小説ファンのご来場を、受付にて心よりお待ちしております!

というわけでとりわけ嬉しいのはこの二冊なのであります。
というわけでとりわけ嬉しいのはこの二冊なのであります。
2025年07月23日
7/23圭吉展十日目。
午前十時前、御茶ノ水で歩きながら“盛林堂・イレギュラーズ・エクストラ”となり、「東京古書会館」(2010/03/10参照)二階の『探偵作家・大阪圭吉展』の受付を務める。会期は十日目、私の勤務は五日目。さすがに会期終盤&平日&極暑なので訪れる人は少なかったが、ミステリ研究家やビッグな探偵小説家の子孫が観覧に訪れ、眠気を見事に吹き飛ばす。そしてお客さんのいない間に「海底諜報局」を順調に読み進め、218ページまで。いよいよクライマックスという感じで、これなら会期中に読み終えることが出来そうだ。午後三時からは、小野氏が高円寺での会議のために完全離脱してしまったので、本日はイレギュラーズが最後まで単独で勤め上げ、締めも行う。これで残すところの勤務は、金土の二日間となった。土曜日は最終日なので午後五時まで。まだ観逃している方も一度観た方も、あの超絶貴重資料たちがガラスケースの中でお待ちしていますので、ぜひとも最後に眼に焼き付けに来ていただければ幸いです。ちなみに本日手に入れた古本は、昼休みの一瞬に訪れた「玉英堂書店」(2010/10/31参照)店頭箱から、CBSソニー出版「囲碁殺人事件/竹本健治」(五刷)を百円で購入したのみ(昼休みから戻ると、小野氏がめざとく本に目を付け、即座に「帯は?」と聞かれる。残念ながらないですよっ!)。この装幀、CGを駆使した装幀が得意の田島照久氏(角川ホラー文庫や尾崎豊のアートワークが有名)が手掛けている。だが本が出版された1980年は、まだ当然CGワークではなく、アナログなコラージュ。だが異次元的なデザインコンセプトは、一貫して共通している印象である。
2025年07月22日
7/22『深川洲崎十万坪』。
春陽堂書店「人形佐七捕物帳 一巻/横溝正史」を楽しくチビチビ読み進めているのだが、第七話の『二人龜之助』を読み始めて、ビビッと閃く。あらすじは、赤ちゃんの時に大鷲に攫われ行方知れずになっていた、小間物屋の娘の許嫁(親同士が勝手に決めた許嫁である)が、後年突然現れるのだが、それが二人同時に同じ条件&同じ証拠を持ち現れ、大いなる混乱を巻き起こすというもの。その物語の発端となる赤ちゃんが鷲に攫われる場所が、『須崎の六萬坪』……『須崎』はつまり『洲崎』である。『六萬坪』は新田開発のための埋め立て地『十万坪』のことではないだろうか。となると、即座に連想されるのは、歌川広重の『深川洲崎十万坪』である。これは広重独特の極端なデザインで、上部に十万坪を鳥瞰する鷲が大きく配置され、江戸時代当時は絶対にありえない、遥か空の上から雪化粧の大地を見下ろした浮世絵である。つまり横溝正史は、この浮世絵を起点に、この短篇を作り始めたと想像出来るのだ。非常に短絡的な連想だけど、こういうことに気付くのは、読書体験としてスコブル楽しいものである。

これが『深川洲崎十万坪』(昔買った使用権利付きのCD-Rに運良く入っててラッキー)。
そんな小さな喜びを味わいながら、色々細々したことをこなしまくる。朝からデザインを幾つか仕上げた後、某フェア用の古本を箱詰めする。ゲラをひとつ返してから、重い古本箱を担ぎ出し、郵便局で某所に発送する。そしてそのままテクテク高円寺へ。『座・高円寺』の『本の楽市』で講談社「日曜日は歌謡日/和田誠」を500円で購入した後、帰り道の「古書サンカクヤマ」(2015/02/02参照)にて、イカロス出版「速水螺旋人の馬車馬大作戦/速水螺旋人」を600円で購入し、酷い炎天にうだり、黒過ぎる影をアスファルトに投影しながら、ヒタヒタ帰宅する。
これが『深川洲崎十万坪』(昔買った使用権利付きのCD-Rに運良く入っててラッキー)。
そんな小さな喜びを味わいながら、色々細々したことをこなしまくる。朝からデザインを幾つか仕上げた後、某フェア用の古本を箱詰めする。ゲラをひとつ返してから、重い古本箱を担ぎ出し、郵便局で某所に発送する。そしてそのままテクテク高円寺へ。『座・高円寺』の『本の楽市』で講談社「日曜日は歌謡日/和田誠」を500円で購入した後、帰り道の「古書サンカクヤマ」(2015/02/02参照)にて、イカロス出版「速水螺旋人の馬車馬大作戦/速水螺旋人」を600円で購入し、酷い炎天にうだり、黒過ぎる影をアスファルトに投影しながら、ヒタヒタ帰宅する。
2025年07月21日
7/21「竹中書店」で嬉しい署名本を。
午後三時前に南烏山に流れ着いたので、バスに乗って荻窪に出ようとしたところ、急遽吉祥寺に用事が出来てしまったので、同じビル一階のバス乗り場から吉祥寺行きのバスに乗る。三十分弱で祝日の賑わいの吉祥寺着。用事をこなした後、吉祥寺は昨日来たばかりなので、少し撫でるように古本屋さんを覗く。「古本センター」(2017/03/06参照)で、不忍画廊「長谷川利行 幻の名作と、素描力!」(2008年。限定500部)を80円で購入し、所期の目的である荻窪に移動する。すると「竹中書店」(2009/01/23参照)店頭200均台で、東野圭吾のサイン本、毎日新聞社「手紙/東野圭吾」を掴み店内に進むと、左通路壁棚の文学ゾーンに、上林曉の戦後仙花紙本が二冊並んでいるのが目に留まる。非凡閣「嬬恋ひ/上林曉」をまず手にすると、これが何と毛筆献呈署名入りなのであった!署名本は署名本を呼ぶのか!? 値段を見ると5000円なので、これは絶対に買っておいた方が良い!と即座に確信し、東野圭吾署名本とともに計5200円で購入する。

「嬬恋ひ」は表題作以外にも八編を収録した短篇集である。
ウフウフウフ、楽しいな、愉快だな、幸せだな、と足取り軽く「古書ワルツ荻窪店」(2020/07/30参照)にも立ち寄り、リブロポート「血と薔薇のフォークロア/栗本慎一郎」新潮社「エクソシスト/ウィリアム・ピーター・ブラッティ」(1973.4.25 初版)を計220円で購入して、ウキウキ歩いて阿佐ヶ谷に帰る。
「嬬恋ひ」は表題作以外にも八編を収録した短篇集である。
ウフウフウフ、楽しいな、愉快だな、幸せだな、と足取り軽く「古書ワルツ荻窪店」(2020/07/30参照)にも立ち寄り、リブロポート「血と薔薇のフォークロア/栗本慎一郎」新潮社「エクソシスト/ウィリアム・ピーター・ブラッティ」(1973.4.25 初版)を計220円で購入して、ウキウキ歩いて阿佐ヶ谷に帰る。
2025年07月20日
7/20期待通りに「バサラブックス」で。
午後、十冊弱の古本をバッグに詰め込み、近くの中学校で選挙に投票する。そして炎天下の住宅街を抜けて阿佐ヶ谷駅にたどり着き、西荻窪へ。「盛林堂書房」(2012/01/06参照)の『フォニャルフ』棚に古本を補充し、帳場の小野氏と今週のイレギュラーズについてと、八月のデカいヤマについて、少し打ち合わせる。お店を出たら線路北側の「古書音羽館」(2009/06/04参照)に回り込み、小学館「万有ガイドシリーズ23 銃 ハンドガン・サブマシンガン/岩堂憲人」集英社「超時間対談/和田誠・絵」春陽文庫「船富家の惨劇/蒼井雄」を計900円で購入しつつ、本の山の向こうから笑顔を覗かせた店主・広瀬氏と、大阪圭吉展・古書山たかし氏・新刊などについて、ちょろっとお話しする。その後は吉祥寺に赴き、まずは「古本センター」(2017/03/06参照)で、ひばり書房ひばりのクイズシリーズ「クイズQくいず/山梨賢一」ハヤカワポケットブック「矢の家/A・E・メースン」を計300円で購入する。そのまま「バサラブックス」(2015/03/28参照)に駒を進めると、店最奥のミステリ関連棚に、岩谷書店「惡魔が来りて笛を吹く/横溝正史」が挿さっているを発見。家には函の朱色がほぼ剥げ落ちた「惡魔が来りて〜」があるが(2024/10/02参照)、これはキレイに朱色が残っている。値段も格安の三千円なので、家の本と交代していただこうと購入を決める。「バサラブックス」では、先日古本神・森英俊氏から「バサラで城昌幸の仙花紙の探偵小説が出たらしいですよ」と聞かされていたので、もしかしたらまだ何かあるのでは!と大いに期待していたのである。

そして最後に「一日」(2017/08/11参照)にて、めるくまーる「パタゴニア/ブルース・チャトウィン」を330円で購入し、帰宅する。
そして最後に「一日」(2017/08/11参照)にて、めるくまーる「パタゴニア/ブルース・チャトウィン」を330円で購入し、帰宅する。
2025年07月19日
7/19よく考えたら七十年前の本である。
午前九時半に家を出て、カラッと晴れた青空の下、テクテクテクテク高円寺へ。「西部古書会館」(2008/07/27参照)の『杉並書友会』一日目を覗く。会場に到着すると、ちょうど古本修羅たちが入口からドドドと雪崩れ込む瞬間であった。すぐに最後尾からその流れに乗って館内へ。入口付近にはたくさんの人が溜まってしまっているので、ここは後で見ることにしてスルスル中に進み、まずは中央通路へ。するとすぐに、近代社「スターのいる町/内外タイムス社文化部編」という新書サイズの本を見つける。昭和30年刊の、市井の巷に暮らすスターたちを、その街とともにつぶさに紹介する、今ならありえないガイドブックである。映画監督・五所平之助は『住まいを中心にした芸能人のゴシップ集』と評している。そんなものをいの一番に掴み、他に日本テレビ「太陽にほえろ/魔久平 新樹瞳志」PARCO出版「乱歩と東京/松山巖」筑摩書房 現代漫画5「水木しげる集」青土社「シネアスト1[特集]ヒッチコック」新潮社「のら犬のボケ・シッポのはえた天使たち/鴨居羊子」国書刊行会「勇士カリガッチ博士/三橋一夫」と合わせ、計1700円で購入する。そして午後は『SFファン交流会』にZoomで参加。日下三蔵氏・本の雑誌社編集さんとともに、日下邸書庫のお片づけについて、二時間+一時間(二次会)たっぷり楽しくお話しさせていただく。交流会が終わったのは、午後五時であった……みなさんおつかれさまでした。そしてそんなことをしている間に、ポストに嬉しいヤフオク落札品が届いていた。集英社 昭和31年「おもしろブック9月号ふろく 長編読切・探偵小説 ゆうれい球団/武田武彦」である。表紙に傷みがあるが、ライバルなしの500円にて落札す。山田風太郎の本誌連載のユーモア探偵小説『青雲寮の秘密』も収録。

よく考えたら、ともにほぼ今から七十年前の本なのである。現代に残ってくれていて、ありがとう!
よく考えたら、ともにほぼ今から七十年前の本なのである。現代に残ってくれていて、ありがとう!
2025年07月18日
7/18大阪圭吉の横濱描写。
昨日は午後五時にもはや埼玉県が間近の大泉学園町に流れ着いたので、学園通りを下って駅まで出て、西武池袋線に乗って中村橋へ。家へと帰る関東バスに乗る前に「古書クマゴロウ」(2018/03/21参照)に立ち寄り、現代書館「ブギの女王・笠置シヅ子 心ズキズキワクワクああしんど/砂古口早苗」阪急コミュニケーションズ「森茉莉 贅沢貧乏暮らし/神野薫」を計400円で購入する。ひとつヤフオクの代金をコンビニで払って帰宅する。そして本日は午前十時前に「東京古書会館(2010/03/10参照)」に出張り、盛林堂・イレギュラーズ・エクストラとなり、『探偵作家・大阪圭吉展』七日目の受付を担当する。だがその前に地下ホールの『趣味の古書展』一日目に突撃。素早く全通路をウロウロして、博文館 大正七年「ポケット 八月號」CBSソニー出版「ブルース・スプリングスティーン ストーリー 明日なき暴走/デイヴ・マーシュ」を計1200円で購入して、早々に二階に引き上げる。「ポケット」がこの値段で買えたのは嬉しい。江見水蔭の海賊退治話『黄金弊』、松崎天民の社會探訪『死損なった女』、犯人捜索大懸賞金付探偵小説『蛇捕の女』など。

後はその『趣味展』のおかげか、午前中はたくさんの人が訪れ、午後四時辺りに一瞬人が途絶えたが、後は最後まで観覧者がジワジワ訪れてくれました!本当にありがとうございます。おかげで読みさしの第三版「海底諜報局」はちょっとだけ進んで、142ページまで。読み続ける中で、大阪圭吉の関内〜桜木町〜横濱の街の描写が、かなり正確なのにいたく感心する。これは地図を見ただけではなく、しっかりと現地取材していなければ書けな印象。「海底諜報局」は上京前の作品であるが、盛林堂・小野氏に聞いたところによると、圭吉は探偵小説関係の寄り合いで、頻繁に上京していたとのこと。なるほど、その時に取材をしている可能性は大いにある訳だ。これで展示出勤日は残すところ三日……どうにかして読み終えたいところである。来週末は会期終了時なので多くの来場者が予想されるが、その前の出勤日である平日水曜日に、なんとかなりそうな気配である。
後はその『趣味展』のおかげか、午前中はたくさんの人が訪れ、午後四時辺りに一瞬人が途絶えたが、後は最後まで観覧者がジワジワ訪れてくれました!本当にありがとうございます。おかげで読みさしの第三版「海底諜報局」はちょっとだけ進んで、142ページまで。読み続ける中で、大阪圭吉の関内〜桜木町〜横濱の街の描写が、かなり正確なのにいたく感心する。これは地図を見ただけではなく、しっかりと現地取材していなければ書けな印象。「海底諜報局」は上京前の作品であるが、盛林堂・小野氏に聞いたところによると、圭吉は探偵小説関係の寄り合いで、頻繁に上京していたとのこと。なるほど、その時に取材をしている可能性は大いにある訳だ。これで展示出勤日は残すところ三日……どうにかして読み終えたいところである。来週末は会期終了時なので多くの来場者が予想されるが、その前の出勤日である平日水曜日に、なんとかなりそうな気配である。
2025年07月16日
7/16自分の読む本ばかりを買ってしまう。
昨日は家に閉じこもり、デザイン仕事と原稿書きに精を出す。なるべく早く終わらせて、古本を買いに行こうと思っていたが、風雨の強さに表に出る気持ちを断ち切られ、結局一日中家の中であった。山田風太郎の「二十世紀怪談」を読み進める。扉には『新作異色探偵小説』の冠が付けられているが、ほぼSF小説……というかデストピア小説集である。冒頭の『二十世紀ノア』は放射能雨が降り続ける195×年のお話。酷い雨が降り続ける窓の外のせいで、気分が際限なく盛り上がってしまう……。そして本日は午後三時に千歳船橋に流れ着いたので、テクテク小田急高架沿いに歩いて、経堂の「ゆうらん古書店」(2022/09/25参照)へ。あれ?閉まってる?と思ったら開いていた。ただ雨の酷さに、店頭棚が出ていないだけであった。ドアを押して中に入ると、帳場の店主・今村氏と目が合った瞬間「店頭棚、出してなくてすみません!」と謝られてしまう……そう、オレは店頭棚の男……。なので店内の棚を見ながら、しばらく「断捨離血風録」&「古本屋ツアー・イン・日下三蔵邸」の話に花を咲かせる。そしてたまには店内で本をと、籾山書店「すみだ川/永井荷風」(函ナシ。明治四十四年再版)を三千円で購入する。くぉぉぉぉぉ、橋口五葉装幀の胡蝶本!

そんな古本を思わず買ってしまって、続いて下北沢へ。「ほん吉」(2008/06/01参照)で角川書店「白紙の散乱/尾崎豊」を110円で購入した後、「古書明日」(2017/01/31参照)へ。店内右側通路の古書ゾーンをじっくり見ていると、春陽堂「血の滴『創造される傳説』の一/フヨードル・ソログーブ作 除村吉太郎譯」を見つけたので1500円で購入する。函付きで大正十四再版。ロシアのデカダン・ソログーブの見知らぬ作品である!などと喜ぶが、しまった!ほぼ自分の読む本ばかりを買ってしまった……少しでも古本分母を増やさねばならぬ、この非常時に……。
※「日本古書通信 2025年7月号」のリレー連載『ミステリ懐旧三面鏡』は盛林堂・小野氏の番。今絶賛開催中の『探偵作家・大阪圭吉展』の主人公、大阪圭吉についての熱い思いを吐露しています。そして文章内に『圭吉』の文字登場回数がメチャメチャ多い!16回!
そんな古本を思わず買ってしまって、続いて下北沢へ。「ほん吉」(2008/06/01参照)で角川書店「白紙の散乱/尾崎豊」を110円で購入した後、「古書明日」(2017/01/31参照)へ。店内右側通路の古書ゾーンをじっくり見ていると、春陽堂「血の滴『創造される傳説』の一/フヨードル・ソログーブ作 除村吉太郎譯」を見つけたので1500円で購入する。函付きで大正十四再版。ロシアのデカダン・ソログーブの見知らぬ作品である!などと喜ぶが、しまった!ほぼ自分の読む本ばかりを買ってしまった……少しでも古本分母を増やさねばならぬ、この非常時に……。
※「日本古書通信 2025年7月号」のリレー連載『ミステリ懐旧三面鏡』は盛林堂・小野氏の番。今絶賛開催中の『探偵作家・大阪圭吉展』の主人公、大阪圭吉についての熱い思いを吐露しています。そして文章内に『圭吉』の文字登場回数がメチャメチャ多い!16回!
2025年07月14日
7/14夕暮れの神保町で古本を。
台風の接近とともに、午前九時四十五分の御茶ノ水駅。突然降り始めた豪雨を、準備良く持参していた傘で避けながら、「東京古書会館」(2010/03/10参照)の『大阪圭吉展』三日目の受付を、盛林堂・イレギュラーズ・エクストラとして受け持つ。「盛林堂書房」(2012/01/06参照)小野氏は、市場の入札や打ち合わせ等で、古書会館内を飛び回る予定なのである。そしてさすがに今日は、台風は接近しているし、平日月曜日だし、さぞかし暇だろうなぁ〜と高を括っていると、驚くことにチラホラと午前中から観覧者が現れ、図録も順調に売れて行くのであった……スゴいな、大阪圭吉!だが先日の金土と比較すると、さすがに暇なのである。そこで、普段は聴けない古書組合の館内放送に耳を楽しく傾けたり、途中会場を抜け出して本の雑誌社を訪れ、追加の「古本屋ツアー・イン・日下三蔵邸」のサイン本八十冊を作成したり(識語…というか識字三種と、当たりの“日下”本四冊、大当たりの“三蔵”本一冊である)、観覧者のいない時に、受付バックヤードに大胆に置かれていた、展示し切れなかった第三版の熊谷書房「海底諜報局/大阪圭吉」を読み進めたりする……こ、これは、貴重過ぎる圭吉の展示物に囲まれながら原本を楽しく読書出来るとは、何と贅沢な至福の時!だが果たして会期中に読み終えることが出来るだろうか?今日は取りあえず94ページまで。

そして午後六時、閉場。ガラスケースを拭いた後に勤務終了となり、低い雲が恐ろしい勢いで流れて行く、夕暮れの神保町にリリースされる……さて、宿命として古本を買わなければ。だがこの時点ですでにほとんどのお店は閉まり始めているのだ……本の街の夜は早い。なので急ぎ足で『靖国通り』を西進し、照明を消し始めていた「矢口書店」(2011/04/20参照)で、店頭台に出ていた付録本、学研 昭和42年「中学二年コース11月号第四付録 中学生ワールド文庫・事件記者物語 文三記者の事件日記/山本三郎」講談社 昭和51年「テレビマガジン2月号ふろく 元祖天才バカボン・ジャンジャジャーン ボスボロットだい」を計400円で購入する。ふぅ、今日も古本が買えて本当に良かった。と一安心し、さらに西に進むと「@ワンダー」(2009/01/21参照)がまだ開いているではないか!と喜び、たちまち中に吸い込まれる。そして帳場横の壁棚に、東方社の山田風太郎裸本が何冊も並んでいるのに出くわし、古本血流を思わず早めてしまう。だが、「新かぐや姫」や「死者の呼び声」は残念ながら五千円超えの高値だったので、3800円とそれらより遥かに安めだった、東方社「二十世紀怪談」をセレクトし購入する。帰りの車内で待ち切れずに読み始めてしまうが、風太郎の現代物、やっぱり抜群に狂ってて面白いな!

裸本は相変わらず寂しいので、ちょっと楽しげな本扉を。
そして午後六時、閉場。ガラスケースを拭いた後に勤務終了となり、低い雲が恐ろしい勢いで流れて行く、夕暮れの神保町にリリースされる……さて、宿命として古本を買わなければ。だがこの時点ですでにほとんどのお店は閉まり始めているのだ……本の街の夜は早い。なので急ぎ足で『靖国通り』を西進し、照明を消し始めていた「矢口書店」(2011/04/20参照)で、店頭台に出ていた付録本、学研 昭和42年「中学二年コース11月号第四付録 中学生ワールド文庫・事件記者物語 文三記者の事件日記/山本三郎」講談社 昭和51年「テレビマガジン2月号ふろく 元祖天才バカボン・ジャンジャジャーン ボスボロットだい」を計400円で購入する。ふぅ、今日も古本が買えて本当に良かった。と一安心し、さらに西に進むと「@ワンダー」(2009/01/21参照)がまだ開いているではないか!と喜び、たちまち中に吸い込まれる。そして帳場横の壁棚に、東方社の山田風太郎裸本が何冊も並んでいるのに出くわし、古本血流を思わず早めてしまう。だが、「新かぐや姫」や「死者の呼び声」は残念ながら五千円超えの高値だったので、3800円とそれらより遥かに安めだった、東方社「二十世紀怪談」をセレクトし購入する。帰りの車内で待ち切れずに読み始めてしまうが、風太郎の現代物、やっぱり抜群に狂ってて面白いな!
裸本は相変わらず寂しいので、ちょっと楽しげな本扉を。
2025年07月13日
7/13毎話読み切り『ゆうれい通信』!
先日『大阪圭吉展』を観覧に訪れた日本古書通信社・樽見氏に原稿の催促をされていたので、朝から必死に連載の原稿書き。だがちょっと用事ついでに古本を買っておくかと、ついつい高円寺まで足を延ばしてしまうが、なんと「西部古書会館」(2008/07/27参照)の催事は、今週はお休みなのであった……ガクン。しょげ返って家に戻り、原稿を書き続ける。午後三時過ぎにどうにかカタチになったので、一休みした後、午後四時から今週土曜日の『SFファン交流会』Zoom打ち合わせに臨む。モニター越しに二日ぶりの日下三蔵氏と挨拶を交わし、主催者を交えアレコレ打ち合わせる。予定より押した感じで、午後五時半過ぎに終了。出来れば打ち合わせ後に、古本分母を増やすために荻窪や吉祥寺行こうと考えていたのだが、これではちょっと無理だな。そう判断して、夕暮れの阿佐ヶ谷の街に飛び出し、ご近所の「古書コンコ堂」(2011/06/20参照)を訪ねる。出来ればツケになっている記念タオルの3500円分の買物をしたいところであるが、こればっかりは水物で、欲しい本と出会うタイミングがなかなか難しいのである。やっぱりスパッと気持ち良く、読みたい本を買いたいのが古本人情なのである。というわけで、店内を色々見て回るが、そういう本とは値段との折り合いも含めて未だ出会えなかったので、取りあえず普通に買うことにする。そして素晴らしい一冊が中央通路の棚の間下段にに置かれているのを発見し、かなり興奮してまう。セロファン袋に入った、怪しい警官の絵が描かれた裏表紙……手にしてみると、やややっ!講談社「少女クラブ 昭和35年第38巻第3号付録 ゆうれい通信 第二話 二階にうつるかげ/都筑道夫」なのであった。全32ページの都筑道夫による少女スリラー探偵絵物語(ほぼ)付録冊子である。毎話読切りなので、この冊子も単独で楽しめるようになっている。それがなんと喜びの550円だったので、至誠堂「ひとつのポケットから出た話/カレル・チャペック」日本エディタースクール出版部「詩人たち ユリイカ抄/伊達得夫」とともに計770円で購入する。やっぱり今日も古本を買いに出てよかった!

そして明日は台風が首都圏に近付くらしいですが、構わず『大阪圭吉展』に出勤します!
そして明日は台風が首都圏に近付くらしいですが、構わず『大阪圭吉展』に出勤します!
2025年07月12日
7/12圭吉展二日目です。
というわけで、本日も“盛林堂・イレギュラーズ・エクストラ”として、午前十時に「東京古書会館」(2010/03/10参照)二階『情報コーナー』の『探偵作家・大阪圭吉展』に出『地下ホール』の『愛書会』に古本を買いに行くことにする。昨日よりは綿密に会場を見て回り、出版協同社「世界最速の男 超音速テストパイロット/フランク・エベレスト」(カバーナシ)、松竹作品「伝七捕物帖 幽霊飛脚」日活作品「事件記者 第六話」ともにガリ版刷り脚本を計2200円で購入する。「事件記者」は島田一男原作の映画版第六話、「幽霊飛脚」は原作が城昌幸・土師清二・陣出達朗・野村胡堂と、捕物作家クラブ重鎮会員の共作なのである。

手すきの時に受付にて記念撮影。
そんな獲物を手にして二階に戻ると、うわっ!いつの間にか会場は観覧者がいっぱいなのであった……すみません、直ぐ仕事に取りかかります!と椅子に腰掛け、後はひたすら今日も正面の大阪圭吉写真パネルと見つめ合いつつ、相変わらずキャッシュレス決済に難儀しながら、受付&グッズ販売をこなして行く。それにしても、こんなに探偵小説や大阪圭吉に興味を持つ人々が集う瞬間、最高ですな!と歓喜に震えつつ、さらにそこに大物探偵小説家のご子孫が次々と来場され(おかげで小野氏は応対でてんてこ舞いに)、高名なミステリ研究者も強力なミステリコレクターも訪れる事態に、何か軽い伝説を目の当たりにしたような気になる。あぁ、探偵小説の世界が、開かれ広がり繋がって行く……。そんな風に盛況のうちに、今日も八時間が過ぎ去ってしまいました。次回勤務は月曜日14日となりますので、ご来場お待ちしております。
手すきの時に受付にて記念撮影。
そんな獲物を手にして二階に戻ると、うわっ!いつの間にか会場は観覧者がいっぱいなのであった……すみません、直ぐ仕事に取りかかります!と椅子に腰掛け、後はひたすら今日も正面の大阪圭吉写真パネルと見つめ合いつつ、相変わらずキャッシュレス決済に難儀しながら、受付&グッズ販売をこなして行く。それにしても、こんなに探偵小説や大阪圭吉に興味を持つ人々が集う瞬間、最高ですな!と歓喜に震えつつ、さらにそこに大物探偵小説家のご子孫が次々と来場され(おかげで小野氏は応対でてんてこ舞いに)、高名なミステリ研究者も強力なミステリコレクターも訪れる事態に、何か軽い伝説を目の当たりにしたような気になる。あぁ、探偵小説の世界が、開かれ広がり繋がって行く……。そんな風に盛況のうちに、今日も八時間が過ぎ去ってしまいました。次回勤務は月曜日14日となりますので、ご来場お待ちしております。
2025年07月11日
7/11キャッシュレス決済が難物だ。
本日から「東京古書会館」(2010/03/10参照)二階の『情報コーナー』にて、「盛林堂書房」(2012/01/06参照)肝いり主催の『没後80年記念 探偵作家・大阪圭吉展』がスタート。宣言通りに“盛林堂・イレギュラーズ・エクストラ”として受付を務めるために、午前十時前に出勤す。だがその前に古本は買っておきたいと、まだ自作の『香水夫人』(大阪圭吉の稀少過ぎる満州本の一冊)Tシャツを着た古書山たかし氏しか会場にいないのを幸いに、『地下ホール』の『愛書会』を慌ただしく一巡りする。結果、当然ゆっくり見られなかったので焦り血迷い、書肆ユリイカ「立原道造の生涯と作品/田中清光」(函ナシ)と、講談社「ウルトラ大図鑑 怪獣(かいじゅう)/企画・構成 赤井鬼介」(カバーナシ)を計2700円で購入し、上階に引き上げる。

「怪獣」を祝い花の前で記念撮影。
それから後の八時間は、ひたすら受付的仕事とグッズの販売に従事する(グッズ販売、『キャッシュレス決済』という面倒なシステムが導入されてしまったので、頭をプスプスショートさせながら、今までの人生で未使用部分の脳を酷使し、どうにか対応)。いや、それにしても初日から、ミステリ界の大物やマニアがたくさんご来場し、新聞の取材も入ったりして大変な状況である。まぁ盛況なのは喜ばしいことである。そんな風に観覧者が途切れぬので、常に緊張しながら会場の様子を見守りつつも、その会場の木石たるべく無関心オーラを発し、主に視線を受付前の大阪圭吉写真パネルに注いでいる……いや、こんなに大阪圭吉のとほんとした顔を見る日が来るとは、思っても見なかったです。

これが受付からパネルを見るの図。
そこで思い出したのが、川崎の『岡本太郎美術館』に行った時、館内に据えられたテレビモニターから、太郎の『芸術は爆発だ!』というビデオテープのCMがエンドレスで流されており、その横に監視係の人がいたこと。一日中写真パネルを見ているだけでも大変なのに、あのパワフルでエキセントリックな太郎の熱いセリフを聴き続けるのは、想像を超えた難行であろう。そんな下らないことを思いながら、一日目を無事に終える。明日も会場に出勤します。
「怪獣」を祝い花の前で記念撮影。
それから後の八時間は、ひたすら受付的仕事とグッズの販売に従事する(グッズ販売、『キャッシュレス決済』という面倒なシステムが導入されてしまったので、頭をプスプスショートさせながら、今までの人生で未使用部分の脳を酷使し、どうにか対応)。いや、それにしても初日から、ミステリ界の大物やマニアがたくさんご来場し、新聞の取材も入ったりして大変な状況である。まぁ盛況なのは喜ばしいことである。そんな風に観覧者が途切れぬので、常に緊張しながら会場の様子を見守りつつも、その会場の木石たるべく無関心オーラを発し、主に視線を受付前の大阪圭吉写真パネルに注いでいる……いや、こんなに大阪圭吉のとほんとした顔を見る日が来るとは、思っても見なかったです。
これが受付からパネルを見るの図。
そこで思い出したのが、川崎の『岡本太郎美術館』に行った時、館内に据えられたテレビモニターから、太郎の『芸術は爆発だ!』というビデオテープのCMがエンドレスで流されており、その横に監視係の人がいたこと。一日中写真パネルを見ているだけでも大変なのに、あのパワフルでエキセントリックな太郎の熱いセリフを聴き続けるのは、想像を超えた難行であろう。そんな下らないことを思いながら、一日目を無事に終える。明日も会場に出勤します。
2025年07月10日
7/10伝説のポニー・ブックス一冊目!
そういうわけで、昨日はスゴいモノたちを見たり触れたりしてはいたが、古本は買っていないので、今日は是が非でも古本を買わねばならぬ。そんなことを決意しつつ、正午過ぎにほぼ新宿と言える代々木の街に流れ着いたので、南に坂を下って、小田急線南新宿駅を目指す。途中、平田篤胤を祀る小さな『平田神社』に茅の輪が出現していたので、条件反射的にくるくると潜ってしまう。そして小田急線に乗って下北沢へ。「ほん吉」(2008/06/01参照)にまずは立ち寄り、幸先良く金の星社 世界こわい話ふしぎな話傑作集14 イギリス編「恐怖の透明人間/ウェルズ原作 瀬川昌男訳・文」学研まんがひみつシリーズ「昆虫のひみつ」を計220円で購入する。嬉しい「恐怖の透明人間」の挿絵は、レオ・澤鬼である。続いて「古書明日」(2017/01/31参照)に回り込むと、今まさに開店したばかりである。講談社ノベルス「8の殺人/我孫子武丸」大陸書房「ポルノ監督奮戦記/山本晋也」を計1100円で購入する。だがまだまだ古本欲は旺盛なので、駅に戻って井の頭線に乗り、二駅移動。東松原の「古書瀧堂」(2014/05/01参照)を訪う。店内左側通路の映画コーナーに、特撮関連本が集まっている。竹内義和の名著「なんたってウルトラマン」を即座に買ってしまいそうになるが、待て待て、もっと他もしっかり見るべきだと己を諌め、さらに通路を回遊して行く。するとコミックコーナーの大判本ゾーンにて、心躍る一冊と出会ってしまう。岩崎書店 ポニー・ブックス1「ちびっこ探偵団/河原淳」である。伝説の絵本シリーズ、はじまりの一冊である!一九六三年刊で、ちゃんとカバー付き。このシリーズは、長新太・久里洋二・和田誠・園山俊二などの作品が有名&人気で、一部復刊もされているほど。ドキドキしながら棚から抜き出し、値段を確認……おかしいな、何処にも書かれていない?…どこだ?としばらく狼狽えながら目玉を泳がしまくり、ようやく最終ページの絵の中に鉛筆書きが紛れ込んでいるのを発見。1500円なので、大喜びで購入する。東松原まで来て、本当によかったぁ〜!

※もう発売になっている「本の雑誌 キリギリス肝試し号」の連載『毎日でも通いたい古本屋さん』では、断捨離のために蔵書を販売し続けている高円寺の古本屋さん「まるや」で、断捨離に微力ながら協力。世の中には、色々な本の減らし方があるものです。
※もう発売になっている「本の雑誌 キリギリス肝試し号」の連載『毎日でも通いたい古本屋さん』では、断捨離のために蔵書を販売し続けている高円寺の古本屋さん「まるや」で、断捨離に微力ながら協力。世の中には、色々な本の減らし方があるものです。
2025年07月09日
7/9エクストラで展示準備!
ダイヤが乱れた中央線で、午前十時前の『御茶ノ水駅』着。『明大通り』の坂を下り、神保町には足を踏み入れず、「東京古書会館」(2010/03/10参照)へと一直線。“盛林堂・イレギュラーズ・エクストラ”となって自動ドアを潜り、受付の職員さんに挨拶して、二階『情報コーナー』への階段を上がる。7/11(金)から始まる、「盛林堂書房」(2012/01/06参照)主宰の『探偵作家・大阪圭吉展』の会場設営に駆け付けたのである。会場にはすでに様々な物品が搬入され、展示されるのを今か今かと待ち受けている。すでに会場入りしていた小野氏と挨拶を交わし、直ぐさま展示の準備に突入する。まずはイーゼルを立て、パネル類をディスプレイ。続いてガラスケースに、大阪圭吉自筆原稿・自筆書類・自筆装幀ラフ・アイデアノート・名刺・献呈本・著書・原稿掲載雑誌・探偵小説家たちからの書簡などを、展示効果と配分と、スペースなどを考えながら、パズルのように組み合わせ、展示して行く……あぁ、「海底諜報局」の没表紙ラフ!献呈本の「少女地獄」!に、「人間燈台」に、二種!「シュピオ」!「ぷろふいる」!久生十蘭の手紙!乱歩の手紙!横溝正史のハガキ!海野十三の巻手紙!編集長・水谷準の手紙!などと、心に探偵小説KOパンチを乱打されながら、展示を固めて行く。途中でイラストレーターYOUCHANさんも登場し、展示の細かい部分や、グッズ売場のコーディネイト進めて行く……くぉぉ、どんどん会場がそれっぽくなって行くぞ!そしてさらに芳名帳を買いに行ったり、受付を形作ったり、キャッシュレス決済の方法を学んだり、写真パネルを吊り下げたり、展示物脇にキャプションを置いたり、書簡類の住所の一部を個人情報保護の観点からマスキングしたり、ガラスケースに厳重に鍵を取り付けたり、そのガラスケースをキレイに磨き上げたり、最後に会場に掃除機をかけたりしたら、たちまち時刻は午後六時を過ぎていたのであった……やった、どうにか会場が完成し、これで明後日の開場を待つばかりとなった。小野氏もYOUCHANさんも、非常に満足げである。最後に華々しくケースに照明(もちろん展示物が焼けぬよう、UVカットのLEDである)を入れると、わわわわ!すべてが探偵小説的に眩しいっ!、この大阪圭吉初の大規模展示、みなさまお誘い合わせの上お越しください。私も“盛林堂・イレギュラーズ・エクストラ”として、受付にいたりいなかったりします。
2025年07月08日
7/8今日も原稿を書かずに。
朝からとっても暑いので、やらなければならぬ原稿を後回しにして、昨日買った「地獄の辰」をパラパラ読み進める。岡っ引きが蛇蝎のように庶民から嫌われている江戸の街で、辰(持っている十手が、通常の二倍の長さ)は強引で乱暴な操作方法を採り、さらに庶民と奉行所から疎まれ恐れられ嫌われながらも事件を鮮やかに解決して行く……まるで『ダーティ・ハリー』ですな。などといつまでも楽しく過ごしているわけにはいかないので、原稿は書かぬが一応仕事をと、まずはほぼ出来上がっていた古本箱を懸命に仕上げ、大阪に発送する。「梅田蔦屋書店」古書棚の補充用なので、しばらくしたらどうか棚に御注目ください。きっと面白い本と出会えるはずです。そして古本を送ったなら、手持ちの古本を増やさねばならぬので、午後二時の吉祥寺で暑さに耐えながら古本を探し求める。「よみた屋」(2014/08/29参照)で、あかね書房 推理・探偵傑作シリーズ1「ホームズの名推理/コナン・ドイル作 白木茂訳」偕成社文庫「メグレ警視の事件簿[1]/シムノン作 長島良三訳」大日本図書 子ども科学図書官「UFOはどこまでわかったか?■宇宙へのゆめとロマン/大槻義彦」を計550円で購入する。「UFOはどこまでわかったか?」は、オカルト懐疑派(というか科学信奉者であろうか)の科学者・大槻教授による、児童用のUFOへの科学的アプローチ本。色々実例をもって否定しながらも、宇宙人の乗っている“UFO”に夢を託している二律背反っぷりが、なかなか泣かせる。

さらに「古本センター」(2017/03/06参照)で柴田書店「東京うまい菓子たべあるき/楠本憲吉(和菓子) バーバラ・寺岡(洋菓子)」を80円で購入し、なかなか面白い古本が買えたと感じ、そそくさと帰宅する。原稿は週末に取りかかればいいか……。
さらに「古本センター」(2017/03/06参照)で柴田書店「東京うまい菓子たべあるき/楠本憲吉(和菓子) バーバラ・寺岡(洋菓子)」を80円で購入し、なかなか面白い古本が買えたと感じ、そそくさと帰宅する。原稿は週末に取りかかればいいか……。
2025年07月07日
7/7「地獄の辰」コミカライズ。
日本が恙無く滅亡しなかった昨日の日曜日。午前十時過ぎに「西部古書会館」(2008/07/27参照)に向かい、『書心会』三日目で落ち穂拾いする。洋泉社「地獄のシネバトル 世紀末映画読本/江戸木純」講談社「外道忍法帖/山田風太郎」を計400円で購入する。家に戻ったら原稿を書き始めるか……そう思っていたのだが、暑さに気勢を削がれてしまい、まったく手をつけずに講談社「若さま侍捕物手帖/城昌幸」を楽しく読了してしまう……若さまシリーズ、話はみんな似たような感じだけど、みんな同様に面白いのがスゴい。きっと何度かすでに読んだ話もあるのだろうが、すっかり忘れており、何度でも楽しめてしまうところも恐ろしい……。その他に、昨日買った「河童の居る川/つげ忠男」なども読了し、さすがにこのまま一日ダラダラ過ごすのはマズいと、大阪に送る補充用の古本箱を形作り始める。これは近日中に発送まで漕ぎ着けたい。そんなことをして、原稿を書かなかったことを帳消しにして仕事をした気になり、怠惰に横溝正史の「鬼火」を、寝転がって読み進めて行く、暑い暑い日曜日。そして七夕の暑い月曜日。午後四時半に千歳船橋に流れ着いたので、トボトボ小田急線高架沿いに歩いて、経堂の「ゆうらん古書店」(2022/09/25参照)へ……が、夏休みであった……まぁ、こういうこともあるさ。そう気を取り直して下北沢に出て、「古書ビビビ」(2009/10/15参照)に一直線。芸文コミックス「地獄の辰 十手無頼劇画/笹沢左保原作・神田たけ志」(笹沢左保「地獄の辰捕物控」のコミカライズ)を見つけたので帳場に差し出すと、「ワレがあるんですけど……」「いやかまいません」(元々値札部分にちゃんと書いてあるのだ)と返すと、「じゃあ百円引きで」とサービスしてくれた。ありがとうございます!と千二百円で購入する。そのワレは、家に帰ってすぐに木工用ボンドでバッチリ修繕いたしました。

嬉しいことに帯付きなのであります!
嬉しいことに帯付きなのであります!
2025年07月05日
7/5昨日今日と飽きもせず西荻で。
昨夕は幾ばくかの古本を抱えて再び外出。西荻窪「盛林堂書房」(2012/01/06参照)に姿を現し、まずは「フォニャルフ」に少々補充する。すると先客であった北原尚彦氏に挨拶され、出張先の米子で案件漫画である「ルパン8世」(時は22世紀。探偵になったルパン8世の師匠が、ホームズ8世なのだそうだ)を買った愉快なお話を聞く。そして番台に向かうと、店主・小野氏とYOUCHANさんが、出来上がって来たばかりの盛林堂書房「没後80年記念 探偵作家・大阪圭吉展」図録を手にして、興奮しながらお互いの作業の大変さを戦友の如く労い合い、図録の出来映えの良さを褒めちぎり合っている。私も一冊受け取ると、これが確かに労作の素晴らしい出来で、探偵小説好きにとって必携の一冊となるのは間違いなしである。あぁ、著作のページが抜群に楽しいが、圧巻は探偵作家との濃厚な交流を証明する書簡群……こりゃぁ、書簡集でもう一冊作れるのでは?そんな図録の販売は、7/11より盛林堂と会場である「東京古書会館」(2010/03/10参照)の『2階情報コーナー』にて。

そして本日は午後二時前に灼熱と湿気を乗り越えて西荻窪に流れ着いたので、まずはテクテク「にわとり文庫(2009/07/25参照)」へ。ところがなんと、7/10(木)まで早めの夏期休暇中なのであった。残念無念と思いつつ、そのまま「ねこの手書店」(2010/07/27参照)へ。洋泉社「映画秘宝 70年代映画懐かし地獄/映画秘宝編集部・編」を990円で購入する。続いて昨日も来た「盛林堂書房」に顔を出し、店頭均一の補充に余念のない店主・小野氏と挨拶を交わし、北宋社「怖い食卓」河出書房新社「東京味覚地図.奥野信太郎編」岩谷書店「探偵小説年鑑 1955年版 下巻/探偵作家クラブ編」(函ナシ)を計300円で購入する。さらに最後に『青梅街道』の「古書西荻モンガ堂」(2012/09/15参照)まで足を延ばしてしまい、ワイズ出版「つげ忠男漫画傑作集2 河童の居る川/つげ忠男」EDITIONS FILPACCHI「HANS BELLMER」を計4800円で購入し、古本欲がすっかり満たされたので、ヨロヨロ『青梅街道』と『日大二校通り』を伝って帰宅する。
ところで一昨日買った「宝石」に、香山滋の巻頭讀切探偵小説『水族館の殺人』が掲載されているのだが、全17ページに山名文夫の美麗なイラストが八枚も赤刷りで掲載されているのだ……こんな素晴らしい才能がぶつかり合う、イラストの割合がかなり大きな、大人のほぼ探偵絵物語が、昭和二十四年の粗末で粗悪な材質の雑誌に!と大いに感動してしまう。
そして本日は午後二時前に灼熱と湿気を乗り越えて西荻窪に流れ着いたので、まずはテクテク「にわとり文庫(2009/07/25参照)」へ。ところがなんと、7/10(木)まで早めの夏期休暇中なのであった。残念無念と思いつつ、そのまま「ねこの手書店」(2010/07/27参照)へ。洋泉社「映画秘宝 70年代映画懐かし地獄/映画秘宝編集部・編」を990円で購入する。続いて昨日も来た「盛林堂書房」に顔を出し、店頭均一の補充に余念のない店主・小野氏と挨拶を交わし、北宋社「怖い食卓」河出書房新社「東京味覚地図.奥野信太郎編」岩谷書店「探偵小説年鑑 1955年版 下巻/探偵作家クラブ編」(函ナシ)を計300円で購入する。さらに最後に『青梅街道』の「古書西荻モンガ堂」(2012/09/15参照)まで足を延ばしてしまい、ワイズ出版「つげ忠男漫画傑作集2 河童の居る川/つげ忠男」EDITIONS FILPACCHI「HANS BELLMER」を計4800円で購入し、古本欲がすっかり満たされたので、ヨロヨロ『青梅街道』と『日大二校通り』を伝って帰宅する。
ところで一昨日買った「宝石」に、香山滋の巻頭讀切探偵小説『水族館の殺人』が掲載されているのだが、全17ページに山名文夫の美麗なイラストが八枚も赤刷りで掲載されているのだ……こんな素晴らしい才能がぶつかり合う、イラストの割合がかなり大きな、大人のほぼ探偵絵物語が、昭和二十四年の粗末で粗悪な材質の雑誌に!と大いに感動してしまう。
2025年07月04日
7/4宣言通りに千章堂へ。
昨日はまたもや荻窪に流れ着いてしまったので、取りあえずは「古書ワルツ荻窪店」(2020/07/30参照)に顔を出す。六興出版「87分署のキャレラ エド・マクベインの世界/直井明」小学館 藤子・F・不二雄大全集「ジャングル黒べえ/藤子・F・不二雄」を計770円で購入する。そして久々に「尾花屋」(2017/06/15参照)が見に行きたくなったので、荻窪駅から中央線下りに乗り、武蔵境駅で西武多摩川線に乗り換え、新小金井駅下車……だが、残念ながら「尾花屋」はお休みであった。…木曜日が定休日なのか。ということは、武蔵境の「おへそ書房」(2019/07/28参照。ここも木曜定休)と合わせて、ここらは木曜日は鬼門だな。そんなことを心に刻みつつ阿佐ヶ谷に帰り着き、駅北口の「千章堂書店」(2009/12/29参照)に立ち寄る。映画棚に気になる二冊を見つけるが、取りあえずは一冊を……だがこの本には、値札は付いているが値段は書かれていない。というわけで番台の店主に差し出し「これ、お幾らでようか?」と聞いてみる。ちょっと訝しげな表情を見せながら本を受け取り開いた店主。「うはっ!本当だ。値段がない……800円でどうですか?」ということになり、バンダイ「シネフェックス3 エイリアン・トワイライトゾーン」を購入する。そしてお店を後にして、気になるもう一冊をどうするか考える……良し、明日買いに来るとするか。というわけで今日になった。午前九時過ぎに家を出て、阿佐ヶ谷で所用を片付けてからテクテク高円寺へ。「西部古書会館」(2008/07/27参照)の『書心会』一日目を覗く。神保町での催事が無いせいか、平日なのに人が多い気がする……。人の間を擦り抜け擦り抜け、三十分ほど各通路をウロウロ。竹村書店「山中貞雄シナリオ集(上)」(函ナシ)岩谷書店「宝石 第四巻 第七號」「寶石臨時増刊 秋の讀切探偵小説傑作号」(ともに昭和二十四年刊)東京文藝社「続金田一耕助推理全集2 支那扇の女/横溝正史」河出書房新社「自動巻時計の一日/田中小実昌」金鈴社「ぼんくら與力捕物帖/山手樹一郎」を計2160円で購入する。「山中貞雄シナリオ集」は家に下巻があるので、これで無事に上下巻が揃った!函ナシだけど、目出度い目出度い。

会館を後にして、テクテク阿佐ヶ谷に逆戻り。「千章堂書店」に姿を現し、昨日買い損ねた本を無事に購入する。BALLANTINE BOOK「RETURN OF JEDI SKETCHBOOK」を1500円で。映画『スターウォーズ ジェダイの復讐』のイメージボード集である。
会館を後にして、テクテク阿佐ヶ谷に逆戻り。「千章堂書店」に姿を現し、昨日買い損ねた本を無事に購入する。BALLANTINE BOOK「RETURN OF JEDI SKETCHBOOK」を1500円で。映画『スターウォーズ ジェダイの復讐』のイメージボード集である。
2025年07月02日
7/2楽ちんな買取依頼!
午後一時前に高井戸と八幡山の間に流れ着いたので、『環八』で関東バスに飛び乗り一気に荻窪に出る。「岩森書店」(2008/08/23参照)で講談社「宇宙考古学☆フィールドワーク 宇宙から来た遺跡/南山宏」を110円で購入する。その一冊を手にトボトボ阿佐ヶ谷に帰り、少し息をついた後、用意してあった古本山をダンボールにドカドカ詰め込む。そして夕方、所用で出かけていた「盛林堂書房」(2012/01/06参照)小野氏と連絡を取り合い、自宅近くで盛林堂号に拾ってもらう。そしてそのまま古本ダンボールとともに西荻窪へ……おぉ、何と楽ちんな買取依頼!そんなことを思いつつお店に到着し、持ち込んだ古本を査定してもらう。二十分ほどで査定は終了し、無事に交渉成立す。さぁ、古本を売ったならば、古本を買わねばならぬ!と、岳洋社「猿猴 川に死す/森下雨村」集英社「アマニタ・パンセリナ/中島らも」ポプラ社 名探偵シリーズ7「赤い妖虫/江戸川乱歩」(カバーナシ)を計2200円で購入する。「赤い妖虫」はそのきわどい内容故(柳瀬茂の表紙絵もヤバ目)、少年物としての復刊が難しいので、一般的な『少年探偵』シリーズの方も、しっかり値になっていることが多い。もし千円以下で売っていることがあれば、間違いなく買いの一冊である。

そんな獲物を手にしつつ、小野氏といよいよ来週から始まる『探偵作家 大阪圭吉展』の“盛林堂・イレギュラーズ・エクストラ”について、色々打ち合わせる。
そんな獲物を手にしつつ、小野氏といよいよ来週から始まる『探偵作家 大阪圭吉展』の“盛林堂・イレギュラーズ・エクストラ”について、色々打ち合わせる。
2025年07月01日
7/1昨日も今日も吉祥寺。
昨日は連載の取材を済ませた後、吉祥寺に立ち回り、「よみた屋」(2014/08/29参照)で角川書店「仮面舞踏会/キット・ウィリアムズ」(ヒントページ開封済)を110円で購入した後、高円寺にも回り込み「古書サンカクヤマ」(2015/02/02参照)へ。グリーンアローブックス「宇宙人の死体写真集/中村省三」を50円で購入し、トボトボ歩いて帰宅する。そして本日は朝からガリガリ原稿書き。必死にモニターに齧り付いた後、午後に特殊古本をバッグ一杯に詰め込み外出。ぬるま湯の中を進むように、昨日も来た吉祥寺にたどり着き、最近お世話になっている「バサラブックス」(2015/03/28参照)に買取をお願いする。査定を待つ間、店内の棚を眺めたり、他の古本屋さんを見に行ったりして時間を潰す(さすがに昨日の今日で何も買えずじまい……)。査定終了後、無事に交渉成立するとともに、いつものように古本を売ったお金で古本を購入する。アス出版「たこでーす。/たこ八郎」を、古本大量持ち込みサービス価格の1500円で購入する。ありがとうございます!湯村輝彦の装幀は、普遍性があって軽々時代を飛び越え、いつもながら良い仕事だねぇ。

